アルビノロリ修道士+α 露天風呂 陵辱 NTR 純愛 その他タグ追加は執筆次第全部のせ 作:卵化けごパン
そのうち削除する予定でもありましたが、一応タイトルにもなっているシスター達が原作で信仰する主や天使さまについての世界観を補完できる話ではあるので、残そうかなと思い始めました。
あの日、突如として部屋に押し掛けてきたのが印象的だった全身が真っ白な少女、彼女の仕草や笑顔の大人びた姿につい敬語が出てしまった出会い。
そんな少女を次に見つけたのは、彼女と同じように真っ白な石材で建てられた、閑静な大聖堂の室内だった。
白い床や壁が清潔さを強調する大聖堂の中は喧騒で溢れていた外とは一転して、別世界のように静寂で包まれている。
神聖な雰囲気を醸し出す白い廊下の先を俺は見ようとして、床には綺麗な色のついた所があることに気づく。床に落ちた色は青や赤、緑に白。それらを『落ちた』と言ったのは、透過した光が床に様々な色彩を描いていたからだ。
光の差し込む方向を見上げてみえたのは廊下の壁一面に並んだ何枚ものステンドグラス、軽く見渡しただけだがなにやら人や天使は絵本のように連続した話のなかで描かれているように思えて。
どことなく、それは何かを伝えようとしているのが解りもう一度最初のステンドグラスに視線を戻したときだった。
「その昔、天上より地上を眺めし四翼の天使様は何よりも慈悲深き心の持ち主だった。」
硝子絵には鳥のような白い翼が背中から四枚生えた天使と、様々な姿かたちの生き物が描かれていて。透き通る声は神話のような光景をさらに明晰なものにさせた。
「やがて、天上より地上を眺めし四翼の天使様は。その慈しみの深さ故に、大いなる罪を課せられることとなる。」
四翼の天使とそれを見下ろす、おとぎ話で見るような悪魔の姿形をした存在。
「大罪の代償とは、楽園からの追放。」
天使は自らの身を護るように四枚の翼で身体を覆っていたけれど、大罪というものが何なのか、いまいちこの硝子絵だけでは解らなかった。
「四翼の天使様、我々の主は審判の日、自らで全ての翼を引き裂き地上へと堕ちることを選んだ。」
落ちながら空に向かって手を伸ばす者と、彼の伸ばす手の先で舞う四枚の翼。
「主の引き裂いた翼はそれぞれが新たな天使の姿を象り、世界には再びの平穏が、彼らによって約束されたのだ。」
山や海や川の描かれた円盤型の世界と、それを囲む四人の天使は全員が片翼だった。でもやっぱり……最後の硝子絵をどれだけ凝視しても主と呼んだ存在は、何処にも見つけられない。
それでも硝子絵の中から探し求めた答えを見つけだそうとして、もう次のステンドグラスも廊下も続いてはいないという真実を、視界の端に映る広いホールの廊下とは違った半球形の壁を見て理解してしまう。
「…そりゃ、当たり前だよな」
探して見つかるのなら遥か昔に発見されているだろう物を、自分自身でも何をしようとしていたのか分からなくて俺は溜め息を吐き、諦めの心情を振り払えないままドーム型の中心に視線を移そうとしていた。
「……居た…」
思わぬ光景に出た自身の声を聴いて、ようやくそれが自分の口から言葉が漏れていたと理解できた。
俺はその後ろ姿に惹かれ、思わず踏み出そうとした一歩に広い聖堂の中をコンと音が鳴る。
「……っ」
静寂のなかではっきりと響いた靴音。
ドームの中心に空いた天井の先へと指先を伸ばしていた少女の指先がぴくりと動き、手をゆっくりと引き戻す姿をみてようやく俺は、現実に戻ってきた感覚を得る。
少女の、振り返って見せる表情はどこか遠くを見つめるように大人びたエーデルワイスと、空中に浮かぶ天使を象った四つの石像。光の柱が射し込み、石像が宙に浮くこの場所が幻想的であることに変わりはないが、さっきまでの光景に覚えた感情はもう、何処かへと消えてしまった。
「……よく、私の行き先を見つけられたな。
ここは我々『黄昏の夕星教団』がこのトランルクリア王都に、そして我らが主へ祈りを捧げるに相応しい大聖堂として古の時代に建造されたものだ。言葉の読めない者でも聖典の内容を理解できるように、ステンドグラスは私が用意した。
ここは王都の賑やかさからは想像もつかないほど静かで、ゆえに何よりも、私はこの場所を気に入っているよ…レイくんはどう思ったかな?」
「俺は…とても不思議な場所だと思う。宙に浮いてる像は初めて見たんだ、そんなものがあるなんて、知らなかった」
「ああ、あの天使たちの像は我々が管理している。有り体に言うと魔道具なのだが、それに仕組みがあるのだと理解してなお、心に来るものがあるのは何故だろうな……」
彼女の言う言葉はときどき難解で理解が難しかったが、その言葉のなかにも彼女の『相手』との会話を重要視する性格は垣間見えた。
真っ白な雪髪と、真っ白に金の刺繍が施された上品な修道服。人形のようによくできた顔立ちや宝石のように煌めく赤い瞳。偶然なのか、天使の逸話の遺された花と同じ名前をした少女エーデルワイスは落ち着いた仕草で『おはよう』と、そう言って花が開くように眩しい笑顔を浮かべ小首を傾げてみせた。