最高ですよね
ギレーヌから見て、パウロとゼニスは恋人同士として悪くない関係を維持していたと思う。
互いを尊重し合い、どちらかの間違いを真っすぐ咎める。助け合いも欠かさず、仕事と私情は分けての付き合いを心掛けていた。
そもそもゼニスは極上の美女だ。性格や実力もS級冒険者として全く問題が無い。
パウロも人間としては落第点だが、実力は高く容姿、そして性行為も悪く無い。何度か、種族特有の発情期が原因で関係を持ったギレーヌが言うのだから信憑性は高いだろう。
故に不満を抱えることなどありえない。そんな相手に巡り合えて何よりだと、ゼニスを称賛していた。友人として、心の底から彼女には幸せになってほしいのだ。魔族を否定する教えを受けながら、誰に対しても優しく朗らかに接することが出来る善人は、そういない。
そう思っていたのだが、ここ最近は少しだけ様子がおかしいように思えた。本当に僅かな違和感だ。酒場にいる冒険者や、同じパーティーにいる男、パウロでも気が付いていないほどの小さなもの。それに、デドルディア族であるギレーヌが持った野生の勘が気づいたのだ。
村で生活していた子供時代、夜中に何処かの家からか漂ってきた臭い。その家は若い夫婦が住んでおり、そんな臭いが何度か漂ってきてから数日して子宝に恵まれた。臭いの正体が、発情した雌の臭い、フェロモンだったと知ったのは、村を出てから少ししてからだった。
それをゼニスから感じたのだ。恋人がいるのならば、特に問題は無い。弁えろとは思うが、愛し合ってなくとも性欲の発散をするときもあるのだから、不思議なことではない。
おかしかったのはタイミングだ。宿に泊まるとき、基本的にゼニスはパウロと同じ部屋を取る。夜の性交をしていないわけではないが、その時の二人がいる部屋からはそこまで濃い臭いはしてこない。ただパウロの雄臭さだけが漏れ出てくるだけだ。
だが時々、黒狼の牙が泊る宿とは別の場所に泊ることがある。ゼニス本人は知り合いの子供が治りにくい病気なので、定期的に治療をしに行っていると言っており、ギレーヌも同行したことがあった。
いつぞや、冒険者仲間から聞いた酒場の店主の家で、女しかいない環境だ。だと言うのに、そこから帰ってきたときのゼニスは、パウロといたときでは絶対に出さないような、発情期の獣にも似た雌臭さの残滓を纏っているのだ。
その日のゼニスはいつも以上に調子が良く、魔術だけでなくあらゆる面で絶好調になっている。
だが、それに気が付いているのはギレーヌだけだ。親友の身に何が起きているのかを解決できるのも、きっと気が付いた彼女だけなのだ。
**********
「それで、ゼニスが同性愛者で小児愛者かもしれない、と言っているわけか」
「ああ。あの店を教えてきたのはお前だ。何か知っているだろう?」
騒がしい酒場と言うのは、大事な話をするにはあまり向かないと思われているが、実際は逆だ。大騒ぎをしているせいで普通の話声は聞こえないし、そもそも自分たち以外が何を話しているかなど興味を持つ人間も少ない。
だからこその判断だったのだが、大事な相談があると聞いてここを選んだのはギレーヌではなく呼び出された青年、リョウマの方だった。
「そうだな……」
ギレーヌは確信していた。ゼニスの変容にはまず間違いなくリョウマが関わっている。何度も自分を救った野生の勘がそう訴えてくるのだから、きっと間違いない。ゼニスの様子が変わったと言っても、そう悪いことではない。依頼でのミスは一度もなく、パウロ含む仲間たちとの関係も良好だ。今まで以上と言ってもいい。
だが、このままにしておけば良くないことが起きる。そんな嫌な予感は、あるだけで様々な支障を生んでしまうものだ。出来るだけ早めに解決し、解消していかなければ寝覚めも悪い。
「少なくとも、あいつは同性愛者ではない。店主の方も同じだ。子供好きだが、性の対象としてはみていないだろう。ゼニスはそもそもミリス教徒だ。不貞を働くなど……自分からは無いだろう」
どこか濁したリョウマの言葉をギレーヌは見逃さなかった。眼帯で隠されていない方の鋭い瞳がギラリと光り、睨みつけてきた。やはり自分の勘は当たっていた。この男は、何かを隠している。
リョウマのことは嫌いではない。むしろ人間としても誠実で、冒険者としてもギレーヌを超えるほどの剣術の腕を持っている。パウロなど比にならないほど好ましい男だ。
だがあまり喋らず、どこのパーティにも属さない不気味さを拭えないのも事実だ。大事な隠し事の一つや二つあっても、不思議なところはない。カチリ、と剣に手をかけ、いつでも抜ける様にギレーヌは構えた。
「リョウマ、もしお前が何かを知っているなら……」
「いや、知っていると言えば、知っていると言えるのだが……」
煮え切らないリョウマの態度にギレーヌが鞘から剣を抜き、その勢いで斬りかかった。本当に斬るつもりはない。だが力で押さえつけることが出来れば、話は早くなるという経験を何度もしてきた。
寸止めでもすればきっと話すと思いながら横薙ぎの刃を放ったが、首元に辿り着くよりも先に受け止められた。
ガキンッ、と分厚い刃がいつの間にか引き抜かれたリョウマの太刀に止められ、僅かに火花を散らしている。どんなに押し込んでもびくともせず、このままでは自分が押し返されると感じたギレーヌは、舌打ち交じりに剣を下げた。
「落ち着け。話さないとは言っていない」
「ならば早くしろ。外野が集まってきたぞ」
集めたのは彼女のせいだ。冒険者同士の戦闘など、それだけでも人目を惹くには十分すぎると言うのに、それを起こしているのがギレーヌだ。S級で構成されたパーティー『黒狼の牙』に所属する高い実力を持った冒険者であり、ゼニスと系統は違うが多くの異性を惹きつける美女だ。
スラリとした高身長に、ゼニスと対照的な銀色の長髪と彼女に並ぶかそれ以上の巨乳。筋肉質で健康的な肉体美を、露出の多い服でギルドや酒場を練り歩いている。
そんな彼女が刃を抜き、タプン、と乳肉を弾ませながら戦闘を始めたとなれば、色々な意味で見ないわけにはいかない。
「そんなに気になるのならばゼニスに直接聞け。俺の口からは言えないこともある」
「私に聞けと言うのか? やぁゼニス、お前、同性愛者で浮気してるだろ、と? さすがの私も後々気まずさに音を上げるぞ」
ジョッキを呷ると、残っていた分を全部飲み干した。そんなギレーヌを、リョウマは兜の隙間から興味深げに眺め、同じ様に酒を飲んだ。
彼の視線に気が付いたのだろう。不機嫌に鼻を鳴らしたギレーヌがお替りを注文する。
「なんだ、マジマジと人の顔を見て」
「いや、ギレーヌという人物にも気まずさを感じるのだと驚いただけだ」
言っている意味は余り分からなかったが、バカにされていることは分かった。ジョッキを放り投げた腕で鎧の隙間から胸倉をつかみ、空いていた手で拳を握る。一度殴らなければ気が済まない。
と、その隙間からリョウマの汗臭さが鼻を突いた時だ。
「ッ……♡ おまえ、これは♡」
汗と返り血の混じった臭いだけではない。彼から発せられる、雄が持つ独特の香り。それはまず間違いなく、嗅いだ雌のことを発情させる類の危険なものだ。
心臓が早鐘を打ち、握っていた拳はダラリと落ちた。魔術を使われたわけでも、決闘で負けたわけでもないと言うのに、彼女の子宮がギュンギュンと濡れていく。
このままでは不味いと察知し、手を離したギレーヌは椅子にドカリと座った。新しく来た酒を一気に飲めば、僅かばかりだが発情した自分を忘れることが出来る。
「すまん、酔っていた。暴言だったな」
「い、いや、いい……私も、その、手が出たな」
チラリと視線をリョウマに移すが、発情したギレーヌに気が付いた様子は無い。鎧と服を整え、口に手を添えながら考え事をしている。
いったい何が起きたのか、リョウマを横目で見ながら無い頭で考える。魔術を使われた気配は無い。リョウマとはそれなりの付き合いだ。魔力眼を持っているわけでもない。
では、いったい何が起きたのか。答えは至極簡単だ。
彼から漏れ出た雄の臭いと、ギレーヌの雌が合致した。
受け入れる準備をしてしまったということだ。パウロがゼニスと出会う前は何度か性交をしたが、一度たりともこんな風になったことは無かった。むしろ、乾いたままで性交を重ねたせいで不快感しか残っていない。
だと言うのに、リョウマの肉棒を見てすらいないのに味わってみたいという考えが生まれてしまっている。
「……―ヌ、おいギレーヌ、聞いているのか」
「え、あ、な、なんだ?」
ゴクリと生唾を呑んだギレーヌにリョウマが声をかけた。呆けていたのは数秒だろうか、数舜だろうか。なんにしても、会話にラグが生まれてしまったのは確かだ。
酒を零しそうになったジョッキを抱え、真っすぐ向き直ると、リョウマは腕甲を装備したままの指を三本立てた。
「三日、待ってくれ。説明できるよう、手配する」
「そ、そうか、分かった……」
この話はそこで終わった。説明できるようにすると言うのなら、これ以上問い詰めるのは信頼関係に罅を入れてしまうことになるだろう。互いに酒を飲み、ここ最近の近況を話し、下らない会話で別れた。
だから、リョウマは知らない。
宿の自室に帰ったギレーヌが、発情した身体を静めるために、夜通し自慰行為に耽ってしまったということを。
止めどなく愛液を溢れさせる膣を指でかき回し、硬くなった乳首をレザーのビキニ越しに弄り倒した。
今までにない謎の快感に支配されたその夜の自慰回数は、未だ短い彼女の人生で、最高回数に達し、いくらやっても満足に絶頂することは出来なかった。
**********
「なぜ、私がこんなところに隠れなければならないんだ……」
満たされない性欲に苛まれながら過ごし、三日が経過した。悶々としながら雌臭を巻き散らす彼女を襲ってやろうと動いたならず者をねじ伏せ、ムラムラと湧き上がるものを魔物を相手にすることで誤魔化してきたが、消える気配はなく際限なく発情してしまう。
せめてゼニスの件が解決すればと思い、我慢できず本人へと説明を求めると、
『ここに隠れて待っててね♡』
それだけいったゼニスは、どこかへ行ってしまった。
彼女が押し込められたのは、古びた一軒家の一室、そこにあった衣装ダンスだった。背の高い彼女でもしゃがめば入れる程度の広さがあり、意外と奥行きもあって窮屈さは無い。下手な安宿の一番安い部屋よりも、もしかしたら居心地は良いかもしれない。
だが臭いがダメだ。異臭というわけではない。毒の類でもない。だと言うのに今のギレーヌに最も効果のある臭い。先日の酒場で嗅いでしまってから三日間、いかなる時も苛まれた、リョウマから漂ってきた雄の臭いと同系統の臭いがクローゼットの中にムワリと立ち込めていたのだ。
「っ……♡ ゼニスは、なにをやっているんだ♡」
このままでは、誰の家かも分からないクローゼットの中で激しい自慰行為に浸ってしまうのは確実だ。
流れる甘い汗でへばりついた長い銀髪を払うと、座る位置を正して目を瞑った。思えば、ここ最近は身体が火照り、自慰を繰り返していたせいで睡眠不足だった。
「んぅ♡ まったく……なんで今さら、こんな欲求が……♡」
そっと、前が開けられたズボンの隙間に手を滑り込ませようとするが、直前になって思いとどまった。これでは発情期の獣だ。種族は獣族でも、あまり頭は回らなくとも、最低限の理性はある。
一つ息を吐き、腕を組んだギレーヌは目を瞑った。
誰かが入ってくれば気配で直ぐに分かる。ゆっくりと休ませてもらうとしよう。
コクリ、コクリと舟を漕ぎ、深い眠りへと落ちていった。
“パンパンパン♡ どちゅんっ♡ パンパン♡ ぐり、ぐり♡ パァンッ♡“
『おぉっ♡ ほぉっ♡ はげ、しいぃ♡ ちんぽ、いい♡』
夢かと思うほどの嬌声で、仮眠を取っていたギレーヌは目を覚ました。誰かが入ってくる気配など感じなかったということは、それだけ深く眠っていたか、相手が相当な手練れだと言うことだ。
前者はまずありえない。ならば後者、と言いたいところだが、間抜けに漏れ出る女の喘ぎ声からは、そんな風には思えなかった。
“ぎちゅ♡ ばちゅんっ♡ パンパンパン♡ パンパンパンパン♡“
『あんっ♡ あ、さいの、だめぇ♡ おくぅ♡ おくじゃなきゃ、らめぇ♡ おく、にぃ、は、めて♡』
今のギレーヌも人のことは言えないが、どうやら外で行為に興じている女は、そうとう発情しているようだ。他人の肉体の一部を求めるなど正気とは思えない。発情期以外ならばお断りしたいというのが本音だ。
男の方は、息遣いが微かに漏れるだけで声は聞こえてこない。我慢強い性格なのだろうか、と的外れな考えに行き着いたとき、女の声に聞き覚えがあることに気が付いた。
いやまさか、そんなはずは無い。だが確かめないわけにはいかない。
クローゼットの扉を少しだけ開け、室内で何が起きているのかを確認した。
“どちゅ♡ ぐりゅっ♡ ぐぽっ♡ ずりゅりゅ♡ ごちゅ♡ ぐりぐり♡“
「あ♡ お♡ お゛♡っほぉ♡ この、たいせい♡ ふかい、とこまでぇ♡ はんそく♡ ちんぽ、はんそくぅ♡ あっ、はぁ♡」
(ゼニス……!? いや、それよりも、あれはっ♡)
床が僅かにきしむ音は、彼女を抱えたときの音だった。
肉付きの良い太腿から手を入れられ、美貌の体躯を抱えられている。
肉棒を膣に突き上げられながら喘ぐ金髪の女性。まるで犯されていることを見せつけるような体勢は、確かに衝撃だった。
突き上げられるたびに大きな胸をタプン♡と弾ませ、金色の髪を振り乱し、発情した青い瞳を潤ませている女。それが黒狼の牙で僧侶を務めている、ミリス教徒の友だと言うことも衝撃だった。
だが、もっともギレーヌが目を惹かれたのは、絶世の美女を欲望のままに犯しぬいている、反りあがった肉棒だった。血管を浮き上がらせ、彼女の子宮にマーキングするように奥に亀頭をこすりつけている。
最低でも一回は射精したようで、膣口からは栓をされていても愛液と混ざった精液が零れ落ちていた。
“ごちゅんっ♡ ぐちゅ♡ ばちゅっ♡ ずちゅっ♡ ぐり♡ ごり♡ ばっちゅん♡“
「あん♡ ひくひく、してるぅ♡ れろぉ♡ ぢゅぅっ♡ ちゅぱ♡ っはぁ♡ きもち、いい♡」
ベッドに座った二人は背中越しに深いキスをした。キスと言えるかも怪しい激しい接吻は唾液を零し、舌を啜り合いながら子宮を突き上げることを止めない。
「あん♡ え? なに? んぅ♡」
キスを中断したゼニスに、相手の男が何かを囁く。露わになった裸体が邪魔をして顔までは見えないが、無駄のない、戦うために鍛えられた筋肉と、身体の所々にみえる傷跡から、おそらく冒険者か騎士だろう。
パウロではない。彼ではゼニスを、こんな淫魔のように喘がせることは出来ない。
ならば誰か?
クローゼットの臭いや、三日と言う期間から、自ずと正体は一人に絞られた。
「え? い、言うの♡ ほんと、に♡ 言わなきゃ、あ♡ ダ、めぇ♡ わ、わかったから♡ いうからぁ♡」
何かを言うよう強要されたのだろう。突き上げられながら、腰をグラインドして一息つく。彼女を犯している肉棒の形を膣穴で確かめているのだろうか。
甘い吐息を漏らしたゼニスが、まるでクローゼットのなかにいるギレーヌに向けているかのように、再び腰を打ち付ける。
今度は男ではなく、彼女が腰を動かして快楽を貪っているのだ。
「キミの、チンポはぁ♡ ぱんつを、脱ぐだけで♡ ん♡ 女を、雌にしてぇ♡ 子孫を、のこせる、優等生チンポぉ♡ カリも、たかくて♡ あん♡ かべ、ごりごり、ってぇ♡」
淫靡な実況が始まり、否が応でも突き上げられている肉棒を想像してしまう。その間もゼニスの動きは止まらず、自分好みの位置に擦り付けている。自然とギレーヌは、ゼニスがいる場所を自分に置き換えて妄想をし始めていた。説明を受けてしまったせいだ。具体的に、自分だったらと考えてしまう。
(ふっ~♡ ふっ~♡ あれが、チンポ♡ あんなのが、セックス♡ じゃあ、私が、してきたのは♡)
できるだけ音を出さないように自分の膣穴を弄るギレーヌ。ズボンは半分までずり落ち、申し訳程度に履いていたブーメラン型のパンツも、彼女の爪に割かれて意味を失くしていた。
“ぐちゅ♡ タンタン♡ ぐり♡ ぷちゅっ♡ タンタンタン♡“
「ほぉ゛♡ お゛ぉ♡ あ、え♡ パウロと、比べて♡ そ、んなんのぉ♡ お゛ほぉ♡」
喘ぎ声と、肉棒が突き上げられる音に交じって興味をそそられる単語
自分を慰めながら耳を澄ませた。ギレーヌが関係を持った相手の中で、まだマシと言えるのはパウロだけだった。きっとゼニスならば、恋人のほうが良いと言うだろう。もしそうならば、納得は出来ないがその程度だと割り切れる。
「そ、そんなの♡ あ、あ゛ぁん♡ ふぅん♡ そんなのぉ♡」
ではもし、それ以外の返答だったら?
理性を食い尽くし、敬虔なミリス教徒に恋人を裏切らせるほどの雄だったら?
「く、らべたらぁ♡ パウロ、がっ♡ かわいそう、だよぉ♡ おふっ、まで♡ とどかない、はんぱおちんちんと♡ は、あん♡ しぎゅ、う、ぐりぐり、だめぇ♡ まける、負けちゃうぅ♡」
どうしようもない雄の猛攻を前にすれば、恋人への気遣いなど出来るはずがない。性に支配されれば、神の教えもどうでもよくなる。そんな下種の理屈が立証される瞬間を、ギレーヌは見てしまっていた。
止めなければならない。親友が不貞を働いているのなら、引き止めるべきだ。
だというのに、彼女が膣穴に入れた人差し指と中指は止まる気配が無い。
(くそ♡ なんで、なんでだ♡ ん♡ どうしてなんだ♡)
きっと今のゼニスは、ギレーヌが経験してきたものとは比べ物にならないほどの快楽に浸っている。それが羨ましい。
発情期など辛いもので、性行為など厄介なものだと思っていたのに、どうしてか今は、ゼニスを退かして自分があそこに座りたいとすら思っている。
「ん、はぁ♡ ちゅう♡ れる、れろぉ♡ もう、いく、イっちゃう、からぁ♡ も、っと、はげしく、ね♡」
“ばっちゅ♡ どっちゅん♡ ぐっちゅ♡ パンパン♡ パンパンパン♡“
舌を絡めた合間に囁かれた誘惑に、男は屈した。今までは相手の身体を思いやり、最低限の線引きをしていたように思える腰使いだった。しかし今は違う。
逃がさないという硬い意志と、これまで我慢していた物の全てを叩きつけるだけの力が込められていた。きっとギレーヌが剣を振るっても、容易くねじ伏せられる。パウロなど以ての外だ。
「いこっ♡ いっちゃお♡ 生ハメセックス♡ なか、だしセックスぅ♡ いちばんおく、で♡ にげないように、ぜんぶ、ちょうだい♡ イってる、わたしにぃ♡ 種付け、してぇ♡」
なんて淫靡な誘惑だろうか。受け身なだけでなく、自分で腰を動かし、叩きつけられる肉棒を受け入れている。締め付け、角度を調整し、もっともお互いが気持ちよくなれる場所を探している。
(これが、本当の♡ 交尾♡ 種付け♡ セックス♡)
ゼニスと男、そしてギレーヌの限界を迎える瞬間が、遂に訪れた
“どぼびゅっっ♡ びゅる♡ びゅるるる♡ どく、どく♡ どびゅびゅるるるるる♡“
「……っ♡ っはぁん゛♡ あ、あ゛あ゛♡ お゛、ん……♡」
“びゅる♡ どぷっ♡ どくん……♡ びゅるるる♡
「イ、ってる、のにぃ♡ しゃせい、おくに♡ あ、ん♡ んほぉ♡」
長い射精が終わった。膣口から逆流した精液がベッドを濡らし、流れ出た愛液と混ざりあって床に染みを作り出す。家主には申し訳ないが、当分は二人の淫臭が残ることだろう。
汗で濡れた淫靡な身体をゼニスが横に倒したことで、彼女をあそこまで乱れさせ、ギレーヌを発情させた雄の正体が露わになる。
短い髪に傷跡はあるが精悍な顔つき。いつぞやの依頼を共にこなした時に眼にした彼の物と見事に一致した。
黒い鎧も、ギレーヌの斬撃を受け止めた太刀も持っていないが、見間違えるはずもない。
巷では『夜叉』の通り名で恐れられる、S級冒険者リョウマその人だ。
普段は見えない悪党のような目つきが、今では性行為の満足感で優しく緩んでいる。そんな彼だったが、ベッドの上を動くと、長い射精をして萎えてしまった肉棒を横たわっていたゼニスの顔に叩きつける。
ベチンっ!
ぶつかり合う音がすると、目隠しのようにゼニスの顔の上で雄の臭いを主張した。クローゼットを少し開けるだけで漂ってくるのだ。目の前にいるのならば相当だろう。
あれでは休まるものも休まらない。流石に中断させようと、クローゼットの扉にギレーヌが手をかけた。
その時だ。
「んはぁ♡」
“んじゅ♡ ぶちゅ♡ じゅぽ♡ ちゅぱぁ♡ じゅるじゅる♡“
甘い吐息を零しながら、ゼニスは差し出されたリョウマの肉棒に貪りついた。亀頭を唇で磨き、幹を手で扱き、陰嚢を揉む。まるでそれが当たり前の、雌が与えられた仕事であるかのような動きだ。
もっと性技に長けていれば、相手と心を通わす性行為が出来れば、もう少し肉棒が大きければ、こんな幸せな奉仕を余すことなく受けるのは、パウロだったかもしれない。
「んれぁ♡ はい、元気になったね♡ 十七回もあんなに出したのに、リュウマったら本当に元気だよね」
「そうか?」
「そうだよ」
「そうか」
短い会話だ。それを聞いたギレーヌは、十七回という回数に戦慄する。それほどの回数を重ねてしまえば、自分はどうなってしまうのだろう。今のような性行為を、満足に達したことのない自分が行えば、どうなってしまうのだろう。
好奇心と恐怖が混ざりあったまま選ぶことが出来ず、伸ばしていた手をダラりと下ろしてしまう。
「もう一回、って言いたいんだけど、このあとパウロに呼ばれてるんだ。この前の浮気のこと、謝りたいんだって」
「……そうか」
ならばどうして勃たせたのか、と言った表情のリョウマを見たゼニスはクスリと笑を零し、その唇に小さくキスをした。
子供をあやすような行為だったが、それも我慢出来なかったのか、すぐさま舌を入れ、絡ませ合うものに変わる。
「んちゅ♡ ぢゅる♡ れる♡ れろぉ♡ んはぁ♡ もう、そんな顔して……可愛いなぁ♡」
「そう、か……?」
これ以上しては性行為まで我慢できないと思ったのだろう、唇を離しヨダレを垂らしながらゆっくりとゼニスはベッドから立ち上がった。ごぽっ♡ と零れてくる精液の量は回数以上のものが出ており、床に軌跡を描きながら、少しふらついた足取りで歩いてくる。
どこへ?
そんなのは決まっている。何のためにギレーヌに待っていてもらったと言うのか。
「ごめんね、ギレーヌ♡ ほんとなら、もっと早く呼ぶつもりだったんだけど、盛り上がっちゃって♡」
「え……♡ ぜ、にす♡」
クローゼットの扉を開けたゼニスは目を細め、クローゼットの中で何が起きていたのかを把握した。籠り切っていたせいで雌の発情した臭いが一気に立ち込め、薄っすらとした笑みを浮かべる。
少しだけズレてリョウマにもクローゼットの中が見えるようにしたゼニスは、自分の秘部に指を添えた。
「見てたよね♡ 私がリョウマとセックス、してたの♡」
唇を舐め、自分の秘部から溜まっていた精液をクチュクチュと掻きだす。流れてくる粘り気のある液体は指に絡みつき、白く細い指を黄ばんだ白で染めていった。
「すごいんだよ、リョウマのチンポ♡ 一番イイところに届いて、すぐに回復して、こぉんなに濃い精液、たくさん出してくれてぇ♡」
掌から零れ落ち、二の腕にゆっくり垂れてきた精液をなめとったゼニス。すると再び子宮が疼き、満たしてくれるものが欲しくなる。だが我慢だ。こんなことをしているのには理由がある。
そんな親友の姿をみたギレーヌは、なんとか自慰を中断しズボンを履きなおすことに成功していた。愛液と汗でぐっしょりと重くなっていたが、気休め程度にはなった。
気丈にふるまうのは、剣王としての矜持だろう。もはや手遅れだが、自分はどうもしていないと言う意思表示をハッキリとして剣を取った。
「お、お前はパウロの女だろう。ん♡ どうして、こんなことんむっ♡」
しているのか、と言い切る前に彼女の開いた口へゼニスの指が突っ込まれた。そこには掻きだした濃い精液がたっぷりと乗っており、口の中に広がるむせ返るような匂いにギレーヌは目を見開いて固まってしまった。
「舐めていいよ♡ すぐ分かるから♡」
“ペロリ♡ ちゅる♡ じゅぞ♡ じゅぞぞ♡“
言われるがままにゼニスの指に舌を絡ませるギレーヌ。いったい何をさせたいのか分からなかったのも一瞬だ。纏わりついていたリョウマの精液を一舐めするたびに子宮が愛液をこぼし、レザービキニの下では乳首がドンドン硬くなっていった。
こんなものを膣内で飲んでしまったら、どんな女でも堕ちないわけがない。
「ん♡ はむ♡ ちゅぱぁ♡」
「あは♡ 指ふやけちゃいそうなくらい舐めてたね♡ そう、そうなっちゃうんだよ、リョウマとセックスしたら♡」
僅かに残っていた精液を口に含み、何度も咀嚼するギレーヌを見ながらゼニスは手招きをした。リョウマが木製の床を鳴らしながら歩いてくる。そそり立った肉棒の熱を近づいてくるごとに感じていたが、ギレーヌが逃げ出すようは無かった。
「これ♡ このチンポ♡ パウロの中途半端なおちんちんじゃなくって♡ 種族も立場も関係なく、雌を堕とす絶倫チンポ♡ ギレーヌも感じてたでしょ♡」
感じてたどころの騒ぎではない。この三日間、彼から感じた雄の臭いに当てられて全くと言っていいほど何にも手が付かなかったのだ。それの源が目の前にある。差し出された肉棒に視線は釘付けになり、呼吸は荒く、深くなっていく。
「ふぅ~っ♡ すんすん♡ や、やめろ♡ そんな、ものを♡ んはぁ♡ チンポぉ♡ みせ、つけるなぁ♡」
彼女の尻から生えている尻尾はいつまでも揺れており、耳もパタパタと動いている。本能が歓喜しているのだから、止めることなどできない。
臭いを嗅ぎ、熱を感じるだけでこれならば、いったい口や膣で貪ればどれだけの快楽を得ることができるのか、想像も出来なかった。
「私は行くから、自由にしていいよ。リョウマに立ち向かって、レイプされるのもいいし♡ このまま従順な雌になって幸せにしてもらうのもいいし♡」
手早く着替えたゼニスが悪魔のような囁きをして、部屋から出ていった。どちらもごめんだ、帰らせてもらう、など言えずただ肉棒の熱に浮かされているギレーヌ。室内に二人っきりになったことにも気づいているか分からない。
ただそっと、遂に、堰を切ったかのように、ギレーヌは肉棒へと長い舌を伸ばした
この頃から巻き込み系は好きになってたのかなぁ……
読むなら誰を読みたい?
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ゼニス
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ギレーヌ
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エリナリーゼ
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リーリャ
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その他