※この作品はR-18です。

別世界線のユーニとの淫靡な記憶   作:氷見 逢

1 / 3
一、揉む

「はあ……落ち着く」

 

 ここは、コロニー9の集合浴場の中。僕は今、お風呂に入っている。

 今日は、アグヌスとの戦闘が行われた。どうやら、コロニー9のおくりびとが、相手の軍務長を討ったらしい。僕も運良く死なずに帰還することができた。今は、その疲れを癒しているのである。

 しかし、頭の中にあることは別にあった。

 ユーニのことである。

 彼女は、コロニー9に所属するヒーラーだ。彼女が今8期で、僕が今7期だから、言わば僕にとっての先輩ということになる。言葉遣いは荒く、男勝りでガサツなようにも見えるが、実際は強く、繊細で優しく、僕のことも良く気にかけて話しかけてくれる、皆から慕われる良い先輩だ。……なのだが、僕は最近、上手くユーニと話せていない。

 

(……いつの日からか、ユーニさんと目を合わせられなくなった。それどころか、ユーニさんのことを考えるだけで、心臓が早く鼓動をして、息が詰まるような気がする。前はそんなことなかったのに……)

 

 そんなことを考えていると、扉の向こうから、誰かの歩く音が聞こえる。

 僕はいつも周りとタイミングをずらして、お風呂に入る。だから貸切状態なのだが、数は1人とはいえ、それが破られることになって、少し残念な気持ちだ。

 扉が開いた。そこに立っていたのは——、

 

「あー、早く髪洗いてー……お? ショウじゃねえか」

「えっ、ユーニさん……?」

 

 彼女は、浴場だから当たり前なのだが、衣服を全て脱ぎ、一糸纏わぬ姿でそこに立っていた。肩につくくらいまで伸びた、艶のある茶髪。化粧をしているわけでもないのに、人形のように整った顔。線の細い、実に綺麗な曲線美を持ち、程よく筋肉のついた身体。その細い身体から大きく実る、張りのある胸。くびれもちゃんとあり、安産型の大きいお尻。

 それらを視界にとらえてしまった僕は、思わず目を逸らしてしまう。

 

「なんで目ぇ逸らすんだよ?」

「……ユーニさんこそ、なんで今お風呂に入ってくるんですか」

「そりゃ、いつものようにノアがアグヌス兵もおくるのを待ってたからだろ? それで帰ってきたら、ノアは軍務長に、ランツはリクにそれぞれ呼ばれてどっか行ったから、私だけ風呂に入りに来たってわけだ」

 

 ユーニはそう言うと、僕から少し離れたところに並んで湯船に入った。会話のない、少し気まずい雰囲気が流れる。

 ユーニは後ろの段に肘を乗せ、気持ちよさそうにお風呂に入っている。そんな体勢のせいで、ユーニの大きな胸がより強調されて、目に悪い。それでもなぜかチラチラと無意識のうちに見てしまう。

 

「ショウってさ……」

「は、はい!?」

 

 いきなり話しかけられて、もしや見ていることがバレたのでは、と驚き素っ頓狂な声を上げてしまう。

 

「私の胸、良くチラチラと見てるよな。あれ、バレてんぞ」

「うっ……」

 

 予想通りだった。

 ユーニはからかうような顔と声色だ。この状態のユーニには、その日が終わるまでからかわれ続けることになる。

 

「……すいません」

「謝んなくていいって。ただ気になっただけだから。それに、最近私と全然目ぇ合わしてくんないだろ? それと何か関係してんのかなって思っただけだ」

 

 ユーニはそう言って、僕との距離を詰めてくる。よりユーニの香りと身体が近づいて、僕は距離を離そうと後ろに下がろうとしたが、ユーニに腕を掴まれてしまった。

 

「私が何かしたか? したんなら謝るから、教えてくれよ」

 

 ユーニは悲しそうな顔をした。その顔を見て、僕は胸がキュッとしまった。彼女のそんな顔を見たくない、そう思った。

 

「……違います、ユーニさんは何も悪くないです。ただ、いつのまにかユーニさんのことを考えると、くらくらしちゃって、目を見れなくなって……」

「ふーん、なんでなんだろうな」

 

 少し考えるそぶりを見せた後、ユーニは唐突に言った。

 

「私の胸、触るか?」

「えっ!?」

「原因は分かんねえけどさ、直さないと戦闘の時に悪影響があったら困るだろ? だから色々やってみようぜ?」

 

 ユーニは自身の胸を強調するように胸を張って、自分の胸を指差した。

 少し揺れた気がするユーニの胸に、触る? 僕はその言葉に動揺して、上手く喋れなかった。

 

「えっ……い、良いんですか?」

「良いって、物は試しだ。ほら、触ってみろよ」

 

 ユーニは掴んだ僕の左手を、そのまま自分の右胸に持っていった。胸に僕の人差し指が触れた瞬間、ユーニがほんの少しだけ色気のある声を上げた。

 柔らかい。それでいて張りがあって、触り心地は非常に良かった。見るだけではわからない、重さや暖かさが直接伝わってくる。手のひらの真ん中に、何か少し硬いものを感じた。

 

「んっ……どうだ? はじめての私の胸は」

「……気持ち良いです。不思議と……安心する気もします」

「そっか……」

 

 そのまま、ユーニの胸に触れたままの状態がしばらく続いた。ユーニは既に僕の腕をつかんではいなかったが、そのまま僕はユーニの胸から手を離すことはなかった。そしてそれを、ユーニが咎めることもなかった。

 沈黙の中、僕は触るだけでなく、少し指を動かした。

 

「あっ……ちょ、ちょっと待て、動かして良いなんて言ってねえぞ」

「……ユーニさん、敏感なんですね」

「そ、そりゃあ、普段誰かに触られることなんてねえし……って話をっ……聞けって……」

 

 ユーニは僕の手を離そうと再度僕の腕をつかんだが、今は僕もユーニもパワーアシストを装着していない。そうなると、素の力の勝負になるが、男である僕に女であるユーニが勝てるわけがなかった。

 僕はユーニに構わず指を動かし始めた。自分でも、目が血走り視界が狭まり、ユーニの胸に夢中になってしまっているのがわかる。

 指を動かす動きが、次第に胸を揉む動きに変化していく。それに従って、ユーニの口から漏れる色気にあふれた喘ぎ声の量は増加していく。それはより、僕の興奮を刺激していった。

 

「揉むなっ……てえっ……! ん……あ、あぁっ……やめっ……!」

「でも、気持ちよさそうですよ?」

「うるさいっ……気持ちよくなんか、ねえっ……」

 

 ユーニは、今までに感じたことのない快感と恥ずかしさとの兼ね合いで悶えていた。軽い気持ちで自らの胸に触ることを提案したついさっきの自分を責めたくなった。

 自身の右胸を揉まれることから来る感触は、気持ちよいこと以外何もわからなかった。今までに自分で触ったことも揉んだこともあるのに、今回のような快感を感じたことはなかった。頭がぼうっとして、何も思考できなくなって、彼の手を剝がそうとする自分の腕に力が入らなくなるのが確かに分かった。

 

「ユーニさん……」

「なっ、なんだよ……?」

「ユーニさん……すごいかわいいです」

「なっ!? か、かわっ……!?」

 

 ユーニは一気に顔を赤面させ、顔をそらした。かわいいと言われることに慣れていないようで、そこもかわいく思った。

 僕はもう我慢できなくなって、右手もユーニの胸に伸ばした。空いた左胸を右手で揉む。

 ユーニは今まで以上に喘ぎ声を上げ、右手も剥がそうとするが、快感に浸かりきって意識が朦朧とする彼女では、もう僕の攻めをどうにかすることなど出来ないとわかりきったことであった。ユーニは僕の手首をつかむのを諦め、脳を走った電撃のような快感を必死に我慢することしかできない。それでも、最後の力を振り絞って、僕から少しでも離れようと、足をバタバタと暴れさせた。

 

「……逃がさないですよ」

「ちょっ……あっ、んぅ……あぁ、もうわかったよ……そんなに好きならずっと揉んどけ……もう」

 

 僕はユーニを逃がさないように、ユーニを僕と壁で挟んだ。

 絶えず揉む続ける僕を見て、ユーニは呆れたようにため息をついて、僕の頭を撫でてきた。それは、不思議と安心感があり、撫でる手は柔らかく暖かく、気持ちがよかった。

 

「ユーニさん、ひとつ尋ねても良いですか?」

「ん……う、んっ……話す時くらい、胸揉むの、やめろよな……あっ……」

 

 なんだよ、とユーニは優しい声色で僕に尋ねた。

 

「……キスしてもいいですか?」

「へっ? ……だ、ダメに決まってんだろ!?」

 

 ユーニは驚き、声を上げ、赤く染まりきった顔をさらに赤く染めた。

 僕はそんなユーニに構わず、だんだんと顔をユーニの顔に近づけていく。近づくにつれ、ユーニの頭は沸騰し、唾液を飲み込んだ。喉が鳴る。大した抵抗もせず、僕とユーニの唇が触れるかと思われた瞬間――、

 

「ノアとランツの声だ!」

 

 浴場の扉の向こう側から、二人の男の声が聞こえた。その声は僕もユーニもよく知っている。コロニー9の特務部隊に属する二人で、ユーニとは同い年の幼馴染。僕にとってはユーニと同じくらい頼りになる先輩だ。

 さすがに僕がユーニの胸を揉みしだきながら、キスをしている光景を二人に見せるわけにもいかないために、急いで、彼らが入ってくる前に離れ、何もない風を装った。

 

「あれ? ユーニとショウじゃないか。まだ入ってたのか?」

「の、ノア。それにランツ。今上がるところだって。ショウもそうだろ?」

「え? ……あ、ああはい! もう出ます!」

「いや、別にまだ入っていても良いんだけど……」

 

 これ以上浴場に居続けるとボロが出そうだったので、ユーニと一緒にさっさと二人の視界から退散することにした。

 脱衣所に出て、新しい衣服に着替えていると、ユーニが顔を染めたまま、言葉を発した。

 

「……もう良いのか?」

「へ? それって……」

「ち、違うぞ!? 目を合わせられるようになったかって意味だ! 気持ちよかったわけじゃねえからな! 勘違いすんなよ!」

 

 ユーニはそう叫んで、着替えもそこそこに脱衣所を飛び出していった。

 目を合わせられない。そこから始まったんだと、僕は今更思い出した。

 

「もっと無理になったよ……どうかしてたな」

 

 自分のベッドに飛び込んだユーニは、枕に顔を突っ込んで呟いた。

 

「変な感じだ……でもすっげえ気持ちよかった……なんだったんだ……?」

 

 

 ユーニは黒のタンクトップの間に手を突っ込んで、自分の胸を揉んでみた。さっきとは打って変わって、あまり気持ちよいとは感じなかった。しかし、胸の真ん中に硬く大きくなった感触を確かに感じた。




タイトル通り、違う世界線の話です。
その上、ユーニが八期(本編開始時九期)なので時期も違います。
ノアとランツは名前が出てくる、もしくは少しセリフがあるくらいです。
アグヌス側のミオ、セナ、タイオンは名前すら出てこないかも。忘れてください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。