起きたらなんか男女比がやばい 作:ロースト大将軍
世界は起きる度に形を変える。
水晶体から覗く景色は、睡眠によってリセットされる。
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俺がこのトチ狂った世界にきて大体一週間。色々試してきて、中々性行為には辿り着けていなかった。
「洋奈、フレンチトースト作るけど食べる?」
「食べるー」
おい男性保護官、男性放り出してブレワイするな。
とはいえ彼女は八時六時かつ週六という過酷な付き添いを局から強いられているので、まあ怒る気にもなれない。
この世界において、1:10という比率は大きな意味を持つ。地球上に住む人間のオスとメスの数。それがこの比率に表れている。詳しくは一週間前参照。
11人の内1人の割合なのだから、24時間付き添いは無理があるし、かといって半端な時間では男性が危険だし人権軽視にも繋がる。
このジレンマが男性保護官につきまとって、社会問題にもなっているらしい、可哀想。
そのせいで前任者のようなサボりが発生するし、負のスパイラルとして行政機関も頭を抱えているらしい。いつの日も問題は無くならないようだ。
「できたよー」
「あいー、今獅子馬倒すから待ててー」
最初にこの部屋を明け渡した時は、それはもう困惑していたっけか。「労働環境ヌルすぎない?」とかなんとか。一日もしないうちに洋奈は自宅からゲーム機とモニターを持ってきて、ゲームを楽しんでいる。最近プロバイダとも契約したので、オンラインでのゲームも楽しめるはずだ。ちゃんと保護官として外出には付き添ってくれるので、文句は言えない。
「おまた〜♪ おー美味しそうじゃん」
「感謝して食べなよ? 数少ない男性シェフが腕に寄りをかけて作ったんだから」
「男性シェフて。適当に作った合わせ液にパン浸けて焼いただけじゃん?」
「お、そういうこと言っちゃう? それじゃ残りの一切れは俺のものな」
「シェフ様ぁ、ください♪」
俺たち男性どもは国からデカい社会福祉とちっこい助成金を糧に、「健康で文化的な中程度の生活」を約束される。ヒキニートだと、大体風呂トイレ付き2Kや1DKの部屋が多い。ズルすぎる。精子提供を頻繁にやるものや、配信者などはもうちょい豪華だ。
男がそれ以上を目指すとなると、壁が途端に分厚くなる。芸能人でも進出しないと3LDKの物件なんて夢のまた夢だし、まともに学歴のないほとんどの男は企業に勤めるのも難しい。ホステスやボーイズバーで真面目に働いてやっと余裕ができる程度だ。何事も全てが上手くいくわけではない。
俺も今まで精子提供をサボってきた分、お金の面ではカツカツだ。貯金の方がまだあるが、助成金だけでは厳しくなってきたのも事実だ。
というわけで。
「洋奈。今日ちょっと出かけたいんだけど、いいかな?」
「いいよー、どこ行く?」
「近所の大学病院。ちょっとね」
「……あー♪ ATMから絞り出すのね♪」
「それ他の男の前だったらセクハラで訴えられるよ」
「げ、マジ?」
どこか抜けている彼女にお茶目さを感じながら、俺はフレンチトーストを食べ終える。そのままの流れで寝室に移って着替えを済ませ、適当にネットニュースを眺める。やはり世界は異常なままで、女性だけが並ぶ政治系の集合写真や、女性器についての下世話な見出しが並ぶ。
さて、洋奈は着替え終わっているだろうか。隣の部屋のドアをノックして、洋奈に話しかける。
「着替え終わったー?」
「んーふー」
なんとも曖昧な返事を聞いて、ドアを開く。
やはりというかなんというか、彼女は口元に服を咥えながら、ブラジャーを着けていた。ピンク色の先端が少しだけ見えたのにドキドキして、俺は振り返ってそっぽを向いた。
「お、終わってないんかい!」
「んーふーって言ったし? それに女の裸なんて見てもなんともないでしょ?」
なんともあるんだなそれが。この部屋を明け渡したのも自分の貞操のためじゃなく女の子である洋奈のためだし、こういう事故を防ぐために逐一確認したのだ。洋奈がこれ以上の関係を望んでくれているのであればきっと俺もガン見することができるだろうが、あいにく彼女の意思を確認できていないからどうしようもない。
(ええい、貞操逆転世界め! またしても立ちはだかるか!)
拝啓、ロボット乗りの赤いロリコンへ。これが若さか__
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「精子提供ですか。照会しますねー……えーと、3番ブースへどうぞー」
「それじゃ、アタシはブースの前で待ってるね。なんかあったらすぐ呼んで」
「……あー、行ってくる」
家から大体徒歩で15分。近いっちゃ近いが、かといって近すぎるわけでもないところに座するは、名門大学の大学病院。確かあの有名人がこの大学の卒業生で、あのアイドルがまだ在校生なはずだ。大学とは二駅離れた位置にあるので会う可能性はまずないが。
男性専用受付窓口でベルを鳴らし、受付さんに各種あれこれを交換する。問診票を書いて、熱測って、また受付に戻る。ここら辺は全く同じだ。
(そして来たるは、精子提供。貞操逆転テンプレイベントの一つ!)
大体ここでは美人な看護婦さんがばばーんと出てきて、「びゅー♪ びゅー♪」とか言ってフラスコに出すもん出して、「え!? 収まりきらない!?」ってなって、慌てて咥えてしまうってのが筋書きだ。俺のエロ妄想力舐めんな。
さて、ここで浮かび上がった問題が一つ。
(あれ、看護婦さんどこ? エロナースは? 『これ、私のプライベートな番号です♪』って言ってくれるスケベ女は?)
まさか……存在しない? いやいや、そんなはずはない。ほんとだもん、トロロ(っぽい何かを粘着かせるスケベ女)いたもん、ウソじゃないもん!
あ、ああ、そうだ。きっと3番ブースのこのドアの向こうにトロロ(っぽい何かを粘着かせるスケベ女)がいるんだ。まっしろしろすけ(っぽい何かを粘着かせるスケベ女)出ておいで。出ないとオマンコほじくるぞ。
それでは失礼して。ガチャリ。
「……知ってた」
そこにあったのは、超殺風景な部屋。医療トレーの上に置かれた専用の容器に、扱き方について逐一詳しく書かれた張り紙。エロ本が並んだ小さな本棚が部屋の隅にちょこんと置かれているのが、また哀愁をそそる。
机の上に置かれた古いパソコンについては論外だ。これブラウザエッジじゃねえか! サービス終了したぞオイ!
やりきれなさにイライラしながら、椅子の上にどかっと座る。エロ本も悪くはないがこの世界のモノはいまいち「癖」を感じない。「シコらせたい」という情熱が俺自身の「シコリズム」と合致しないのだ。
「……どうしよう」
やはり伝家の宝刀、妄想に頼るしかないのか。
ああ、俺にもう少しオラつきと度胸があれば、きっと洋奈を部屋に連れ込んでズコバコすることができたんだろうな。
「……さて、まずはメモ帳にでも書き出してオーラ力を高めるか」
きっと洋奈は頬を赤く染めて困惑しながらも「それで捗るなら……してみる?」って感じにおっぱい露出するんだろうな……
まず初めは手で扱くのでも口でするのでもなく、きっと見抜きか足コキから始まる。
胸を露出しながら責め立てていくうちに彼女自身の心の底から何かもっとしてあげたいという加虐心にも似た何かが沸々と沸き立ってきて、その口元は三日月を描いていくんだ。
そうして俺の顔が少しずつ歪んでいくと同時に彼女の口角はニヤつきを抑えられなくなって、胸だけだった露出も少しずつ増えていく。
足は少しずつ開いていき、スカートの奥、タイツ越しの純白が、見えると同時に、俺は息がどんどん荒くなっていった。
興が乗った彼女は「あはっ♡」と遂に笑い声をあげ、俺を襲う刺激はどんどん強くなっていく。
洋奈の視線は完全に、捕食者のそれになっていた。獲物を遊ぶかのように、椅子にかけた腰はどんどんズレていき、パンツが全部見えるようになる。
彼女自身荒くなった息を整えながら「あ♡ 全部見えちゃったね♡」なんてからかうようにこちらを見る。
一ついい考えが浮かんだような彼女は、より一層笑みを深めてこう言った。
「ね、この奥がどうなってるか、見たい……? うん、知ってる♡」
それから洋奈は、俺が果てるのを急かすかのように淫らな言葉を束ねていく。
「ね、この奥はね、深い、深ーい穴になってるの♡ そこではずっと君のおちんちんを待ってて、沢山のヒダヒダが『おちんちん♡ おちんちん欲しいよう♡』って願いながら、じゅくじゅく♡ って音を立ててるの♡」
「それに私もたまらなくなって、こう言っちゃう♡ 君のおちんちんください♡ 洋奈の濡れそぼったアソコに、そのぶっといの♡ 刺してえっ♡」
嬌声混じりの淫語煽りにたまらなくなった俺は、より気持ちいい射精のために一物をさらに激しく動かす。
その様子が面白いのか、それとも愛おしいのか分からなかったが、彼女が愉悦に顔を歪めているのは確かだった。スカートをめくり上げた右手はいつのまにかちょうど割れ目に位置する場所に移動しており、人差し指を立てて、ゴシゴシ♡ と射精を煽っていた。その合間からは、確かに色の濃い場所が見える。彼女自身、快楽に身を委ねていたのだ。
もはや限界にまでなったそれは、遂に達してしまうところだった。
そこで彼女はむくむくと育った加虐心を一気に爆発させて、こういうのだ。
「ほら♡ 出せ♡ 出〜せ♡ おちんちんに溜まった白いべとべと♡ 目の前の女の子にコキ捨てちゃえ♡ びゅっびゅ〜♡ ほ〜ら♡ びゅ〜♡ びゅ〜って♡ ああん♡ アタシもイクからあ♡ 一緒にイこ? んっ♡ ふっ♡ ふっうっ♡ うぅぅぅん♡」
吐精、と表現すればいいのだろうか。一物から吐き出された精液は、まず一直線に彼女のパンツにかかった。「あ♡」という洋奈の歓喜の声がして、今度はそれより多い量の精液が彼女の体全体を汚した。頭の先から足の先まで。彼女の白い肌は、より白いモノによって重ねられ、洋奈の鼻腔を、強烈な匂いが襲いかかった。
何度も何度も精液が飛び散って、彼女を汚す。ようやく終わった頃には、お互い息を切らした音が聞こえるだけだった。
大体30秒ぐらいだろうか。一つ大きな息を吐くと、近くにあったウエットティッシュを無造作に一枚抜き取り、汚された洋奈を、少しずつ清めていく。
10枚を優に超える枚数を消費し、やっと彼女の体を清め終わった時、洋奈は少し意地悪そうな顔をして、目を細めてこう言った。
「……まだいけそうじゃん? お風呂入ろ……? 今度は『ココ』の奥見せたげる♡」
彼女は手を引きながらバスルームへと進んでいく。洋奈が「ココ」と呼んだ指の先は、白いパンツ。それはつまり、そういうことなのだろう。
「ちょっ♡ がっつきすぎぃ♡ すぐそこまで我慢して♡ あんっ♡」
その日、俺たちは陽が沈むまでまぐわい続けた。そして、精魂尽き果ててお互いゆっくりしていたところを、洋奈は唇を重ねてきた。
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「……はっ! なんかすごい夢を見ていたような」
現在3番ブースに入って30分経過。1時間もたたないうちに、幸せな夢は過ぎ去っていた。
確か俺は、オーラ力を高めるためにメモ帳にエロ妄想を書き出し、限りなく妄想を現実に近づける技を発揮していたはずだ。
「ってなんじゃこりゃあ」
メモ帳に書いてあるのは、洋奈と俺のショートストーリー。どうやら今と同じような状況で、オナニーにほとほと困った俺が洋奈を部屋に連れ込むという状況からシチュエーションがスタートしている。
俺が意識を手放している間にも、どうやら俺の体は勝手に動いていたようで、下を見ると確かに俺のチンコがフラスコの口とキスをしていた。
フラスコが満杯になる程、とは言えないが、かなりの量を射精していたようで、少し降ると遠心力を感じることができる。これぞチンコで感じる物理学。
わずか30分で終わらせてしまう自分の夢に少し長く見ていたかったと思いつつも、俺はフラスコの蓋をして不透明なビニールに包み込む。どうやらコイツを届ければいいみたいだ。
「あ、お疲れー。それが戦利品かぁ、ふぅん♪」
「……ありがと、洋奈。あとそれセクハラ」
「えー」
まさか目の前の人物が自分をオカズにオナニーをしていたとは思うまい。彼女に若干の罪悪感を感じつつも、にやけている彼女にツッコミをする。やはり彼女はとても可愛い。
「セクハラついでで聞くけどさぁ、どんなんで提供したの? 年上か同い年か年下かの大雑把な感じでいいからさ、ね?」
「……年上」
「へー? こりゃ脈アリかなー? なんちゃって♪」
絶対に気取られるわけにはいかない。前の世界で非モテをやっていた俺の勘は正しいんだ、綺麗なバラには棘があるって。ここで「そうだよ」なんか言ってみろ! 絶対引かれるぞ!
「あ、3番ブースの方ですね、お疲れ様です。それでは、袋を回収しま__ひゃっ!」
「おっと」
受付さんに俺のおたまじゃくし満載の袋を渡すと、何故かカクンと腕が下がったので、慌ててキャッチする。あぶなー、一歩間違えたら全廃棄やでおたまじゃくし。
「あ、すいません……! えっと、こちら内容物はアレで、間違い無いでしょうか?」
「え? ああ、はい。そうですね、アレです」
「そ、そうでしたか! 申し訳ございません! 危ういところでした! 責任を持って運ばせていただきます!」
おお、何が何だかわからないが、責任を持って運ばれちゃったぞ。
ん? 待てよ、これはもしかしてアレじゃないか?いわゆるテンプレイベントの一つだ。提供された精子を検査にかけると、A超えてSランク叩き出しちゃって出生率がやばいとか、そんな感じの。
「……」
「ん? 洋奈? どうした?」
「え? あ、いや! なんでも!」
周りを見てみると、頬を赤く染めてこちらを見ている女性陣。なんかギャル軍団はめちゃくちゃ内輪で盛り上がってるし、奥様方は凝視ってレベルだ。唯一見ていないのは赤毛のヤンキーっぽいあの子だろうか、ああいや、あの子はむっつりスケベだな。ほんの少し視線がこっちに傾いている。
一週間前は「テンプレイベント? そんなんむず痒いしやってられんわ」なんて態度だったが、撤回しよう。テンプレイベント気持ちいー! あえて言おう! (心の中で)
また俺、何かやっちゃいました? 俺の精液がすごいってことはつまり、すごい少ないってことだよな?
ラストオリジン流行らせてください……
登場済みキャラで誰が好き?
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主人公
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白川洋奈
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薔薇峰凛花
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犬黒晴乃