※この作品はR-18です。

穢されても……俺は――   作:若杉優太(テト/teto)

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もっと、早く来ていれば……

 初めて男の肉棒を咥えてから、何分……いや何時間経っただろうか?

 吾は変わらず家畜小屋のような所で、山賊達の性処理をしている。

 

「おら!もっと、丁寧にしゃぶれよ……!」

「んぉ……ッ!お……ッ!お……ッ!」

 

 屈んだ吾の後頭部を持ち、息を荒げながら吾に肉棒をしゃぶらせているこの男は、最初に吾を凌辱した男とは別の男だ。

 ただ、吾にとって誰に変わろうが、今の犯されている状況に変化などない。

 

「こいつの口、気持ち良過ぎだろ!く……っ!出すぞ!」

 

 ――ああ、また生臭い汁が出るのか。

 白濁汁が口に流れ込む……少し前までの吾なら嫌悪感で頭をいっぱいにしていたが、今となっては何の感慨も抱かなくなっていた。

 そして、直後。吾の口内へ白濁汁が溢れ出す。

 

「ん……お……で、ひゃ……」

 

 相変わらず腐った魚のような匂いと、苦くて臭い味のする液が一瞬で口内をどっぷりと満たしていく。

 だが、吾は表情を少し驚かせただけで、肉棒の先端から湧き出るように流れ出る白濁汁を全て受け止める。

 蕩けた表情をしながら当たり前のことのように肉棒を咥える吾の姿。それは、もう娼婦その物と言って過言ではなかった。

 

「……っと、出した出した。お前の口は最高だな、鬼ちゃん」

 

 射精が終わったと同時に肉棒を抜き、男はそう言葉を呟く。

 

「んぐ……ぁ、ん……」

「ああ、まだ口に残ってんのか……飲み込んでいいぞ」

 

 男からの許しが出ると、すぐさま吾は舌の上で泳がせていた白濁汁を一気に胃へと流し込む。

 これも少し前までは死ぬほど嫌だったはずだが、すっかり慣れてしまった。

 

「ん……ッ!ごくん……っ!……ふぅ、あー……」

「すっかり、従順になったもんだ……俺は口の中を見せろなんて言ってないのにな?」

「……ッ!」

 

 自分から媚びるようにして口を開けてしまったことを悔いる吾の姿を、男は厭らしい顔で笑う。

 

「まぁ、それも仕方ねぇか。俺と、さっきお前を犯した”お頭”との時間と合わせると、随分長いこと”教育”してやってるんだからな。心が折れるのも当然ってもんだ」

「わ、吾はまだ心を折ってなどおらぬ!さっきのは、無意識で――」

「なら……なんで、お前のそこは濡れてるんだろうなぁ?」

「え?」

 

 困惑する吾の表情を楽しむようにして、吾の股間部を指差す男。

 初めは何のことを言っているか分からなかったが、男の言葉に従って下を向いた時……太ももから一筋の透明な液が流れていることに気付いた。

 それは、紛れもなく吾が秘部から出してしまった汁であり、少なからず吾が男に秘部を犯されることを期待してしまった証でもあった。

 

「まったく……そんなにそこを犯して欲しいなら言えよ。俺だったらいつでも犯してやったのにな?」

「何故だ……?吾は嫌々やっているというのに……」

 

 自分が男達との性行為を期待してしまった……その事実に唖然とする吾に、男はにんまりと笑うと次なる行動を起こす。

 

「鬼ちゃんがそんなに期待するなら、望み通り犯してやるよ……お頭と仲間を入れた三人で」

 

 男は意地悪気にそう言い、一旦部屋を出る。

 そして――数十秒後。元々部屋に居た男に加えて、二人程が新たに入ってきた。

 一人は吾を最初に凌辱した”お頭”と呼ばれていた男。二人目はさっきまで部屋に居た頬の傷が特徴的な男。三人目は初めて見る男で、赤いバンダナを巻いていた。

 

「こいつが例の鬼ですかいお頭!しかし、本当に見た目はガキですね……」

「見た目はガキかもしれんが、こいつは中々に素質がある。試しにお前もしゃぶってもらうといい」

 

 まるで見世物を見るかのように吾を見つめる男達。

 既に男達が股引の股間部を盛り上がらせているだけで、吾を犯す気ということが分かる。

 

「まずはお頭から先に行ってください、俺はその後に使わせてもらいますんでね……」

「ああ、悪いな。それじゃあ、遠慮なく犯させてもらうしよう」

 

「ぁ……いやだ、犯されたくなど――あぅ……ッ!?」

 

 すっかり小鹿のように、ぶるぶると震えて座り込んでいた吾の手を無理矢理引っ張り、男達は吾を腰だけ突き出した状態で立たせた。

 そして立った直後からすぐに、吾の尻へ硬い肉棒が当たる感触と手の感触が伝わってきてしまう。

 

「くく、ようやく本番だ。覚悟は……おっと、そんなに濡らしているんなら大丈夫か」

「ぅ……ぁ……やだ……っ!やだ……ッ!」

「泣くな、泣くな。これから気持ち良くなるんだ、じっとしてろよ?」

 

 泣きじゃくる吾を嗜虐的な笑みで嘲笑い、男は自身の肉棒を吾の秘部へあてがう。

 逃げようと思っても身体は全く動かず、吾はただいつ来るかも分からぬ痛みに怯える……

 ――ああ、挿れられる……!挿れられてしまう……っ!

 マスター、酒吞、マシュ、綱……誰でもいいから助け――

 

「おら……よッ!」

「あ、が……ッ!?」

 

 吾の秘部……いや膣を、突然思い切り殴られたような衝撃が走る。

 想像を絶するような痛み……吾の意識は一瞬暗転しかけたが、それを許すまいと男の肉棒は吾の膣を突いて意識を留めさせた。

 

「おら……!おら……!気持ちいいか……ッ!?」

「うぁ……っ……!痛い……ッ!痛い……ッ!!」

「痛い……?なら、もっと腰を振ってやらないとなぁ!?」

 

 泣き叫ぶ吾のことなど構わず、男は腰の動きを速くする。

 

「あ……ッ!あ……ッ!誰か……!助け……ぁぐ……ッ!」

「助けなんかこねぇよ!お前はずっと、俺達の奴隷として飼われる運命なんだからな!」

 

 ただでさえ弱った吾の心を追い詰める男の言葉。

 腹の中を鉄の棒で搔き乱されていると形容したくなる程の痛みを味わっている今、吾の精神は限界に近づきつつあった。

 ――もう死にたい……自分で首を切って死にたい……

 そんなことを思ってしまう吾を、男は次の一言で絶望へと突き落とす。

 

「ふぅ……ッ!ふぅ……ッ!出る……出すぞッ!」

「い、や……ッ!出すな……出すな――ッ!!」

 

 急に息を荒くし始めた男は、逃げようとした吾の尻をがっちりと掴み、腰の動きを大雑把な動きから小刻みな動きへ変えた。

 膣へ白濁汁を出される未知の体験。

 そんな体験したくもないことを数秒後……吾は男の腰が不意に止まったと同時に味わうことになった。

 

「ぅぁあああ……ッ!膣に……出され……て……ッ!!」

 

 膣の中でピクピクと動きつつ、肉棒は何回かに渡って白濁汁を吐き出す。

 敗北の烙印とも呼ぶべき白濁汁が奥深くへと流れ込み、吾の心をズタズタに打ち砕いていく。

 

「あ……!ぁ……ッ!ぁ……」

 

 永遠にも感じた数秒間の射精、そして膣に感じた生暖かな感覚。

 言い表すことのできない程の敗北感を味わった吾は、肉棒が引き抜かれるまでの間、ただひたすらに涙を腕で拭うことしかできなかった。

 

「気持ち良かったぜ……奴隷として売り飛ばすことも考えてたが、俺達で飼ってやるってのもアリかもしれねぇな」

「ぅ……ぁ、もう……いや……だ……」

 

 膣から肉棒を抜かれた途端に地面へ倒れ込み、吾はか細い声を呟く。

 もう助けなど来ない……綱やマシュ、それにマスターも生きているのかすら分からない状態で何を希望にすればいいのだろうか?

 いや、もう希望などないのかもしれない。

 

「よし!じゃあ、お頭の次は俺の番だな!待ってたぜ、この時を……」

「壊すなよ、まだ一人控えてるんだ」

「へいへい、分かりましたよ」

 

 男達の会話を聞く限りは、吾はまだまだ犯され続けるのだろう。

 肉棒を膣へ挿れられ、口でしゃぶらされ……そして白濁汁を出される未来。

 吾はそんな絶望しかない未来を半ば受け入れると共に、壊れた笑顔を浮かべた。

 

「えへへ……しゅてん、つ……な……くくく……」

 

 その言葉が、最後に残っている記憶だ。

 

…………

……

…

 

「おら……!おら……ッ!」

「ん……ぉ、ぁ……あ……」

 

 あれからまたいくつかの時が経ち、吾は虚ろな目をしながら男の肉棒を受け入れていた。

 

「出すぞッ!受け止めろよ……ッ!」

 

 息を荒くした男がそう叫ぶと、いつものように数秒後――吾の膣が白濁汁で満たされる。

 もう十回以上は山賊達……特に今、吾を犯している”お頭”に膣へ白濁汁を出されているが、白濁汁の量は変わらず多い。

 

「ぁ……出、て……る……」

 

 数えきれない程の回数、肉棒を受け入れて感覚が麻痺したのか、吾は膣へ白濁汁を出されても少ししか反応を示さない。

 まるで糸の切れた人形のようになってしまった吾。

 そんな様子に、男は肉棒を吾の膣から引き抜きつつ、大きくため息をついた。

 

「はぁ……つまんねぇな、反応が無いっていうのは」

「ん……ぁ……」

「まぁいいさ、俺達も疲れた。また数時間後に再開するとしよう」

 

 そう言って、部屋に居た数人の男達はそそくさと出て行く。

 朦朧とする意識の中、男達が部屋を出ていく姿だけを見届けると、次の瞬間――吾は地面へと身体を倒れこませた。

 

「(限界……だ……)」

 

 秘部から流れ出る白濁汁を見つめ、率直に吾は思う。

 生きているのかどうかすらも疑ってしまう程に精神を摩耗している今。

 吾は何を頼りに生きていけばいいのだろう?

 

「(もう何も、分からぬ……)」

 

 薄っすらと開いていた瞳から流れ出る一筋の涙。

 これからも続くであろう吾への凌辱を悲観し、その涙を地面へと落とすと共に、吾はゆっくりと瞳を閉じた――

 

…………

………

……

 

 不意に意識が浮上していく。きっかけは頭と背中に感じた男の手の感触。

 どうやら、吾は地べたで抱き抱えられているらしい。

 ――ああ……また吾は犯されるのか……

 そう思って男の手を受け入れていたが、手から伝わってくる感触が明らかに山賊達のものではない。

 

「(温かい……何故、こんなに温かいのだ………?)」

 

 ふわふわと浮くような意識の中、手から伝わってくる温かさ。

 下種な男達では決して持つことのできない優しい手は、一体誰なのだろう?

 

――……木!……をしろ!

 

 まだ、はっきりと覚醒していない吾の意識へ何者かが呼び掛ける。

 これは、綱の声か……?

 

――茨木……返事をしてくれ……!」

 

 必死になって吾を呼ぶ男の声……これは綱の声だ。

 吾の腕を切り落とした憎き相手ではあるが、それでも不思議と安心する声を持つ男。

 そんな綱へ応えてやる為にも吾は徐々に目を開け、薄っすらと見えた綱へ微笑んでやる。

 

「つ……な……?」

「……ッ!?茨木……茨木……ッ!!」

 

 吾の開いた瞳を見た瞬間、綱は歓喜の表情を浮かべて吾を抱き締める。

 ――ああ、来てくれた……綱が……

 それだけで、涙が溢れてきた。

 

「つ、な……怖かった……」

「すまない……ッ!俺が、もっと早く来ていれば……ッ!!」

 

 虫の息となった吾を見つめ、綱は不甲斐なさに顔を歪めた。

 良かった……心の中を安堵の心が埋め尽くす中、吾は不意に浮かび上がった疑問を綱へぶつける。

 

「綱……汝とマシュは捕まっていたはずでは、なかったのか……?」

「俺とマシュが捕まる?そんなことがある訳――……っ!まさかッ!」

「なにも……言うな……そうか、吾は騙されていたのだな……」

 

 綱の言葉から全てを察し、遠くを見つめる吾。

 今まで綱やマシュを救う為に男達へ従順になってきたというのに、実際は何の意味もなく、ただ犯されたというだけ。

 何とも滑稽な話ではないか。

 

「……茨木、お前を汚した山賊達には、きっちりと報いを受けてもらう」

「ああ……たの、む……」

 

 吾を抱き抱えていた手をゆっくり離し、綱はその場で刀を抜く。

 その顔は般若のように恐ろしく、そして憎悪に駆られた顔をしていた。

 

「(綱……汝は吾の為に怒ってくれるのだな……)」

 

 再び薄れゆく意識の中、吾は綱の顔を見つめながら笑みを浮かべる。

 元々は吾がマスターの話を聞かずに突貫していったのが、全ての始まりであるというのに、綱は吾を助けに来てくれた。

 ――だから、一言だけ言わせてくれ……

 

「ありが、とう……綱……」




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