蓬来山輝夜は、あまりにもはしたない自らの行動に、顔から火が出るようだった。
自分が、まさか自分が、こんな事をしてしまうなんて。
女芯の疼きに耐えられず、隠れるように永遠亭を抜け出し、殿方を訪ねてしまう等、この前まで思いつきもしなかったはずだ。
だが、少年に愛された身体も心も、会いたい会いたいと啜り泣き、何も手に付かない。
一日中、愛する人を思いながら自らを慰めても、より恋慕と情欲が募るばかり。
まるで抑えの効かない自分自身があまりにも恥ずかしくて、従者にさえ伝えることが出来なかった。
あの日。
自分以外の全員に見下されつつ、少年に組み伏せられた時から。
永い時を無為に過ごしていた時間が終わりを告げ、自分自身が生まれ変わった、思い出の永い夜。
少年に隅から隅まで陵辱され、無数の兎達と一緒になって、尻を突き出し卑猥に哀願した事を思い出すだけで、震えるほどの情欲と、溶け落ちてしまいそうな程の慕情が、月の姫、蓬来山輝夜を満たすのだ。
(ぁぁ……♥ 来てしまった……この、扉の向こうに……あの人が……あの子が……♥)
意を決して、扉を叩く。
誰かに見られるのではないかと、酷く怯える輝夜は、その小さな音さえも高く響いたような気がして、びくり、と身を竦める。
まるで初めて恋を知った小娘のような姿は、長い人生の中でも初めての経験で、それほどまでに恋焦がれる相手が現れる事など、輝夜は考えても居なかった。
少年の返事はない。だが、誰か居る気配はする。
張り裂けそうなほど高鳴る心臓が、輝夜の視野を狭め、会いたいと言う思いばかりが先行し、恥じらいも何もかもを振りきって、とうとうその扉を開けてしまった。
ぁ、と、か細いため息が漏れる。
居た。
大好きなあの人、小さな身体の少年が。
女の肉に埋もれるようにのしかかり、肉欲まみれの状態で。
そして少年と啄むようにくちづけを交わしあい、睦み事を囁き合ってるのは、
「――妹紅?」
永い間、諍いを繰り返していた、腐れ縁とも言える女だ。
どうして、と言う思いと、やっぱり、と言う思いが入り混じって、輝夜は固まってしまう。
彼女は自分が一度も見たことのない、緩みきったメスの顔で、気だるげに輝夜を見る。
そして、酷く淫猥な笑みを浮かべた。
「ふぅん。月のお姫サマが、伴も連れず、車にも乗らず……一人で男に会いに来たんだ?」
「――っ、ぁ、その、」
「ふ、く……♥ お前のそんな顔、初めて見たよ……♥」
そう言いながら、んちゅ、と舌を絡ませ、唇を少年と重ねる妹紅の姿は、輝夜とて初めて見るものだった。
彼女の事など、全て知っている、と思っていたのに。
あんなにいやらしい女の顔をして。
「……ぅぁ……っっ♥♥」
ぞくぞく、と背筋が震える。
そうだ。
彼女も、永い夜を殺しあった妹紅も。
自分と同じように、あの子に犯されて。
メスとして生まれ変わり、ホンモノの幸せを貰ったのだ。
妹紅と同じ隷属恋人となった輝夜の肢体、そのものが共鳴するように疼き、鼻腔の奥がつんと熱を帯びる。
少年に組み伏せられ、肉欲の象徴を身体にねじ込まれ。
淫獄に堕ちたあの時の記憶が、まざまざと蘇り、あれを、妹紅もされたのだ。
永い永い刻を一瞬で塵芥と化し、女の悦びと幸せの真の意味を刻みつけられたのだ。
それは、本当の意味で、妹紅と同じになったと言う事に間違いない。
驚愕に呆けていた頬が、徐々に緩んで笑みを描く。
「あ、……貴女の、そんな顔も……初めて見たわ……♥」
「ふ、く……♥ そっかぁ、お前も、コイツに――あぁ、こらぁエロぼーずぅ♥♥
妹紅おねーさん、いま、んちゅっ♥♥ ふ、ふぅぅ♥♥ んぅぅ♥♥
話して、あンっ♥♥」
輝夜に何か言い返そうとしていた妹紅は、しかしその言葉をどろりと融かし、少年に頬をすり寄せて舌を絡めあい、唾液を混ぜ合わせる。
旧知にして仇敵、そして言葉にできぬ因縁で結ばれた相手を前にしても、少年に比べたら些細な存在である。唇を舐められただけですぐさま妹紅は視線を大好きなオスに降り注いで、焦げ付くような情愛に尻を揺らし、少年の愛で思考を停止させてしまうのだ。
そんな様子を見せられたら、輝夜も溜まったものではない。自分が、少年の眼中に入れられていないのだ。月の姫である蓬来山輝夜が、まるで路傍の石のように扱われている。
その事に、怒りなど覚えるはずが無い。
相手は、自分を屈服させ、女として飼い慣らす、慕ってやまない少年ご主人様なのだ。
恋い慕う相手に無視されると言う行為そのものさえ、魂に刻みつけられた被虐の悦びが狂喜し、ぞくぞくと輝夜を責めたてる。
「あぁぁ……♥♥ この私が、蓬来山輝夜が、恥を忍んで訪ねてきたのに……♥♥ こ、こんな仕打ち……♥♥
くふ、ふふふ……♥♥
ああ、やっぱり私は……もう貴方様無しでは、居られないのね……♥♥」
まるで誘蛾灯に誘われる蟲のように、ふらふらと輝夜は土間を渡り、投げ捨てるように靴を脱いで、居間に膝を載せた。
近づけば近づくほどに濃くなる少年の臭いで、すらりと通った鼻梁が犬のようにひくつき、そのたびに、えづいてしまう。
胸焼けするほどに生臭いオスの性臭と、それに食い荒らされ、悦びに狂いながら法悦の彼方に浸る、淫蕩なメスの臭い。
冴え冴えと輝く真実の月にのみ評せられる、高貴な姫君の美貌は、いまや浅ましく発情し涎を垂らすメス犬さながらに蕩けている。
「ふちゅ、じゅるるっ♥♥ ちゅぷっちゅるるっじゅぷっ♥♥」
「あぅぅ、貴方様ぁぁ……♥♥
わ、私も、輝夜も、接吻を報じさせてくださいませぇ……♥♥
も、妹紅、貴女ばっかりズルいわ……♥♥ 私も、私もぉ……♥♥」
もはや月の姫君たる振る舞いも矜持も投げ捨て、情愛に身を焦がしながら、震える美肉を引きずり、絡み合う肉座に縋り付いて、切なげに哀願する輝夜お姉さん。
目と鼻の先で繰り広げられる、妹紅と少年の淫蕩で激しい唾液と情愛の交換に、視界が瞬くほどの羨望がこみ上げてくる。
こんなに側で輝夜が希い、浅ましいほど強請っているのに、二人は視線を絡み合わせたまま、見向きもしない。
蚊帳の外に置かれる切なさと、塵芥の如く蔑ろにされる惨さが、心臓の鼓動を早め、脳みそがのぼせ上がっていくようだ。
「んじゅるるっんおぉぉ~~~っっ♥♥ あうぅぅ、イっイくっ♥♥
キスでイっちゃうっ♥♥ ふじゅじゅぷっじゅるっじゅるるっ♥♥
もぉダメぇ、妹紅おねーさん溶けちゃうよぉぉ♥♥ はむっんぐふぅぅぅ~~っっ♥♥」
「ぁ……♥ あ、ぁぁぁ……♥」
そして妹紅はと言えば、突付きあう甘い口づけから、徐々に貪り合う淫蕩なディープキスで舌を絡めとられ、瑞々しい唇ごと丸呑みにされるような勢いで口内を吸い上げられて、もはや弄ばれるがままのフェラキス人形オナホに成り下がっていた。
愛してやまない少年と、くちづけを交わしているだけで全身が悦びに震え、注ぎ込まれる愛情で狂ってしまうほどなのに、獣欲にまみれた力強いオスの昂ぶりで貪られては、妹紅が抵抗できる筈もないのだ。
少年に悦んでもらいたいという奉仕本能が必死で唾液を送り返し、オスの舌チンポ様を、自分の舌マンコで淫蕩に絡め合わせても、舌先で歯茎をすりあげられ、唇を甘咬みされたら、不明瞭な嬌声を上げて無様に白目を剥くしか無い。
涙と鼻水と涎で濡れ返る妹紅の快楽に染まりきった美貌は、キスだけで本格的な絶頂に至ってしまう事をこれ以上ないほど少年に教えるアヘ顔だった。
「んぉおおぉぉ~~~~っっ♥♥ んじゅぅぅ~~~~~っっ♥♥」
「う、あぁぁ……♥♥ も、妹紅……接吻だけでぇ……こんな、顔……しちゃってる……♥♥
あぁぁ、なんていやらしくて、卑猥で……可愛い顔……♥♥
うぅぅ、なんで、なんで私にはしてくれないのぉぉ……ぐすっ、ぐすっ……♥♥」
深く深く唇を重ね合わせ、びくびくと艶かしい肢体を絶頂に躍らせる妹紅。上白沢慧音の豊満過ぎる牛超乳の上で繰り広げられる二人の世界に、輝夜はとうとう捨て置かれる切なさで鳴き出してしまった。
少年が、自分を見てくれない。構ってくれない。愛してくれない。
その寂しさが永遠の孤独を過ごしていた孤高の姫君でさえ耐えられぬ悲嘆を鳴き、大粒の涙を瞼に浮かばせてしまうのだ。
そしてそれほどの悲しみを得てさえ、少年に堕ち切ったメスはどうしようもないマゾ快楽に喘いでしまう。
だが、輝夜の涙が、頬へと滑り落ちようとする、まさにその時。
ちゅぷり、と妹紅から唇を離した少年が、無造作に輝夜の艶やかな髪を掴む。
そして、ぐいっとモノのように引き寄せ。
その辺にあった果実を雑に貪るように、その震える口唇を奪ったのだ。
「――っっ?!♥♥ んっんうぅぅ~~~~~~~っっっ?!?!♥♥」
まるで予想もしてない、不意打ちと言う言葉さえ生ぬるい、突然の出来事。
輝夜の心も、身体も、何一つとして、ついていけない。
モノのように掴まれて引き寄せられた髪の痛み。
視界を一杯に埋める最愛の人の顔。
触れ合う鼻先と、慕ってやまない少年の臭い。
そして唇を強引に割って侵入し、口内をかき混ぜる陵辱的な舌の動きで、ようやく輝夜は自らに何が起きているのかを知った。
その瞬間、爆発するような歓喜と快楽が、輝夜の髪先から足先までを貫き、痺れさせる。
「~~~~っっ♥♥ ふっふぐううぅぅぅ~~っっ♥♥
(あぁぁぁっ、口づけ、キスされてるぅぅぅ♥♥
すごいっすごいのぉ、キスすごいのぉぉ♥♥ イってる、私イっちゃってるっ♥♥
この子に見てもらってっ♥♥ モノみたいに引き寄せられてっ♥♥
強引に唇を奪われてっ♥♥ わた、私、イってるぅぅぅっ♥♥
うっ嬉しい、幸せぇぇ♥♥ 好き好きぃ、お慕い申してます、ご主人様ぁ♥♥
愛してます、ご主人様ぁぁっ♥♥ ひっひぃぃンっ♥♥
好きぃ、しゅきぃぃ♥♥ 輝夜のイってるトコロご覧くださいませぇぇぇっ♥♥)」
幾枚も折り重ねた着物の尻を無様に跳ね上げ、歓喜と法悦の涙を流しながら、輝夜は鼻水さえ垂らしてキス絶頂に女肉を痙攣させる。
大好きなオスご主人様に食い散らかされている真っ最中である実感が被虐絶頂を際限なく呼び込み、その中でさえ感じられる少年からの愛情が濁流のように輝夜を押し流し、幸せ絶頂に全身の細胞が泣き喚くのだ。
しかも唇を押し付けられ、自慢の黒髪を引っ張られながら、法悦の嬌声を逃す事など出来ない状況で、である。
好き放題に蹂躙される唇は絶頂が次の絶頂を呼び、輝夜はあっという間に妹紅と同じ、無様で淫猥なアヘ顔を、遥か年下の少年にまざまざと魅せつけてしまうのだった。
「んおっんおぉぉぉおおぉぉんごぉおぉぉぉぉ~~~っっ♥♥
(むりぃぃむりむりぃぃぃ♥♥
こんなの耐えられないっキモチ良すぎて死んじゃうっ、幸せすぎて死んじゃうぅぅ~~~っっ♥♥ こっこれが死んじゃうって感覚にゃのっ♥♥
メスにしか味わえないアクメ死っっ♥♥ ご主人様しか与えてくれにゃいマゾアヘ死にゃのぉぉ~~っっ♥♥ あひっあひひっ♥♥ ひゃいっ、輝夜キスで死にますぅぅっ♥♥
いくらでもキスで殺してぇぇっ♥♥ そっそしたら、ご主人しゃまにアクメ蘇生してもりゃいますぅっ♥♥
あへっあへへぇぇ♥♥ しゅきっしゅきぃぃっ♥♥
ご主人しゃま、らーいしゅきぃぃ~~~っっ♥♥)」
溜まりに溜まった肉欲を貪るように、輝夜はキスアクメで気絶した妹紅の隣でヨガり狂う。
その間中も少年は根本まで慧音の膣穴に肉棒をねじ込んだままだ。
やがてその巨根が膨れ上がり、びゅく、びゅく、と染みこませるように、慧音の子宮へたっぷりと精液を吐き出す。
妹紅と輝夜はその時、二人一緒に唇を奪われて、揃ってキス絶頂に叩きこまれていた。