TSしたはいいけどドスケベボディ過ぎると思う。 作:サンゴ珊瑚
「あはははっ!村正ってカナヅチだったんだね!どうりで浮き輪真剣に選んでたわけだ!」
「うっさい!カナヅチで悪かったな!」
腹を抱えて笑いやがって…!クソォ…。現在俺と光は大型レジャープールへと遊びに来ていた。周りはカップルや家族連れが多く、皆楽しそうに笑っている。が男性たち一部は、俺たちに熱い視線を送ってくる。光マジ美少女だもんな。分かる。俺の伴侶なんですよ。えへへ。
光は俺以外に素肌をあんまり晒したくないと言って黒のラッシュガードを。そして何故か俺は競泳水着を着させられた。光がオーダーメイドで作った物だし、着てほしいって言われたし着たけど…。
「ひー…ふふ。今度泳ぎ教えてあげよっか?」
「…………一人で出来るし」
光のマンツーマンレッスンとか嬉しいけど、なんか悔しいし、泳げるようになって驚かせたい、と言う気持ちも混在していてぐるぐるしちまう。
「村正一人にしたら絶対ナンパされてそのままレイプされそうで怖いからダメ」
「光は一体俺を何だと思ってるの…」
「雄を誘惑するフェロモン撒き散らす女」
あまりにも真顔でかつ大真面目な声でそう言うものだから、本当にそうなのかと思ってしまう。
「ひ、酷くね?」
「事実そうだもん。光のムチムチエロエロボデェを見た男共、全員漏れなく股間隠してたし。なんなら勃起隠してないやべーのもいたし」
「なんかどこにいても視線感じるなーとは思ってたけど…」
朝からお昼になる今まで光と施設内を遊び回っていたが、やったら視線を感じていた。顔、首、鎖骨、胸、臍、股間周り、太もも、足、たまに脇。
体の部位のどこかに必ず痛いほどの視線が刺さっていたのはそういう…。
「しかも見た?女連れもいたいけな男の子も村正見て勃起してたからね?これはもうテロ行為。村正自体がエロ過ぎるせいだね」
『予想してました』と言いたげな顔で光が俺の肩に手を置いた。なんか家族連れがやたら俺を避けてるなとは思ったけど。
「がんば」
「『がんば』じゃないし。そんな際どいの着てるわけじゃないのになぁ…」
「競泳水着かラッシュガード。それ以外はぜーんぶエロかったもんねぇ…村正」
プールに来る前。俺と光は色々なお店を回り、着せ合いっこしてたけど、競泳水着とラッシュガード以外、光が全部勃起しちゃって鎮めるのが大変だった。
試着室でまさかキスハメするとか思わんだろ。全部中出ししかないし。おまんこから溢れた精液は飲まされたし。本当大変だった。流石の店員さんも黒寄りのグレーの顔で俺たちのこと見てたし。
「あれはただ光がお盛んなだけで…その…うぅ…」
さっきから店内でのセックスを思い出してしまい、光の顔を見たくなくて視線を逸らす。激し過ぎなんだよ!オレが声を抑えることにどれだけ神経使ったか。乳首もクリも当たり前のようにいじりやがって。ずっと心臓がうるさかったし、スリルが過ぎる!
「そんなに太ももを擦りあって…誘ってる?」
「誘ってない!ちょっと痒かっただけ!」
「へぇー…後でおまんこチェックする?」
おまんこチェック。昨日光の部屋でAVを見ている時にされたことだ。ただ濡れてるか、濡れてないかの確認だけど。そこから光が耳元で言葉責めされながらAVの映像に音声。卑怯だろ。
「…お店でのこと思い出しちゃって」
俺はそう言いながら段々と視線も顔も下へ向いていく。隣にいる彼女に顔を見られるのが恥ずかしくて、バレて欲しくなくて。
「濡れちゃったの?」
そんな俺に構うことなく光は腰を曲げて俺の視界に強引に入ってくる。
優しい顔なのに、口角は上がっていて。本当、悪女だ。
「…………うん」
「帰ったらシよっか。私もしたいし」
俺は小さく頷き、浮き輪を持っていない右手が光の左手と繋がる。
細くて、白くて。でも頼もしい手で。俺を放さないと言わんばかりに強く握ってくる。
「痛い?」
「ううん。痛くない」
「良かった。私の愛、受け止めてくれて」
ーーー
「村正。あーん」
「ん」
俺と光は施設内にあるレストランで食事を摂っている最中なのだが、店員さんが忙しなく動き回っている。お昼時というのもありたくさんのお客さんが詰めかけている。
「どう?おいし?」
光からあーんをされて俺が食べたのはカレーのルーのみ。お米もトッピングのカツももらえていない。
「美味しい」
光が食べさせてくれたし、お腹も空いてるし、カレーが不味いなんてことはなかった。ただもう少し甘い方が好みではある。ちょっと辛い。
「光。あーん」
「あーん。……うん、ラーメン」
「なにその感想…」
俺が注文したのは塩ラーメンで麺とネギ、メンマ、チャーシューというメジャーなトッピングかと思われる。
光は俺を信頼しているのかあーんの時は必ず目を瞑る。それこそ俺が言いたい。誘ってんのかって。なので。
「光」
「ん?もう一回食べさせてくれるの?」
呼び掛ければ嬉しそうに目を輝かせてこちらを見る光。絶対照れさせてやる。カレーを食べようとした手を止めて無防備に目を閉じる。
俺の声に反応していつも口を開けるので、声をかける前に近づいて。
「んっ!?」
俺がキスをした瞬間に光は最大限まで目を見開き、俺を見てくる。以前の俺なら絶対にやらなかったこと。公共の場で何をしているんだと。でも大丈夫。幸い席は端だし、顔を全体をカバーできるメニュー表があったからこそしたのだ。
左手でメニュー表を広げて隠し、右手で光の左頬に優しく触れていて、もし逃げるようなら後頭部を押さえて離れられないようにする。
時間にして一分ほど。俺と光は誰にも見られることなくキスをした。
舌も入れず、唇と唇だけを触れさせて。でも視線は気温よりも熱くて。
「おいしかった?」
口を放して、何事もなかったかのようにいる俺に不満を向けつつも、赤面し、瞳が揺れている。
「……一番おいしかった」
「でしょ?」
その後見事にやり返され、ドキドキし過ぎて記憶があまりない。いつの間にか店を出て、普通に温水プールで漂っている。
浮き輪に浮かびながらボケーっと。光はそんな俺手を繋ぎながら浮かんでいる。
「村正ボケっとし過ぎ。エロまんこに視線集まってるよ」
囁くようにそう言われて、ちょっと足に力が入る。光はジーッと俺のことを見つめながら移動し始めた。
「ウォータースライダー行こっか」
前を見て容赦なく。そう告げられ、俺は血の気が引いた。
「え」
「ほら、行くよ」
頑張ってなんとか耐えようとするものの、力で光に勝てるわけもなく。
「ちょ、まっ。そ、それだけは…なんでもするから…ウォータースライダーだけは…」
この施設にあるウォータースライダーは割と有名らしく、カップルや子供たちがよく滑りに行くのを見かけていた。
ただ俺はそういうのに弱く、叫んじゃう系なのである。
「今なんでもって言ったよね?」
「う、うん」
俺の言葉を聞いた光が足を止めてこちらを見てくる。熱の篭ったエッチな視線。そんな顔で見ないでくれ。ドキドキする。
「ならウォータースライダー滑ろっか」
「ひ、ひぃ!」
ーーー
「ひ、ひかり!手!放さないでよ!」
「ウォータースライダーで泣いちゃう村正は可愛いね。もう一回しよ?」
「や、やだぁ…」
あれはダメだ。人がする物じゃない。ていうか俺しか泣いてないのなんなの?あんな怖いことして何故平気なんだ?
「好きな子を虐めたくなる気持ちちょっとだけ分かったかも…」
その後俺が立てなくなるまで、ウォータースライダーを一緒に滑り続けた結果。
「ひかりのばがぁ゛…」
「ごめんね、村正。あんまりにも可愛いからつい…。後で何でもするから許して欲しいな…」
高校生として恥ずかしいが、光にお姫様抱っこされながら更衣室へと向かっていた。何せ足が震えてまともに立っていられず小鹿状態だったからだ。
「う゛う゛…」
「よしよし…村正は頑張ったよ。よく5回もやってくれたね。一緒に滑ってくれてありがとう、村正」
優しく昔生きていた母がしてくれたような。そんな温かい手が頭を撫でてくれた。誰かの愛に包まれるのは本当に心地が良い。
「ほら、更衣室着いたから。ちゃんと自分で着替えてね」
「う゛ん.…」
ーーー
「そんなぴったり引っ付かなくてもいいんじゃない?私はどこにも行かないからさ…」
帰り道。光の執事さんが迎えに来てくれて、後部座席に俺と光が座っているのだが。
「怖い」
「今日はずっと私にべったりってこと?」
「……うん」
光はちゃんとシートベルトして座っているのに対し俺はすぐ隣に座りシートベルトガン無視で座っている。
両手で光に抱きつき、コアラみたいになってる。光はそんな俺を尻目に複雑そうな顔をしている。
「村正」
「何」
「私村正のこと世界で1番愛してるんだよ?」
「な、何?急に…」
真剣な顔、声。光の目が俺を捉えて放さない。ああ、もうズルいよ。そんな顔で見られて。君のその顔をずっと隣で見ていたくて。
「だからさ、ずっとそばにいて欲しいんだ」
「……同じこと思ってた」
「村正も思ってたの?」
「うん。私光のこと好き。大好き。愛してる」
「ッ……。うん、私も」
真っ赤な顔した光とキスをした。最初は唇と唇だけ。でも次第に舌も絡ませて。互いの両手は絡み合って光の家に着くまでずっとそうしていた。
後で光は執事さんに小言を言われたと笑っていた。