※この作品はR-18です。

BF世界のヤツが自作ガンプラと転生して、コズミック・イラで生きていく話   作:sakitaro

3 / 36
三話

 一方その頃、クルーゼ隊はと言うと、アスランはキラと敵対する立場で再会を果たし色々と荒れていた。次の戦闘ではキラを捕獲し、ヴェサリウスへと連行するとクルーゼに約束していた。しかし、クルーゼはそれよりも興味惹かれるものを見つけていた。

 クルーゼがアグニの一撃によって機体を損傷し撤退したタイミングで見かけた青い光。コーディネイターとしての力とも、クルーゼなどが持つフラガ家に連なる力とも違う、危うい光。この期に及んで現れた不可思議な敵の出現を感じていた。

 

「面白い光だ。私と志を同じくする力なのか……それとも。クククッ」

 

 己の傲慢さが招く人類の滅亡。それを成そうと言うクルーゼは、その光に新たな興味を抱いていた。全てを壊す。それだけを望んでいた男が見たその光がなんであったのか、今この段階でそれを知る者は誰も居ない。そして、それが自分であったと理解する者も……

 

 

 第三話「ユウヒの想い」

 

 

「んで?アークエンジェルは慣性航行でアルテミスに向かってんだよな?」

 

「ええ。ユーラシア連邦の要塞です」

 

「そっちに艦を向かわせるのは勧められないな。ストライクやアルカナ……このアークエンジェルも含めて、大西洋連邦がオーブのモルゲンレーテと共同で作った機密の塊なんだろ?連合の友軍識別信号すら持ってない俺たちが近寄って、やれこの要塞の安全がどうとか、物資の補給のためにはなんちゃらって、こっちのデータを抜き出されて機密保持もクソも無くなったらどうするつもりなんだよ?」

 

 自分の知る未来より良い未来を勝ち取る。それを目的としたユウヒは自分に異世界の記憶がある事など言えるはずもなく、言い訳を考えつつ、アルテミスに向かう案を否定する。

 

「えっ、こ、コマムラ少尉……?なぜそれを……?」

 

「俺自身の過去の事は分からねえが、世界情勢まで丸々忘れたわけじゃないんだ。それに、なんとなく記憶もはっきりして来たところもある」

 

「なるほどな、確かにユウヒの言う事も一理ある。それに、クルーゼの野郎の事だ。近くの友軍って言えば、この辺じゃアルテミスだけなのはヤツも知ってる。行動を読まれでもすればまたすぐ戦いになっちまうな」

 

 ユウヒの記憶の事も気になるが、ひとまずこの艦の進路を決めるのは速やかに行わなくてはならない。しかも、最も安全と言えるルートを。ユウヒの記憶のことは、艦の状況が落ち着けばいつでも聞くことができる。しかし、艦の進路は今決めなくてはならない。順序を間違えるわけにはいかないのだ。

 

「しかし、民間人を抱えてしまった今、我々の物資も心許ない状況です。このまま地球へ降下したとして、果たして安全にアラスカに辿り着けるかは疑問があります!」

 

「もとよりヘリオポリスが全壊してまともな補給物質を積み込めなかった時点で安全からは程遠いじゃねーか。アークエンジェル確保後はハルバートン提督と合流、補給を受けた後に地球へ向けて降下するって手筈だったはずだろ。サッサと合流した方が何かと安全だ。提督と合流すれば……いや、後のことは後で考えるしかねえか……」

 

 提督と合流して、民間人を地球に降ろすシャトルに乗せることが出来たところまではいい。だが、それは結局イザークによって“腰抜けのナチュラルが逃げ出した”と勘違いされて撃墜される事になる。キラはそれで一つのトラウマを抱える事になる。そのトラウマは歪みを生み、彼の行動原理もまた変わる。

 

「ま、あちらさんと合流さえできればあの坊主たちを下ろす事もできるだろ」

 

 キラが救命用ポッドを回収し、ユウヒがアークエンジェルと合流する前の事。キラと同じカレッジに通っていた少年たちが艦の運行を手伝いたいと申し出ていて、ようやく席が埋まる流れになっているようだ。これがまた彼らが中々クセのある問題を色々持ってきてくれるのだが、それを思うとユウヒは頭が痛くなる思いだった。さらにユウヒの頭を痛くする問題があり、原作上で男だったキラが、完全に女だったのである。まだ周囲の人間には気づかれていないものの、彼は髪を短くし、胸を押し潰して男として生きている女の子だった。それにユウヒは気がついていた。それはまぁ、原作を知っているユウヒならではの気づきだろう。

 

「……頭いてぇなぁ」

 

「まぁそう言うなよ。なんとかするしか無いだろ?で、どうする。結局提督との合流を急ぐか、アルテミスに寄り道するか。俺はユウヒの案が得策だと思うぜ」

 

「私も、コマムラくんの案に賛成です。目先の事に囚われて見失っていましたが、私たちが動かしているのは大西洋連邦の機密です。それに、識別信号を持っていないことも、かなりの痛手になるわ。やはり、その辺りのことを打開するためには、早急に提督とお会いする必要があります」

 

「……了解致しました」

 

 こうして、ムウとマリューの二人のおかげで、どうにかアルテミスに寄らずに済む事ができた。

 

(あの辺りの話は割と胸糞が悪いと言うか、腐り切った連合の悪いところが出てると言うか……)

 

 

────────────

 

 

 さて、それはともかくとして、現在アークエンジェルが格納する機体の中でもっとも速度が出る機体がアルカナである。そして、それを動かせるのは生体認証してしまったユウヒだけ。

 現在アークエンジェルはデュエイン・ハルバートン准将が司令官として率いる連合軍第8艦隊とのランデブーポイントまでサイレント・ランにて航行していたのだが、艦内は深刻な物資不足となっていた。それをどうにかするため、ユウヒはムウとマリューに打診をしていた。

 

「フラガ大尉、ラミアス艦長。少し話が」

 

「どうしたユウヒ、なんかあったか?」

 

 マリュー、ムウ共にユウヒの近くまで行き、話を聞くことにした。

 

「この近くにはユニウスセブンの残骸が漂ってる。当然、凍結してしまってはいるだろうが、水があるはずなんだ。墓荒らしみたいな真似になるが、俺がアルカナで出る。物資移送用コンテナをアルカナに取り付けられるようにして、俺がその氷を回収してくる。みんなには俺がアルカナで索敵に出たといえば話は通じるんじゃねえか?」

 

 民間人を回収したことによる、深刻な食糧や水資源の不足。それは節約でどうにかなるという問題でも無いのだ。しかし、その水資源を崩落したユニウスセブンの残骸から回収するというのは、言わば墓荒らしと同等の行いとされるのもまだ、問題として上がってしまう。故に、高い機動力を誇る戦闘機へと変形可能なアルカナならば、偵察という名目で単騎出撃可能な利点を活かし、秘密裏に残骸に残された氷塊を回収しようという算段をつけ、ユウヒは二人に打診したのだ。おそらく、ナタルからは非難の言葉が飛ぶであろう事は言うまでもない。

 

「……たしかに、本艦は深刻な水不足に陥っていますが、ユウヒくんはそれでいいの?」

 

「構わん。もちろん手分けして回収に当たった方が早いのは間違いないが、大々的に行えば民間人からの非難は目に見えてる。それにもし、その間に敵襲があったら対応が遅れることになる。そうなれば危険が及ぶのは誰が想像したってわかるだろ?」

 

「艦長、ここはコイツに任せよう。どうにしたってやらなきゃなんだ。内密に進められるならそれに越したことはないぜ?」

 

「……そうね、ユウヒくん一人に任せてしまうのは申し訳ないけれど、お願いできるかしら?」

 

「任せてくれ」

 

 そうしてユウヒはナタルのところへ。

 

「この先、ユニウスセブンの残骸が多くある暗礁地域に入るので、アルカナで偵察任務に出てきます」

 

「艦長たちと話していたのはそれなのですね、了解致しました。お気をつけて」

 

「はい」

 

 そのままユウヒはモビルスーツデッキへ向かい、整備班のマードック曹長にその件を伝える。

 

「マードック曹長」

 

「おっ、コマムラ少尉じゃないですか、よくぞ帰ってきてくれて。しかし、少尉もあのGに乗れるとは思いませんでしたぜ」

 

 そういえば、帰ってきてからまだマードックと話していなかったかぁ、と思うユウヒだったが、事を急ぐために話を続ける。

 

「人生何があるか分からないもんですね。それで、艦長たちに話を通して決まったんだが、この先にあるユニウスセブンの暗所宙域で、漂ってる氷塊の回収任務に入るんで、アルカナにコンテナを一つ積んで欲しいんです」

 

「ユニウスセブンの残骸から氷塊を回収するんで?そりゃあまた……」

 

「水不足が深刻らしいからな。とはいえ、民間人にこんなことさせるわけにもいかねぇからな。俺が一人で済ませてくる。何かあったときはストライクの少年とフラガ大尉の機体の面倒は任せる」

 

「任せてくだせえ。少尉も気をつけてくだせえ」

 

「おう」

 

 そうしてユウヒはアルカナに乗り込み、コンテナを一つ背部に接続してアークエンジェルリニアカタパルトへと進める。

 

「あっ、え、えと!」

 

 モニター内に映し出されるMA・MS管制席に座っていたのは、ユウヒとして会うのは初めてである、キラの友人である少女、ミリアリア・ハウであった。

 

「あんま緊張しなくていいよ。初めてましてだよな?こちら、ユウヒ・コマムラ少尉だ。機体の名前はアルカナ。よろしくな」

 

「はい!オペレーターを担当することになりました、ミリアリア・ハウです!よろしくお願いします!」

 

「いい挨拶だ。じゃあ、初仕事やっちまってくれ」

 

「はい!気をつけてくださいね、コマムラ少尉!アルカナ、発進どうぞ!」

 

「ユウヒ・コマムラ。アルカナ。出撃をする」

 

 カタパルトから強く打ち出されたユウヒとアルカナは暗い宇宙へと飛び出していき、すぐさまウェーブライダー形態へと変形する。テールスタビライザーに接続されたコンテナがアルカナの両足の間に挟まるような形で固定される。

 

「……さて、ここではラクス・クラインを拾うことになるんだったな……さて、どうしたもんか」

 

 ユウヒはそんなことを考えながら速度をさらに上げるのだった。

 

 




【人物紹介・ユウヒ・コマムラ】

階級
 少尉

年齢
 19歳(転生前も同様)

容姿(転生前)
 やや痩せ型。明るい茶髪に碧色の瞳をており。鋭めのクッキリした眉と吊り目が特徴的で、表情豊か。肌は色白で身長173cm。体重58kg

容姿(転生後)
 軍人らしく、かなりマッシブ。明るい茶髪と碧色の瞳など、顔は変わらないものの、戦争中に傷を負ったのか、頬に十字傷がある。それ以外にも眉は傷跡があるため、スリットがついており、更に転生前よりも釣り上がっているため強面に見える。肌は健康的に日焼けしている。表情は少し硬い。身長は高くなっており、183cm 体重79kg。

性格
 心優しく、素直な性格。正々堂々を好み、絡み手を避ける。それはガンプラバトルの戦闘にも影響し、遠距離武器も問題なく扱えるが、得意なのは接近戦。相手とビームサーベルで切り結んでいるあの瞬間に高揚感を感じる。
 転生後はすこし捻くれてしまう。元々ユウヒ・コマムラという青年が連合軍に所属しており、転生者ユウヒと大凡の容姿が同じものの、その体に憑依するかのように転生した結果、憑依された側と憑依した側の性格が融合したかのように、少し口調が荒くツンデレな様子が見えるが、根が優しい青年であることに変わりはない。

全年齢向け版も書いたほうがいいかな?こっちは☆つきオンリー的な感じで()

  • 分けよう!
  • このまま!
  • めんどくさくないなら分けて!
  • 絶対分けるな!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。