前半は戦闘回を書きたい欲が止まりませんでした
ゼニスが媚薬を盛られた夜。リョウマは自宅に彼女を連れて行った。時刻は真夜中。これでは医者を呼ぶことも出来ない。いや、そもそも医者に見せられる類の症状ではない。
「解毒薬……いや、そもそもこれは毒として捉えていいのか? 薬品として中毒性があるかもしれん。下手な薬を飲ませれば反応を起こして最悪の場合に」
様々な可能性を考慮して、どのような処置をするのが適切か考える。薬師でもない彼だが、生活している家には回復薬から症例のすくない解毒薬まで揃っている。単独で様々な冒険に挑むせいだ。いつだって最低限の治療は自分でしなければならない。
ふと、建物の中にカランカランと鈴が鳴った。
誰かが不用意に敷地へと足を踏み入れた時に反応する仕掛けだ。音の長さから四、五人、重さから装備が整っていることが分かる。
この状態でゼニスを置いていくには不安が残る。息を荒げ、ほんのりと上気した巨乳がボタンの開いたシャツを押し上げている。これでは襲ってくださいと言っているようなものだ。
「っ……これは、まずいな」
彼女の魅力的な姿を眺めていると、ズクン、と肉棒に熱が宿るのが分かった。どうやら誤って媚薬を摂取してしまったらしい。魅力的なゼニスと共にいてそういったことを想像しなかったわけではないが、薬品によって掻き立てられては我慢するのも一苦労だ。
何かで発散しようと思い至ったときには、侵入者たちは既に建物近くまで来ている。迷っている場合ではない。太刀を取り、兜とマフラーを付けて外に出る。
「止まれ。それ以上近づくな」
低く、どすの利いた声に、侵入者一行は立ち止まる。夜道を移動するには向かない格好だ。日中の行動に慣れているのだろう。逆に言えば、魔物たちが活発になる夜の行動には不慣れと言うことだ。
(槍無し、斥候無し、弓手一人、術士一人、前衛二人、と言ったところか)
総じて四人の冒険者が武器を携えてにじり寄ってくる。媚薬を盛った犯人たちで間違いないようだ。
何かを喚いている。そこを退け。でないとどうなるか分かっているのか。
そういった罵声は聞きなれているが、今は身体を浮かす熱のせいで理解するのにテンポが遅れた。
「……なぜこんなことをした。ゼニスに手を出して、タダで済むとは思ってないだろう」
知ったことか、パウロのクソ野郎に一泡吹かせてやるんだ、後のことなんて知ったことじゃない。
なるほど、やはり原因はあの男で間違いないようだ。詳しい話はあとで聞けばいい。
カチリと鯉口を切り、赤黒く染まった柄に手をかけた。息は荒く、媚薬で気分が悪いが、刃に手をかけた思考は冷たく、すっきりとしたものへと変わっていく。
「理由は、分かった。だがダメだ。ここを通すわけにはいかない」
太刀が降りぬかれる。右方向の茂みから襲い掛かってきた小さな影に放たれた抜刀だ。夜の闇に紛れ、不意を突くつもりだったのだろう。構えられたナイフはリョウマに向けられていた。
しかし届くわけもない。闇の中で振るわれた刃が男の腕を斬り飛ばし、宙に浮いている隙にその首を撥ねた。
(斥候一人、だったな。見逃すとは、手早く済ませよう)
切口から大量に出血した斥候の死体を転がし、太刀を脇に構えた。相手は自分を殺そうとしてきた。勝手に敷地内に入り、罵声を浴びせてきた。それだけならばまだ見逃したかもしれない。
だがダメだ。彼らは手を出した。親愛なる人を犯そうとした。恋人ならば問題は無い。言の葉をつづって、愛を持ち合わせたのなら文句は言うまい。
しかしただの腹いせで無関係なゼニスに手を出そうと言うのなら、それは許せるものではない。
「名乗りは要らんな下郎。殺してやる」
リョウマの死の宣告が、戦いの合図だった。術士が詠唱を始め、盾として前衛が向かってくる。一見、奥の術士と手前の二人に気を取られがちだが、気を付けるべきなのはその中間点に位置する弓手だ。いつだってこちらを狙っている。
魔術より威力は低いが、大きな音もなく手早く連射できる殺傷武器。それが弓なのだから。
狙いを定められないよう、殆ど地面と平行になるほど身体を倒して駆け抜ける。地面を亀裂が走るほど踏みしめ疾駆すれば、夜の戦闘に慣れていない弓手では追い付けない。
前衛二人も大した脅威ではない。長剣と両手斧を鈍重に振るわれても、捉えられることは無い。ただ片方を躱し、もう片方を太刀で受け流していけば、自然と流れを引き込める。
息を切らし、大振りに長剣を振りかぶった時、隙が出来た。太刀の切っ先が地面に軌跡を描き、横薙ぎに振るわれる。ただの剣では鎧を斬り飛ばすのは難しい。しかし振るわれているのは、斬撃に特化した太刀であり、振るっているのはS級冒険者だ。
鎧を斬り飛ばし、男の身体を両断する。
「一人目、いや二人目か」
斥候の数を抜かしていた。残るは三人。
仲間が殺されたことでようやく恐怖を実感したのだろう。弓手が連続で矢を放つが、速度もゆるく狙いも定まっていない。今なら軽く獲れる的だ。太刀を肩に担ぎ、疾駆する。
ぞん、ぞん、ぞん、ぞぞぞぞ、ぞんん!
死を纏ってやってくる。矢は鎧に阻まれ、術はきっと間に合わない。こんな割に合わない話だとは聞いていない。そう言うがごとく弓手は背を向けて逃げ出した。バカな奴だ。殺してくださいと言っているようなものでは無いか。
左足でブレーキを掛けたリョウマが刃を振るう。暗闇を斬り裂く鋼色の刃は脳天を両断し、股下まで斬り裂いた。
直後、背中に悪寒が走る。両手斧を構えた男が襲ってくる。向かってくるなら相手になる。刃を返し振りぬく。二つの鋼が大きな音を出して衝突し、僅かな瞬間だけ拮抗したが、リョウマが角度と体勢をずらせば男は大きくよろめいた。差し出された顔を逆手に持った刃で貫き、頸動脈目掛けて裂く。
「三、四人目」
躊躇いも無く敵を殺戮する姿を見た術士は思い出した。剣王ギレーヌより強く、単独で様々な魔物を狩るS級冒険者の存在を。
夜叉と呼ばれる彼になぜ挑んでしまったのか。後悔してももう遅い。詠唱を完了した炎の礫を、刃に付いた血糊を払うリョウマを目掛けて放つ。
迫りくるのはただの炎。だとしても直撃すれば無事では済まないだろう。
呼吸を整え、ガキリと歯をかみ合わせたリョウマが兜のしたで目を見開く。紅く揺れる光は不気味で、ダイスの一の目に酷似していた。
外れでもいい。選ばれなかった存在でいい。自分は彼女にとって、友人でいい。
なればこそ、彼女を守るのは自分でなければならない。
「ッグラァ!!」
深く踏み込んだ上段の斬撃に魔力が纏わりつき、炎を二つに両断する。僅かな熱が肌を焼くが、迷うことなく駆けだした。いま殺さなければ、ゼニスが危険だ。黒い弾丸となったリョウマの斬撃に術士は耐えきれない。防ぐ間もなく袈裟に斬られた身体は、一瞬の時を置いてズルリと落ちた。
「これで、五人目だ」
術士でもないのに魔力を使ったせいか、身体が謎の疼きを覚えている。慣れないことをしたせいで媚薬への耐性が著しく低下しているようだ。
さっさと戻らなければと思うが、戻ってもゼニスを犯さない自信が無い。血に濡れた太刀を拭い、鞘に納める。迷宮で手に入れた特別な品だ。折れず欠けず、手入れをしなくても劣化しない。そんな夢のような装備を引きずりながら、斬り捨てた冒険者たちの死体を片付ける。所詮は冒険者だ。突然いなくなっても、捜索願が出ることは無いだろう。
本当に、戦闘している所を見られなくてよかった、と安心していたリョウマだったが、ふと茂みが揺れるのを目にした。そして木陰から誰かが歩いてくる。
「あらあらまぁまぁ。これは、随分と派手にやりましたのねぇ」
「お前は……!」
見られたくなかった相手の中でも最上級の相手だ。丁寧な口調に優雅な立ち振る舞い。それと相反する腹部や太腿を露出した、見せるために作られた艶やかな姿。ギレーヌのように『面倒だから着ていない』ではなく『見せるために着ている』服装だ。長くまかれた金髪に、その隙間から見える長耳は、まず間違えようもない。
「エリナリーゼ……ドラゴンロード……」
「ええ、ええ、いつもお世話になっておりますわ。リョウマさまぁ♪」
**********
ギレーヌがゼニスとリョウマの契約に加わってから数日が過ぎた。入れ替わり立ち替わりで、タイプの違う二人の美女に求められ、愛されるのは気分が良いなどと言う言葉では表せないほどの幸福だ。下手な男では、貪りつくされて腹上死しているところだろう。
だがしかし、そんな日々の中で今日だけは来るな、と言う日があった。特にゼニスがいてはいけない日だ。彼女も無関係と言うわけではないが、何一つ悪い所は無い。ならば無駄な負い目を背負う必要はないのだ。
そうしているうちに、来客が現れる。家の周りに張った仕掛けを音もなく潜り抜け、足音一つせず現れたのは、金髪の髪をロールさせた耳長族の美女だ。
「ご機嫌よう、リョウマ様。今日はいい天気ですわね」
美女、エリナリーゼはにこやかに話しかけてくるが、穏やかに話すような内容でも雰囲気でもない。黙りながら差し出された椅子に座った彼女が座るだけで、何処か華やかな空気が部屋をつつむが、そんなものはゼニスやギレーヌがいても同じだ。
美人度で言えば三人とも同じくらいの美女であるのだが、やはりそこには贔屓目が入る。
話を戻そう。
「そんなことより、上手くやってくれたんだろうな」
「えぇ、えぇ。丁度、良い材料が揃っていましたので、思惑通りに噂が流れましたわ」
彼女が言っているのは、ゼニスとリョウマが関係を結ぶ数時間前、犯人たちを皆殺しにした時のことだ。夜の散歩に興じていた彼女は、偶然その現場に出くわした。冒険者なのだから、いつ死んでも仕方ない。もしもそれが、どうでもいい相手だったら通り過ぎていただろう。
だが、中心にいたのは彼女が目を付けていたS級冒険者。夜叉の異名を持つリョウマだったのだから、興味をそそられないわけがない。
普段から不気味だなんだと侮辱され、S級冒険者の称号もズルをして手に入れたものだと悪意ある噂を流されても眉一つ動かさない彼が、怒りや義憤に身を焼きながら刃を振るっている。興味深げに観察していれば、どうやらその後の処理に困っているようだったのだ。
「とりあえず、全員私と寝たことがあって良かったですわ。フリーだと嘘をつき浮気をした、という流れを作れましたもの」
だから手をかそうと思ったのだ。エリナリーゼは俗にいうビッチである。定期的に異性と交わらなければ死に至る呪いを宿しているとはいえ、相手がフリーならば喜々として交わる。見た目は二十代後半の若さを有しているが、齢は人間では考えられない長寿に達している。今さら純潔だなんだと叫ぶ生娘でもない。
「おまけに全員が恋人との不仲。この二つが揃えば、傷心が癒えぬうちに依頼を受け、失敗してそのまま……という筋書きは見事に噛み合いますもの。手慣れたものです」
数多くの男と交わり、遊んでいると言うのに刃傷沙汰に発展していないのは、エリナリーゼの立ち回りが上手いからだ。自分に向けられる敵意やヘイトを見事にコントロールし、最悪に至らないよう見極める。
そんな彼女だから、五人の冒険者を始末したのがリョウマである、という真実が漏れないように情報を操作できたのだ。
「こうも、上手くいくんだな」
「嘘に真実が混ざれば信憑性は増しますわ。誰が殺したか。そこだけを改変しただけですもの」
事実、彼らはパウロによって恋人を失い、エリナリーゼと交わっている。傷心のまま依頼を受けて失敗したのも調べはついていた。リョウマへと疑いの目を向けるものは一人もいないだろう。彼らを振った女性たちには、申し訳ないが罪悪感を抱いてもらうことにしよう。
「そ、れ、でぇ♪ さっそく、報酬をいただきたいんですけどぉ♪」
楽しそうな声が聞こえてきた。目の前にいるエリナリーゼは足を組み替え、うっとりとした視線を向けてくる。むっちり♡という音が似合う太腿に目が行くが、何とか咳ばらいをして嫌な空気を払しょくすることが出来た。
「分かっている。一刻の間、俺をお前の好きなようにしていい」
あの晩に彼女が求めていたのは、金銭でも無償の協力でもなく、リョウマという雄の存在だった。フリーであれば誰とでも交わるのが信条だが、出来ることなら相手は極上が良い。それがいままでに経験したことが無い相手ならなお良い。
「約束を守ってくださる殿方は好きですわぁ。では、位置を代わっていただけますか?」
出された要求は意外にも簡単なものだった。ホッとしながら空いた椅子に座り背中を預けると、エリナリーゼがリョウマの手首をつかみ、ガチャリと何かを付ける。冷たい鉛の感触だ。いったい何をしているのかと目を見開けば、両の手首に囚人を拘束する鎖が付けられていたのだ。
「おい、なにをして」
「ああん♪ ダメですわ。腕を後ろに、そう。じっとしてくださいまし♪」
余裕そうな笑顔が癪に障る。だが約束は約束だ。拒絶することは出来ない。椅子の背もたれに腕を拘束されたせいで、身動きが難しくなる。椅子に座った彼の隣に寄りかかってくるエリナリーゼを睨みつけるが、それすらも楽しんでいるような笑みを浮かべてくる。
「一度やってみたかったんですのよ♪ 格上の殿方を、啼かせるのを♪」
細く艶めかしい手つきで太腿を触れていくと、サワサワと撫でながら股間に這い寄ってくる。ゼニスやギレーヌほどの巨乳ではないが、確かな柔らかさを持つ乳房が押し付けられている。
手つきと乳房と言う快感に当てられるのは、男性ならば仕方ない話だ。望まない状況でも下半身に血が集まってしまう。
“さわさわ♡ カリ♡ カリカリ♡ しゅくっ♡ くち♡“
「あら♪ 興奮してくれているようで何よりですわ♪ 愉しめなければダメですもの♪」
ズボン越しに肉棒を摩り、熱を帯びていくのを確認されるリョウマは、歯を喰いしばりながら耐えていた。亀頭のあたりを爪でこすられるのは確かに快感だが、何処か屈辱的で認めたくない気分に陥っている。それはエリナリーゼも分かっているのだろう。
だからこそ執拗に布越しに責め立て、焦らしている。
“カリカリ♡ さわ♡ しゅこ♡ しゅく♡ カリカリカリ♡“
「布越しでチンポカリカリされるの良いですか♡ 私みたいな、ん♡ ク・ソ・ビ・ッ・チに遊ばれるのはぁ♡ 屈辱ではありませんか♡ いいんですのよ、イってしまっても♡ ほぅら♡ ズボンに、染みてきていますわ♡」
射精しないために我慢するが、ズボンの中に出すわけにはいかない。それ以前に、リョウマにはゼニスとギレーヌがいるのだ。他の女に陥落してしまえば、二人に対しての裏切りになってしまうだろう。
意外にも粘るリョウマにエリナリーゼは舌を巻く。彼の肉棒から感じ取れる脈動は、これまでのどんな男よりも強く、熱く硬い。顔にこそ出していないが、声の節々に隠しきれていない発情の色が乗っている。
「し、仕方ありませんわね♡ んふぅ♡ こう、なったらぁ♡ じかに、失礼します、わ♡」
主導権はあくまで自分が。そう言うかの如くズボンに手をかけるが、何かに引っかかって上手く脱がせることが出来ない。
なんとかして降ろそうと力を入れ、正面に座したとき、中身で硬くなっていた肉棒が出現した。
“ブルン♡“
「あ、あらあらまぁまぁ♡ これはぁ♡」
カリが高いことを、血管が浮き出ていることを、硬いことを、長いことを、太いことを熱いことを自慢にしてくる男など幾らでもいた。そのどれもが大したことなく、死なないために行為をしてさようなら。そんな相手ばかりだった。
だがリョウマからそそり立つこの肉棒は違う。全てが別格で、全てが最上級。こんな逸材に気が付かなかったとは、惜しいことをしたものだ。これに突かれれば、どんな女も耐えることは出来ないだろう。
実際に、二人の極上の美女が、この肉棒で雌に落ちるまで躾けられている
“れろぉ♡ カリカリ♡ くちゅ♡ じゅる♡ にゅちゅ♡ しゅこしゅこ♡“
「さすがは夜叉さま♡ 中々に立派なものを♡ んじゅぷ♡ お持ち、ですわねぇ♡」
だが、エリナリーゼは強がりを言った。ここで驚愕していたことを悟られては、侮られて余裕を与えてしまうことは明白だ。自信など与えずに、弄んでやるという印象を与えていかなければ、簡単に立場は逆転してしまう。
その戦法は正解だった。ここ最近でゼニスとギレーヌを満足させていただけあって、僅かに男としての自信が付いていたのだが、これ以上がいるとなれば委縮してしまう。
“ちゅこ♡ ちゅぱ♡ シコシコ♡ カリ♡ ちゅぶる♡ ずぞぞぞ♡“
「カリと尿道ぅ♡ すきなんですのねぇ♡ ビクビクってしてぇ♡ すんすん♡ 臭いも濃くなってきてますわよ♡」
また臭いのことを言われた。だが彼女の言っていることは本当だ。舌で啜られ、爪で弄られるのがたまらなく心地よい。いままで嬲るのはリョウマの方だったせいだ。受け身という状態に馴れていない。対してエリナリーゼは百戦錬磨だ。手淫もフェラチオも娼婦以上に上手くできる。
このままでは出してしまうと焦ったとき、突如手と舌を止めて真っすぐリョウマを見上げてくる。口の端に付いた陰毛を指先で払った彼女は、背中を向けて膝の上に座った。
“ぬぷ♡ ぬちゅ♡ ぬぷぬぷぬぷぅ♡“
「こういうのはぁ♡ 未経験ですのね♡ 可愛らしいですわ♡」
肉棒に刺激が生まれる。だがこれは膣の感触ではない。確かに柔らかく、押し返し、締め上げてくるが、特有の段差や届くはずの子宮口が無い。
エリナリーゼが相当な身長があれば良いのだが、物理的にあり得ない。
「まぁ♡ 私が挟んでも、あん♡ 飛び出てしまう、なんて♡ ほん、とうに中々、ですわね♡」
挟むという言葉で分かった。肉棒を包んでいるのは、彼女の太腿だ。むっちり♡と脂がのり、男を誘惑するために露出していた太腿。それに挟まれて、リョウマの肉棒は扱かれているのだ。これは素股とは違い、膣口に触れることは無いため、する側に快感は少ないと思われているが、今に限って言えばそれは否だ。挟んだ箇所から伝わってくる熱さと、亀頭から漂う雄の臭いに濃い我慢汁は、雌の本性を露わにしてくる。
“みちぃ♡ ぬぷぅ♡ にちゅにちゅ♡ ぐにゅぅ♡“
「ん♡ いかがです♡ ビッチな耳長女の太腿で♡ チンポ嬲られる気分はぁ♡ このままじゃ、出てしまいますわね♡ ただのムチムチ太腿セックスもどきでぇ♡ 貯めてたザーメン、出ちゃいますわぁ♡」
煽られ、バカにされていると言うのに興奮は止まらない。手淫にフェラチオという焦らしに加え、性欲を掻き立てる言葉の羅列が太腿の圧迫と共にやってくる。拘束され、反撃を封じられているのだから、呼吸を荒くしながら耐えるのが精いっぱいだ。
“にちゅ♡ カリカリ♡ しゅこ♡ にちゅぅ♡“
「ほらほらぁ♡ 亀頭捏ねられて、ビクビクってしてますわ♡ 我慢汁でベットベトなチンポ、震えてますわよぉ♡ 出してくださいまし♡ 無駄撃ち精液、くださいなぁ♡」
歯が折れんばかりに噛み締めてようやく我慢できるエリナリーゼの言葉責め、今まで数多の男を堕落させた魔法の言葉だ。相手が何を言えば興奮するのか的確に理解し、コントロールする。実に彼女らしい手。今のままでは、互いに苦しいままだ。
(だったら……少し試してみましょうか♡)
口元が釣りあがると、締め付けていた太腿から力を抜く。そこから足を開き、向かい合う体勢になったエリナリーゼは、膣口にリョウマの肉棒を宛がい、少しでもずらせばいつでも入れられるようにした。
いったい何を考えているのか聞くよりも先に、彼女が身も下で囁いてきた。
「ねぇ♡ リョウマさま」
――ゼニスの身体はどうでした♡
バレている、契約のことを知られている、と恐怖を感じてしまったが、それと同じくらいゼニスのことを思い出してしまい、肉棒がより一層硬さを増す。バチンっと自らの腹を叩くほどにそそり立ったそれをエリナリーゼが掴むと、クスクスと笑みを零した。
「あぁん♡ 怯えなくていいんですのよ♡ 媚薬に毒された男と女。互いを憎からず思っていたなら♡ んぅ♡ 一夜限りとはいえ、寝てしまっても仕方ありませんわ♡」
どうやらエリナリーゼは、二人が関係を持ったのはあの晩だけだと思っているようだ。少しだけの安心感を得るが、それだけでも知られては不味いことに違いは無い。
クチュクチュ♡ と亀頭を弄ぶエリナリーゼに目を向けると、再び耳元で囁きを始める。
「もしもぉ♡ 私が、契約不履行の腹いせに、ゼニスが実は、媚薬大好きなド淫乱だ~♡ なんて噂を流したら、どうなると思いますぅ♡」
ハッタリだ。同じ冒険者パーティーに所属する仲間を、そんな危険に追い込むわけがない。そう思っても、もしかしたらと言う疑念は消えない。それが出来るだけの材料を彼女は握っているのだから。
囁きが止まらない。
「パウロのバカにも、あの子を見限るような情報を渡して♡ 孤立させたところを、あの晩のような一行に襲わせたらぁ♡」
一言一言が頭に入ってくると、嫌な妄想が膨らんでいってしまう。ゼニスのことだ。噂が流れれば、迷惑をかけると言ってリョウマにも相談せずに何処かへと去ってしまうかもしれない。彼女は、優しい人間だ。周りを自分より大切にする。してしまう。
「シャツを押し上げるデカ乳に、安産型の尻たぶ♡ 誰だって、触って、嬲って、犯してぇ♡ 種付けパンパンしたいとおもいますわよね♡」
そんなものはこの中央には山ほどいるだろう。冒険者など、所詮は真面な教育も受けていない荒くれ物の集まりだ。相手が汚してもいい存在だと、庇護の無い存在だと分かった途端に手を出し、おもちゃにしたくなる。
「ひとり、いえ二人ですわね♡ それしか男を知らない女のマンコ穴♡ がばがばにしてしまうのなんて、容易いですわぁ♡」
何て言うのは冗談で、さっさとチンポを嵌めてくださいませんか?
そうエリナリーゼは言おうと思っていた。ゼニスは同じパーティーの仲間なのだ。彼女を害するような輩は、問答無用で八つ裂きにしてくれる。今のところ、筆頭はパウロだが。
(そろそろいい感じに煽れましたわよね♡ えぇえぇ、たっぷり楽しませて)
バキンッッ!!
じゅるりと舌なめずりをして、腰を浮かしたエリナリーゼの耳に何かが壊れる音が聞こえてきた。木ではなく、硬い鉄製の何かが砕けた音だ。恐る恐る視線をリョウマの背に移せば、そこには鎖を千切られた拘束具が見える。
「そ、そんな」
驚きの声を漏らした彼女のことなどお構いなしに、自由になった両手で太腿に指を食い込ませる。逃がさないと言う意志は、潰してやると言う行動へと直結し、力の限りエリナリーゼの身体を引き寄せた。
“どっちゅんっっっ♡“
「おぼぉぉぉ♡」
子宮口に亀頭を叩きつけられ、間抜けな雄たけびをだすエリナリーゼ。煽りに煽られたリョウマの肉棒は、火傷するかと思うほどの熱を宿していた。だが性欲だけがそうさせているのではない。
今のリョウマを動かしているのは、もっと人間として単純な二つの感情。
「………ない」
「お♡ おうぇ♡」
「渡さない……!」
独占欲と、怒り。
想像の中とは言え、自分が愛している女を汚された、危機に堕とされたともあれば、黙っていられるほど彼は優しくない。自分ならばいい。だがゼニスとギレーヌに手は出させない。
“ぐりゅっ♡ どちゅん♡ どちゅん♡ ずる♡ じゅぽ♡ パンパンパン♡“
「あぎゅ♡ りょ、うま、さまぁ♡ あ♡ あぐっ♡ じょ♡ うだん♡ んぎぅ♡ です、じょうだん、ですわぁ♡」
聞こえていない。リョウマは今、胸の内に生まれたどす黒い感情に支配されて腰を叩きつけている。いまのエリナリーゼの役割はただの穴だ。激しい性行為ですらない、単なる性欲を発散するための動き。
嫌だ、嫌だ、嫌だ。嫌なのに、エリナリーゼは膣をかき回され、子宮に叩きつけられる肉棒に、快楽を感じている。
“ごちゅ♡ ごちゅん♡ パンパン♡ ぐりぐり♡ ぎちゅん♡“
「あへっ♡ い、や♡ なのに、だめぇ♡ お゛お゛♡ おくぅ、イくイく、イくぅ♡」
規格外の肉棒と規格外の絶頂。潮を噴き、失禁しながら身体を仰け反らせるなど、百年ぶりかそれ以上かもしれない。そんな冷静な分析が出来ているのも、下腹部に叩きつけられる感覚が薄れているからだ。
いや、厳密に言えば意識が薄れている。
「あいつは、あいつらは、絶対に、渡さない……!」
誰のことだろうか。少なくとも、そこに自分の席がないことをエリナリーゼは理解した。彼の肉棒がビクリと疼くのを感じ、瞳を閉じて放たれるものを受け止める。
“どぼびゅっっ♡ びゅる♡ びゅるるる♡ どく、どく♡ どびゅびゅるるるるる♡”
「……~~♡ あ゛♡ あ゛ぁ♡」
意味のない喘ぎ声を漏らし、ついに意識を失った。願わくば、目を覚ました時は本当のリョウマと交われることを願って。
「あ~あ♡ もう、派手にやっちゃったね♡ 何がそんなに嫌だったの?」
ただ気絶する前に聞こえた、彼の怒りを呼び覚ます原因となった友の声は、夢や幻聴だったのだろうか。
それとも……――
普通にルディに泣きながら孫のこと頼むシーンで泣きました。
読むなら誰を読みたい?
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ゼニス
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ギレーヌ
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エリナリーゼ
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リーリャ
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その他