今年もお祝い出来て嬉しく思います!!!
稚拙で遅筆な文ですが楽しんでくださると有り難いです。
「ん……。ここは…?」
私が目覚めるとそこは真っ暗な部屋であった。
ただ単に明かりがないというだけでなく窓も無く太陽の光りも月の明かり差さない部屋。
まさに牢獄といっても間違いない場所であった。
辺りを見渡しても何もない…というか何も見えない。
次第に暗さに目が慣れてきているが物という物が無い殺風景な部屋で現在寝ている寝床代わりの布以外は無い。
視線の先に僅かに見える棒状のナニかが立ち並んでいるのは見える。鉄格子かなにかだろうか?
「私は何でこんなところに…」
何故、今の状況に陥っているか検討もつかない。というか思い出せない。
そして私は何かを忘れているような気がする。
大切なナニかを…。
そう考え始まりから振り返ろうと思った次第であった。
----‐-------------------------------------------------
いつも通りの朝。
お家の手伝いをする為早起きする毎日。
今日も今日とてそのループかと思っていた時、不意に玄関のドアノックの音が響いた。
こんな辺鄙な村だと近所の人がお母さんと井戸端会議をするのに訪れることが多い。
今回もそれだろうと思っていたがお母さんが出てくれるがその気配は無さそう。仕方ないなぁ…と内心ため息をついて玄関を開ける。
「よっ!」
ドアを開けた先にいたのは幼馴染みである男の子。
顔を見てついつい自分の顔を綻ばせそうになるがそこを我慢。
そんな所を見せると調子に乗らせちゃうからね。
「どうしたの、こんな朝から?」
「どうしたもこうしたもないよ。顔を見に来たってのはダメか?」
「なんなの、それ」
先程よりも顔に力が入っている気がする。
力が入りすぎて会話に集中出来ない。
仕方ないよ、これは…。
嬉しくなっちゃう。でも…。
「朝っぱらからつんつんしちゃって、まあいいや。俺、これから旅に出るんだ。だからお前の顔見ておこうって思ってな」
「え…?ど、どうして…」
「俺勇者に選ばれたんだ」
「ゆ、勇者…?え…」
「そ。だからこれでお別れ…かもなって思って挨拶しにきた。まあ帰ってこられるかもだけど」
ゆ、勇者ってアレだよね…?
魔王を退治するっていう人…。
確か神託で授かる力だって聞いたことあるけれどまさかこの辺鄙な村に、しかも君に……!?
そ、そんなぁ…。
まだ何にも……いや…!
「イヤ…」
「ん…?イヤって…」
「イヤったらイヤ!何で君なの!?他に候補なんて他にいるでしょ!?選ばれたって事は死にに行くのも同じじゃん!!何で何で…」
「…それはまあ…そうだな…。でも仕方ないだ。誰かやらないといけない事だし覚悟は決めてきた…と思う」
「うぅ……なら!私も着いていく!!!」
「は!?それはダメだ!危ない事ばかりだぞ!?」
「だからこそだよ!君を一人で行かせられない」
「ダメだ。俺はまだ新米だ。例え着いてきたところで守れる自信がない」
「そこはだいじょーぶ!お母さんの家事手伝いしてたから炊事洗濯バッチリだし、少しは魔法が使えるんだよ?初級のだけだけどね…」
「だけど…!!」
「お願い連れていって…?無理っていうなら引き摺られてでも無理やり着いていってやる!!」
そういって縋るように男の子を抱き締める。
なんなら絞め殺すかの如く力を入れて。
「はぁ…分かったよ。一緒に行こう。着いてくるっていうなら全力で守ってやるからな、安心しろ!」
「うん!なら貴方の身の回りをお世話するメイド兼仲間って事でよろしくね!」
「め、メイド!?…中々良い響きだな…まあよろしく!あ、因みに物凄く力を入れているみたいだけれど全然痛くないからな?」
「はぁ!?!?」
「って言って守ってくれるって言ってましたけれど…?」
「……誠に申し訳ございませんでした…」
「うぅ…べとべと…」
さっきまでのやり取りがあって暫くした後冒険の旅に出た私たちは早速モンスターに遭遇した。
最初らしくあつらえ向きのモンスターであるスライムの登場である。
村の周りにはスライムがたまに出没する事もあり私も見たことがあるので驚きはしなかったもののやはり戦うとなると少し腰が引けてしまう。
だけど今日は違う。
勇者となった彼がいるからきっと問題ない。
「お、早速モンスターのご登場だ」
「さっさとやっつけて街に行こ?」
「あぁ!っとおっと!?」
私達が呑気に話していたからかスライムが此方に体当たりした。
なんなら私を狙って突進してきている様だった。
そこを油断もありつつも切り伏せた彼だったが、角度がよくなかった。
切られたスライムから体液が盛大に飛び散り私に降り注いだ。
となって現在に戻る。
「うっへぇ…臭くはないんだけど気持ち悪い…」
「まあよく村の人らも素材に使うやつだから偏見は無いんだけれどスライムから直接は…うん…」
「洗いたーい…」
私はべとべとぬるぬるになった服に嫌気が差しながらも足を止める理由も無いので二人で歩いていた。
なんだか彼が此方を見ようとしないのは気のせいだろうか…?
ん…?あぁ……ふふっ。
「ねぇねぇ、何でさっきからこっち見ないの?」
「え゛!?そ、そんな事は無い…よ?」
「狼狽えちゃってまぁ」
「う、狼狽えねぇよ!?」
「ならこっち見て?ぬるぬるな女の子は…いや…?」
そう言って私は彼の顔を無理やり此方に向けた。
向けた瞬間彼の顔は真っ赤に染まり口をパクパクさせていた。
なんなら目線が上下のある部分を行ったり来たりしていたのも丸分かりだった。
透け透けだもんね、仕方ない。
こういう状況なんだから別に良いよね?
魔王を退治するって危ない旅だし、それに今は二人…。
「お、おい何して…!」
「何って、何?」
「そりゃぁ…お前…。あ!あそこに川があるぞ!休憩しよう!な!そこでついでに洗濯もしよう!」
そう言って彼は川に一目散に走って行った。
逃げたとも言う。
「はぁ…意気地無し…」
こうして私達は旅を続けていた。
最初の街から歓迎はされていなかった。まあ避けられるよりはマシだけれども。
お互いに弱くも支え合い色んな問題や敵を退け時には和ていった。
魔物に占拠されていると思っていなかった街に入った時には流石に死ぬかと思ったけれどね?
だけれどもなんとか危機を乗り越えていって魔王城の前の街までたどり着いた。
「ふぅ…ここまで来たね」
「あぁ。魔王城まで目と鼻の先だ」
「何やら情報では幹部という名の四天王がいるらしいし気をつけないと…」
「もしかしたらこちらに気づいてこの街に潜伏してたり…な?」
「そんな事ないない。今まであった魔物全部嘗め腐ってたやつばかりじゃん。そんな警戒するような事……」
と言った矢先路地裏の影から人の気配。
振り向こうとしたがその前に路地裏に…いや影に引っ張られて…!?
「ぺぺろ…!!」
「た、助け…!!」
彼が此方に手を伸ばし助けようとした甲斐もなく私は引きずり込まれ意識を暗い底に落とした。
-------------------------------------------
「はっ!思い出した!!!!」
今までの経緯を思い出した私は咄嗟に周りを見る。
だが先程と変わり無く何もない。彼の姿も…。
でもそう言うことは…。
「彼は大丈夫…って事なのかな…?」
「ふふふ…」
安堵した瞬間不敵な笑い声が響いた。
それに驚いた私は周りを見るが誰もいない。
どこから…!?と焦る気持ちと恐怖が押し寄せてくる中、暗いままの部屋に再び声が響く。
「お目覚めの様ですね?」
「貴方一体誰!?」
「くふふふ…お初にお目にかかります。私、魔王様に仕えております。四天王の1人【影】と申します」
当然周りが明るくなると同時に目の前に黒いヒトガタが生えてくるように出てきた。
真っ黒い出で立ちながらも今までの魔物とは隔絶した強者の雰囲気が漂う。
「まさかの四天王サマのご登場とはね。で私を捕えてナニをするの?エッチな事でもされるのかな??きゃーこわーい」
「ふふふ…そう怖がらなくてもよろしくですよ?お体がガタガタしているのは丸分かりです」
「ぐっ…」
み、見抜かれてる…。
そりゃ怖いよ!?目の前に四天王クラスの魔物に捕まえられたらこうなるよ!?
というかあんな盛大なフラグ立てて即回収とか私やばくない!?
一体何の目的で私を捕えて…。
「で?何の目的?早く答えて」
「そう焦らずとも良いですよ。まずは特別ゲストをお呼びしましょう」
「特別ゲスト…?」
そう言って四天王の影から更に人がにょきにょきと出てきた。
あ…あ!!!
「その驚きの表情、堪らないですねえ」
「え…え…。捕まってたの…?」
「ええ、もちろん。今は魔法で洗脳して眠ってもらってますが私がしくじるはずもないでしょう」
出てきたのは捕まってなかったと思っていた彼だった。
それがまさか洗脳されて捕まっていたなんて…。
彼が無事なら何でも良かったのに…。
「おっと?先程までの勢いはどうしたのでしょうか?彼を見た途端にしおらしくなってしまいましたね」
「白々しい事を…」
「さてさて、先程は一体何の目的でと仰いましたね?ならば答え合わせといきましょう。つまりHな事をします」
「えっちな事!?女の子には定番だもんね!!」
「なんだかやけっぱちみたいになっていますが、話を続けますね?まあ私がしても味気ないのでここで特別ゲストさんのご活躍。洗脳した彼に担当してもらいましょうと思った次第です」
「か、彼に…!?!?」
か、彼からええええちちちちな事を!?!?!?
そ、それは願ってもない事だけれど洗脳されているとはいえ彼からの…。
だ、だめ…こんな事でどきどきしちゃ…。
「おっと?これはこれは…」
「な、何?」
「んふふ…いえいえ何でも?」
「何でもない時はニヤケたりしない!!」
くそっ…バレバレ…
でも仕方ないよね…。思い寄せていた彼からえっちな事を…なんて聞いたら…。
でも今は洗脳されている。これで良いの…?
「ではでは彼女も心待ちにしている様なので早速いってもらいましょうか」
「ま、待って!?心の準備が!!!」
「ではどうぞ!!」
と言ってどこからともなく持ち出した彼が掲げたパネルに書かれた文字を見て体から力が抜ける。
え……………?どういう……………?
パネルにはこう書かれていた
【Happy Birthday!! ぺぺろちゃん!!!】
「はっ!!!」
私はベッドから飛び起きた。
いや寝相が悪すぎてベッドでは無くなっていたが…。
いやそんな事はどうでもいい。
今のは……夢…?
「なんて癖のある夢なの…?」
寝起きに見たデジタル時計の時刻は9時29分を示していた
如何だったでしょうか?
事前にR18要素が無いというとネタバレになっちゃいますので言えませんでした。すみません
まあぶっちゃけて言いますと最後の夢オチがしたくて書いたまでありますw
これからも楽しいお給仕(配信)楽しみに待ってます!!
ぺぺちゃんしか勝たん!!!!!
だーーーいすき!!!