リオは、ガルアーク王国の屋敷で、沙月とシャルロットに呼ばれ、リオの部屋で二人と向き合っている。
「沙月さん、シャルロット様。何か御用でしょうか?」
「いや、大して重要な用があるわけじゃないんだけどね?」
「私がハルト様と会いたい、と言ったら、沙月様も付き合ってくれたのです」
シャルロットが事情を説明する。
「そうですか。沙月さん、ありがとうございます」
リオは珍しく顔の輪郭を崩して沙月に微笑みかけた。
「ハルト君、その顔はずるいわよ」
言いながらも、沙月はその凛とした顔立ちを崩し、リオに笑顔を返す。
「むう、ハルト様。私には微笑みかけてくれないのですか?」
「シャルロット様も、ありがとうございます」
そういって、リオはシャルロットにも笑いかける。しかし、シャルロットは拗ねたかのようにリオに抱き着く。
「ちょ、ちょっとシャルちゃん?」
「シャルロット様」
シャルロットがリオに何の遠慮もなく抱き着いたのを見て、沙月は引き攣った顔になると、シャルロットに控えめに呼びかける。リオはそれに便乗してシャルロットに言葉をかけた。
「ああ、すみません。沙月様の分の場所は開けておきますね」
「「ええ?」」
シャルロットが少し横にずれ、沙月が抱き着いても大丈夫な程度の間隔を開けると、リオと沙月は声をそろえて戸惑った。
「せっかくだし、失礼しようかな。ハルト君が嫌なら無理にとは言わないけど」
「嫌ではないので構いませんよ、沙月さん」
沙月はもういろいろと諦めたのか、リオに抱き着いてしまうことにする。リオももう諦めて腕を広げ、大人しく受け入れた。
リオが広げた腕の中に沙月は潜り込むと、温もりを感じようとするかのように強く抱き着く。リオはそんな沙月とシャルロットを優しく抱擁する。
「変な空気になってしまいましたが、お二人ともお茶はいかがですか?」
一分ほど時間が経過すると、リオは二人にお茶を勧める。
「ハルト君の淹れるお茶、凄くおいしくて大好きなんだけど……お茶よりも、ハルト君の子供の方が欲しいかな」
沙月のそんな返答に、リオは数十秒硬直すると――
「面白い冗談ですね。お茶の方はどうしましょうか?」
冗談だと認識する。
「あら、ハルト様。ハルト様は沙月様とのお子様は欲しくないのですか?」
「ハルト君、人が真面目に言ってるのに冗談だなんて言わないでよね」
沙月だけでなくシャルロットも、リオと沙月の間の子を作らせるつもりのようだと推察し、若干疲れた顔になるリオ。そんな顔を見たシャルロットは、さらに続ける。
「もしかしてハルト様、沙月様のことがお嫌いなのですか?」
先日、シャルロットの自慰の手伝いをさせられた際も使われた手だ。嫌いと言って断ると角が立つ。この場合断らないのが最適、なのだろうか。
「ハルト君。こんなこと言える立場じゃないのはわかってるけど……私と、セックスしてくれない?」
「私としては沙月さんをセフレのように扱うのは気が引けるのですが……」
「ではハルト様は沙月様とご結婚なさるということでしょうか?」
リオはうまく躱そうとすると、シャルロットがすかさず追撃を入れる。さながら言葉の戦いだ。沙月は困っているリオの顔を見ると、にやりと悪戯な笑みを浮かべ、さらに強力な追撃をかけてくる。
「それとも、セリアさん達の中に将来結婚しようって考えてる人がいたりするの?」
およそ五分後には、リオはベッドの上で沙月とシャルロットに服を脱がされていた。
「そのお二人とも、真意を伺っても?」
「ハルト君とセックスしたい!」
リオが裏に何かあるのではないかと疑うと、沙月は自分の欲望にまっすぐな答えを告げる。
「裏は何もないのですが、ハルト様、今日こそは私と本番まで行きましょうね」
シャルロットは妖艶に微笑みかける。