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『…………ここは』
バトランティス帝国とアトランティスの何処かにある小国の狭間に位置する森林地帯。しかし、戦火によって火の海になった今、そこには焼けて黒焦げになった木々と荒地しか存在しない。辺りには魔導兵器が落下したと思われるクレーターがいくつもある。
そんな戦地の中心で、バトランティス帝国親衛隊長直属の部下、懲罰四剣のクレイダは残った左眼を開く。
『(確か、私は……)』
クレイダは朦朧とする意識の中、過去に失ったはずの右眼を疼かせながら状況を整理する。
何処かの国から沸いて出たとある反乱部隊、その部隊とバトランティス帝国は激しい小競り合いをしていたのだが、相手の規模が大きいためか戦はまあまあ長引いており、征伐軍もこの戦況に頭を悩ませていた。
そこで、親衛隊長のゼルシオーネは援護部隊として、懲罰四剣のクレイダ、そしてそのリーダーのタイガを向かわせた。クレイダは愛機であるガレスを纏い、剣闘士をしていた時から敵の血を吸わせてきた三日月剣の白刃を容赦なく振るい、あの頃と同じように敵部隊の戦士と魔導兵器をあの世へ屠った。
屠っていたら吹き飛ばされて……それ以降が思い出せない。しかし気絶する直前、激しい衝撃が体を襲ったのは理解出来る。現に体の至る箇所が傷だらけになっており、足の骨にもヒビが入っている。これでは歩くことも困難だろう。
『(なんで進んでいる?)』
なのに、何故か体は前へ進んでいる。しかも誰かに背負われているように浮いていた。
『起きたか?』
突然、自身を背負う者から声をかけられ、クレイダはぼんやりとした視界のまま顔を向ける。後ろ姿だが、自身よりも大きな体を持ち、声もこの世界の女性とは違った声質を持っている。
『……タイガ……様?』
声の主──自身のリーダーであるタイガに今、自分は背負われている。そう考えたクレイダは傷んだ体を身動ぎ、頭を上げる。
『……どうして私を抱えているんですか?』
『ああ、これか? 本当は戦艦に乗って帰りたかったんだが、運悪く敵の魔導兵器に落とされちまってな。オマケに俺も魔力が底をつきかけてるから、こうやって歩いて帰るしかねえんだ』
『いや、それはそうですけど……』
反応に困ったとでも言いたいような表情に、タイガは待たずに口を開く。
『今は俺とお前の2人だけだ。無理に敬語を使うな』
タイガの言葉を聞いた瞬間、クレイダの目つきは切り替わったかのように鋭くなる。
『……あんた、なんで私を庇ったの?』
次にクレイダから出たタイガへの言葉は、リーダーに対する言葉遣いとは思えない程に冷たいものだった。
そしてぼんやりながら、あの時のことを思い出す。
あの時、それはクレイダが意識を失う直前のことで、屠ることに没頭していたクレイダは、背後から迫り来る大型魔導兵器に隙を与えてしまい、灼熱の閃光をその身に浴びてしまった。そしてトドメの一撃を喰らいそうになったところをタイガが間に割って入り、彼女の代わりに鋭い光弾の雨を受けたのだ。
その証拠に、彼の体も痛々しい傷痕がいくつかある。
『相殺しようにも間に合わないから、ああするしかお前を助けられなかったんだ』
『そうじゃない。なんであんたは、身を呈してまで私を守ったのか聞いている』
『なんでそこまで聞きたがる』
『だって……』
クレイダはややイラついた様子で口を紡ぐ。
もともと、クレイダはゼルシオーネが1人で円形闘技場に出向いてスカウトした剣闘士であった。その強さはコロッセオで死神の異名を持つルノーラに引けを取らないらしく、三日月剣とともに幾つもの戦士を葬ってきた。本人も自身の実力には自信を持っている。
そんな彼女は、親衛隊隊長であるゼルシオーネに魅入られて入隊したのであって、他の懲罰四剣の3人と違い、タイガに対してはあくまで部下として接している。
いや、表向きはそうしているが、彼女自身は彼に対して一種の嫌悪感に近いものを抱いており、プライベートでも戦場でも常に一定の距離を取り、触れることを許さない殺気を放っていた。
それはタイガも気づいていた。だから尚更、彼女には何故、彼が体を張ってまで自分を守ったのかが理解できなかった。
『んなもん、部下だからに決まってんだろ』
しかし、タイガから返ってきた答えは意外性も何も無かった。
『……それだけ?』
『……お前が俺をどう思っているかは勝手だ。だがな、上官が部下を死なせるなんて阿呆なことできるか。俺もそこまで落ちちゃいねえ』
『……』
『それに、折角ゼルが連れてきてくれた奴だ。お前に死なれたら、預けてくれたあいつに顔向けできないからな』
タイガは怒ることもなく、ただ前を見ながら淡々と答える。その答えにクレイダはただただ黙り、背中から見える彼の肩をじっと見つめた。
『…………今、ここで私が三日月剣を抜けば、あんたの首は落ちる。それでも私を背負う?』
『そんときはそん時だ。よっ』
タイガは落ちそうになるクレイダを背負い直し、太ももと尻を優しく抱きかかえる。様々な無礼を働いた自分を背負い、殺すと脅しても真に受けず、軽い返しで済ませる。
殺伐とした世界で生きてきたクレイダにとって、彼のような人物は初めてであった。
『とりあえず征伐軍と合流するから、それまで寝ていいぞ』
『……そう』
素っ気ない言葉を返すと、クレイダは力が抜けたようにタイガの背中に寄りかかり、絞めようと力を込めていた腕をだらんと垂らす。
『(……不思議ね。あんなに嫌だったのに、今はそんなに嫌じゃない。それに)』
いつも血を求めて闘争してきた自分が、こうやって誰かの背中に身を任せて、心の底から心地良いと思ったのはいつ以来──いや、初めてかもしれない。
あれだけ嫌だったのに、心のどこかで牙の折れた獣、暴れるだけの戦い方しかできない蛮族と見下していた彼の背中は、いくつもの修羅場を潜り抜けてきたはずのクレイダの心を緩め、深い眠りへと誘う。
────ああ、そう、そういうことね。これが……エルマが言ってた……男って……
『お?』
暫くして、タイガの耳にすぅすぅというか弱い寝息が聴こえた。どうやらクレイダが眠りについたらしい。
『……随分と可愛い奴だな』
彼女の眠り声にゆっくりと歩幅を合わせながら、タイガは征伐軍のもとへと足を進めた。
その後、クレイダは態度を一変させてタイガに懐くようになり、ついでに隊長が泣きながら彼の頭を叩いたとかなんとか。
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「クレイダ?」
ふわふわとした桃色の光が部屋を漂い卑猥に彩る中、タイガは今日の当番であるクレイダの名を呼ぶ。
親衛隊の精鋭部隊、懲罰四剣のクレイダは、かつてはコロッセオでの殺し合いを生業にし、何人もの戦士を八つ裂きにしてきた眼帯の剣闘士である。
そんな彼女は今、全裸姿で座るタイガの股の間に入り込み、雄の象徴を奉仕しながら何かを孕んだように隻眼を向けていた。
「レロッ……なんですか?」
「いや、さっきから俺のこと、睨んでるだろ」
「……睨んでません」
そう言うと、クレイダは裏側を根元から首元までゆっくりと沿うように舐める。サラサラとした表面がタイガの黒くゴツゴツとした獣の肌を擦り、唾液でコーティングする。
今日のプレイを初めてから早数十分、入って早々下着を脱がせ、彼の獣に食らいついたクレイダは、ゆっくりと、丁寧に舐め洗い、時折先っぽにキスをしては、そのまま竿の根元まで口付けをする。
その繰り返しもあってか、獣棒は既にその身を通常時よりも太く、長く、硬くさせている。
「ちゅ、ちゅるっ……れぇっ♥」
天井に向かって頭を伸ばす獣の首横を、クレイダは唇でちゅるちゅると吸う。そして頭頂まで口を移すと、舌先をだらんと垂らし、溜めていた唾液をかける。
白い息を吐いて舌を出す彼女の顔は、今にも獣を抱擁してしまいそうなくらい淫猥で、煽情的だった。
「ん……タイガ様。気持ちいいですか?」
「ああ」
「他の3人と比べたら?」
「ん、なんだいきなり」
「答えて」
突然のクレイダからの質問に、タイガは面食らったような顔になる。タイガ自身の本音としては、全員比較するつもりはなく、各々違った気持ちよさがあると言いたい。
しかし、このクレイダの期待と不安と殺気の混ざった瞳。これは本人の望む答えを出さなければならないと、タイガも経験から察した。
「……そうだな。今までならクレイダが一番上手い。正直口だけでこんなに攻められたのは初めてだ」
「そう、そうですか……」
タイガからの答えに、クレイダは嬉しそうに口角を釣りあげ、卑猥な笑みを浮かべる。
「……あむっ♥」
そして再び口元を形作ると、クレイダはそのまま頭を下ろし、獣頭の先から口の中へ頬張る。じゅぷぷっという音を立てながら、獣はクレイダの中へと飲み込まれていく。唾液のおかげか、獣はあっという間に彼女の中に収まる。
「ふっ、んんっ」
クレイダは吐き道を肉越しに数回押すと、頭を動かしていく。激しく上下に揺らすのではなく、舌を唸らせながらゆっくりと咥えたものを扱いていく。
「んっ、ちゅる……れろっ、ふぅっ♥」
舌先はヘビのように体を縦横無尽に畝らせ、屹立する獣棒の表面を舐め回していく。唇に塞がれたその先では、クレイダの口肉が獣を容赦なく攻め立てる。
「お、おいクレイダ……少し強……いっ」
流石の夜の連戦覇王なタイガもこれにはタジタジになってしまい、クレイダを止めようと手を伸ばす。
しかしクレイダはその手を弾き、両手でタイガの太腿を掴むと、閉じないように股を開かせる。鋭い半目は涙で潤み、口元は細く窄めてモノに食らいつく。その姿は淫猥、卑猥……そんな言葉では言い表せない狂気的な色気を放っていた。
「(まずい……)」
いつも以上に遅い、だが激しい猛攻に、タイガはすっかり喰らう側から喰らわれる側に立場を逆転された。
ぢゅぶっ、れろっ、じゅぶっ♡
そんなタイガの状況などお構い無しに、クレイダは獣棒を攻め続ける。喉奥まで飲み込むこともあれば、頬肉に獣頭をゴツゴツと擦り付け、首下に舌を潜り込ませて舐める。
「クレイダ……」
タイガに呼ばれたのを合図に、クレイダの猛攻は激しさを増す。幹の側面をぺろぺろと舐めながら、柔らかい肉を細めて獣を包む。下半身の肉道とは似てるようでまるで違うそれは、獣を溶かしてしまうような感覚をタイガに伝え、腰を震わせる。
「うっ…………っ!」
…………びゅぐっ♡
「んんっ…………!」
そして解き放たれるタイガの熱い生命の源。熱く粘着く、生臭いそれは、幾度となくクレイダの体の内外を汚してきた。
クレイダは吐道口から雪崩るように吐き出されるそれを、飲み込むこともせず、左眼を閉じて頬を膨らませて口の中へ蓄えていく。だが相変わらずその量は多く、唇と竿の隙間から漏れ出し、シーツに垂れ落ちる。
「…………」
獣が収まったところで、クレイダはぬぷりと引き抜き、口を閉じたまま上目で彼を見つめる。
「…………んあっ♥」
見つめたまま、クレイダは顔を少しあげ、見せつけるように口を開く。彼女の口内は白く濁ったものに満たされており、頬を膨らましても入り切らない量のそれが池を造っている。
「んくっ」
見せつけたあと、クレイダは口を閉じて白濁液を嚥下していく。喉を焼くように通ると、彼女の胃へと収まる。
「相変わらず凄い量、もう少しで吐くところだったわ」
口元を釣り上げながら、クレイダは淫らに微笑む。その瞳には、ガレスのコアと同じ黄色の光が泳いでいる。
「お前、今日はいつもより激しいな」
「ふふ、私だってタイガ様から攻められてばかりじゃ面白くないもの」
いつにも増して催淫でタメ口で積極的なクレイダに、タイガはゾクリとしたものを走らせる。だがそれは恐怖というよりは、性的な興奮に体を痺らせているのだ。
「さぁ、このまま続きを」
クレイダは立ち上がると、纏っているブラジャーとショーツをするりと脱ぎ捨て、ベッドに落とす。
そしてクレイダの裸体が、タイガの目前で露わになる。比較的スレンダーで、他の懲罰四剣の3人に比べると控えめなその体と整った顔は、レムリアで愛されているという西洋の人形のような可愛らしさを孕んでいる。
その反面、金色の下毛に隠れた下半身の貝に酷似した小さい丘の間からは透明な蜜が溢れ、内股から垂れていた。
「…………」
タイガは目の前に現れた女体に唖然とする。いつもと雰囲気がまるで違う、今日の彼女は普段の何倍にも色っぼい。
そんなことは知らんと言わんばかりに、クレイダは腰を下ろし、タイガの体に密着する。程よい大きさの2つの山がタイガの胸板に押し付けられる。
「タイガ様……私は最初、ゼル様に魅入られて、あの人の魅力に惹かれてここにやってきた。コロッセオで何人も殺してきた私にとって、あの人は新しい刺激を与えてくれる人だと…………けど、そんな私の心を、あんたは横から奪い取った……私を庇って、背負ったあの日から」
クレイダは細い指でタイガの顎を持ち、隻眼で彼の目を真っ直ぐ睨みながら、秘めていた思いを吐き出す。タイガも表情を変えず、真剣な眼差しで聞き入る。
「私の心をあの人から横取りした責任……ちゃんと取りなさいよ」
そう言うと、クレイダは自身の唇でタイガの唇を塞ぐ。タイガのあそこから吐き出された白液の生臭い味が両者の口内に広がる、だがそれは不快感など与えず、むしろクレイダの唾液と混ざりあって、独特な味へと変わっていく。
「んっ、はむっ」
クレイダは啄むように唇を動かし、舌先でタイガの口内を虐める。だがタイガも負けてはいない。唖然とした態度は徐々に戻っていき、彼の性的興奮を掻き立てる。
1度目で大量に吐き出したはずの獣棒に血液が循環し、あっという間に元の硬い状態へと戻した。
「んっ…………準備は出来たようね」
「……ああ」
ふふ、と不敵に笑うと、クレイダは体を離して反り立つ獣を見つめる。そして膝立ちになると、両手を下半身の丘に伸ばし、溝を開いて疼く秘部をさらけ出す。
「ん、んんっ♥」
クレイダは腰をゆっくりと降ろし、獣棒を真ん中の穴の中へと挿入させていく。コロッセオで鍛えていたのもあるのか、彼女の道は狭く、何度も穿いているとは思えない程にキツキツだった。しかしクレイダには痛みはない、それどころか肉の一つ一つが擦られていく感覚が刺激になって彼女を満たす。
「ん、あっ♥んあっ、あんっ」
入り切ったところで、クレイダは腰を揺らす。じゅぽっという愛液が中で掻き混ぜられている音が早々に鳴り、彼女の腰に合わせて音を奏でる。
「ふっ、んんっ、ぁぁっ」
獣が肉道を出入りする度に、中の壁に張り付いたイボイボとした小さな突起が頭に擦られ、それに合わせるようにクレイダも甘声を漏らす。
「タイガ、様……どう? 私の、んあっ♥」
「くっ、ああ、なかなか……」
「そう、じゃあこれは?」
クレイダはタイガの足に手を置くと、細い腰を円を描くように動き始める。下腹部を見せつけるように仰け反り、腰を畝らせる。獣はクレイダの動きに合わせてグリグリと引っ張られ、ときにあらぬ方向へと曲がる。
抵抗しようにも、穴の中の肉歯に捕まってしまった今の獣には為す術はなく、彼女のテクに翻弄されるしかなかった。
「こんな技、持ってたのか」
「私だって、んっ♥勉強ぐらいする」
クレイダはタイガを気持ちよくさせるために、男女の性行為について知識を蓄えていた。
自身のものでエルマのように獣を包むのは難しい、ならその他の面でカバーすれば良いと考え、彼女なりに学べることは学んだのだ。
「ふっ、ひゃんっ」
獣は肉壁の中で振り回され、クレイダの腹部側の肉を擦る。実際はなっていないが、下腹部は今にもボコっと盛り上がりそうな勢いだ。
「(くっ、まず……これじゃ私が先に)」
余裕な表情で攻めるクレイダだったが、実は既に絶頂寸前であった。しかし不敵に笑ってタイガを煽ってしまった以上、バレるわけにはいかない。
「はぁ、はぁ、あぅっ♥」
だが、タイガの獣は彼女の中で暴れ続ける。あんなに吐液したはずなのに、どうしてこうも余裕なんだ、この化け物地味た凶器は、とクレイダは飛び飛びに思った。
「ふっ、あっ…………くぁぁっ♥」
途中、クレイダは悲鳴を上げると、背を仰け反らせ、秘部から潮を漏らした。
それと同時に、彼女の三つ編みが解け、サラサラとした美しい金髪が淫らに羽ばたく。
「い、た……ぅっ」
とうとう先に絶頂してしまったクレイダは、微弱な電撃にビクビクと体を震わせながら、タイガの胸に手を触れ、ぐったりと顔を埋める。
金髪がタイガの鼻にかかり、ほんのりとした甘い香りを伝える。アトランティスでは嗅いだことの無い、レムリアの甘い花の香りが……。
「……クレイダ?」
「ぁっ♥なに?」
「お前、レムリアのシャンプー、使ってるのか?」
タイガの言葉に、クレイダは思わず「はぇっ?」と抜けた声を返す。
というのも、そもそもクレイダはレムリアに対してそれほど良い印象を持っておらず、タイガの頂戴してきたレムリアの食品はともかく、その他の品については全く受け取ろうとしなかった。
そんなクレイダの髪から、エルマにプレゼントしたものと同じ匂いが香っている。
「……これは、え、エルマが貸してくれたやつで……タイガ様が好きだって言うから……けど、言うほど悪くはなかった」
「……なるほどな」
自分のために苦手なものに手を触れて学んだ。タイガは褒めるようにクレイダの頭をわしゃわしゃと撫でる。クレイダは嫌がる様子もなく、左眼を閉じてそれを受け入れた。
「……じゃあ、お礼をするか」
「タイガさ……ひゃうっ!?」
タイガは痺れて動けないクレイダの体を掴むと、自身の体に抱き寄せ、腰を下ろさせ、今度は彼が彼女の肉道を抉る。
「た、たい、ひゃっ!」
辞めてと懇願しようにも、体に走る電撃がそれを遮り、思うように言葉が出ない。
そうしている間にも、タイガはクレイダの中で獣を暴れさせる。タイガに主導権が渡ってしまった獣棒の猛撃はクレイダの腰とは比べ物にならないほど激しく、彼女の奥の肉舌まで容赦なく突き上げる。
「もっ、もっと奥……」
「……分かった」
クレイダからのオネダリに答えるために、タイガは彼女を挿したまま尻肉を掴み、そのままベッドから立ち上がり、部屋の隅の壁まで移動する。
「? 何を……んほぉっ!?」
そしてクレイダの背中を壁に押し付けると、タイガは腰を深く突き上げ、彼女の奥深くにまで獣を挿し込む。
「うぐっ、こんな、激しすぎ……ぐふうっ♥」
壁とタイガに挟まれる形で、クレイダは狂い悶える。
この部屋のために造られた特別製の石壁に背中を任せたことで、タイガの獣棒は彼女の奥で疼いている敏感な部分を容易に突き上げ、何度も押し潰す。
「ふぐっ、ふぐぅ、ひゃうぅっ」
腰を叩きつけ、クレイダの臀についた肉を波打たせながら、獣棒で内部をぐちゅぐちゅに掻き混ぜる。引けば幹についた蜜が飛び出し、床に流れ落ちる。
「お、ふぐっ、おぉっ。おおっ♥」
今までやったことのない姿勢でのプレイに、クレイダは戦士とは思えないだらしのない雌声を発する。しかし体は拒否をせず、彼の首に腕を回し、両脚で腰あたりにしがみつく。
「(やべ、加減が……)」
理性の枷が外れかかったタイガは、つい力を込めそうになるのを止める。下手に加減を間違えれば、クレイダが壊れてしまうかもしれないからだ。
だが、そんなクレイダは今、白目を剥く勢いで左眼を狂わせ、舌を出して涎と涙を零している。既に壊れていると言っても過言では無い。
「おふっ、ふぐっ……あっ」
激しく突かれる最中、クレイダの右目を覆っていた眼帯がするりと外れ、床に落ちる。
隻眼の彼女。その眼帯の下に、右眼は存在しない。
「…………」
「あ、その…………あっ」
急にオドオドとするクレイダに、タイガは黙って右瞼に顔を近づけ、舌先でぺろぺろと舐める。
擽ったくて気持ちの良い刺激に、クレイダは腕と足の力を強め、よりきつくタイガに抱きつく。
「タイガ、様……もう」
クレイダの言葉に、タイガは応えるように腰振りを速める。
激しく肌がぶつかり合う水気を帯びた音、泡を作って溢れ出す愛液。体から沸きあがる真紅と黄色の粒子。
今此処にあるのは、タイガとクレイダの2人だけの空間、誰にも邪魔されない愛の部屋なのだ。
「ふぅ、ぐはぁっ…………」
どちゅっ♡
「ああぁぁぁっ♥」
タイガが腰を突き上げ、クレイダの肉道の奥にある、最も深い場所に獣の頭を突き刺し、2発目の獣汁を吐き出す。2発目よりも濃厚で大量の獣汁はクレイダの壺の中を白く濁し、その奥の少し広い場所へと流れ込む。
本来なら男女の結晶が住むための場所、そこに熱いものが溜まり、クレイダに今日一番の嬌声を吠えさせる。
それと同時に、2人の体からそれぞれ光の粒子が噴火するように放たれ、畝る蛇のように空中で絡まり、部屋中に広がる。そして止むと、両者の体に溶け込んでいった。
「はぁ、はっ、あちゅ、はぅっ♥」
獣が脈を打つ度に、クレイダの身体はビクンと跳ねる。その顔は蕩けたように火照り、左眼からは嬉し涙を流している。今にも崩れ落ちそうな彼女の体を、タイガは落ちないように抱きかかえる。
2つの山が胸板に潰れ、先の突起が肌に擦り当たった。
「タイガ、様……私は」
掻き消えそうなか細い声で何かを言おうとするクレイダ。そんな彼女をタイガは黙って抱きしめ、熱の上がりきった身体を抱擁する。クレイダもそれに甘えるように、下腹部の熱を感じながら、瞳を閉じて彼にしがみついた。
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親衛隊本部の上層階、その殆どが隊長であるゼルシオーネが自身の住居として使用している。その中の一室であるベッドルームは、今日も赤い石で造られた床と壁、豪華な家具たちに彩られていた。
「遅いな、ゼルのやつ」
部屋に置かれた3人がけソファには、タイガとクレイダが中央と右側にそれぞれ腰を下ろして座っていた。タイガは両手を伸ばしてソファの腰掛けに身を任せ、クレイダも片手にグラスを持ちながらのんびりとしている。
目の前のテーブルには、タイガの部屋に余っていたレムリアの菓子、そしてクレイダが持ってきたスイーツが並べられている。
今日、タイガと懲罰四剣はゼルシオーネからこの部屋に集合するよう指示を受けていた。何でも、今度の作戦でレムリア側の魔導騎士部隊をどーとかなんとかするそうで、そのことで話があるそうだ。
そして、この部屋にいち早く到着したのがタイガとクレイダである。
しかし肝心のゼルシオーネは未だ来る気配はなく、かれこれ約束の時間から30分は待たされている。他の3人は遅れて来るとのこと。
バルコニーからは、とっくの昔に夕日が沈んで暗く染った夜空と、魔力の光を走らせる帝都が展望できる。
「最近はゼル様も書類関係の処理で多忙なようです。大体は担当に押し付けていますが、それでも隊長としてやることが多いのでしょう」
「……言ってくれれば手伝うっつうのに」
「いえ、タイガ様に任せたら余計に仕事が増えるだろうから嫌だそうです」
クレイダの容赦ない発言に、タイガは軽くコケる。
要するに、虎は虎らしく自分の仕事をしろ、あと余計な仕事は増やすな、ということである。
「……ところで、クレイダ」
「なんでしょう」
「このスイーツ、誰かから貰ったのか?」
「……ええ、まあ」
スイーツを摘むタイガからの質問に、クレイダは少し小っ恥ずかしそうに答える。
このスイーツは今日、クレイダが外出した際に、彼女のファンを名乗る帝国民の女性とその子供達から貰ったものである。何でも、彼女のコロッセオ時代からずっとその活躍を見てきたそうで、あそこから離れた今でも彼女を応援しているとのことらしい。
「ならお前が食わなきゃダメだろ」
「いや、私は……」
いやいやと言う前に、タイガはクレイダの口へスイーツを放り込む。そこらの商店街で売られている一般的なもののはずなのに、何故か特別に甘く感じた。
「美味いか?」
「……はい」
クレイダの素直な答えにタイガは微笑み、自身はレムリアから貰ってきた菓子を頬張る。相変わらず甘みの強い摩訶不思議な味だ。
…………それから1時間後
「…………」
待たされすぎたせいか、タイガは完全に寝落ちしてしまい、ぐでっと体を広げて眠っていた。
「……ホント、隙だらけでだらしない」
いつもは鋭い目付きで猛獣みたいな戦い方をするくせに、これじゃあ隙だらけで何処からでも殺し放題じゃない。と、クレイダは内心そんなことを考えながら、隣で眠る彼に横目を向ける。
「どうして私はこんな男に……」
何かを言いかけたクレイダは言葉を止め、タイガの寝顔をじっと見つめる。
そして頭を左右に振って誰もいないことを確認すると、ゆっくりとタイガの目の前に背中を向けて立ち、そのままそーっと彼の膝の上に座った。
「…………」
クレイダは黙ったままタイガに背中を預け、彼の鼓動を背中越しに感じ取る。ドクンドクンという心臓が血を流す感覚は、彼女の心を安らげた。
「(あの日、こうやって私の鼓動を感じたのか……)」
あの日はタイガの背中に身を任せた、今は彼に背中を任せている。血を騒がせてきた彼女にとって、こうして誰かに背中を許すなど、あの頃は考えもしなかっただろう。
「………………」
クレイダはタイガの体に頭を乗せると、そのまま左眼を閉じて、自身も眠りについた。
──────
「遅れて申し訳ありま…………あら?」
それから数十分後、ゼルシオーネの部屋にエルマが白髪を揺らしながら遅れてやってくる。
が、入室して早々、彼女の目に映ったのは、ソファの上でぐったりと眠るタイガと、彼の膝の上で眠るクレイダの姿だった。
「あら、クレイダったら、タイガ様を独り占めしていただなんて……ふふっ」
エルマは獣耳のようにはねた髪をピコピコと動かしながら柔らかい笑みを浮かべる。しかし、恋人故の余裕なのか、クレイダの気持ちを理解しているためか、とくに怒っている様子はない。
「では、あたくしも添い寝させて貰おうかしら」
エルマはタイガの右隣に腰を下ろすと、そのまま彼の方に頭を任せ、微笑みながら目を閉じた。
──────
「やばいって、絶対ゼル様怒ってるよ」
「だから程々にしろと言っただろ」
「あはは、ごめんごめん……お仕置かなぁ」
さらに数十分後、遅れてラムザとルノーラが部屋に入る。今日も難民キャンプに顔を出していたのだが、その際ラムザが何かしらやらかしてしまい、その後片付けで遅れてしまったらしい。
「…………ありゃ?」
ゼルシオーネにお仕置を受ける覚悟で入ったラムザだったが、そこにゼルシオーネの姿はなく、代わりにエルマとクレイダに囲まれて眠るタイガの姿があった。
「ゼル様、もしかしてまだ来てない?」
「ああ、おそらく……でも」
ルノーラは目の前の光景を少し羨ましそうに見つめる。
「あーあ、こんなに散らかして。これじゃあ怒られるの確定だわ」
「…………」
「ルノーラぁ、もしかして一緒に寝たい?」
「……あ、いや、そういうわけじゃ」
「そ、じゃああたしは添い寝しよっと」
「あ、待って」
ラムザは遠慮なくタイガの左側にボフンと腰を下ろし、ルンルンとした笑顔でタイガに抱きつく。
ルノーラもそれに続くようにソファに駆け寄るが、タイガに添い寝できる場所が空いていないため、とりあえずラムザの隣に入り込み、彼女の身体に抱きついた。
──────
「私としたことが……ここまで時間を食うとは」
さらにさらに数十分後、親衛隊本部の上層階にとある女性、この住居の主であるゼルシオーネが疲れた様子で部屋に向かっていた。
いつもの下着姿ではなく、色々と上等なもので造られた親衛隊の制服を纏っている。
「流石に待たせすぎたか」
ゼルシオーネは今日、レムリアの天才科学者ことヒダナユタとともに、今度東京で行うとある作戦について話し合っていた。
これはゼロスとその所有者を確保するための重要な作戦であり、そのためには懲罰四剣、というよりはタイガにも話しておかなければならないことだ。
……で、その話し合い自体は数十分で終わった。
遅れた理由としては、作戦会議の前に彼女が運悪く各部署の担当者達に捕まってしまい、丸投げしてきた書類の山を処理する羽目になり、それで時間が押してしまったのだ。
こうなるなら洗脳して逃げれば良かったと今更後悔しつつ、ゼルシオーネは早歩きで部屋へと向かう。
そして部屋に着くと、ゼルシオーネは深紅色の大扉を開けた。
「すまない、遅くなってしまったな…………?」
が、彼女は室内の光景に言葉を失う。というよりは頭に疑問符を浮かべた。
「………………がっ」
「……」
「ゼル様ったら、素直に……すぅ」
「……へへ、ご飯…………くぅ」
「…………すぅ……すぅ…………」
中で待っていたのは、テーブルの上に菓子やスイーツを撒き散らしながら、3人がけのソファでくっついて眠るタイガと懲罰四剣であった。各々鼾やら寝言を漏らし、気持ちよさそうに熟睡している。
「はぁ、全く。ここは私の部屋だと何度言えば分かるんだ」
ゼルシオーネは力が抜けるように肩を落とし、呆れたため息を吐く。慣れてしまったせいか、最近はため息を吐くだけになってしまった。
「…………お前らは子どもか」
睨みながらブツブツと文句を垂れつつ、ゼルシオーネは自身のベッドに歩くと毛布を荒く掴み、そのまま5人のもとへ歩き、起こさないようにそっとそれを掛けた。
「まあ、今回は待たせた私にも責任はある。大目に見てやろう」
ゼルシオーネはテーブルに置かれていた瓶とグラスを手に取って1人がけのソファに座ると、トクトクとワインを注ぎ、仕事後の1杯を胃へ流し込む。
「…………なんで、こうなってしまったのだろう」
ゼルシオーネは平和そうに眠るタイガと懲罰四剣をグラス越しに見つめながら呟く。
もともとこの4人は、自分が目をつけて集めた女性達のはず。厳密にはラムザは訳ありで拾ったが、残りは自分が目をつけた獲物のはずだった。
それが、今となってはこうしてタイガに吸い寄せられてしまった。エルマに至っては恋仲になってしまっている。
どうせなら、初めから『
「……だが」
不思議とこの現状も悪くないと、ゼルシオーネはワインを揺らす。
「どれ、味見でもしてやろう」
気持ちを切替えるように、ゼルシオーネはテーブルに置かれたお菓子に手を伸ばし、一摘み貰う。
「………………」
何とも言えない微妙な味に、ゼルシオーネは何も言えなかった。
そして、彼女はそのまま5人が目を覚ますまで、ワイン片手にバルコニーから見える夜空を眺め続けた。
──ふむ、精子自体は人間のものと変わりませんか。これなら女性との間にも子を作れるでしょう。
──精子は普通。となると、彼という存在とトラムが異質……ということになりますか。