※この作品はR-18です。

フリード神父に転生したのでアーシアたんにエッチしたい♡   作:エチエチ神父

13 / 14
久しぶりに投稿!感想で続きが欲しいとねだられて頑張りました!!


人間みたいな天使みたいな人間

 偶々出会った主人公である雑魚悪魔君をいじりつくした後、使い魔から儀式の開始を知らされて教会へ帰る。

 

「っかぁ~、随分と手荒い歓迎ッスね!」

 

「「「「………………」」」」

 

 レイナーレの姐さんの手下であるエクソシスト共が怯えた顔で教会前に立ち塞がっている。

 

「ん~、どいつもこいつも怯えた顔で構えちゃって~!ほれ、スマイルスマイル!!」

 

 ニッコリ笑顔で口の端に指をやって明るく気さくな感じで話し掛ける。

 けれども、エクソシストどもはそれを見て、ヒッ!と怯えた声を上げて一歩後ろに後退る。

 

「あ~れ~、もしかして、オレっちの笑顔……そんなに怖かったかな?」

 

 真性のサディストの浮かべるその笑みに、エクソシスト達は恐怖した。

 彼らにも悪魔と戦って生き残ってきた経験はあれど、自身を容易く殺せるような化け物との戦いの経験はなかった。

 

 ただそれだけのことであり、今の彼らは皿の上に乗せられた哀れな子羊のごとし。

 

「ああ、可哀想にな~。人外といえど今は自らの上司。その命令ともなれば化け物の前に立つことも厭わない。そんな健気な彼らに対して、いきなり襲い掛かるなんて酷いことしちゃいけねぇよな~?」

 

「ば……化け物が……!?」

 

「おい!馬鹿!?」

 

 思わず口にしてしまった一言なのだろう。顔を真っ青にした同僚に 咤の声を上げる。

 されど、既に口にしてしまった言葉を無かったことにはできず、エクソシスト達は口をパクパクさせる。

 

「いや~ん、化け物だなんてひど~い。オレっちはただの・人・間・だよ☆」

 

 口調はふざけ倒しており、まるで道化のようだ。だが、この身に襲いくる悪寒は何だというのか。

 まるでフリードの背後に怒れるモンスターが大口を開いて威嚇しているのではないか?そう思わせる程の恐怖が全身を襲う。

 

「さぁ~、エクソシストの皆さ~ん!オレっちのために死んでくれるかな?」

 

 一段と強くなった殺気の圧に耐えられなくなった者が自らを鼓舞するがために雄叫びを上げて特攻をかます。

 その者に続くように他のエクソシスト達も血塗られた十字架を構えてフリードに突貫する。

 

「うんうん、いい覚悟だ。け・れ・ど~、お前らの行きつく先はバッドエンドだぜ!!」

 

パン!

 

 手拍子と共に最初に特攻したエクソシストの頭が踏みつぶされたトマトのように破裂した。

 

「へぇ?」

 

 一体誰の声だろうか。あまりにも間抜けな声に思考を奪われて足を止めた。

 その次の瞬間、また同じ手拍子の音と他のエクソシストの頭部が潰された。

 

「なにが……?」

 

 呆然としていると、またしても手拍子と潰れる他の仲間の頭部。

 まるで出来の悪いB級ホラー映画を観ているようだ。

 だが、違う。これは現実だ。

 どんな方法で殺しているのかは分からないが、この化け物は、まるで手遊びでもするかのような気軽さで仲間を殺している。

 

「「うわぁああああ!!」」

 

 混乱しきったエクソシスト達がフリードから逃げ出す。

 まるで蜘蛛の子を散らしたような慌て具合に逃げ惑うさまは無様としか言いようがない。

 

「あちゃ~、怖がらせすぎちゃったかな?でもさ、逃げるのには遅すぎたかな。もう言っただろ、全員バッドエンドだってな!」

 

 これは確定事項だと告げるフリード。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 後ろを振り向くことなく、必死になって走る。いつもならばこの程度の距離を走ったところで息一つ乱れることはない。

 だがしかし、背後に自身の命を狩り取る化け物が存在している。その事実が彼の疲労を上げているのだ。

 

「くそ!一体どこまで逃げればいいんだ!?」

 

 もう既に森を抜けて街へ出てもいい筈だ。いくら夜中で明かりがまったくないとはいえ、この程度の森を抜けるのなぞ造作もないこと。

 

「なんで、なんで森から出れねえんだよぉぉぉ!!?」

 

「そ・れ・は~」

 

「ひっ!?」

 

「オレっちが君の行く手を妨害してっからだよ~ん!」

 

 背後から聞こえてきた化け物の声に気を取られて、足元の木の根に足を引っ掛けて転んでしまう。

 恐ろしさに子供のように涙を流して歯をカチカチと鳴らして恐怖する。

 

「随分と頑張って逃げたようだけども、もう逃げたエクソシストは君で最後だからね」

 

 優しく、それこそ神父のように穏やかな声で語りかけるフリードに、男は恐怖し、涙を流して命乞いをした。

 

 こんなことしたくはなかった。生きるために金が必要だったんだと、もう反省はしている、だから見逃してくれと、頭部のなくなった状態で自分が死んだことにも気が付くことなく命乞いを続けていた。

 

「まずは雑魚戦は無双で終了。後は堕天使の幹部との戦いのみか……」

 

 どっちにしろ、難易度はフリードにとって大差ないものだ。

 レイナーレの姐さんには色々と世話にはなったが、フリードにとっては『それはそれ、これはこれ』と切り分けられる存在でしかない。

 

 

 

 ♦

 

 

 

「これで儀式の準備は済んだ。後はアーシアの中にある神器を手に入れさえすれば、私は至高の堕天使になれるのよ!」

 

 十字架に磔にされているアーシアを見上げながら、レイナーレは高笑いする。

 それを周りにいるミッテルト、カラワーナ、ドーナシークの3人は空気を読んで無言でパチパチと祝福の拍手を送る。

 

「レイナーレ様……」

 

「あら、起きたのね、アーシア」

 

「ミッテルト様にカラワーナ様、それにドーナシーク様も……」

 

「「「…………」」」

 

 何も答えない。当然だ、なにせこれから儀式の生贄になる小娘に語るような下賤な言葉など堕天使である彼らが持ち合わせる訳もなし。

 状況を理解出来ていない哀れな贄であるアーシアの声に答えるのは、機嫌のいいレイナーレのみ。

 

「そうね。可哀想なアーシアに同情して、冥土の土産に少しだけ教えてあげるわ」

 

 そう言って、レイナーレはアーシアへと説明を始めた。

 儀式の準備が済んだこと。これからアーシアの神器を自分の物とするために儀式を行うこと。そして、お前の愛するフリードはこの場にはいないということ。

 

 その説明を黙って聞いていたアーシアだが、次第に目に涙を貯めていき、やがて諦めたように笑顔になった。

 

「分かりました。私の神器【聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)】を差し上げます。ですので、フリード神父にはどうか手を出さないでください」

 

 流石は聖女と言うべきか、普通の人間ならば自分が殺されると分かれば助かりたいと思うものだ。

 しかし、彼女は命乞いよりも先に肌を抱き合わせた神父の身の安全を優先した。

 

「ええ、いいわ。フリードの安全は保障してあげる」

 

「ありがとうございます、レイナーレ様」

 

 大切な人に危害が加わることはない。それを知れたアーシアは心底安心したように笑みを浮かべる。

 その光景は絵画に描かれる聖母が如く、見る者が見れば涙を流して膝をついて祈りを捧げていただろう。

 

「ふふふ、流石はアーシアね。あなたの献身の心に敬意を評するわ。それじゃ、儀式を始めましょうか」

 

「ところがギッチョン!そうは問屋が卸さんぜよ!!」

 

 声のした方へ振り向けば、地下への入り口が一瞬の間に切り刻まれ、大きな破砕音を立てて、バラバラに崩れ落ちた。

 扉は跡形もなく粉微塵となり、部屋の入り口には埃が舞い散っている。

 その中から見覚えのあるシルエットが現れ、宙に舞う埃が落ち着きだすと、シルエットがより鮮明になっていき、フリードの姿が現れた。

 

 その姿を見たミッテルト、カラワーナは驚きの表情を浮かべ、ドーナシークは忌々しげに舌打ちをした。

 

「フリード神父様!!!」

 

「っく!フリード!!」

 

 そして、アーシアはフリードがこの場に現れたことに喜びと困惑が入り混じったような表情を浮かべた。

 そんな三者三様の反応を余所に、レイナーレは不愉快そうに顔を歪めた。

 

 自分の儀式を邪魔されたことに腹を立てているのだ。

 あともう少し、あとほんの少しで自分は愛するアザゼル様とシェムハザ様の寵愛を受けられる筈だった。

 

「ええい!お前たち、あの男を殺せ!!」

 

「そんな!?フリード神父には手を出さないと!」

 

「それはこちら側の話。あちら側が手を出してきたんじゃ、仕方がないじゃない」

 

「そん……な……」

 

 レイナーレの言葉に絶望した表情を浮かべるアーシア。

 その瞳にはレイナーレの号令を受けた3人の堕天使がフリードへと襲い掛かる姿が映っていた。

 

「「「死ね!!!」」」

 

 次の瞬間、3人は両の手に光の槍を出現させてフリード目掛けて投げ飛ばす。

 フリードは避けることもなく、その場に立ち尽くし、槍はフリードにぶつかると共に閃光を放ち爆発を起こす。

 

「フリード様ぁぁぁ!!!」

 

「あっはっはっは!たかが人間風情が至高の存在である堕天使様に逆らうからこうなるのよ!」

 

 アーシアの悲鳴とレイナーレの狂気的な高笑いが響き渡る。

 いくら人間共の間で殺戮の天使などと呼ばれていようと、所詮は人間だったということだ。

 光の槍は確実にフリードに命中し、跡形もなく消し飛ばした。

 それを確認するために、レイナーレは笑いを堪えながら爆心地を見る。

 

「どこ見てるっすか、レイナーレの姐さん?」

 

「ふえぇっ!?」

 

 パキン!とアーシアを十字架に磔にしていた拘束具が切り裂かれ、地面に落ちるアーシアをフリードが優しくお姫様だっこの態勢でキャッチする。

 

「そんな!?どうして、光の槍は確かに当たった筈なのに!?」

 

 いつの間にか背後に移動していたフリードを見たレイナーレは、その無傷の姿に驚きを隠すことなく、驚愕の声を上げた。

 それは他の3人の堕天使も同じで、確実に人間を殺せる光力を込めた筈だった。だというのに、当の光の槍を受けたフリードはピンピンしていた。

 

「イッツ、ト~リッ~ク!なんて、冗談さ!!」

 

「本当に無事なんですね、フリード神父?」

 

「もっちのロンさ、アーシアたん♡」

 

 お姫様だっこのままでアーシアの頬にキスをする。

 こんな敵陣の真っ只中でする行為ではないが、フリードの悪ふざけは今に始まったことではないためか、アーシアは気にする素振りも見せずに照れた笑顔で応対している。

 

「ふざけるな!この計画を成功させる為にわざわざ貴様のような教会を追い出されたイカレた異端者を仲間にしてやったというのに!」

 

「うんうん、その気持ちはオレっちもよ~く分かるぜ。役に立つ味方になると思った野郎が、予想以上に使えなくて敵以上に厄介な無能野郎だった気持ちがさ!っま、オレちゃんの場合はオンラインゲームで知ったんだけどね☆」

 

 どこまでも馬鹿にしたその態度に、レイナーレはこんなふざけた人間が本当に自分たち堕天使をコケにしたという事実に余計にイラだっている。

 

「さて、まさに怒髪天を衝くそのお怒りはごもっとも。……だけどな、こちとら嫁が殺されかけてんだ、ちょっとばかしキレてんだぜ!」

 

「「「「っっっ!!?」」」」

 

 アーシアが儀式の生贄にされるという事を原作を通じて知っていて放置していたとはいえ、実際にされそうになって不愉快になっていないかと言えばNOである。

 そう、自分でも自覚はしている。俺は非常に我儘な性格をしているクソ野郎だってことを。

 

「た、たかが人間風情が!私達、堕天使を相手に勝てると思っているのか!?」

 

「う~ん、割と楽勝で勝てると思ってッスけど?」

 

「この!!人間の分際で!!」

 

 レイナーレが光の槍を生み出すと、後ろで控えていたミッテルト、カラワーナ、ドーナシークも同じように光の槍を生み出して投擲の構えを取る。

 

「そうっすね!人間なら人間らしく、抵抗してみるッスか」

 

 そう何でもないように口にしたフリードは抵抗してみせる。

 

ドッッッ!!!

 

「「「「はぁ?」」」」

 

 思わず間抜けた声を出してしまうほど、フリードを中心に膨大というのも烏滸がましい光の力が暴風のように地下室内を暴れまわった。

 その肌に伝わる光力の力は優に上級を超えており、下手をしなくとも自分達が最強と信じ崇めているアザゼルや他堕天使幹部の力を超えている。

 

 やがて、その光力は暴れ回るのを止め、次第にフリードの背に集まり出し、巨(・)大(・)な(・)白(・)き(・)1(・)3(・)対(・)の(・)翼(・)を顕現させる。

 その姿はまさに至高の熾天使と同等、否、それ以上の存在であると示している。

 

「っで、何か言う事は?」

 

 背中に生えた翼をはためかせながら、フリードはアーシアをお姫様だっこのままで宙へと浮く。

 その神々しき威容に堕天使達は生み出した光の槍を霧散させ、無意識に膝をついて信者のように祈るようなポーズを取っていた。

 

「えっ?えぇ!?フ、フリード神父様?」

 

「ふっ、そうっすよ!アーシアたんの大好きなオレっちだぜ!!」

 

 腕の中で抱えられているアーシアはその背中に生えた翼を見て混乱の最中にある。

 けれど、フリードは相変わらずの笑みを浮かべてアーシアにウィンクをする。

 その笑みを見て、アーシアは腕の中でクスッと笑って「ちょっとお姿は変わりましたけれども、フリード神父はフリード神父ですね」と嬉しそうに言った。

 

「ふぅ~!オレっちの嫁ちゃん可愛い過ぎない!?マジでベスト・オブ・ラブリー賞を授与してやりたいぜ!!」

 

 ヒュ~!と口笛を吹いて調子に乗るその言動はとても神聖さとはかけ離れている。されど、その身に纏う神聖力と背中に生えた翼が堕天使達を跪かせる。

 

 抗えない絶対の差が双方の間に絶壁もかくやという勢いで聳え立つ。

 この場にいる全ての堕天使達の心は、フリードに完全に屈服していた。

 

「あなたは……貴方様は神……なのですか?」

 

 堕天使達を代表してレイナーレがフリードに問いかける。

 その質問はこの場にいる全員の代弁でもあった。

 

 自分達が知る四大天使の12対の翼を上回る13対の翼を持つ存在。そんなもの、たった1人、否!たった1柱しか存在しない。

 全ての天使、堕天使達の生みの親とも呼べる存在。すなわち、聖書の神である。

 その神が目の前にいるのでは?そう考えた堕天使達は、フリードが口を開くまで固唾を呑んで見守ることしか出来ない。

 そして、フリードはその質問に対してこう答えた。

 

「くっくっく……、あっひゃっひゃっひゃ!!!んな訳ねえじゃん!オレっちはただの人間だぜ!雲よりもなお高く存在する神様なんざ、お門違いも甚だしいぜまったくよぉ!!」

 

 心底腹を抱えて笑っているフリードに、堕天使達は呆気に囚われる。

 この品性のカケラもない男が神ではないのは理解した。だが、そうなればこの目の前にいる男は何なのだ?

 神でも天使でもなく、ましてや人間であるなど論外だ。

 

 まるでこの世の理不尽さを形にしたこの形容しがたい存在を表す言葉はなんだ?

 理解不能、常識外れ、理外の化け物、されどもし今ここで消されるとするのならば、きっと自分達は何の抵抗もなく受け入れるであろう。

 

「んじゃ、この世とお別れする最後の言葉は何にする?」

 

「「「「主よ、この愚かな罪人たる我らをどうかお導きくださいませ」」」」

 

 かつて堕天する以前、まだ自分達の背中の翼が白だった頃を思い出し、堕天使達は心からの祈りを捧げる。

 神から背いた自分達は、もう主の慈悲を受ける資格はないと理解しながらも、それでもなお祈りをささげる。

 

「ふ〜ん、まっ、聞き届けてくれるといいね」

 

 フリードが腕を振るうと、レイナーレを含む4人の堕天使達の頭上に巨大な光の柱が降り注いだ。

 

 その柱に注ぎ込まれている光力は魔王どころか、光に耐性のある大天使すら浄化して消滅させてしまわん程の威力が込められており、近くにいるアーシアも俺が腕の中で守ってあげていなければ、余波だけで塩となって浄化されてしまっていただろう。

 

「レイナーレ様達はどうなったのですか?」

 

「……さあ?天に召されて再び天使として生まれ変わるんじゃね?」

 

「そう……ですね……」

 

 アーシアは塩の山となった彼女らに向けて、安らかなる眠りをアーメンと祈りを捧げる。

 

 




申し訳ない!本来なら戦闘シーン終了後にエッチなシーンに突入する予定だったのですが、書いてるうちに戦闘シーンが良い出来になったので次回持ち越しです!!
アーシアのエロエロな展開を期待していた読者様方には申し訳ない!!!

次回の展開は?

  • フェニックス編
  • エクスカリバー編
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。