※この作品はR-18です。

百年の旅人~眠り姫を起こす為に~   作:ボルメテウスさん

45 / 100
44年

 吸血鬼が残した物の調査を行った後、俺が向かったのは、ギリシャ。

 

 そこでは数多くのギリシャ神話が残っており、俺はそこにある伝説を調べる為に向かった。

 

 だが、そこでは、俺は予想外の出来事に巻き込まれていた。

 

「えっと、これは」

 

 それは、どういう訳か、歓迎されている事だ。

 

 ギリシャ神話の重鎮からの使者だと言われ、困惑している間に、俺はどこかの神殿に連れてこられた。

 

「ふふっ、こうして会うのは初めて、というべきかしらね」

 

 そうしながら、俺に挨拶してきたの背中からは赤い4枚の翼が生え、髑髏が飾られているのが特徴的な女性だった。

 

「えっと、誰でしょうか?」

 

「ふふっ、まぁ、こうして話すのは本当に初めてかもしれないわね。

 

 私はアフロディーテ。

 

 まぁ、美と愛を司る神と言われているわね」

 

 そう、彼女は自慢げに言う。

 

「その、アフロディーネさんだっけ? 

 

 それで、俺に一体、何の用で」

 

「そうね、まぁ、私はあなたが生まれた事に大きく関係したと言っても良いわね」

 

「大きく関係って?」

 

 そう疑問に首を傾げる。

 

「まずは、確認よ。

 

 あなたには、両親の記憶はあるのかしら?」

 

「記憶って、うぅん」

 

 確かに前世の両親の記憶はある。

 

 だが、それはあくまでも前世の両親であって、今世の両親ではない。

 

 だからこそ、ここは。

 

「いや、記憶はほとんど」

 

「それはそうね。

 

 あなたが本格的に意識を取り戻したのは50年程前だからね」

 

「んっ、俺の事を知っているのか」

 

 その言葉に、俺は驚きを隠せなかった。

 

「ふふっ、それはそうよ。

 

 さっきも言ったけど、私はあなたの生まれに大きく関係しているわ。

 

 あなたの両親、ピグマリオンとガラテアにね」

 

「んっ?」

 

 それはこれまで調べた事はなかった。

 

 だが、その2人が両親だとして、一体何の関係が? 

 

「キプロス島の王ピグマリオンの作った彫像であるガラテア。

 

 彼女をピグマリオンが溺愛し生きた女性になる事を願ったのを私、アフロディーテが受け止めた事で生命が宿る事になった。

 

 そうして、彼らの間に生まれた子供。

 

 それが、あなたなのよ」

 

「……はい」

 

 それは、驚きを隠せなかった。

 

 そう言えば、以前言われたが、俺には人間、人形、そして神が宿っていると。

 

 そう考えると、あながち、アフロディーネさんの話に嘘はないと思える。

 

「そういう意味では、あなたは私にとっては孫のような存在なのよ。

 

 ふふっ、孫だと思うと、なかなかに可愛いわね」

 

 そう言いながらアフロディーネさんは何かうっとりとした目でこちらを見る。

 

「それじゃ、俺が物に人の形を与える能力は」

 

「おそらく、私の力が関係しているのね」

 

 なるほど、伝説に大きな関係している訳なのか。

 

「驚いたわ。

 

 まさか、2人の間の子の力が強大で。

 

 だからこそ、力が完全にコントロールできるまで、封印されていたのよ」

 

「つまり、俺って」

 

「そうね。

 

 こうして、考えると、なかなか難しいわね。

 

 あえて言うならば、あなたは人間でありながら生まれながら神器でもある。

 

 つまりは神器人間ね」

 

 そう言われると共に、納得している部分がある。

 

 神器という単語はグレイフィアから既に聞いていた。

 

 その事実に、ゆっくりと考え込む。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。