※この作品はR-18です。

BF世界のヤツが自作ガンプラと転生して、コズミック・イラで生きていく話   作:sakitaro

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十三話

 現在、俺はアルカナの改修を行っていた。と言うのも、本来こんなに多かったんだなぁ……ってぐらい第八艦隊からの補給物資は多かったからだ。何より助かったのはフェイズシフト装甲じゃなくてラミネート装甲がかなり多く補給されていた。ま、試作段階の新素材だからな、そんなに余裕があるわけでも備蓄があるわけでも無いだろうから仕方ない。

 現状ではザフトは実弾兵器が多いところだが、今後の戦場では奪取されたG兵器とか、後々開発されるゲイツ、クルーゼが乗ってくるだろうプロヴィデンスやらなんやら、そういうビーム兵器もバンバン出て来る。この後に控えてるラゴゥ戦もそうだしな。

 

「……うぐぐ」

 

 ふつうこう言うのって工場やら基地やらでやるもんだと思ってたんだけど、思えばそんな毎回毎回新しいパーツに取っ替えるわけじゃ無いんだから、そりゃ艦で部品の再製造することもあるよな。原作内でそんなとこまで描写しないだけで。

 加工の時の熱やら火花やらで苦しみながら、頭こんがらがりそうな配線やら、そんなんをコーディネイターになってから冴えまくってる頭でうんうん唸りながらいじり回していた…………。

 

 

────十三話『地上戦』────

 

 

「少尉殿。なにもパイロットのあなたが自分でやらんでもいいんじゃ無いです?」

 

 そう言いいつつ俺の作業を手伝ってくれてるマードック曹長。もちろん他の整備士たちも協力してくれている。俺はそれに首を横に振って答える。

 

「そうもいかないだろ。なんせこいつは俺の相棒だからな、俺の手で仕上げてやりたいのさ」

 

 ずっと前からそうだったみたいに……とまでは言わなかった。それを言うと他の人からしたら意味分かんねえ事になるからな。

 そんなこんなで、ラクスをバルトフェルドに託してから半日。ラクスのいない寂しさを紛らわせるようにアルカナの装甲をフェイズシフト装甲からラミネート装甲に一部取り替えるなど、いろいろやっていた。

 元々アルカナの装甲は三機のGやクルーゼのシグーとの戦闘でボロボロになってたからな。それをどうにかする暇もなく俺はぶっ倒れてたし、ラクスをバルトフェルドに連れて行ってもらったり……大変だったんだが……それはいいや。

 無理な駆動でサイコフレームが使われていない肘関節や膝関節なんかのフレーム自体にもガタが来ていたし、そこはフェイズシフト装甲でフレームを作り、取っ替えていた。近接戦を多用するアルカナにとって、物理的な摩耗が多く発生する関節部の方が、実はダメージが多かったんだ。

 

「……ふぅ……こんなところか」

 

 額の汗を拭いながら、白いラミネート装甲とフェイズシフト装甲で組み上がったアルカナを見上げ、俺は満足していた。フェイズシフト起動時に白黒の配色になるアルカナの完成である。

 ちなみに、余ったアルカナのフェイズシフト装甲はストライク用の予備パーツに回ることになっているが、一応X100系フレームさえあれば可変とNT-Dは使用不可能でも、アルカナの予備パーツ分を含めればもう一機アルカナを仕上げられる状態だ。そんな無駄なことはしないが。

 

 ちなみにだが、フェイズシフト装甲は電圧の強さで色が変わる……と言う記載があったが、こっちに来る前の世界で見ていた俺としてはまぁ、後付け設定みたいなものだろうと言う印象だ。確かに電圧の強さで色が変わるのは事実なんだろうが……どの色がどの程度の強さを示すのか、と言う基準は存在しない。現時点で存在しない機体を例に出して申し訳ないが、ストライクルージュはパワーエクステンダーを搭載し、バッテリーの容量に余裕ができ、カガリが搭乗するため、高電圧に変換したため赤くなった……という設定があるが、ではイージスやセイバーは高電圧だったのか……と問われると違うだろう。特にイージスやセイバーは高火力な兵装を内蔵している関係上、むしろ低電圧の可能性が高い。指揮官機だしな。

 

「しかし、良かったんで?せっかく虎の子の新素材、フェイズシフト装甲があるってのに……」

 

「無用の長物だと思ってる。ただでさえあのクルーゼ率いるストーカー部隊が追っかけ回してくるんだぜ?ビームを無効化できねぇフェイズシフト装甲じゃ意味がな……。更に言えば、物理的な攻撃でのダメージは無かろうが電力消費も増えるし、搭乗するパイロットへの衝撃は考えられちゃいない。結局は回避かシールドによる防御を迫られるのなら、低燃費を選ぶべきだろう」

 

 より物理的な衝撃が多い地上に来て……と思う奴もいるかも知れないが、どちらかと言えば地上で負荷が特にかかるのは関節部だ。着地やら大気圧やらで。表面装甲の軽微なダメージなんかはしっかり整備すればいい話だしな。特にラゴゥの持つビームキャノンは脅威だし、もとよりアルカナは可変機だからな。装甲より各関節部の強度の方が重要だと俺は考えていた。

 

「はぁ、そんなもんですか」

 

「メカニックとパイロットの考え方の差だな。とは言え、一概にメカニック側の意見も参考にならんわけでは無いからな。今後も意見ぐらい求めるさ」

 

 さてと、そろそろ休むか……。そう思ってたんだが、アラートが鳴り響く。敵襲らしい。

 

『総員、第一戦闘配備!早速虎が攻めてきたわ!』

 

 ラミアス艦長の声が響き渡る。受け渡したばっかりだってのに、今日のうちに仕掛けてくるかよ……バルトフェルド!

 

「虎か……」

 

「げぇ、仕上がったところですぜ?!出れるんですかい?」

 

「任せろ。アークエンジェル1のエースパイロットだぜ?……今の所はな」

 

「はははっ!大船に乗ったつもりで居させて貰いますぜ、少尉」

 

 俺は生まれ変わり、ウェイブシューターを装備したアルカナに乗り込む。ちなみに、現在は変形を済ませてウェイブシューター状態で出撃できるようになっている。後からキラが上に飛び乗ってもいいようにな。

 

「アルカナはなんとかギリギリ準備が終わっている!いつでも出れるぞ!」

 

「調整は……!」

 

「現地で様子を見ながらやるさ!」

 

「分かりました、コマムラ少尉はまだ万全では無いのですから、無茶をなさらず……!」

 

「分かってるさ!ユウヒ・コマムラ。ウェイブシューター、出撃をするッ!!」

 

「了解!」

 

 リニアカタパルトの展開を待たずハッチだけ展開させ、ウェイブシューターは独力で飛翔。即座にモビルスーツ形態へと変貌を遂げる。

 

「ぐっ!!ぅぅう!!大気圏での全速変形がこんなにも負荷がかかるなんてな……!だが!!」

 

 迫り来るバクゥが五機。俺の感応波の中に、特別強い気配は感じられない。奴は出てきてないのか……。

 

「っ……好都合だ、昨日の今日で落としてもつまらねえからな!!」

 

 飛来するバクゥのミサイルやレールガン。まだ完全にとは言えないものの、敵意に敏感に反応する自分の意識が攻撃を直感的に回避させる。

 

「見える……そこォッ!」

 

 ウェイブライダー時より簡略化された変形機構の恩恵を受け、スムーズにMS形態に変形したアルカナ。サイドアーマーからサーベルを抜き、可能な限りコックピットを外す形で迫る二機のバクゥの脚部と武装を切り飛ばして戦闘力を奪う。

 将来的にはラクスの味方になってくれるであろう、バルトフェルドの部下に当たるザフト兵士だ。ここで数を減らしたくはない。

 

(手心を加えているつもりかね……?奇妙なパイロット君……いや、ユウヒくん)

 

 戦況を見ているバルトフェルドからすれば、完全に手加減しているようにも思えるユウヒの戦い方に、少しばかりの苛立ちを覚えた。本気で戦うという彼の宣言とは異なるように感じるのだ。

 もっとも、ユウヒは長期的な目線で見た上で殺さない戦いを選んだわけだが、バルトフェルドにとっては、戦争とは生きるか死ぬかである。現状の価値観の違いは大きい。

 

「来たか……」

 

 後方からランチャーストライカーを装備したストライクとイージスが出撃してくる。ストライクはアークエンジェル上で空戦を仕掛けてくるザフトの軍用ヘリ、アジャイルに対応し始める。ユウヒは再びウェイブシューターへと変形し、イージスをその背に乗せるべく、イージスの出撃先へと回る。

 

「アスラン!乗れ!」

 

「了解!」

 

 ウェイブシューターの上に膝を立てるような形で着地したイージスはそのまま精密な射撃でアジャイルを落としていく。アルカナも腰部ビームサーベル兼ビームガンを使い、地上のバクゥへと牽制射を行っており、ザフト軍は機体の性能差やその他の要因が重なり、一気に劣勢に立たされた。本来の歴史であれば、ストライクとスカイグラスパーのみで戦線に出なければならなかったが、ことこの世界においてはアークエンジェル内の戦力は非常に充実しているため、ザフト軍を早々に撤退させることに成功する。

 

「……」

 

「ずいぶん、あっさりでしたね……」

 

「まぁ、虎の子のG兵器にコーディネイターが3人も乗ってるんだからな……単純な考えにはなっちまうが、機体性能で上回るだろうよ」

 

「……こうして味方と争うとこの機体の性能に驚かされるばかりだよ」

 

 3人のパイロットたちは口々に話しながらアークエンジェルへと帰投していくのだった。

全年齢向け版も書いたほうがいいかな?こっちは☆つきオンリー的な感じで()

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