※この作品はR-18です。

負けヒロインになりそうなので全員娶ります 〜極悪ふたなりチンポで最後は幼馴染の鈍感主人公も女の子にしちゃいます〜   作:吹夜

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1.変わらぬ日常

 

 

私、西四辻伊織は選ばれた人間だ。誰かに負けたことはなく、成績は常に1位。生徒会長である私に学校の皆は羨望の眼差しを向ける。そして名家の生まれで、金に困った事はなく、将来は約束されている。

 

だが、どうやら私にも手に入らない物があるらしい。

 

「ねぇカナデ?これからお茶でもどう?故郷から良い茶葉が送られてきたの」

「あー……悪い、イリーナ。今生徒会の活動中だからな」

 

ふと前を見れば、幼馴染の桐蔭奏が留学生のイリーナに誘われている光景が目に入る。錦糸のように柔らかなブロンドの髪を靡かせる彼女が奏に少なからず好意を抱いている事はわかっているが、だからこそモヤモヤとした気分になってしまう。

 

手に入らない物、とは他ならぬ彼……桐蔭奏の事だ。奏とは物心ついた時からの仲で、昔はよく連れ回したものだ。物事をはっきりと言ってしまう癖を持っていた昔の私の心の拠り所でもあった。

 

そして、本人に自覚はなさそうだが奏は異様に異性にモテる。イリーナもその1人で、彼女の他にも生徒会のメンバーはこぞって奏にアプローチをしているのだ。……そんな光景を見る度にそれは私のものなのに、とついつい思ってしまう自分が情けない。

 

奏程ではないが、イリーナとも付き合いは長い。彼女も向こうの国の名家の生まれであり、家の付き合いで小さい頃から交流があったのだ。その流れで彼女は今私の家にホームステイしている。

 

「そうよ!仕事中なんだから部外者は邪魔しないでくれない?」

「あらチヅル?レディーの嫉妬は見苦しいわよ?」

「は、はぁ!?嫉妬じゃないし!迷惑だって言ってんの!」

 

イリーナに軽くあしらわれ、顔を真っ赤にして可愛らしい怒り方をしているのは1つ下の後輩である野々原千鶴だ。彼女もまた奏に想いを寄せており、私をライバル視してよく辛く当たってくる。まぁ、奏に対しても素直になれずによく辛い態度を取っているが。

 

「もう……千鶴ったら。会長?そろそろ止めるべきなんじゃない?」

 

千鶴とイリーナがいつものように不毛な言い争いを始めたのを見て呆れた少女が私に早く止めるよう促してくる。

 

彼女は野々原舞花。他ならぬ千鶴の姉であり、私の次に仕事ができる。妹とは違って落ち着いていて常に余裕を持って振る舞っている。千鶴やイリーナに遠慮して、という風に思っているのかアプローチは控えめだが、彼女も間違いなく奏に想いを寄せる1人だ。

 

「あぁ……そうだな、舞花。こら千鶴?先を越されて悔しいのは分かるが乗せられてばかりでは真のチャンスも逃してしまうぞ?」

「はぁ!?乗せられてないわよ、西四辻伊織!……あんたこそ、何食わぬ顔で余裕こいてる暇があるのかしら?このまま私が勝っちゃうわよ?」

 

挑発のつもりなのか、千鶴がドヤ顔で煽ってくる。まぁ……指摘はもっともなのだ。確かに私も奏を好いている、ということになるのだろう。だが、ここにいる3人……千鶴、舞花、イリーナは私の目から見てもどうしようもなく魅力的だ。奏が未だ誰にもなびかないのが不思議なほどに。

 

イリーナは何と言ってもその豊満な胸とその主張にも負けないほど目を引く扇情的な尻だろう。アレは反則だ。ほぼ全ての男が街で見かければ振り向き、その視線を浅ましく走らせるだろう。実際に2人で出かけた事があるから間違いない。まぁ、その容姿に釣られない数少ない例外に奏が入っているのだが。それ抜きにしても、彼女の気さくな人柄に惹かれる者は多い。

 

逆に、千鶴は身体の主張こそ控えめではあるものの、出るところはしっかり出ていて、顔立ちも幼くはあるがジュニアアイドルも顔負けの美少女である。初対面では勘違いされやすい性格も私はとても好ましく思っていて、口は少しばかり悪くとも周囲へのフォローを欠かしたことはない。

 

生徒会が立て込んでいる時に私が体調不良で欠席した時も千鶴が他のメンバーを引っ張っていて、自分の立つ瀬が無かった、と副会長の奏が言っていた。

 

舞花はいつも一歩引いたところから他人のサポートに徹するような人間だ。目立たない仕事を率先して行い、いつの間にか終わらせているのだ。そんな彼女の働きを私は評価しているし、ちゃんと見ている。そう、彼女が目立たずにその普段は厚めの服装で誤魔化している抜群のプロポーションを以て奏に乳房を押し付けてみたりしているところも見ているのだ……!

要するに、ここにいる3人は私にとって大切な友人達で、世の男達にとってどうしても魅力的なのだ。

「宣戦布告のつもりなのか知らないが……目の前に奏がいるのを忘れていないか?」

「なっ……なー!わ、忘れて!忘れなさいよ奏!」

「……は?何の話だ?すまん、聞いてなかった」

 

奏が聞き返す。まるで話を聞いていなかったようで、よほど仕事に身が入っていたらしい。今はさほど忙しい訳ではないが、奴は手の抜き方だけはいつまで経っても上達しないのだ。

 

さて……下校時刻にはまだ早いが、今日急いで対処しなければならない仕事はない。今日はもう解散でいいだろう。

 

ぱんぱん、と手を叩いて解散を呼びかける。

「今日はもう頃合いだろう、解散だ。各自、キリのいい所で帰宅するように」

「ちょっと!まだ話は終わってないんですけど!」

「あらチヅル?しつこい女は嫌われるわよ!」

「部外者は黙ってなさいよ!」

 

また言い争い始めた2人を尻目に帰宅の支度を始める。因みに、2人はイリーナが留学してきてここに入り浸り始めた頃からこの調子だ。本人達は認めないだろうが、彼女達は結構相性が良く、あれはじゃれあっているようなものだ。

 

「イリーナ、門限は守れよ。……奏、また明日」

「千鶴、程々にしておきなさいよ……では会長、帰りましょうか」

「あ……西四辻……その……」

「ん?どうした奏?」

「あー……いや、なんでもない。引き止めてすまなかった」

 

そう言って、奏は諦めたように私から目を背けてしまった。おかしな奏だ。こんな彼はめずらしい。

 

「あぁ、気にするな。また明日な。行くぞ舞花」

「えぇ、会長。奏君、またね」

 

少し様子がおかしかったが、私が追求する事でもないと判断して舞花を連れて生徒会室を出る。

 

「じゃあカナデ?私とティータイムを楽しみましょう?チヅルもどう?あなたに良し悪しが分かるとは思えないけど」

「はぁ?それくらいわかるし!ばかにすんな!」

「喧嘩すんなよ。ティータイムの主旨はあくまで会話だろうが……」

 

後ろから賑やかで楽しそうな声が聞こえてくるが、それを無視して私は歩みを進めた。

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