※この作品はR-18です。

男の娘フレイと男装TS夢主(キラカガリ三つ子姉)   作:篠原えれの

10 / 11
ディザイアのクソ重感情を体で受け止めるオリ主

 

 俺はどうやらまた気絶してしまったらしい。アークエンジェルに戻ってからの記憶が完全にない。目を覚ましたらフレイにお姫様抱っこされていた。

 

 「オリバー!お前、無茶しすぎだ。聞きたいことも山ほどあるけど、お前、血を吐いてぶっ倒れてたんだぞ」

 「そうか……すまん。寝させてくれ」

 

 そう言って、俺はまた寝てしまった。おかしい。戦闘中は全然元気だったのにいくらなんでもこの消耗具合は変だ。ディザイア、お前俺のことが好きなのか嫌いなのか、はっきりしてくれ。

 

 【これは別に、私のせいではない。純粋にお前が本物ではないからだ。よく思い出せ。死ぬ間際に、なにと戦って死んだのか思い出せ】

 

 ディザイアの声が聞こえる。そういえば、俺は前世で何と戦って死んだのかよく覚えてない。世界を滅ぼす怪物『ワールドイーター』との戦いで?いや、どれも勝利で終わらせた記憶しかない。寿命で死んだような気がするんだが……。寿命も不老持ちだったからだいぶ変な話だとは思うんだけどな。思い出さなきゃいけないと言えば、あれか。大天使ミカエルとの戦闘で呪いを受けたアレだ。は?お前は本物じゃないって、そういうことかよ。やばいぞ。今の症状がディザイアのせいじゃないとなると、これは俺の問題だ。

 

 俺の寿命は、もってあと4年。遅かれ早かれ20歳は絶対に越えることができずに死ぬ。俺は、本物じゃない。ミカエルの呪いを要約すると、俺みたいな複製体をパラレルワールドに沢山強制的に量産&転生させて、その世界に俺が居たことによってその世界をワールドイーターとの戦いに巻き込もうとしてるってことだ。

 俺の能力の特性上、20歳を越えた俺が存在するだけで、この世界は遅かれ早かれワールドイーターに狙われる。それでも俺は対策として生前に、ワールドイーターにこの世界が狙われないよう、ミカエルの手によって強制的に転生した俺が20歳になる前には死ぬようにセーフティをかけた。だから俺は20歳になる前には死んでしまう。というか、俺は20歳を越えて生きてはいけない。本物じゃない俺は仮に20歳を越えられたとしてもワールドイーターを倒す天族の力を扱えられない。あれは、唯一無二で本当の世界の俺にしか扱えないから。つまり、この世界もある意味俺が存在してしまってるせいで神から見たら偽物に過ぎないんだ。紛い物の世界だから、ワールドイーターも何をしてもいい世界と認識してる。

 なにより、こうして20歳に向けてこんなに死にかけてるということは、本物は多分、まだ転生しないで生きているってことだ。それだけパラレルワールドと正史に誤差がある。

 ――…………なんてこった。せっかくフレイと幸せ生活送ってたのに、『誓約』の関係で20歳までしか生きられないだなんて。分かっていても、辛すぎる。これだから神って奴は嫌いなんだ。正史の俺も俺が複製体だからって容赦無さ過ぎるだろ。泣くぞ。寿命が短くて死んでしまうクローンの失敗作より酷い話じゃねーか。

 

 【それだけではない。お前がこの世界に居るせいでお前の兄弟とフレイ・アルスターを殺さなければいけなくなってしまった。フレイ・アルスターは、お前と1つなったせいで、20歳になったころには勇者として世界に選ばれてしまう。お前の兄弟も血の繋がりが濃いために、20歳になった頃には世界に勇者として選ばれてしまう。世界に選ばれるということは、つまりお前と同様彼らは勇者としてワールドイーターを倒さないといけないということだ。彼らにワールドイーターが倒せるだろうか?天族の力もないのにそれはありえないだろう。無様にワールドイーターによって殺されるだけだ。私も彼らを直接呪いの機体だからといって殺したくない。そこで、私は考えた。この世界を守るために効率のいいプランを。それで死ぬか生きるかは彼ら次第だ。お前は20歳になる前には死んでしまうが、その前に経験を積んでおくことは、悪いことではないはずだ。彼らに天族の力を扱えるように訓練をしとかなければならない。そうすれば、彼らも勇者としてワールドイーターを相手に戦うことかできるようになるだろう】

 

 は?なんかペラペラ喋りだしたぞ。なにこいつ、こんな激重感情垂れ流してんだ。無茶苦茶嫌な予感がする。血の繋がりがあるキラはともかく、フレイが無茶苦茶巻き込まれ損じゃん。なんだよ、俺とセックスしたせいで勇者に選ばれるってなに。俺無茶苦茶この世界にとって疫病神じゃん。その理屈だと、未成年と俺がセックスしたら誰でも勇者になれるってことじゃん。例えばアスランともセックスしちゃえば彼も20歳になった時勇者にはなれる訳で……いやいやいくら幼馴染だからってそれはない。フレイにアスランが殺されてしまう。俺の能力の特性と天族の性質もあって、未成年が20歳になった瞬間が重要なので、既に20歳を越えた大人とセックスをする分には全然無意味な行為なんだが、なんだそのガバ理論。犯罪だろ……。フレイとキラが俺に関わったせいでワールドイーターを倒すための勇者に選ばれる?

 なんてこった。そんなガバな話あってたまるか。ワールドイーターの奴ら無茶苦茶こう世界に対してえげつないんだからな。早々勇者になれたとしても世界を護れるかどうか……。

 

 【だから言っているだろう。あと4年もあれば十分だ。キラとフレイ、そしてもう一人の兄弟カガリ・ユラ・アスハを、あと4年以内にワールドイーターを倒せる勇者になれるよう叩き直せ。だから私はオーブで産まれた。ウズミ・ナラ・アスハを脅し、世界を護るにはどうしたらいいか問いかけ続けた。つまりお前は世界を救うために、兄弟と恋人を相手に殺し合わなければいけない。そうしないと世界が滅んでしまうからだ。彼らを殺したくないのだろう?ならば殺し合え。生き残った方がこの世界の新たな勇者として誕生する。仮に彼らがお前との闘いで死んだのであれば、この世界にお前が他の未成年との契りを交わさぬ限り新たな勇者は生まれず、お前は20歳になる前には死に、この世界はワールドイーターに狙われずには済むのだ。彼らが生き残りたいのであれば戦って力を付けてもらうしかない】

 

 「それはつまり、俺が悪役になれと?俺は20歳にならなくても勝手に死んでしまうから、その前にキラ達がワールドイーターを倒せる勇者になれなさそうであれば俺が意地でもキラ達を殺さないといけないということか?」

 

 【そういうことになるな】

 

 なんだそれは。嫌すぎるだろ。キラとフレイを巻き込んで殺し合いとか考えられない。なに、なんかオーブの偉い人の子供とも兄弟なの俺。それでオーブの首長を脅してディザイアが産まれたとか理解にちょっと苦しむ。

 オーブの首長は、つまり世界を護ることよりも他人である俺達を殺さない選択をした訳だ。少し笑える。

 そんなに俺達3人が大事か?って会う機会があれば聞いてみたいもんだ。俺達3人を殺してしまえば世界が滅ぶかもしれない命運に巻き込まれなかったかもしれないのに。殺さなかったことで3人殺せばよかったのが4人殺さないといけなくなったとか笑えますよ。

 俺の行動しだいでまだ勇者候補が増えるかもしれない上、スフロン水晶とか、どこで手に入れたのかも気になりすぎるが……とにかく、マジで親族豪華すぎるなおい!カガリとかあれじゃん、絶対オーブでお姫様的扱い受けてるって。

 母さんと父さんが、なんか隠し事してるような気がするって思ったらこれかよ!名前の由来云々じゃなくて、もう1人隠し子が居るって聞いてないんですけど。えぇ……。じゃあなんで俺達2人をコーディネーターにしたのか気になるし……もしかして俺達、母さんと父さんの本当の子供じゃないのか?渋々預かってるとかそういう……。

 考え込んでいると、ディザイアがこれは喋ってもいいだろうと話し出した。

 

 【お前の本当の両親はブルーコスモスのテロリストによって既に死亡している。今の親は、母親の妹だからという理由だけで繋がっているにすぎない】

 

 「なんでお前そんなことも知ってるの」

 

 【天族が共有するデータベースにあった。私はスフロン水晶を経由して彼らの共有データベースにアクセスする権利がある】

 

 「ってことは、お前はこれから何がおきるか大体全部把握してるんだな。俺はこの世界の知識なんてほとんど無いのに。それはちょっと卑怯だとはお前思わないのか?……この世界の本当の親のことを聞けてよかったとは思うが、それだけでキラ達を殺さなきゃって心変わりすると思うなよ。お前的には絶対やらなきゃいけないことなんだろうが、俺にだって拒否権ぐらいある。殺したくない、ほっといてくれ。どうせほっといても俺は20歳には死んでしまうんだ。キラ達なら天族の力を使えなくてもどうにかできるだろ」

 

 【お前に拒否権はない。先に述べたように、彼らはお前と殺しあうことでワールドイーターを倒す天族の力を手に入れる。お前と殺し合いをしない彼らはワールドイーターを倒せず、世界諸共滅亡してしてしまうだろう。もし、お前が私の忠告を聞かず、彼らと殺し合いをしない場合、私がお前を今すぐ殺し、フレイとキラを殺す。私はパイロットがいなくても単独で動ける機体だ。アークエンジェルから立ち去り、またはアークエンジェルを破壊し、オーブに攻め込み、カガリを殺して世界に平和を取り戻すだろう。お前がキラ達を相手に殺し合いをするかしないかは猶予を設けよう。猶予は、このアークエンジェルがアラスカに辿り着くまでとする。そこがターニングポイントだ】

 

 「……無茶苦茶言ってくれるなお前。そういえばお前は、殺そうと思えば俺達をすぐ殺せるんだったな。分かったよ。やってやるよ。それって大体何カ月後とか猶予期間を教えてくれるとありがたいんだが、無理か?」

 

 【正史と変わりがないのであれば、アークエンジェルがアラスカに辿り着くのは5月だ。現在の日付は2月4日。……3か月後になるな】

 

 「3か月後?!てか、まて。アルテミスを脱出したのって1月下旬だったよな?!俺あれからどれだけ気絶してんだ?!」

 

 【一週間以上は眠り続けているな】

 

 他にもディザイアが喋っているような気がしたが、俺は起きないといけない気がして飛び起きた。冷や汗が止まらない。キラ達と一緒に居られる期間が、あと3か月しかないだなんて。20歳で死ぬことより、辛すぎる。

 

 「そんなことってマジ……ありえねぇよ」

 「あら……どうやら、お目覚めになられたようですよ」

 「マジかよ」

 

 涙を流しながら起き上がると、そこにはピンク色の髪が特徴的なお姫様(ラクス・クライン)がフレイと一緒に居た。

 





フレイが有能なのでラクスがアークエンジェルでうろうろしてても反感を買う事件はなくなりました。むしろ一緒に仲良く話してますこいつら。
オリ主が居ない方がぶっちゃけこの世界平和です。
やばいのクルーゼとブルーコスモスの連中ぐらい
どうしても絡ませたかったんですよね…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。