和風エロゲー世界の失踪予定モブ退魔忍者に転生いたしましたが、全力で生き延び「んほぉぉぉぉぉぉ♡お゛っ♡お゛っ♡お゛っ♡」 作:第三世界(うたかたとわ)
「えっ!?」
気がつくと私は、ツクモ学園の寮である自分の部屋にいた。
肉袋の中でイキ狂う内に意識が閉じて、それから記憶がない。
今の日時を確認すると、入学式を翌日に控えた四月六日。
私が魔族に捕まる前の日。
「……もしかして、過去に戻ってきた?」
私は異世界に転生するときに男の子に要求した、やり直し能力のことを思い出す。
きっと私はどこかで死んで、転生初日のこの日に戻ってきたのだろう。
私は男の子にやり直し能力をもらっておいて本当によかったと思った。
もしこの能力がなかったら、あれで私の異世界人生が終わっていたはずだ。
エロゲー世界に転生させられたことに対して思うことはあるけれど、今は生き残ることに意識を優先する。
幸運なことに、過去に戻ってきたことで人体改造された影響もなくなり、私は健全な精神を取り戻している。
「次は、何か対策をしなくては……」
私はこの世界で生き残るために、自分が置かれた状況について整理することにした。
「まさか、自分がシグレ・キリサキに転生するとは……」
私が転生したのは名作エロゲーである「退魔のシノブ伝」の世界。
私が何度もプレイし、何度もお世話になったエロゲーだ。
ゲームの主人公であるシノブ・コーサカとセツナ・リューグージの親友である、シグレ・キリサキが失踪するところからゲームの物語は始まる。
シグレの消息を掴むためにシノブとセツナは学園都市ヤオヨロズにあるツクモ学園に潜入し、そこで魔族に人体改造されて快楽堕ちしていくのが主なストーリーだ。
「退魔のシノブ伝」は悪堕ちエンド、娼婦堕ちエンド、苗床エンドと数々のバッドエンドに定評があるゲームであった。
ツルペタなシノブと巨乳のセツナで二つの性癖をカバーしているのも良い。
そして、私はその「退魔のシノブ伝」の世界に、物語が始まるきっかけとなるシグレとして転生したことになる。
「ふう……色々と、思い出してきた……」
私は前世の記憶の他に、シグレとしての記憶も取り戻していく。
私であるシグレは退魔忍者として、人類にとってトップの教育機関である学園都市ヤオヨロズに根を張り、コマとして利用できる人間を増やそうと暗躍している魔族を調査するために、魔族の根城と噂されるツクモ学園に入学した。
魔族が計画しているのは、人類の破滅と家畜化。
その魔族に関する定期調査票を退魔忍者の里に送る直前に、私はこの世界に転生したようだ。
転生初日に浮足立ったことにより調査結果を書いた手紙をテーブルの上に置き忘れて、前回、私は魔族に捕まった。
そういえば、私を捕まえたゴリラみたいな男に見覚えがある。
ゲーム内で快楽堕ちしたシノブとセツナが魔族とハメ撮り動画を撮影するときに、巨根男優として出演していた男だ。
シノブとセツナは何度もあの男にベッドの上で痙攣させられて、イかされまくっていた。
あのシーンには何度、私もお世話になったことか。
しかし、ゲームをプレイしていたときには大変お世話になった巨根キャラであるが、この世界では敵。しかも、私を捕まえた悪役でもある。
あのニヤケ面は絶対にぶっ飛ばそう。
私は心に誓う。
絶対、私はあんな奴に屈しない。
負けない。
「よし! これで、大丈夫!」
私はとりあえず『証拠なし。しかし、魔族の影あり』という調査結果を退魔忍者の里に送ることにする。
魔族が学園内で活動している明確な証拠は今のところ手に入れていないが、ゲームの知識で、私は魔族が暗躍していることを知っているからだ。
この報告には、魔族の影ありと調査結果を伝えることで退魔忍者の里から応援を呼び、私の生存確率を上げる狙いもあった。
「さて、これからどうするか……」
私は、これからどうするかを考える。
ゲームのストーリーが動くのは八月。
それまで定時連絡を取りながら学園で調査任務を行っていたシグレが、八月の夏休みになっても退魔忍者の里に帰省しないことから始まる。
そして、消息不明となった親友のシグレを探すためと潜入捜査の続行のために、シノブとセツナが九月から学園に転入するのだ。
これが、ゲームの始まり。
そこからハッピーエンドルートに進むなら、シグレの救出と魔族の撃破がされる。
もしバッドエンドルートに進むなら、シノブとセツナが人体改造されて快楽堕ち。そのあと、シグレとともに三人で悪堕ちするエンドが一番抜けるエンド。
その他、娼婦堕ち、苗床化、抜け忍エンドなど、数多くのバッドエンドが登場する。
「うーん。どのルートを行くか……」
私は死に戻りした自室で、生き残る道を考えてみる。
まずゲームでのトゥルーエンドルート。
これは、ゲームの正規ルートであるシノブとセツナに魔族を倒してもらうルートを進んでもらって、魔族に捕らえられた私を救出してもらう方法。通称処女ルート。
ルート名称の理由は、シノブとセツナが性交を誰ともしないルートだから。
「退魔のシノブ伝」は情報収集のためにフェラや売春をすることができたり、敵に捕まって主人公たちがレイプされたりもするゲームだ。
そして、そのたびに、シノブとセツナのステータスにはエッチゲージというパラメーターが溜まっていく。
そのエッチゲージが溜まりすぎると、シノブとセツナは発情し、セックスを誰とでもできるように性格が変わり、膣内射精経験回数やアナル内射精経験回数を増やすことができる。
そうして口内射精経験回数や売春回数を増やしていき、「退魔のシノブ伝」はエッチなステータスを増やすことを楽しむゲームでもあった。
そういった行為を一切しないのが、処女ルート。
しかし、処女ルートでは私が救出されるまで、魔族に私の体がどう扱われるかわからない。
処女ルートで処女のままなのは、シノブとセツナだけなのだ。
それに、魔族に人体改造された後遺症にシグレが苦しんでいると、次回作でも明記されていた。
だから、処女ルートはパス。私が救出されるまで、どれだけ苦しむかわからない。
それに、何もしなければ、この世界がハッピーエンドルートに進むかどうかもわからない。
もし悪堕ちエンドに進んでしまったら、目も当てられない。
というわけで、何もしないのはなし。
別の方法を考えることにする。
「うーん。じゃあ別の道は……」
私はゲームの知識を総動員して、別のルートを模索するのであった。