吸血鬼が残した物の調査を行った後、俺が向かったのは、ギリシャ。
そこでは数多くのギリシャ神話が残っており、俺はそこにある伝説を調べる為に向かった。
だが、そこでは、俺は予想外の出来事に巻き込まれていた。
「えっと、これは」
それは、どういう訳か、歓迎されている事だ。
ギリシャ神話の重鎮からの使者だと言われ、困惑している間に、俺はどこかの神殿に連れてこられた。
「ふふっ、こうして会うのは初めて、というべきかしらね」
そうしながら、俺に挨拶してきたの背中からは赤い4枚の翼が生え、髑髏が飾られているのが特徴的な女性だった。
「えっと、誰でしょうか?」
「ふふっ、まぁ、こうして話すのは本当に初めてかもしれないわね。
私はアフロディーテ。
まぁ、美と愛を司る神と言われているわね」
そう、彼女は自慢げに言う。
「その、アフロディーネさんだっけ?
それで、俺に一体、何の用で」
「そうね、まぁ、私はあなたが生まれた事に大きく関係したと言っても良いわね」
「大きく関係って?」
そう疑問に首を傾げる。
「まずは、確認よ。
あなたには、両親の記憶はあるのかしら?」
「記憶って、うぅん」
確かに前世の両親の記憶はある。
だが、それはあくまでも前世の両親であって、今世の両親ではない。
だからこそ、ここは。
「いや、記憶はほとんど」
「それはそうね。
あなたが本格的に意識を取り戻したのは50年程前だからね」
「んっ、俺の事を知っているのか」
その言葉に、俺は驚きを隠せなかった。
「ふふっ、それはそうよ。
さっきも言ったけど、私はあなたの生まれに大きく関係しているわ。
あなたの両親、ピグマリオンとガラテアにね」
「んっ?」
それはこれまで調べた事はなかった。
だが、その2人が両親だとして、一体何の関係が?
「キプロス島の王ピグマリオンの作った彫像であるガラテア。
彼女をピグマリオンが溺愛し生きた女性になる事を願ったのを私、アフロディーテが受け止めた事で生命が宿る事になった。
そうして、彼らの間に生まれた子供。
それが、あなたなのよ」
「……はい」
それは、驚きを隠せなかった。
そう言えば、以前言われたが、俺には人間、人形、そして神が宿っていると。
そう考えると、あながち、アフロディーネさんの話に嘘はないと思える。
「そういう意味では、あなたは私にとっては孫のような存在なのよ。
ふふっ、孫だと思うと、なかなかに可愛いわね」
そう言いながらアフロディーネさんは何かうっとりとした目でこちらを見る。
「それじゃ、俺が物に人の形を与える能力は」
「おそらく、私の力が関係しているのね」
なるほど、伝説に大きな関係している訳なのか。
「驚いたわ。
まさか、2人の間の子の力が強大で。
だからこそ、力が完全にコントロールできるまで、封印されていたのよ」
「つまり、俺って」
「そうね。
こうして、考えると、なかなか難しいわね。
あえて言うならば、あなたは人間でありながら生まれながら神器でもある。
つまりは神器人間ね」
そう言われると共に、納得している部分がある。
神器という単語はグレイフィアから既に聞いていた。
その事実に、ゆっくりと考え込む。