男の娘フレイと男装TS夢主(キラカガリ三つ子姉) 作:篠原えれの
あれからひと悶着あって、どうやらサイ達もアークエンジェルの手伝いをすると言い出して軍服を着てブリッジの方に行ってしまった。
俺もCICとかオペレーターぐらいは手伝えるんだがなぁ。もう少し休んどけって言われた。ついでに軍服も渡されてしまったけど。多分ディザイアに乗ったからだと思うけど、これって軍に入るってことだよな。あーいいのかなぁこれ。
工科ガレッジに入学して二年。フレイとは短い付き合いなんだけど、あんな性格だからよく喧嘩するのね。俺ともキラとも。モルゲンレーテで教授にプラグラムの依頼を頼み込まれたときだって俺の方が出来るわって負けず嫌いでさぁ。案の定戦闘シュミレーションでも「一番難しいので頼む」ってやって初めてなはずなのにジン5機ぐらい倒したし。なんならでっかい剣さえありゃぁ俺も戦艦の一隻二隻沈められるのになぁっとか言ってた。やったら本当に沈めてたし。なんかムウさんがジン4機倒したってのを聞いてすげぇ燃えたらしくって。こいつまじかよってムウさんはドン引きしてた。
「まぁ、戦争なんてやりたくないからオーブで学生やってるんだけどな。親父がそれだけ出来るなら男だし地球軍のために働けってうるさいけど反コーディネーター派でさ、うーん、ブルーコスモスってほどじゃないんだけどあれだシンパって奴でさ。政治にしろ仕事にしろ何かしら大体全部コーディネーターのせいにするんだよな。それが嫌で家出中。だからほんとは地球軍に志願なんてしたくなかったぜ。親父に喜ばれるから。でもオリバーがコーディネーターなのに地球軍に入って地球軍のモビルスーツに乗って死にかけるぐらい戦うのはなんか違うって思ってさ。それで志願したわけ。2回もディザイアに乗っちまってるから地球軍に入ってる扱いはもう止められないんだろ?それはもうあきらめてるけどさ、じゃぁサイ達と同じで俺も戦うって思った訳さ。あ、これ(女装)はな、女装しとけば俺は男だけど戦争なんてする意志のない可憐な少女ですぅってアピールになると思って。ひねくれてるだろ?でもそうでもしなきゃ戦争なんてしたくないってアピールできそうになくてさ。家じゃ結構嫌われてるぜ俺、意外だろ」
フレイの言葉に、ムウさんは苦笑いした。
「名前を聞いてもしやって思ったけど、そうか、君は大西洋連邦のジョージ・アルスター事務次官のご子息なんだな。そりゃぁそんだけ腕がよければ軍に入れってしつこく言われるでしょうに。その理念は分からんでもないが、珍しいな。はっきり言って上はブルーコスモスだらけだからな。だから血のバレンタインなんていう惨劇も起きてしまったし、俺は戦える力があるなら戦うべきだと思うけどね。戦わなきゃ、護れるもんも護れない。それから、あー、この艦は補給と整備のためにアルテミスに向かうんだけどな、アルテミスであーだこーだ嫌味言われなかったらいいな。この艦軍の識別コードないし、ユーラシアとうちはそんなに仲よくないから覚悟しとけ。あと、上官には敬語使え敬語。お前らはえー……と、モビルスーツに乗るんだから、少尉か。」
「げ。分かりました。ちえっ。なんでそんなところ行くんですかまた。この艦、とことんついてないですよね」
「仕方ないだろ。こうでもしなきゃ食ってけない。特に水なんてすぐ底ついちまう」
ムウさんの言葉に最もだと思いつつ、急に敬語を使い始めたフレイに笑いながら、お前もなーと釘をさされて渋々言葉遣いを正した。
「敬語使えてるキラを見習えキラを。まーあいつはどっちかと言えば言葉遣いが元々正しいだけか」
「そんなにすぐ正しい言葉遣いできたら苦労しないですよ。ねぇ、マードック曹長」
「なんで俺に話題を振るんだよぉ。……でありますか」
「あーあー。年上を揶揄うのもそれぐらいにしとけ。ナスカ級とローラシア級が来てるから持ち場につけよ、お前ら」
ディザイアの情報交換をフレイとしつつ、俺は休んどけと一括入れられ彼らを見送った。
部屋に戻る途中でキラとすれ違う。そうか、キラも出撃するんだな。
「キラ、気を付けて」
「姉さんも。……姉さんの代わりに、フレイが戦うって聞いてびっくりしたよ。姉さんが大丈夫でも、フレイが大丈夫な訳ないのに。ディザイアって、大丈夫だった姉さんでも気絶しちゃうぐらいなのに」
「なんか、相性いいみたいでさ。全然問題なくディザイアも動いてた。それで死なななかったし、んまぁ俺みたいに気絶するかどうかは戦ってみないと分からないから、そこは自己責任ってことで俺もフレイも納得してるし、大丈夫じゃないかな。でないとフレイがうるさくてさ、笑っちまうだろ。自分が死ぬかもしれないのにあいつマジでおかまいなしだぞ。まぁでも、ディザイアもトール達が触ってた時みたいに怒ってるって感じじゃなくて喜んでたからさ。きっと大丈夫だ。俺なんかよりよっぽど適正あるぞ」
「複雑だったりする?僕としては姉さんが無茶しないように見張っててくれてるから助かるけど」
「そりゃそうさ。でもディザイアに認められてたら仕方ねぇわ。元々ナチュラル用に開発してた機体らしいし、あってるんじゃねぇの?キラこそ無茶するんじゃないぞ」
「そっか。あはは、僕は大丈夫だよ。ディザイアと比べたら安全に乗れるんだし。ほんとは戦いたくないけど、そうも言ってられる状況じゃないからね。……前も言ってたけど、姉さんってやっぱり、モビルスーツの感情が分かるの?」
キラの言葉に、少し悩む。分からない時もあるんだよな。
「いんや、ディザイアだけ。なんでだろうな。やっぱ適正者限定でディザイアの言葉が分かるんだろうよ、分からない時もあるし、フレイは普通にディザイアと会話できてたし、あれにはちょっと変わったのが動力源に使われてるからその分パイロットの条件も厳しいんだと思う」
「……スフロン水晶だったけ。補給がほとんど必要ないんだよね。」
「あぁ。地球軍は解体するとか言ってたけど、多分あれを取り出すのも大変だと思うから。俺ら居なかったらほんとどうするつもりだったんだか。……無理、するなよ」
「うん。行ってきます」
そう言ってキラはストライクの方に行った。
■
戦闘が始まった。俺はその様子を医務室のモニターで外の様子を見守った。
作戦はムウさんが隠密行動で先行して前の敵を討って、その間キラとフレイが艦を護るらしい。
「フレイ・アルスター!ディザイア出るぞ!」
とか喋ってたりするんだろうな。戦闘管制はミリアリアらしいし、あぁ俺が戦えたらなぁ。
実話言うと、あんまり体調事態はよくない。前世ではこんなにディザイアに乗っただけで体調不良やらかすことなかったのに。もしや俺による武力介入をディザイアが許してない?正確には、スフロン水晶が。どうも俺的にはスフロン水晶がお前マジで余計なことするなよとお怒りになってるようにしか考えられないのだ。フレイは元々この世界の住人だしその辺緩和されているのかもしれない。
何故この世界にスフロン水晶が存在するのか分からないが、スフロン水晶は前の世界では元々世界の抑止力と言われていたストリジアの塔でしか発掘できない代物だった。だから俺限定に抑止が働いてるのだとしたら本当に草も生えない。抑止力を齎すのはあくまでストリジアの塔を管理している管理者ジャンヌ・ダルクで、スフロン水晶ではないのだが……解せぬ。そうそう、俺のところの世界のジャンヌ・ダルクって不老不死なんだよ。全盛期に、ストリジアの管理者に選ばれたことで処刑を免れた正真正銘の化け物だぞ。
キラとさっきちらっと会話したけど、ヘリオポリスで奪取されたGシリーズの一つにアスランが乗っているそうだ。嘘だろお前って思ったが、アスランのお母さんは血のバレンタインで亡くなってしまったみたいだし、なによりアスランは現プラント議長の息子だ。兵士として前線に出てきていても何もおかしくない。俺もコペルニクス出身だからな、キラと一緒に無茶苦茶同様する未来しか見えない。でもあっちは俺だって分かってないからきっと大丈夫だ。隊長機をこてんぱんにした機体だから多少警戒してるだろうが、それぐらいだろう。
俺は戦闘中だっていうのに眠くなってしまってそのまま寝てしまった。
フレイが戦ったんですけど結局初陣ってこともあって大体原作通りの流れになったみたいですよ。ザフトに連れていかれそうになったキラをムウさんと一緒に助けようとはしたみたいです。