公安退魔士綾香は逃げられない ー強気なぴっちりスーツお姉さんは妖魔に敗北し徹底的に凌辱されるー 作:凛輪
妖魔蔓延る摩天楼、その隙間を駆け抜ける赤い閃光。
【警視庁・妖魔対策本部】所属の退魔士『篠宮綾香』はかつて自分の尊厳を奪った‘‘ヤツ‘‘へ復讐を遂げる為、日夜妖魔と戦い続ける。
つま先から首を覆う漆黒の『退魔式強化スーツ』は綾香の胸や腰などのグラマーな曲線美を強調し、腕と足に入った赤いラインが暗夜を妖しく照らす。
ピッタリと口を覆うマスクは妖魔の毒や淫気を素早く浄化する効果を持ち、強靭な意思を感じるブラウンの大きな瞳が冷徹に輝く。
着用者の力を最大限に引き出すスーツに適応した彼女の強さは、退魔士の中でもトップクラスだ。
「随分と手厚い歓迎ね…」
事件現場の繁華街に到着した途端、妖魔の群が待ち構えていたかのように仕掛けてきた。
罠だろうと情報が筒抜けだろうと関係ない、彼女のハイキックが大鬼の首を跳ね飛ばし、背後からつかみかかる餓鬼の群を拳の衝撃波だけで消し飛ばす。
押し寄せる妖魔達は怯えるどころか更に興奮した様子で、地鳴りのような咆哮と足音と共に飛びかかる。
人間の欲望を凝縮した妖魔の行動は単純だ。若い女の身体を犯し、豊富な力を喰らい尽す事に他ならない。
一度奴らの手に堕ちてしまえば徹底的に蹂躙され、洗脳され手駒となり息絶えるまで使役されるだろう。
運よく救出されたとしても、魔の媚薬に骨の髄まで浸ってしまい日常生活をおくる事はおろか、廃人同然となり自ら命を絶つ退魔士は少なくない。
誇り高き精神やプライドを打ち砕き、鍛錬を積んできた退魔士の魂と身を嬲り喰らう事は彼らにとってこれ以上ない娯楽であり御馳走なのだ。
「百や二百……この程度か 甘く見られたものだな」
蹴散らしてもウジャウジャと湧き上がる妖魔の集団、鬼や餓鬼、蜘蛛、蛸、蛞蝓、粘塊などありとあらゆる異形が物量差をもってしても綾香へ触れることすら叶わない。
袋叩きにして輪姦した後霊力を吸い尽し、宴の後にさらし首にしてその身を喰らい尽してやろうと考えていた妖魔達の甘い算段は一人の退魔士により狂い始める。
所詮は欲望の下に集まった烏合の衆。圧倒的な力の差を前に逃げだすものがちらほらと現れ、戦意を失った者達から綾香の攻撃によって塵にされていく。
ビグジャッ!!ドグジュッ!!!
妖魔の肉片と体液が飛散し、綾香へ降り注ぎ強い粘り気を持つ液体がスーツにべったりと絡み付く。
欲望の権化である彼らは死してなお退魔士へ纏わりつき、彼女を粘液の牢に閉じ込め動きを制限する。
纏わり付いたトリモチのような液体が太ももの隙間と肘から糸を引き、強烈な淫気を浸透させ女を狂わせる算段だ。
「くっ…死ぬことが目的かっ!」
ニヂュッ~~ッ ニヂッ!!ぐじゅっ…
圧倒的な数に物を言わせ獲物を捻じ伏せるだけの単純な戦法だが、厄介である事には変りない。
纏わり付く粘塊が取りつくのを一度でも許してしまえば、次々と殺到する妖魔への対応が徐々に後手になってしまう。
殲滅速度が目に見えて落ちた一瞬の隙を捉え、一斉に粘塊の群が綾香に群がり肉食獣の狩りの如く彼女が見えなくなるまで覆い被さる。
ぐぶむぶじゅっ!!! グニィッィィィ!!! じゅぶぶぶっ
不定形の粘液は退魔士を取り込んだ悦びに打ち震え、不気味に蠢き咀嚼音のような水音が辺りに響く。
勝負あった。如何に優秀な彼女と言えど圧倒的な物量を捌き続ける事は不可能に近い。
中で右往左往し悶え、引き伸ばされる粘塊が大人しくなると、妖魔は雄叫びを上げ勝ち誇る。
しかし、歓喜の渦も粘液がゴボゴボと沸騰したように泡立ち、一瞬にして弾け飛んだ途端終わりを告げた。
「集まってくれて助かったわ 手間が省けたよ」
『退魔式強化スーツ』により常人の筋力を遥かに超えた綾香は、高速で振動を繰り出し粘液の温度を上昇させ蒸発させる。
恐れをなした妖魔がマンホールから地下へ潜ろうとするが、当然追い打ちをかける綾香。
「今更逃げるつもり? 甘いわよっっっ!」
流星のような一閃は妖魔の首を跳ね飛ばす。筈だった。
「ゲヘヘ 退魔士サマは単純で助かるぜ」
伸ばした脚へ、柔らかい何かが巻き付いた。
残った粘液の影響でほんの僅か反応が遅れ組み付かれてしまう。
グニュルンッ!!
「なっ!? 小賢しい!!」
マンホールの鉄蓋が赤黒い触手に変形し、くるぶしから太ももの付け根へがっしりと絡み付き、振り解こうと身を翻す綾香に強烈な麻痺毒を打ち込んだ。
当然一瞬で浄化されるが、コンマ一秒でも動きを止められれば十分。
シュルルルッ!!!グヂッ!ギジギチギチリッ!!メギィッ!!ギリリリリィッ!!!
「むぐぶぅっ!!(くっ!罠か!)」
狭いマンホールの穴から夥しい数の触手が伸び一斉に絡みつくと、みるみるうちに綾香を包み込み繭の中に閉じ込めた。
ギリギリとスーツの生地が擦れる音が鳴り、内部では絶え間なく麻痺毒を注入しつつ雁字搦めにして動きを封じる。
趨勢が傾いた事で妖魔が退魔士を捕らえた触手塊の周囲に集まり、上下に激しく揺れ動く繭の内部で、生意気な女が苦しみ悶える姿を想像しニヤニヤと嗤う。
「ゲヘヘ あのクソアマも流石に大人しくなったか こんだけ触手封牢に入れられたら無事じゃ済まねえぞ メスに産まれたことを後悔するんだな」
大量の麻痺毒と媚毒を打ち込まれ、触手に圧搾され霊力も搾り取らてしまえば普通の退魔士ならば絶望的な状況だろう。
ブヂヂヂヂッ!!!! グブヂビヂヂヂっっ!! ブヂンッ___
触手繭が内部から張り裂け、不敵な笑みを浮かべた綾香が肩や足に絡みついた触手を引き剥がしながら現れ、周囲の妖魔の首を一瞬で跳ね飛ばした。
「嘘だろ……吸い尽して毒も効いてたハズだぁ……なんで…」
綾香はガクガクと怯えへたり込む鬼妖魔を見下し、目にもとまらぬキックの連打で細切れにした肉片へ語り掛ける。
「‘‘ヤツ‘‘のお蔭で霊力なんて数年間に底つきちゃったのよ……もう聞いてないだろうけど」
妖魔は蜘蛛の子を散らすよう地下水路へ逃げ、物言わぬ肉塊を除いて消え去った。
逃げ込んだ先からは濃密な淫気がむわっと立ち込め、薄っすらと感じる忌々しく、どこか懐かしいその妖気に‘‘ヤツ‘‘が居る事を確信する。
眉をひそめ赤黒く蠢動する悍ましい淫獄に身を投じる。
ぐじゅりと肉を踏み潰す不愉快な音を立て、触手が群生する地を突き進む。
(どうやら間違いなかったようね この地下に……)
___この時私は甘く見ていた、妖魔の底知れぬ悪意と欲望を……