負けヒロインになりそうなので全員娶ります 〜極悪ふたなりチンポで最後は幼馴染の鈍感主人公も女の子にしちゃいます〜 作:吹夜
翌日、一層固まった決意を胸に私は登校し、生徒会執務に勤しんでいた。
「千鶴、あまり根をつめるなよ」
「でも……」
「私に任せろ。昨日休んだ分を取り返させてくれないか?みんなも、少し休んできてくれ」
千鶴や舞花は心配そうな表情を浮かべるが、私が大丈夫だと言うと渋々納得してくれた。
そんなこともあったが、執務は思いの外早い時間に終わり、解散ということになったが。
「なぁ、伊織」
「む、なんだ奏」
奏が話しかけてきた。
「今日の仕事、結構お前に負担させちまっただろ?ありがとな」
「……いや、奏こそ昨日は私抜きで大変だっただろう。すまなかったな」
「別に、昨日は俺一人だったわけでもないしな。仕事人間の生徒会長様が休んでくれるってんだからやる気もでるさ」
「…… ふふっ、そうか」
仕事人間、か。以前舞花にも似たようなことを言われた気がするが、以前の私は人に判るほど力んでいたらしい。
「……あー、なんかお前、最近変わったよな」
「……そう思うか?」
「あぁ、なんか……カッコ良くなった……みたいな?」
「……」
「え、えーと……なんかそんな気がするってだけで……ほら、余裕があるっていうか……その……」
……あぁ、奏。やはり私は未だお前を……諦められそうもない。だが、今の私にそんな資格は……。
「ヘイ、カナデ。遅いわよ!イオリと何話してたの?」
私と奏の間の微妙な空気を打ち破ったのは、突然奏に後ろから抱きついたイリーナだ。
「い、イリーナ!?別に大した話じゃ……って、そんなにくっつくなって!」
奏に後ろから抱きつくイリーナを見て、私のなかに相反する二つの感情が生じる。一つは、舞花と千鶴が心まで私のものになった今、奏と結ばれるのはイリーナなんだろうなという諦観とそれに伴う抑えきれない嫉妬心。もう一つは……奏の背と挟まれ、ムチィ♡とその存在を主張するデカパイと、誘うように揺れるいやらしすぎるデカケツに抱いた劣情。
「じゃ、じゃあ俺もう帰るから!二人共また明日な!」
二つの感情に突き動かされ、私は無意識のうちに行動していた。
「あら……残念……ひゃぁっ!?い、イオリ!?」
「なぁイリーナ……今からデート、しないか?」
イリーナの腕を掴み、耳元で囁く。
「か、構わないけれど……今日の貴女、ワイルドね……」
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「ねぇ、イオリ……貴女、少し変わった?」
夕方。私はイリーナと共に少しだけ遠出をしてある喫茶店で過ごしていた。
「そうか?……奏にもそう言われたな」
「そうなの?流石、カナデはよく見てるわね……今のカッコいい貴女も好き、なんてことも言われたんじゃない?」
「……よく分かったな」
「ふふ、忘れてるかもしれないけど、私も貴女の幼馴染よ?最近の貴女が何か悩んでいて、今日の貴女が悩むのを終わりにしたってことぐらいは分かるわ」
「まぁ、奏には好き、とまでは言われていないが……」
「あら、そうなの?私は今の貴女、結構好きよ?」
「……本当か?……本当に今の私を、受け入れてくれるか?」
不安げな顔で尋ねる私に対し、イリーナは少し呆れたような表情を浮かべる。
「お、大袈裟ね……当たり前じゃない。あ、勘違いしているなら言っておくけど、今までの貴女がダメだって話じゃないのよ?ただ──」
眼前のイリーナを眺め、彼女の話を聴きながら、イリーナとの過去に思いを馳せる。イリーナも奏も私の幼馴染だが、二人が知り合ったのはイリーナが本格的にこちらに住み始めたここ数年のことだ。だが、その数年でイリーナと奏の仲は急速に深まった。奏はイリーナのことをどう思っているのか分からないが、少なくともイリーナは奏のことが好きだろう。そして、恐らくだが、イリーナも舞花と同じように私が奏を好きだったことにも気づいているはずだ。イリーナは、私のことをどう思って──
「あら、雨ね?」
「……かなり酷いな。これでは帰れそうに、ない、ぞ……」
雨を見るつもりで外を見た私の視界に、不意にHOTELの文字が見える。霧散しかけていたいかがわしい欲が舞い戻り、固まってしまう。
「イオリ、どうかした?」
「いや、なんでも……ッ!?」
その時。今まではなんともなかったはずのイリーナの肢体を目にして、私の身体が、腰が、淫欲に塗れた情欲が、確かに震えた。それは、仕草としてはほんの小さな反応だったが、内面では人格の変容とも言えるほどの変化を感じていた。
「……イオリ?」
「な、なんだ……?」
「いえ、なんか様子が変だから……やっぱり体調悪いんじゃ……?」
「だ、大丈夫だ……す、少し……寒気がしただけだから……」
「それならいいんだけど……。あ、あんなところにホテルがあるじゃない!イオリ、今日は泊まっていきましょう?」
「え……!?い、いやイリーナ!あのホテルはだな……!」
「いいから、貴女今ひどい顔色なのよ?……それにこの天気だし、このまま帰ったら風邪引いちゃうわよ?ほら、早く行きましょ?」
イリーナは強引に私の手を引き、店を出る。
「イオリ、こっちよ!」
「ま、待ってくれ……!」
イリーナに手を引かれるがまま、私たちは一つの建物へと入っていった。