深い深い、眠りの底。
睡眠の海底に
「──先輩」
聞き慣れた声が、聞き慣れた呼び名で俺を呼んでいた。
意識はまだ寝覚めの時ではないと抵抗する。何者だろうと、俺の眠りの邪魔はさせない⋯⋯。
「──先輩ったら」
肩を揺らされて仕方なく目を開けると、やたらと近い位置に一色の顔がある。
酷く動揺してしまいそうなシチュエーションではあったが、ここは俺の家であり自室。こんなところに一色がいるわけがなく、すぐにまだ夢の中にいると分かった。
だからまあ、一色が変な服装をしていてもそれほど不思議じゃない。
「⋯⋯何してんの、そんな格好で」
そんな格好、というのは、夢の中でしか説明がつかないような突飛な姿についてだ。
いわゆる小悪魔ファッションというのだろう、肌色面積の多いそれはまるで水着だ。ビキニトップのように見えるそれはヘソ出し肩出しなだけでなく、わざわざ胸元にハートマークを穿って谷間を強調している。
これが現実なら、心の中で「ごちそうさまです」と手を合わせるところだ。その綺麗な谷間は壮観と言うべき絶妙な深さだし、百点満点をあげてもいい。
夢なんだしじっくり眺めたい気持ちもあったが、それにしても眠いし気怠すぎた。夢の中でも眠いってどういうことだよ。
「見ての通り、わたし実はサキュバスでして」
なるほど、一色の衣装はいわゆる淫魔、サキュバスのものらしい。正体が分かってスッキリした。これで心置きなくノンレム睡眠に戻れるだろう。
「そうか。じゃあお疲れ。俺は深い眠りに戻るから」
「え、ちょっ。夢って分かってそうなります!?」
一体何の文句があるというのか、一色はちょっと焦った様子でそう問うてくる。
そうは言っても夢を見ているということは眠りが浅いのだ。明日の授業に支障がないようにする為にも、俺は充分に深い睡眠を取る必要がある。
「先輩、サキュバスって何をする悪魔か知ってますよね?」
「知ってるけど⋯⋯」
詳しく調べたことはないが、サキュバスとは男を誘惑して精液を奪っていく女悪魔だったはずだ。えっちな漫画でも割とメジャーな存在である。
「じゃあわたしが何をしに来たかも分かりますよね?」
「分かるけど⋯⋯」
「じゃあ早速──」
「いや待て。ダメだろ、たとえ夢でも」
夢だから、彼女を穢していいというものでもないと思う。
有り体に言って可愛い後輩だとは思っている。女性として意識していないわけでもない。だからと言って、たとえ夢の中とは言え好き放題にするのは違うと思うのだ。
「現実の一色もこんなこと望んでないだろ。だから帰れ」
「うわぁ、面倒くさ⋯⋯。もういいですよ」
そう言って呆れた一色は俺の元から立ち去って──。
「うぉ⋯⋯っ」
──行くと思われたが、何故かその華奢な手は俺の股間に伸びていた。
「何やってんの、お前」
「誘惑、です」
まるで現実と地続きになっているかのように、俺は眠りについた時の寝間着のまま。その服の上から、一色の手が俺の性器を
「やめろって」
「嫌です。わたしは淫魔なので」
なんて理由だと思ったが、一色の手はその台詞に調子を得たように大きなストロークを始める。俺の身体はやたらと鋭敏になって、その手の感触に翻弄されてしまっていた。
「先輩はわたしのこと、女として見てないんですか?」
「⋯⋯そんなの」
見てるわけねぇだろ、とは答えられなかった。
一色いろはは魅力的な女の子だ。性的な目で見たことが一切ないかと問われれば、否と答えるしかない。
「見てますよね。たまに脚とか胸に視線がいっているの、気付いてないと思ってるんですか?」
「⋯⋯⋯⋯」
ああ本当に、現実の延長線にいるみたいだ。何もかもを知っているとでも言うような口振りに、俺は反論できなかった。
「それにここ、もう大きくなってますよ」
「⋯⋯ぅおっ」
一色は俺の腕に胸を押し付けるようにしながら、ピンと張っている下半身のテントを指で弾いた。
これは淫魔による能力か、それとも本当に興奮してしまったのか。
一分にも満たない愛撫で、俺の性器はズボンの中で猛り狂っていた。
「それじゃ、失礼して」
「あ、おい、ちょ⋯⋯っ」
一色は俺の足元に座ると、そのまま素早く俺のズボンに手をかける。パンツごと脱がし取られると、ブルンッ! と元気よく勃起した肉竿が飛び出した。
「うわぁ⋯⋯♡ 先輩の、思っていたよりおっきいですね♡」
俺のペニスを見た一色の感想は、名乗った通りにサキュバスじみていた。
こんなの、俺の知る一色いろはではない。勃起した男性器を見て悦ぶ目の前の女性と一色いろはが同一人物だなんて、思いたくなかった。
いや、実際に違うのだ。だってこれは夢だから。
現実の一色が俺にこんなことをするなんて、ありえない。
「それじゃ、いただきます」
「うぉぉ⋯⋯っ」
一色はそう言うなり、俺の脚の間に入って肉竿を咥え込む。可愛らしいピンク色の唇が、バキバキに勃起した俺のペニスをその中に誘い込んだのだ。
「は、ぉぉ⋯⋯っ」
「んちゅっ、ん、れろ、は、ぁん♡ んぅ、んんっ♡ は、あぁ♡ 先輩の、おいし♡」
じゅぷっ、じゅぷっと一色はいやらしい音を立てながら、俺の肉棒に奉仕している。心底そうすることが嬉しいとでも言うように、その目は蕩けてきていた。
これが、フェラチオ⋯⋯。温かくて、ぬるぬるで、自分の手でする時とは比べ物にならないぐらい気持ちいい。心臓に合わせてドックンドックンと肉竿が脈打ち、更に反り返ってくるような錯覚さえ覚える。
「や、やめ⋯⋯っ、うぁぁ⋯⋯っ」
「んぅっ、ん、はぁ⋯⋯♡ もう、そんなに嫌がらなくてもいいと思うんですけど♡ 可愛い後輩が、口でしてあげてるんですよ?」
一色はシコシコと俺の硬くなった陰茎をしごきながら、ピッタリと身体をくっつけてくる。俺の頬にチュッと音を立ててキスをすると、耳元で囁く。
「夢の中でぐらい、素直になりませんか? わたしなら先輩の望むこと、全部シてあげられますよ♡」
くすりと漏れた笑いが、耳をくすぐる。
「お口で奉仕して、射精したらぜーんぶ飲んであげます。顔にかけたいなら、顔射もオーケーですよ♡」
──心臓がうるさい。
まるで全力疾走した後みたいにバクバクと脈打って、目の前が歪んで見えてくる。
「わたしとエッチもしたいですよね? 生で入れてもいいんですよ。先輩のバッキバキに硬くなったおチンチン、わたしの中に入ってくるのを想像するとすっごいドキドキしちゃいます。それから先輩が我慢できなくなったタイミングで、中に出されちゃうんです♡ わたしは先輩の精液が欲しいんですよ♡」
ビリビリと、脳が痺れていた。
ああやはり、目の前の少女は一色いろはではない。こんな風に下品なほど淫らで痴女じみたことを、あの一色いろはが言うわけがないのだ。
──だから。いやもう、そんな言い訳は必要なく。
「もう一回聞きますね。先輩、わたしとエッチしたいですよね?」
「⋯⋯⋯⋯したい」
俺は干上がってしまっているのかと思うほど
「ふふっ。やーっと正直になりましたね♡」
一色はそう言うと、俺に覆いかぶさってキスをしてきた。その唇を柔らかいと思ったのも束の間、可愛らしい舌が俺の唇を割って入ってくる。
「んぅっ、ちゅ⋯⋯んっ、先輩、もっと舌出してください。んっ⋯⋯♡ ちゅっ♡」
抗う意識も術もなくなって言われた通りにすると、一色は俺の舌をキャンディか何かのように舐め回してくる。それと同時に、刺激され続ける充血したままの肉棒。さっきよりもずっと早く、心臓は早鐘を打つ。
「ぁんっ、ん、ぁっ⋯⋯はぁぁっ♡ 先輩とのキス、素敵でした♡」
一色は激しいキスで自身も興奮したのか、その瞳も声も蕩けていた。ひょっとしたら、今俺もそんな目で彼女を見ているのだろうか? そう考えてしまうほど、俺は濃厚なキスで一色に意識を奪われていた。
「じゃあ今度はこっちにキス、してあげますね♡」
「うぁ、ぁぁ⋯⋯っ!」
また一色は俺の脚の間に入ると、そう言って裏筋にキスをしてくる。そのまま肉竿にキスを繰り返しながら亀頭へと上がってくると、カプッと真っ赤に膨れ上がったそれを咥え込んだ。
「んぅっ、ん、れろっ、ん、ふぅ⋯⋯♡ 先輩、気持ちいいですかぁ♡ んっ、んぅっ♡」
「は、あぁ⋯⋯。う、おぉ⋯⋯っ!」
一色の口淫は、まさに天国だった。チロチロと舌が裏筋を舐め上げたかと思うと、竿を咥え込んだままカリ首に舌先を這わす。手コキされている時から積み重なった快楽もあって、俺の肉棒はあっという間にはち切れそうになっていた。
「んぅ、れろ、はぁ、んんっ♡ あはっ。先輩、射精したそうな顔してますね♡」
一色は愉しそうにそう言うと、シコシコと上下に肉竿を擦り上げる。そしてじっと俺の目を見ながら言うのだ。
「このまま口の中に出していいですよ。先輩の搾りたての精液、全部飲ませてくださいね♡」
ガチガチに勃起した性器が、また一色の口内に咥え込まれていく。指が、舌が絡みついて、精液が尿道をせり上がってくる──。
「んぅっ、じゅっ、れろっ、んんんっ♡ は、んっ♡ せんぱい、おくちに、だして♡ んぅぅ、じゅっ、はぁ、ん⋯⋯♡」
「は、あぁぁっ⋯⋯出る! イクっ!!」
ビュルるるるるるるっ! びゅっ、ドプッ、ビュルルルるるるぅっ!!
一色のその一言で、俺は呆気なくも彼女の口内で射精していた。一色は口を窄めて肉棒をストローのように吸い始めると、バキュームフェラになって文字通り精液を吸引していく。
「んんんっ♡ んちゅっ、んぅ、んーっ♡♡」
「うぁ、ぁぁあっ、まだ、出るっ⋯⋯!」
ビュルるるるっ、びゅっ、ビュクンッ! びゅ、ドピュッ!!
俺は思わず一色の頭を抑えると、その舌の上に精液を射出し続ける。未知の、強烈な快楽に翻弄されるがまま、俺は一色の口内に射精してしまった⋯⋯。
「んぅぅ⋯⋯」
一色は俺の射精が終わると、口内からペニスを引き抜いて口元を抑えた。
「大丈夫か⋯⋯?」
俺が身を起こすと、何を思ったのか一色はニコッと笑った。そして口を開けると、口内にぶちまけてしまった精液を見せてくる。相当溜まっていたからか、一色の舌は俺の出した白濁液で溺れそうになっていた。
「いっはい、れまひた♡」
その上嬉しそうにそう言うのだから、堪らない。
もはや一色の手玉に取られるがままだとは自覚しつつ、その姿から目を離せなかった。
「んっ、はぁ⋯⋯」
一色は口を閉じてコクン、コクンと喉を鳴らす。俺と目を合わせてまたくすりと笑うと、口を開けて舌を指差した。
「ぜーんぶ、飲んじゃいました♡ 先輩の精液、美味しかったです♡」
普段の彼女からは想像もできない台詞に、射精の終わったばかりの俺の肉竿はビクンと反応する。
一体、俺の身体はどうしたというのだろう? いつもは射精したらすぐ萎えるはずなのに、まだ射精し足りないとでも言うように勃起したままだ。これもひょっとしたら、淫魔としての力なのだろうか。
「さあ、次はこっちですね♡」
そう言って一色は俺を押し倒してくると、するりとビキニショーツ型のボトムを脱ぎ去った。
「あは♡ 先輩、入れたそうな顔してますね♡」
一色は俺に跨ると、その秘裂に張り詰めたままの亀頭を滑らせる。ぬちゃぬちゃと卑猥な水音が鳴るそこは、男根を受け入れる準備ができていた。
「じゃあいきますよ⋯⋯。ぁ♡ あぁぁっ♡♡」
そう言って腰が落とされた瞬間、俺と一色は性的に結合していた。
一色の膣内は思っていたよりもずっと熱くて、やたらに狭い。その上ペニスに膣襞が絡みついてくるのだから、気が変になりそうだった。
「全部入りましたよ、先輩♡ あぁぅっ♡」
一色の中に入った肉棒がビクンと返事をすると、彼女は可愛らしい声で喘ぐ。
夢の中だと言い切るには、あまりにも鮮明で強烈な快感。一色の中で肉竿が脈打つたびにまたキュッと腟内が締まって、まるで快楽の永久機関のようだった。
「動きますね⋯⋯♡ あ♡ あぁぁっ♡」
「うぁ、ふ、うっ⋯⋯」
一色が上下に腰を振り始めた瞬間、快楽を伝える神経が焼き切れるんじゃないかと思うぐらいの気持ちよさに包まれる。セックスとはこれほどまでに気持ちいいものなのだろうか? その快楽の所以は夢だからか淫魔だからか、それとも一色だからかは分からない。
「あはっ♡ その反応、先輩ひょっとして初めてなんですか?」
一色は甘い声で喘ぎながら、蠱惑的な笑みでそう俺に問いかける。
「この場合はなんて言うんでしょうね? あっ♡ んんっ♡ 夢では童貞卒業したので、現実童貞? まあ私も現実処女ですけど♡」
そういう割りには慣れた動きで、ズブンズブンと一色は腰を振り続ける。その度に揺れる剥き出しの谷間を見ていると、視覚からも快楽を与えられているような気分になる。
「あぁ、んっ♡ 見てばっかりじゃなくて、触ってもいいんですよ♡」
「うぉ、あ⋯⋯。おい」
戸惑う俺の手を取って、一色はその柔らかそうな場所に
「あぅ、んぁっ♡ 先輩、もっと触って♡ あぁっ♡」
指を動かす度に伝わってくる、柔らかさ。露出した部分から感じる、すべすべの肌。
綺麗な形をしていると思っていたが、触れてみるとまた格別だ。もし直に触ることができたらどんな感触だろうと、そんな好奇心がムクムクと大きくなってくる。
「あは⋯⋯んぁっ♡ その顔♡ 直接触りたいんですね?」
まるでなんでもお見通しだとでも言うように、一色はそう言うと自らブラトップを脱いだ。
途端にぷるんと溢れる裸の胸。ツンと前を向いた乳首は鮮やかなピンク色で、一色が腰を動かす度にその向きを変えていく。
「すげ⋯⋯」
思わず、そんな声が溢れ出ていた。その声を聞き漏らすはずもなく、一色は愉しそう笑う。
「ほら、あ♡ もっと触っていいですよ♡ 先輩がいっつも見てる、わたしのおっぱい♡ あぁっ♡」
許されるがまま、誘われるがままに一色の生乳を揉みしだく。感動的なまでに柔らかくて、いつまでも触っていたくなってしまう。思わずそう考えてしまうのだが──。
「あぁぁっ♡ 先輩の、またおっきくなった♡ もうイキそうなんですか?」
たとえ一度射精した後とはいえ、こんな気持ちよさにいつまでも耐えられるはずもない。
気付けば玉袋はキュンと上がり、出口を求めて熱いものがこみ上げて来ている。これ以上ないぐらい硬くなった陰茎は、一色の中で悲鳴を上げるように脈打っていた。
「は、あぁ⋯⋯うぁ⋯⋯っ。出そう、だ⋯⋯けど」
「あぁん♡ いいですよ、このまま中に出しても♡」
一色の一言に、また一段快楽のギアが上がる。脳を焦がすほどの快楽が、ゆっくりと俺の知性を溶かしていく──。
「そん、なの⋯⋯うぁ」
「中出ししても、あ♡ いいんです♡ だってこれは、あんっ♡ 夢、なんですから♡ あぁぁっ♡」
たとえ、夢でも。
俺はさっき思ったはずだ。現実でなくとも、彼女を穢してはならないと。
「だからいーっぱい、中に出してください♡ さっきみたいに濃くて熱いの、たくさんわたしの中に欲しいんです♡」
だから、抜かないと。
せめて外で出さないと、いけないのに。
「きっと気持ちいいですよ、思いっきり中出ししちゃうの♡ まだされたことなのに、あぁっ♡ 分かるんです♡ 先輩に中に出してもらったら、絶対気持ちよくてハマっちゃうって♡」
一色は目にハートマークでも浮かべていそうなほどに表情を蕩けさせて、俺を見詰めていた。
腰の動きは止まらない。快感も、止まらない。俺の醜いほどの欲望も、どこにも行ってくれはしない。
「あんんぁぁっ♡ わたしも、イッちゃいますね♡ だから、先輩♡」
絶対に、駄目なのに。
理性の化け物であるはずなのに、俺は──。
「たーっぷり、わたしの中で射精してくださいね♡ あ♡ぁ♡あぁぁっ♡ イクっ♡ あ♡ イッちゃぅぅ♡ んぁ♡ あぁぁ~~──♡♡」
ビュルルルルルるるっ! びゅぷっ、びゅるるっ、びゅくぅぅぅぅっ!!
俺は、一色いろはの膣内で、思いっきり射精していた⋯⋯。
「うぁ、あぁぁ⋯⋯は、おぉぉ⋯⋯っ!」
「あぁぁぁぅぅ♡ あ♡ 出し、ちゃった♡ あぁぁっ♡ 先輩の、中に♡ んあぁァァっ♡♡ せんぱいの熱いの、わたしの奥に届いてますっ♡♡」
びゅくビュクびゅくっ! びゅぅ、ビュッ! ビュルルルルルるるるるる!!
まるで別の生き物になったかのように、俺の肉竿は一色の中で暴れまわっていた。
子宮口に精液を叩きつけるような、激しい射精。クラクラするほど強烈な性の匂いと快感に満たされて、何度も何度も一色の中に生殖液を注ぎ込む。
「ん、あぁっ♡ せんぱい、本当に中出ししちゃいましたね♡」
一色は身体を倒してくると、嬉しそうにそう言ってキスをしてきた。
いやらしい音を立てながら唾液を交換し合うと、一色はぬらりと光る唇で言う。
「ふふっ⋯⋯♡ 先輩の、わたしの中で大きくなったままですね?」
「ああ⋯⋯」
自分でも信じられないことに、二回も連続で射精したというのにペニスは全く萎えていなかった。
それどころか更に張り詰め、感度が上がったようにすら感じる。きっとこれは一色のサキュバスとしての能力ゆえだろう。そうじゃないと、説明がつかない。
「今度は先輩に動いて欲しいなぁって、思うんですけど」
一色はさっきと同じように俺の身体にその乳房を密着させると、俺の背中に腕を回してくる。キュッと抱き締められると、心ごと抱かれているような錯覚を覚えた。
「できますよね? もう一回」
「⋯⋯後悔しても知らないからな」
俺はそう言うと、一色を抱き起こしてそのままベッドに押し倒した。
眼下に広がるのは、俺のペニスをずっぷり女性器に咥え込んだままの一色の姿。騎乗位とはまた違った光景で、俺は興奮している事実を伝えるかのように一色の中で分身を脈打たせる。
「あぁっ♡ これ、すっごいドキドキします⋯⋯あ♡ せんぱ、んぁぁっ♡」
堪らずに腰を動かし始めると、一色の喘ぎが一オクターブ高くなる。
流石にさっき二度も出した後だから、射精はまだ遠い。それなのにセックスで得られる快楽はさっきよりも強く感じるのだから、頭がおかしくなりそうだった。
「は、あぁ⋯⋯。動く、ぞ⋯⋯っ」
「はいっ♡ 気持ちよくしてくださ、ぃぃんぅっ♡♡」
生で入れたままだったペニスを抜ける寸前まで引き抜いて、今度はゆっくりと奥まで入れていく。
たったそれだけのことで一色は甘ったるい喘ぎ声を漏らして、またも瞳にハートマークを浮かべていた。
「これ、ヤバイです♡ あぁぁぅ♡ 先輩に前からシてもらうの、あ♡ んあぁぁぅっ♡ すっごい、興奮、あ♡ 興奮、しちゃいますっ♡」
あまりにも素直に、あまりにも直截に。
一色いろはは正常位で突かれて、俺とのセックスの感想を口にした。これ以上なく気持ちよさそうな声で、一突きするごとにビクンと身体を震わせている。
「せん、ぱいっ♡ キスしてくださいっ。あ、うぅぅ♡ ん、んちゅっ⋯⋯♡」
求められるがまま唇を重ねると、すぐに差し込まれる艶めかしい舌。それに応じるように動かして舌同士を絡ませ合いながら、俺はズンズンとその最奥を突き続ける。
「んあぁぁぅぅっ♡ ん、はぁ、ちゅっ♡ あぁぅ♡ あぁっ♡ 先輩、せんぱいっ♡ そこっ♡ あぁっ♡ そこもっと突いてくださいぃっ♡♡」
「は、はっ、はぁっ⋯⋯。ここか?」
「あぁあぁぅぅ♡ はいっ♡ そこです、あ♡ もっと♡ あぁっ♡ もっとシてくださいぃっ♡♡」
段々と腰の動きが速くなっていくのを感じながら、俺は夢中になって一色を突いていた。
あざとくて、面倒くさいぐらいに真面目で、それからとびっきり可愛い女の子。その一色いろはが、俺の肉棒に貫かれ腰を振るたびに
「は、あぁ、う、あぁ⋯⋯。一色、締めすぎ⋯⋯」
「あぁんんぅ♡ しょうがない、あ♡ じゃないですかぁっ♡ 先輩のおチンチンが気持ちよすぎて、あ♡ 身体が反応しちゃうんですっ。あぁぁぅ♡」
気付けば俺は、また一色の中で絶頂に達しようとしていた。
さっきまでの余裕はどこへやら、少しでも気を抜けば彼女の中で果ててしまいそうだ。しかしそうする前に、同意は得ておかなければならなかった。
「うぁ、あぁぁ⋯⋯。一色、そろそろ出していいか?」
「んぁうぅぅっ♡ はぁっ♡ はーっ♡ んんっ♡ はいっ。あぅぅ♡ もう一回、中に出して下さいっ♡」
分かりきった答えだとしても、そう聞くのは礼儀というものだ。俺はその答えを聞き届けると、一層速く彼女の中を往復し始める。
「は、あぁ⋯⋯。本当に、いいんだな?」
「あぁぁんんっ♡ 今さら、ですよ。あぁっ♡ さっきあんなにいっぱい出したのに♡」
一色の言うことは、至極
それにダメだと言われても、まったく我慢できる気がしなかった。それほどまでに一色の躰には麻薬的な中毒性があり、如何に強固な精神を持っていたとしても容易く崩壊させられてしまう。
「あぁぁぅっ♡ 先輩っ♡ せんぱいっ♡」
溶けたチョコレートみたいな甘い声で、可愛い後輩が俺を呼ぶ。
腰の動きは、止まらない。情欲も、その激しさも、何もかもが止まらない。
「たーっぷり♡ んあぁぁっ♡ わたしの中に射精してくださいねっ♡ あ♡ あぁっ♡♡」
パンパンと乾いた音が部屋を満たして、バクバクと相変わらず心臓はうるさい。
一色の最奥をノックするたびに、ぷるぷると気持ちよさそうに揺れる彼女の胸。のけぞった時に見える、白い喉。
「せん、ぱいっ♡ 先輩ぃぃっ♡ もっとキスっ♡ んっ、ちゅっ、んちゅぅぅっ♡♡」
色めいた声に誘われるがまま、また唇を交わした。舌を差し込み、唾液を絡ませ、鼻息で互いの存在を確かめる。その間も、突く、突く、突く──。
「あぁぁぁああぁぅっ♡♡ もうだめ、れすっ♡ んあぁァぁぁぁっ♡♡ 出してっ♡ あぁぁっ♡ 一緒にイッてくださいっ。あ♡ぁ♡あ♡ぁ♡んあぁぁっっ♡♡」
鼓膜が破れるほど、大きな喘ぎ声だった。
きっとその声の大きさは一色の快楽と比例しているはずで、そしてそれは俺も同じで。
「はぁっ、はぁ、あぁぁあっ⋯⋯! 一色、出すぞっ! またっ、中に⋯⋯っ!!」
「はいぃぃぃっ♡ 下さいっ♡ 先輩の精子♡ あぁぁっ♡ わたしのおマンコの一番奥にキスしたまま、いっぱい射精してください♡ あ♡ あっ♡ あぁぁ~~──♡♡」
びゅるるるっ、びゅく、ドピュぅぅぅっ!! びゅっ、ぶぴゅっ、ビュルルルるるるるっ!!
俺は力強く一色の一番奥までペニスを送り込むと、更に奥にあるはずの部屋に向かって思いっきり射精した。ドクンドクンと肉竿を脈打たせるがまま、一色の胎内に生殖液を注ぎ込んでいく⋯⋯。
「あぁぁんぁァっ♡ すっ、ごい、ですっ♡ あぁっ♡ 先輩のトロトロで熱い精液、いっぱい入って♡ あぁぁっ♡♡」
ドピュうううぅぅぅウゥゥ!! ビュルルルルル、びゅ、ドピュゥッ!!
中出し実況する一色の膣奥に、何度も何度もザーメンをぶちまける。息をするのも忘れて膣内で分身を脈打たせ、ただの一ミリの隙間も許さないとでも言うように、俺は一色の性器を生殖液で満たしていた。
「はぁ、はぁっ、は、あぁ⋯⋯っ。全部、出したぞ⋯⋯」
「あぁんっ♡ はい♡ 先輩の、すっごい量出てるの、分かります⋯⋯♡」
二回連続の中出しでようやく本当の絶頂に達したかのように、一色の声も身体も快楽に染まりきっていた。ぶるぶると震える身体が、俺の中から快感の残滓を搾り取ろうとしているかのようだ。
「ん、あぁ⋯⋯♡ すごかった、です⋯⋯♡ 赤ちゃんの部屋で、先輩の精子ゴクゴク飲んでるの分かりますか?」
一色は愛おしそうに、俺の肉竿が収まったままの下腹部を撫でた。あまりにもいやらしい台詞と仕草に、またビュクンと膣内で精液を発射する。
「あんっ♡ また⋯⋯っ♡」
たったそれだけのことで、一色は嬉しそうに身体をビクンと反応させる。
俺は自分の業の深さに呆れながらも、一色の胎内から射精の終わったペニスを引き抜いた。
「あぁぅっ♡♡」
栓を失くした途端に、ブピュッと音を立てて溢れ出した搾りたての精液。
クパァと開いたままの膣口が、トロトロと白濁液を垂れ流していて。
「⋯⋯一色」
「はい⋯⋯♡ 何回でも、ここで飲ませてくださいね♡」
そう言って脚の角度を大きくした一色に、俺はまた覆いかぶさるのだった──。
* * *
その日の授業は、まったく頭に入ってこなかった。
やはりあんな夢を見ていたからか、頭がぼーっとして集中できない。それは放課後になっても一緒で、部室で読む本もただページを繰るだけになってしまっている。
そしてそれはきっと、昨晩のあの夢のせいだけではなく。
「それでですねー、そのタピオカミルクティー。美味しいだけじゃなくて量もたっぷりあるのでゴクゴク飲めちゃうんですよ」
いつものように、当然が如く奉仕部の部室を訪れている一色いろは。
ただ雑談しているだけの、その声が妙に艶めいて聞こえてしまうのだ。
あれは本当に夢だったのだろうか?
しかし、何もかもが夢でなければ説明のつかないことばかりだ。
ならばどうして、あんな夢をみたのか。曰く、夢は深層心理を表すと一般的に──。
「せんぱーい? 聞いてます?」
「⋯⋯え?」
急に一色の声が、上から降ってくる。
はっとして顔を上げると、一色は何故か俺の目の前に立っていた。視界の端では、雪ノ下と由比ヶ浜がティーセットを片付けている。
「今日はそろそろ終わりにして、千葉に行こうって話をしてたんですけど。先輩もきますよね?」
「いや⋯⋯。俺は帰るわ」
「そうですか」
俺の答えは意外でもなんでもなかったのだろう、一色はそう言って菓子を載せていた皿を片付けだす。やたらと心臓が早くなっているのを自覚しながら、俺も帰り支度を始めた。
部室を出て、雪ノ下が鍵を締める。歩き出した彼女に並んで、何ごとかを話しかける由比ヶ浜。
見慣れた、いつもの光景だ。俺もいつまでもボケっとしていないで、日常を取り戻そう。
そう思っていた、矢先のことだった。
「先輩」
彼女たちから数歩遅れて歩いていた一色は、俺を振り返った。
そして何を思ったのかスカートをつまみ上げると、目を焦がすような白い太ももが視界に飛び込んでくる。
三日月を作った艶めかしい唇が、何ごとかを呟く──。
『またたくさん、飲ませてくださいね♡』
一色の言葉を聞き取ることは叶わなかったが。
そんなことを言っているように思えて、俺の心臓は高鳴り続けるのだった──。