原作改変、キャラ崩壊、キャラ改変、ネタバレ等あります。ハーレム初挑戦です。
時系列を知りたい。
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第一次異世界間衝突……15年前、突如として
この事件で人類はかろうじて生き延びたものの、異世界側の圧倒的な戦力を前に己らの無力さを痛感させられ、さらには多くの都市と人命を犠牲にしてしまった。しかしそれは致し方ないことである。なぜなら、異世界側は『魔導兵器』と呼ばれる魔力によって作動する、魔力と科学のハイブリットな兵器を用いており、地球側のどの新型兵器も圧倒していた。
いわば、地球側の敗北は確定していたのだ。
それから数年、世界各国はいつ来るか分からない次の異世界間衝突に備えて、超大型浮体式海上構造物、通称メガフロートを建設。加えてメガフロート日本では、最前線防衛を担う軍事施設兼育成学校『戦略防衛学園アタラクシア』を設立した。
さらに、全世界の名だたる企業が崇拝していると噂されている天才科学者『飛騨那由多』が異世界から流出したコアをもとに、パワードスーツ『ハート・ハイブリッド・ギア』を開発。これにより、人類は異世界からの襲撃防衛に一応1歩踏み出すことになった。
そして時は流れ、世界各国に再び衝突面が発生、一次の時とは比べ物にならない数の穴が出現した。人類はハート・ハイブリッド・ギアで対抗しようとするも歯が立たず、会えなく軍は全滅し、多くの人が本土を捨ててメガフロートへと逃亡、本土占領という事実上2度目の敗北を味わうことになった。
その半年後、地球側に新たな希望となる男が青年が現れた。
その名は飛騨傷無、飛騨那由多の実息子であり、唯一男性でハート・ハイブリッド・ギアを所有する操縦者である。彼の所有機『エロス』は他の操縦者と性的、すなわちエッチな行為をすることで相手のハイブリッド・カウントを回復する『
これはハート・ハイブリッド・ギアチーム『
………………さて、世界観を把握するための大まかな説明はここまでにしておくとしよう。
今回の主役はエロスを叫ぶ飛騨傷無でもなければ、毒舌皇帝、ダイナマイトイシス、風紀にゃんこ、つるぺたデス子揃いのアマテラスのメンバーでもない、この世界線に紛れ込んでしまったある男と彼に惹かれてしまった女子達である。なので、主要メンバーのハーレムでエッチでシリアスで時々背徳武装なアイドル物語は今回は省かせていただく。
──────────────バトランティス帝国
くちゅっ……くちゅり♡
「はぁ、はぁ……あっ♥」
「…………」
異世界の大半を征服する大国『バトランティス帝国』、その本拠地ともいえる王城を構成する、バトランティス帝国皇帝親衛隊の本部である尖塔の1つの地下にある特秘部屋。
中は一流貴族のような豪華な家具や装飾で彩られており、魔力で灯された淡いピンク色の照明を宝石で作られたオブジェが跳ね返し、室内を淫らな雰囲気で包んでいた。1つおかしな点をあげるとすれば、壁に這うように束ねられた無数のコードぐらいだろう。それらは時折淫猥に点滅している。
「だ、ダメ、あぁん♥」
そんな部屋の中に設置されたキングサイズのベッドの上では、バトランティス帝国の
「た、タイガ……様ぁ」
堕ちた姫のようにルノーラは長い青髪と腰を揺らし、快感に溺れた甘い声でタイガに慈悲を求める。が、タイガは手を止めることはなく、指先の動きを速めて陰部と乳頭を捏ねくり回す。淡いピンク色をした小さなそれらは指先でぐにゅりと平たく潰され、人差し指の爪が引っ掻く。
「…………」
「んっ、んぁ、ダメぇ……♥」
さらに首筋に刻まれた古傷の1つを舐めあげられ、ルノーラは緩んだ声を上げる。まるで微弱の電撃を流されているような痺れを全身が襲い、体を小刻みに震わせる。
「い、いき……そう」
目尻に涙を溜めるルノーラに対して終始無言のタイガ。その瞳は真紅色の光を放ち、体から同じ色の粒子が立ち上がっていた。それはルノーラも同じである。これは彼とルノーラが共鳴しあっている証拠であり、ルノーラは絶頂を迎えようとしていた。
くちゅ……ねちゅり♡
「はぇ、はへっ」
タイガはクリトリスを弄っていた右手を身体に沿うように移動させる。臍を撫で、右乳の突起をツンと弾き、そのまま彼女の口の中へと指を挿入させる。秘液によってヌルヌルに濡れた彼の指先は、ルノーラの舌先を掴んでくちゅくちゅと掻き回し、口内に汗のような酸っぱさを流し込んだ。
「ルノーラ……」
「ら、られぇっ♥き、きひゃ……あぁ」
いよいよ光は最骨頂まで強まり、2人の体から漏れ出る粒子が強まる。
「ん、あ……あぁぁぁぁっ!」
そしてタイガはルノーラの突起を捻りながら引っ張りあげ、彼女にトドメの一撃を刺し、甲高い嬌声を部屋に響かせた。それと同時に、2人の体から発せられた光の粒子が空中に舞い上がり、絡まるように混じりながら部屋中を包み込む。
やがて光が止むと、脱力したルノーラはタイガにもたれ掛かるように倒れ込み、彼は彼女の体を支えた。
「……大丈夫か?」
「は、はぃ…………」
心配そうに口を開いたタイガに、ルノーラは火照った顔を向けながら答える。その目は物足りない、もっと欲しいという淫獣のようにきらきらと輝いていた。
「タイガ様……体が熱い……もっと……あぅっ」
「ダメだ。十分回復しただろ」
タイガはすっかり催淫状態になったルノーラのデコを軽く叩き、ベッドに寝かせて立ち上がると、タオルで汗を拭いながら、床に脱ぎ散らかしていた自身のズボンと上着をそそくさと纏う。
「しばらく休んだら部屋に戻ってろ、魔力が溜まっても寝なきゃ疲れは取れねえからな」
「あ、待って…………いけずぅ……」
手を伸ばす彼女の言葉も聞かず、タイガは部屋を後にした。
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「タイガ様、お疲れ様ですわ」
「おう、エルマ」
退出したすぐ外の廊下では、ロングタオルとコップを持った懲罰四剣の1人、エルマが立っていた。長いふんわりとした白髪と銀細工のような容姿、気品と卑猥さを併せ持つ際どい下着同然とも言えるフェミニンなドレスは、彼女の淫乱さをより醸し出していた。
「汗をお拭き下さい。それとこちらもどうぞ」
「ああ」
タイガは受け取ったタオルで額の汗を拭い、コップに口をつけて中の水を喉を鳴らしてわずか数秒で飲み切る。
「ふぅ……生き返った。サンキュー」
「お役に立てて何よりですわ」
タイガからの言葉にエルマは凛とした柔らかい笑みを浮かべ、歩く彼の後ろをついて行く。長い廊下は白い照明が列を作るように取り付けられており、彼は目の前のT地路を左に曲がった。
「終わったか?」
曲がった先では、紫色の髪を靡かせた長身の女性が、腕を組みながら壁にもたれかかっていた。
彼女の名はゼルシオーネ、バトランティス帝国皇帝直属の親衛隊隊長であり、タイガのことを理解している数少ない友人である(本人は腐れ縁と言っている)。
「ゼルか、ルノーラなら寝てるぞ。なんか用か?」
「なに、ちょっとした報告だ」
「報告?」
「先程ヴァルデから連絡があった。どうやらレムリアの奴らは沖縄に攻め入るらしい」
「沖縄……確かグラベルが駐留してるんだっけか」
「そうだ。作戦では奴らを誘き出すそうだ。全く、あの獣も何を考えているんだか」
「そうか……できればあそこに住んでる奴らの被害は避けたいな」
「なんだ、情でも移ったか?」
「ただ無駄な死人が出るのとオバァ達の美味い飯が食えなくなるのが嫌なだけだ。ま、グラベルのことだからそこら辺は分かってると思うけどよ……よし、俺も行かせてくれ。久々にソバも食いたい」
「いいだろう。と言っても、そんな時間はないだろうがな」
分かりやすいヤツめと思いながら、ゼルシオーネは呆れ混じりの溜息をつく。
とはいえ、管理者を任せれている彼の意向で占領前の活気さを保っているニホンの沖縄の飯が安全で美味いのは彼女も知っているし、疲れた果てた一部の兵にとっても、比較的自由で自然豊かなあの場所がちょっとした憩いの場になっていることも把握していた。あの占領地を火の海にするのは避けたいところだ。
「だがなタイガ。占領地も部下も、甘やかしてばかりいると、いつか臀を噛まれるぞ」
「そうなったら絞めあげる、容赦はしない」
「……ふっ、そうだな」
もし相手が牙を向けてきたのなら、その平穏すらも殲滅する軍人としての覚悟を彼は持ち合わせている。それは今までもそうしてきたし、戦友のゼルシオーネもその目で見てきた。それでも優しくしてしまうのは、彼の良い所であり、やっぱり甘さでもあるのだ。
「その際は御安心を。タイガ様に仇なす者はあたくし達が粛清させていただきますわ」
「いや、もしそうなったら俺のミスだ、俺がケリをつける。お前達は手を出すな」
「……むう、承知しました」
少ししょんぼりとするように、エルマは俯きながらふてぶてしく答える。
その様子を察したゼルシオーネは咳き込み、口を開く。
「それで、ルノーラは?」
「ああ、あいつなら大丈夫だ、魔力も十分回復したし、供給分もいつも通りだ。だけどこうも消耗が激しいんじゃ何回やってもキリがねぇな。つーか最近あいつら消耗激しすぎじゃないか? そんなに激しい仕事じゃないだろ」
「知らんな」
タイガの疑問にゼルシオーネはわざとらしく目を逸らす。親衛隊の中でも高い実力を誇る懲罰四剣だが、ここ最近、主に3名の魔力・体力消費はタイガでも目に見えるほど激しいものになっていた。それこそ週に4回は誰かしらと交わうほどだ。
「エルマは? 何か聞いてないか?」
「あたくしも何がなんだか、ねえゼル様」
「あー、皆目見当もつかないな」
全くこの男は察しが悪いと内心思いつつ、棒読みなエルマとゼルシオーネは目を合わせてわざとらしい笑みを浮かべ合う。そんな2人を見て、言葉通り察しの悪いタイガは頭上に疑問符を浮かべながら、タオルで自身の体を拭う。
「まあいい。とりあえず俺は部屋に戻る」
「またトレーニングか、暇人め」
「日課なんだよ。ああ、そうだ。ついでにルノーラに言っといてくれないか? これ以上無茶はするなって。ラムザとクレイダにも」
「私はお前と違って多忙なんだ。伝達係に使うな」
ふんっ、と不機嫌そうにゼルシオーネは眉を潜める。
「しかし、このままチマチマやってたんじゃアイツらの体が持たないかもしれないな」
「ならちょうどいい、いっそのことあいつらを本気で抱いてしまえばいいだろ。あれをここに入れるやつをな」
ゼルシオーネは軽い口調で言いながら、タイガの下半身を指さし、そのまま自身の腹部に指を持っていく。
タイガはタオルをクチャっと握り、敵意のない鋭い目を向ける。
「・・・・・・悪いなゼル。それをやるのはこの世で1人だけって決めてんだ。誰がなんと言おうとな」
そう言い残すと、タイガはゼルシオーネの横を通り過ぎ、廊下の向こうへと消えていく。
「……愚か者、だからグレイス様から阿呆呼ばわりされるんだ」
遠ざかる彼の背中を見つめながら、ゼルシオーネは小さく呟く。その横では、エルマが白い頬をほんのり赤くしており、ゼルシオーネは呆れ混じりな半目を向ける。
「…………隠れていないで出て来たらどうだ?」
彼が見えなくなったところでエルマとともにくるりと腰を捻らせて後方を向き、曲がり角の影からいつの間にかひょこっと頭を出した青髪のルノーラ、赤髪のラムザ、金髪のクレイダに声をかける。
彼女達は、親衛隊隊長のゼルシオーネが従える直属部隊『
3人はやや仏頂面で蛇のもとへ歩く。3人とも、自分専用に改造した隊員服を纏っていた。
「感想」
「……いけず」
「……頑固」
「……朴念仁」
「素直でよろしい」
死神、赤毛、三日月はなんともわかりやすい素直な三者三様の答えを並べる。
見ての通り、3人はタイガに従える部下であり、同時に彼に惚れてしまった女性でもある。惚れた理由は各々異なるため、説明自体は追追するとしよう。
「なんで気づいてくれないかなー、あたしらこんなにアピールしてるのに」
「『抱いて欲しくて余分に魔力を消費してます』なんてあいつが察するはずがないだろう。そもそも分かっていたら今頃あいつは激怒しているところだ」
口をへの字にするラムザに、ゼルシオーネは呆れるように言った。
「ゼルシオーネ様、抱いてください」
「それであいつに振り向いてもらおうという魂胆だろう。私を巻き込むんじゃない」
「ちぇ、何人も抱いてるくせに」
「貴様、隊長に対してなんだその口の利き方は。慕え」
「わたしは……慕ってます」
「なら目を逸らすな、ルノーラ」
「ゼル様バンザーイ、一生着いて行きまーす」
「心を込めろ、ラムザ」
「…………」
「せめてなにか言え、クレイダ」
「……私は調教上手なゼルシオーネ様も素敵だと思います」
「え? あ、そうか。なら良い……調教上手か」
しようもないやり取りを終えた途端、5人のあいだにすきま風のような寒い空気が走り抜け、彼女達の心に虚しさを与えた。誰も見ていなかったのが幸いである。
はぁ、とため息を吐いたゼルシオーネが口を開いた。
「どうする? このままだとあいつは一生抱いてくれないが」
「そんな……大袈裟な」
「あの馬鹿はそういう男だ」
ルノーラの言葉を切るようにゼルシオーネはそう言った。
共に帝国に仕えて早十数年、ゼルシオーネからすれば、タイガがどんな男かぐらい手に取るように分かってしまうのだ。
「なんなら、私の『
「え、できるんですか!?」
「是非!」
「…………やはりやめておく。殴られたくない」
即答したゼルシオーネに目を輝かせた三天王はその場でずっこける。
「ぜ、ゼルシオーネ様、それはさすがに根性なしでは」
「お前らは奴の恐ろしさをその身で味わってないからそんなことが言えるんだ……う、古傷が痛む」
過去の嫌なトラウマが頭を過り、ゼルシオーネは顔を青ざめながら身体を震わせる。
まだ魔導騎士になりたてで潤った果実のようにピチピチだった頃のゼルシオーネ、当時の彼女はかなりはっちゃけていたようで、タイガ曰く『思い出しただけでももう一発ヘッドバッドを決めたくなるぐらい女癖がヤバかった』とのこと。
彼女は隊員になって早々に魔導装甲で悪事を働こうとしたらしく、それをタイガが止めに入った。そして男のタイガを得体の知れない蛮族と見下し、余裕をかまして彼に決闘を申し込んだ結果、飛行船やら艦隊が飛び交う青い空の下に広がった草原で七日七晩寝込むまで扱かれたとか。
ちなみに、このタイガが早々にゼルシオーネをシバいて女癖をやや矯正させたことは帝国軍内でも有名な話であり、彼は野蛮人と呼ばれている一方、親衛隊の裏隊長とも呼ばれ、隊員達から恐れと敬意を持たれているのは彼自身も知らない話である。
「お前達には分かるまい、散々煽った直後にいきなり目の前まで距離を詰められて頬から殴り飛ばされた時の恐怖を。その挙句、矯正という名の一方的な嬲り殺しを受けた恐怖を……一度ハート・リビルドでやり返そうとして2度目の拳を受けた時の悲しみを」
「いや、それゼル様の自業自得じゃ……」
「わ、分かっている。だがあれは流石にハード過ぎだ。下手したら死んでいたかもしれなかったんだぞ」
「ならやるなんて言わないでください、期待したじゃないですか」
「うっ……」
隊長なのに扱いが酷い、とゼルシオーネは内心嘆く。
もともとは自分が狙っていた者達だと言うのに、まるで横からかっさらうかのように皆タイガに吸い寄せられてしまった。本来なら有り得ないであろう悲惨な現状に、ゼルシオーネは今にも泣きそうな感情をぐっと堪えた。ここにラグルスがいるのなら、その小さい体に泣きつきたい気分である。
「(しかし、あれだけのことをしても、戦場だといつも背中を守ってくれ…………いや、ないないないっ)」
そしていつの間にかその1人になりそうな自分の本心を否定するかのように、ゼルシオーネは乙女のように頭を横に振って要らぬ考えを吹き飛ばす。
「はぁ、本当にかったいなーあの人」
「いつもこんな焦らしみたいにやられて……どうせならわたし達もちゃんと抱いて欲しいものだ」
「ねー、あたしらって唯一接続改装を許されてるのに」
「(1番付き合いが長い私は拒否されてるのに)」
「……約1名は寵愛されているみたいだけど」
クレイダの言葉とともに、ゼルシオーネを含む4人の視線がその場から優雅でエレガントな忍び足で立ち去ろうとする雷へ向けられる。断固として3人と挿入的な行為をしようとしないタイガが、唯一行為を許している相手に。
「おいエルマ、どこへ行く。独り占めでもするつもりか?」
少しドスの効いたゼルシオーネの声に、エルマはビクッと体を跳ねさせ、後ろ向きのままスタスタと元の位置へ戻り、あらいやですわとでも言いたいような作り笑いをした。
「ゼル様ったら……あたくしは、タイガ様を独り占めしようだなんて考えていません。愛してくれるのなら、他の皆様も愛してくれた方があたくしは……」
「分かってる、別にエルマを責めようなんて思ってないよ。ただエルマはいいなーって、いつも任務のご褒美貰えて」
「私たちは一線引かれてるのに、エルマだけは何線も越えている」
「それは、タイガ様があたくしをお求めになられるので」
少々恥ずかしがりながらも、生まれながらの品格と言えばいいのか、はたまた両想い故の余裕と言えば良いのか、エルマは凛とした表情で堂々と答える。
トラムがレムリア側の『エロス』という直球卑猥な名前の魔導装甲(ハート・ハイブリッド・ギア)と同じ『接続改装』の能力に目覚めたこと、そしてその能力によって一定の魔力が生み出され、魔導騎士の魔力回復に加えて、ゲネシス起動のエネルギーになることがナユタ博士によって明らかになった後も、断固として他隊員との性的行為をしようとしないタイガ。本番はもちろん、キスすらしない。懲罰四剣3人も前戯だけで、あとはお預け状態であった。性行為が娯楽の1つともいえる彼女達からすれば、これ程おかしいことはない。
そんななか、部下であると同時に恋人であるエルマだけは、彼と陰部と陰部を擦り合い、体の奥まで繋がる濃厚なセックスをしている、それもトラムの接続改装が発現する以前からである。
ここで話しておくと、2人が初めて交わったのは、ゼルシオーネとタイガが隊長直属部隊(現:懲罰四剣)に配属したエルマを連れて、城下町にある居酒屋で入隊祝いを拓いた夜であった。
お互いにはっちゃけて酒を飲み、お嬢様なエルマにも酒を注ぎ、酩酊してバカ笑いをあげていたところで、エルマは前々から秘めていた己の恋心を彼に打ち明け、そのまま了承し合い、その場にいた全員のお代を支払い、そのまま彼の自室にお持ち帰りされ、そのまま甘い一夜を過ごしたという、レムリアのドラマでありそうな話を展開をしていた。地味に数世紀ぶりの男女の具合が行われるという凄いことが起きた気もするがそこは気にしないで欲しい。
翌朝、正気に戻ったタイガが皮が向けて艶やかになったエルマに土下座を決めたのは言うまでもない。
「全く、あんなんじゃどうしようもないよ。それにタイガ様って魔導騎士と積極的に接続改装しろって言われてるんでしょ? ね、ゼル様?」
「……あ、ああ、そうだ。だが男と交わることに抵抗がある者も少なくはないからな」
実際は本人が断固拒否しているせいだろうと思い、5人は嘆息を吐く。全くもってめんどくさい男である。
「…………こうなったら、もうあれしかないですわね」
「「あれ?」」
「あれってなに?」
「あれ……それはあたくしが殿方(の奉仕)についてレムリアで密かに仕入れた情報を基に考えたタイガ様への罠ですわ」
やけに真剣な声色のエルマに3人は唾を飲む。
「な、なんなのさ、焦らさないで聞かせてよ」
「ええ、もちろん……ゼルシオーネ様もお聞きになりますか?」
「い、いや、私は用があるのでな」
ゼルシオーネは背を向け、その場を立ち去る振りをして、離れた物陰から4人の話を盗み聞こうとらしくもない聞き耳を立てる。
「で、どんなやつなの?」
「それはですわね……」
4人は顔を寄せあい、ヒソヒソと話し、その内容に驚きの声を上げた。ついでに物陰から話を聞いていたゼルシオーネは小声を洩らして苦笑いを浮かべた。
紹介
タイガ
年齢不詳、ゼルシオーネ直属の部下であり、懲罰四剣のまとめ役の男。
その昔、記憶喪失状態で領土内を放浪していたところをバトランティス帝国に拾われる。今でも拾われる以前のことは覚えていない。
大柄の肉体派で筋肉質。近接戦闘を得意としている。
端的に言えば馬鹿だが義理人情に厚い。主に貴族からは好かれてはいないものの、彼を知る隊員や一部の民からの評判はいい。
恋愛面では硬く、愛するのは1人のみと豪語するほど(肉体関係と愛することの区別はつけている)。何故そこまで頑ななのかは、本人のみぞ知る。
トラム
タイガが保護された時から既に所持していた、黄色と黒の虎柄な配色の装甲に、真紅色のコアを持つ魔導装甲。
頭部を含めた全身を鎧のようなアーマーで覆う、例えるなら変身もののヒーローに近い見た目をしている。
武装は、ガントレットから伸びるクローと大剣『龍魂丸(ドラゴ・ソウル・ソード)』、衝撃波を撃てる。
トラムには謎が多く、何故タイガが所持していたのか、何処で生み出されたかは未だ不明。接続改装についても、つい最近能力に目覚めたばかりで、エロスのものと同種か、どのような能力があるかも調査中。