二人のまぐわいは何日も続き、我慢しきれずに混ぜてほしいと懇願してきた鈴仙、そして淫気に当てられた因幡てゐや他の妖怪兎までもが股を開き、雌肉を耕されていった。
そして、今――
「嫌、いやぁぁ……やめて、お願い……」
少年の前に差し出された、麗しい天壌の美姫、蓬来山・輝夜は、普段の神秘的な微笑を歪め、恐怖に染まった顔で小さく首を振る。そのぬばたまのような瞳には大粒の涙が浮かび、弓を描く眉は上弦の弧を描いて、喉から絞り出すように引きつった拒否の言葉を漏らす。
だが、その頬は朱に染まり、呼吸は荒い。
「姫様、そんな嘘を吐かなくても、いいんですよ……?」
「うふふ、ウドンゲの言うとおりですよ、姫様? 彼に任せて、力を抜いてください……」
へたり込み、ずるずると惨めに這い下がろうとする自分を両側からつかみ、押しとどめるのは、従者である八意永琳と、その弟子である鈴仙・優曇華院・イナバだ。優しげで、しかし絶対に逃すことを許してくれないその手に、輝夜は助けを求めるように視線を投げかけ、その淫欲に染まった瞳に、足元が崩れるような衝撃を受けてしまう。
弱々しく周りを見渡せば、何百人もの兎が、永琳や鈴仙とよく似た笑みと目で、輝夜を見下ろしている。
それが、憐憫の色を含んでいる事に、輝夜は背筋が泡立つ思いだった。
「や…た、たすけ……」
喘ぐような輝夜の言葉に、自分に忠実な従者は微笑み返すだけで、月兎に至ってはあからさまな失笑を零している。まるで無知な赤子に手を煩わされている、とでも言うようなその笑みに、輝夜の頭は混乱しきっていた。
いえ、と輝夜の一番冷静で、一番狂っている部分が、無慈悲に囁く。
――だって、そんな風に嘲笑われるのは、しょうがないもの。
「~~~んひぃぃっっ♥♥ いっイグぅぅ~~~っ♥♥」
さっきから、輝夜の耳に否応無しに突き刺さるそれは、誤解しようがないほどに、はっきりしている。
目の前の、少年。その股間から伸びた巨根で貫かれ、ぐしゃぐしゃのアヘ顔で泣きわめいているのは、兎の棟梁である、因幡・てゐだ。
後背位で少年に後ろから突かれ、その顔を輝夜に見せつけている。
わざとらしい笑みでも、性悪な笑みでもない、心の底から幸せそうな、緩みきった顔。
その口から上がる獣のような嬌声が、ずっと輝夜の耳朶を打ち続けている。
てゐは長い長い嬌声を鳴いた後、糸が切れたようにガクリと上半身を大広間の畳に沈め、壊れたおもちゃのように痙攣する。
「ひ……は……(何? 何なの、今のは? イ……イった、の? あんなの知らない、あんなイキ方、しらない……っ)」
少年がペニスを深々と突き刺したまま、腰を押し付ける度に、てゐの身体が電流を流されたように跳ねる。
そんな様子を否応なく見ながら、呆然としている輝夜は、自分の服が、永琳と鈴仙によって脱がされている事も気づかなかった。
は、とした時には、既に薄い胸元や細い身体が晒されて、反射的に隠そうとする手や足を、両脇の二人によって捕まれてしまう。
「あら、いけませんよ、姫様……あの子に全部見てもらいましょう?」
「……やっぱり姫様って、あんまり胸が大きくないですね……それに体つきも……」
諭すように囁く永琳と、輝夜の裸体を見て嘆息する鈴仙に、かっと羞恥心がこみ上げてくる。確かに、輝夜は肉付きの少ない、細い身体をしている。だが、なぜ詰られるように、それも従者の弟子に言われなければならないのか。
――そんな事、わかりきってるでしょう?
輝夜の奥で、輝夜自信が囁き、嗤う。それは、自嘲の響きだ。
「ウドンゲ、そんな風に言わないの」
「あ……すみません。そうですね。大丈夫ですよ、姫様……あの子に沢山愛してもらえれば、あの子好みの姿に慣れますから」
月兎が何を言っているのかわからない。全身は小刻みに震え、小さくなろうとするのを二人に拘束されて、逃げることも出来ない。
いや、分からない事など、無い。
「あ゛あ゛ぁぁ~~~っっ♥♥ あ゛へぇぇぇ~~~っ♥♥」
法悦の彼方に果て、意識を飛ばしてしまった因幡てゐも、妖怪兎も。その乳房は、同性である輝夜でさえ羨み、劣情を催すような、淫蕩な爆乳なのだ。
「うふふ……てゐも、他の妖怪兎も、最初は色々だったんですよ?」
「でも、あの子に愛されて、犯されて、堕ちたら……あんなふうに、あの子好みのえっちなおっぱいに育てられて……ふふふ、、母乳も出るようになるんです。あの子、母乳大好きなんですよ?」
「とっても嬉しそうに、ゴクゴク飲んでくれるんですよ、あの子ったら。うふふ、そしたら、もっともっと、おっぱい育てなきゃ、もっともっとミルク絞らなきゃ、って……姫様も、自然にそう思うようになりますから、ね?」
両側から代わる代わる囁かれる言葉に、輝夜は引きつった呼吸しか返せない。変だ。おかしい。こんなの、おかしすぎる。
そうぐるぐると回る思考はしかし、少年がてゐの膣内から、ペニスを引きぬき、姿をあらわすまでだった。
何十回、何百回出したのだろう。精液と愛液にまみれたグロテスクな剛直を前にして、輝夜は蛇に睨まれた蛙のように、情けない悲鳴をあげてしまう。
「ぁ……あぁぁぁ……」
即座に少年に群がっていた妖怪兎が何人もペニスに群がり、いとおしそうにその醜悪な肉槍を舌で清める。舐めているだけでも、兎達は媚薬を注射されたように顔を蕩かせ、白目を剥いて達してしまうものさえ居る。
少年が両脇に抱え込み、乳房を揉みしだいていた兎から手を離せば、それを合図にしたように、名残惜しそうに身を引く兎達。
少年に母乳を捧げ、乳首を纏めて吸わ嬲られていた二匹の妖怪兎も、股から潮吹きしてくたりと倒れてしまう。
そうして少年の小柄な身体や、愛らしい顔が現れると、輝夜の心臓は早鐘を打ち、これまで感じたことのない熱が、体中を染めていく。
きゅぅうぅん、と下腹の奥で、子宮が鳴いたのを、嫌にはっきりと悟った。
「ま……まって……♥ わ……私……♥」
一歩、少年が近づけば、びくぅ、と輝夜は可哀想になるほど身を竦ませる。しかしそれはもはや、唯の恐怖からではない。
「は、はぁ、はぅぅ……っ♥(か、身体、熱いぃ……♥ 何これぇ……?♥ そ、それにあの子の股間……っ♥ あんな、あんな凄いモノ、知らない……♥ あんなの、見たら、見たらぁぁぁ……♥)」
「あらあら……姫様の縦筋オマンコ、濡れてきてますね?」
「ふふ、しょうがないですよ。あの子のオチンポ臭嗅いで、本物のオスチンポを見たら、女なら誰だってこうなっちゃいます……」
くすくすと両側から笑われても、輝夜の耳には入ってこない。目が、耳が、鼻が、舌が、肌が、身体と心が、すべて目の前の少年に向いてしまっている。
永琳と鈴仙が近づく少年を迎えるように自分たちの姫の足をぐいと開き、丸出しになった輝夜の股に、少年が身をかがめてペニスをこすりつけると、輝夜は羞恥と、そして輝夜自身もしらない感情が膨れ上がり、涙となって零れ落ちる。
「あ、あぁぁ……ダメぇ、こすりつけちゃだめぇ……そんなおっきなので、お腹をごしごしされたら……♥」
されたらどうなるかなど、分からない。未知の感覚が輝夜をいっぱいにして、だがその暖かさに、めまいがしそうになる。
ちゅぷ、と亀頭が愛液で光る輝夜の膣口にあてがわれると、もはや輝夜には抵抗する意志など吹き飛ばされてしまった。
ああ、と輝夜の内側で、もう一人の自分が、陶然と叫ぶ。
これで。
これで、ようやく。
「……お、おね、がい……♥」
無意識に紡がれる言葉は、輝夜の奥から漏れだすように、
「貴方の……女に、してください……っ♥」
懇願してしまう。
メリメリィ、と肉が裂け、貫かれた瞬間、輝夜は絶叫を上げながら、この温かい感覚が何なのかを悟った。
――好き。大好き、貴方が大好きなの……♥♥
――あのオスちんぽで、女にしてもらいたい♥♥
――貴方の、貴方だけの輝夜にして欲しいの♥♥
「ひぎゃぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁぁ!?♥ おっぎ、おっぎしゅぎりゅのおおおぉぉっっ♥♥ んぎゃぁぁあぁぁぁ~~~っっ♥♥」
ごりゅ、ごりゅ、と輝夜の狭い膣を、少年のペニスが犯し、月の姫の身体と心を、ぐちゃぐちゃにしていく。
そうして蓬来山・輝夜は、一人の少年に堕ちた。
§
永遠亭の戸口に座った少年は、草鞋の様子を確かめてから、振り向いた。
少年を見送るのは、永遠亭の住人達だ。
「またお姉さん達と、気持ちいい事、しようね?」
赤い瞳に宿った寂しさを隠し切れず、滲ませながら、鈴仙が頬に、ちゅ、とくちづけする。
「あんたなら、何時でも歓迎だからさ? くふふ、まぁ私に会いたいなら、竹林で迷ってくれればいいよ?」
ニタリと嗤いながら、しかしお互いの指を愛おしそうに絡めて、てゐが反対の頬に、ちゅ、と口づけする。
「お薬が欲しい時は、何時でもいらっしゃい? 勿論、先生に特別診察して欲しい時は、特に、ね……?」
微笑を浮かべた永琳が、身をかがめて肩に手を置き、額に、ちゅ、とくちづけする。
「……女のほうから殿方の屋敷に上がるのは、とてもふしだらで、恥ずかしい事なの……覚えておきなさいな?」
月のような微笑で瞳を潤ませた輝夜は、鈴仙と同じぐらいに大きくなった爆乳を少年の胸板に押し付け、軽く抱擁すると、ちゅ、と唇を重ね合わせた。
その後ろでは、沢山の妖怪兎が、名残惜しそうに手を振り、口々に、またね、絶対また来てね、と声をかける。空に浮かんだものや、地上のもの、目の前に居る四人、そのどれもが、豊満すぎる胸を少年に捧げ、愛して貰いたいと、愛しい少年に視線を向けている。
こくり、と頷いた少年は、沢山の恋人達に見送られて、ひと月ぶりに我が家に帰った。