※この作品はR-18です。

Skeb成果物   作:ムメイ

120 / 135
薬屋のひとりごと 猫猫の異種姦モノです


【薬屋の異種姦記 大蜘蛛ノ巻】

私の人生というのはどうにも波乱に満ちている。

生れた時から変に陰謀に巻き込まれていて面倒事が多かった。

幼少期に思い出など苦しさ、痛み……そんな物に満ちあふれていて思い出すのも億劫。

父に拾われ今の薬師としての生活に落ち着くまでは……本当に面倒事がすぐ隣にあった。

生まれも育ちも花街、女が男を拐かし金を毟り取るろくでもない場所。

ちょうどいい実験場所でもあったし、婆がしきりに勧誘するってことを除けば良い環境だったとは思う。

ぁー……どうしよう、この状況……親父心配するよなぁ。

 

「はー……こんなバケモノが居るとか聞いてない……」

 

終わったー……私の人生も終わった。

と言うのも畑じゃちょっと採れない薬草取りに遠出したらデカい蜘蛛に襲われた。

いや、本当……どうしてこんなバケモノが居るんだ……?

というか襲うならもっとタッパもあって豊満なのを襲えよ、こんな肉無しをなんで襲うかねぇ……

大型の肉食の蜘蛛は糸を張らず落ち葉などに身を潜めて齧歯類を捕食するとかは聞いた事がある。

しかしコイツは見たところ女郎蜘蛛に似ている……毒を保有する蟲全般に言える警告色も見受けられない。

それに蜘蛛は基本的に攻撃的な生物では無いはず、テリトリーを示す物は付近に見られなかったし……

これ見よがしな蜘蛛の巣は無かったよな……腹は膨れていない、交配後の雌という訳でもない。

専門は薬と毒だから毒蜘蛛にはそこそこ……コイツの外見的特徴はどうだ……?

牙は鋭そうだが体格を考えると無毒の蜘蛛と思われる、牙は内向き、上顎は左右に動いている。

地中で暮らすタイプの蜘蛛では無さそうだ、腹に紋様……無いな、黒い表皮は至って普通の蜘蛛の類い……

……逃げ切れる……訳はないな、この巨体を支えるこの足ですぐに近寄られてがぶり。私死亡だな。

動かないでいるってのもダメだな……大声を上げる?刺激を与えるだけだ……

他の美味そうな生き物……ダメだぁ、この辺はもう狩り尽くされていてしばらく寄りつかないんだったか。

何か手は……

 

対峙してから体感は何十分と経っているけれども……どうしたものかぁ……本当にどうしたモノかぁ……

ジリジリと後ずさりして距離を……

 

あ――――糸、綺麗だな……親父、ごめん私死んだわ。

 

 

 

 

げっそりとした顔で糸に巻かれてしまった薬師の娘、猫猫。

蜘蛛の糸はその太さに対して強靱さは凄まじく一介の女に過ぎない猫猫の腕力では引きちぎる事は難しい。

ましてや動けば動く程に絡み、息をする事すら難しくなっていくだろう。

下手に動けば窒息する、ここで殺されるかもしれないがその場合は中身がスッカスカになった自分を誰かが見つけてくれるかもしれない……

十中八九物剥ぎの賊紛いの連中だろうが……と毒づきながら淡い希望を託していた。

が、ここで猫猫の着物から出た手や足首……首元など糸が触れている部分に違和感が走る。

……痺れだ、それも覚えがある痺れ方……ピリピリと神経を焼きながらジワジワと弛緩していく感覚……神経毒の一つ。

糸に含有されるケースは聞いた事がないが筋肉が緩んでいく感覚に猫猫の目に光が灯る。

この自称一般人、根っからの薬草、毒オタクである。

様々な毒を己の左腕で試すというイカレっぷりもありこの蜘蛛の毒は正にご褒美。

 

「むはっ……ぁーこのピリピリくる痺れ……」

 

普通ならば恐怖の悲鳴が上がりそうなモノだが目を爛々と輝かせその効能に酔いしれていた。

下手をすれば心臓にその神経毒が回り息絶えることも考えられるのにそれを勘定から外れた様子。

何を隠そう殺されるならば毒殺がイイと語る程の毒オタク……狂人に両足どっぷり突っ込んでるのがこの薬師、猫猫。

そうとなればこの大毒蜘蛛……自身を軽く覆い隠せる程巨大な蜘蛛にも興味が向く。

この毒は神経毒だけなのか、濃度が違えばどうなるか……何かと混ぜれば薬効がでるかもしれない。

薬学への探究心、好奇心が今メラメラと燃え上がる……

乳鉢などが無くとも石ころがあれば出来なくはない、が……殺されない塩梅で毒を堪能したい……

どうしたらその欲望が叶うのか……糸にぐるぐる巻きにされながら……決して神経毒ではない頬の緩みが抑えられない猫猫であった。

蜘蛛は大事に蝕肢でもって猫猫を抱え馬が早足で歩くような速度で移動し始める。

森の奥深く……日当たりは悪く人の目も届かない奥……森の中に形成された洞窟の中へ入り込んでいく。

捕食の為か……何の為に捉えられたのか分らないまま猫猫の視界は薄暗く目をこらさなければ見えなくなっていく。

 

 

 

 

 

所謂捕食者に捕まったとなれば即座に締められて……って思ったりしたものだ。

その鋭利な牙でがぶり……は流石に御免被りたい所毒殺は本望だけどねぇ。

どうにもこの蜘蛛、雌雄同体みたいだ、あまり雄の蜘蛛を見たことはない、雄は毒無いヤツばっかりだし。

知識として知っているのは雄と雌の見分け方……往々にして雄は生殖用の蝕肢を持つ。

雌の卵巣にねじ込んで直接受精させる為の腕だ、そのためにかなり特殊な形状をしている。

雌は逆に産卵用にと下腹に穴があってその開口部がかなり複雑な形状をしている……その両方をこの蜘蛛たちは持っている。

ただ……番となりそうな蜘蛛が見られない……で、餌になりそうな私を連れてきて喰う様子も無い。

……ここでまさかと思わなかった私も私だ。

 

「身の安全のために経験は避けてきたけど、蜘蛛が相手になるとは」

 

どうやらこの蜘蛛、私を母体にするつもりらしい。

寄生蜂のような感じで腹を食い破られたりしないだろうか……そこが凄く懸念される。

まぁもう逃げられないし身を任せる他に無い。

気にはしていなかったが局部を引き裂かれると流石に羞恥心という物が……まぁ見るヤツは居ないし見てもこの貧相な身体、見向きもされないか。

まぁともかく大凡人目に見せない部分をおっ広げにして覆い被さられている、正直コイツが毒蜘蛛じゃなかったらゲンナリする自信ある。

特段、思い入れなど持ってるつもりは無かったけど、こんな形で経験するなんてな……

……ぁー、酒のみてー、酔っ払いながらなら木偶に徹するのも良いんだけど。

 

「あー……こういう時の時間の潰し方とか聞いときゃ良かったな……」

 

尽きないああしておけば良かった、コレ持ってくれば良かった……人間の性だな。

こうしてる間にもほーら、ぴっとりと……ぴっとり?

蜘蛛が卵生なのは言うまでも無い、大体は卵を産み付けたあと糸でぐるぐる巻きにして暗所に封印、卵嚢ってヤツにする物が一つ……

糸でぐるぐる巻きにして抱えて護る種類の二通り……産卵管は……あったか?

いや、私が記憶する限りはない。そもそもこんなバカデカイサイズの蜘蛛を見たことがない、新種というか……

学術的にも新発見の――――

 

ずどんっ

 

「ぐぁ……ぁ……ぁぁ゙……?」

 

すっごくキツい拳を腹にねじ込まれたような気分……だ、が……やり手婆の拳を思い出すぅ……

ふむ、苦しさに紛れてくるこの熱さ……薄く爛れるような痛み……はっ、まさか……!!

この蜘蛛、体液全てが毒という完璧なモノじゃあないか……?

この毒は浸透したらどう人体に……獲物に影響を及ぼすんだ、被験者が今は私だが……私の身体にどんな影響が……

描くモノはない、頭に記憶しなければ……余計な刺激情報もあるけれども記憶できない訳じゃ無い……

これは、楽しい性行為になりそうだ……少なくともこの産卵管に塗りたくられてる毒は……私に何を齎すのか、楽しみだ。

 

「ぐぉっ……こっちは小っこい枝娘だぞ、少し加減をぉっ!?」

 

くっそぉ、蟲畜生に加減なんて出来るわけないよなぁ……意識飛ばさないように堪えないと……

どうせ死ぬなら毒殺がとはと考えるけれど、その前に意識を手放すとか……イヤだ……

 

 

 

 

 

猫猫が経験無しというのはさておき、知識としては主に生まれ育った遊郭にて耳にしていた。

妓女として抱え上げられかねなかった時期もあり否応無しに耳にすることはあったのだろう。

ただ、そんな聞きかじりの知識の中に異種と交配するなんて事はない。

精々あったとして孫も居るような人間が……という歳の隔たりが伴うモノ程度だろう。

他に猫猫が遊郭で興味を引いていたとするならば……性行為を媒介して感染する病気の類い。

またその事前防止……そこに尽きていた。

生物学は専門外、あくまで薬学への興味が尽きないだけ、それに傾倒したいというのが猫猫だった。

 

「ほっ、ほっ……ぐっ……これは媚薬の類い……効果は一般的な滋養強壮薬の……ぐぉっ……」

 

犯されながらもその薬学……さらにはそれに通じる毒学への興味関心は尽きる様子は無い。

壁に縫い付けられ覆い被さられ……他にする事が無いとはいえ悲鳴を上げ泣き叫ぶでもなく……

自分の身体に挿入されている柔らかく生暖かな産卵管のショックに気を向けることもなく……その保護膜に含有さえる毒……

その効果について症状を呟き、毒の種類を考えることに意識を集中させている。

バケモノに犯されることに多少思う所はあっても毒の方に意識が向いている。

痩せぎす、小柄……その身体的ハンデに苦しさは否めないが毒の高揚感がそれらをかき消している様子だった。

そして……蟲の交配はさほど遊びは無い、至って機能的で機械的。

数回のストロークで媚薬を塗りたくると……今度はその媚薬の原液……精液を叩き込む。

同時に苦痛を伴う毒でもあり人間である猫猫は死なないが……激痛にのたうち回ることになる。

元より、その毒に耐えられないのであれば蜘蛛が要するモノたり得ない……猫猫の見立てでは使い捨ての母体だが……

その実際は……苗床だ。

長く、自分達の繁栄の為に長く使うつもりの大事な人材……毒とは内部構造を蜘蛛の繁栄に適した身体に作り替えるモノ。

アドレナリン……身体的キャパシティ……それらを持ち得る人間が選ばれた……ただそれだけだった。

幸か不幸か猫猫は自分で毒を試すキチガイ……毒への抵抗は強くちょっとやそっとでは死なない。

蜘蛛たちが求めていたモノを全部持ちうるのが猫猫だった。

 

とぷとぷ……♥

 

「ぉ?おぉほぉぉ……これは特濃……ぃぃだだだだ……あっはぁ……♥」

 

ヒトの身体は数ミリ単位でズレれば違和感、痛みを伴いサインとして発する。

人に害をもたらす毒も得てして神経を破壊、変異させる。

苗床に作り替えられる毒を致死性がある毒と勘違いするのも……無理も無い話。

腹一杯に注ぎ込まれる感覚に一抹の気持ち悪さ……そしてそこからより鮮明になる痛み。

それらに酔いしれていった……まだまだ、これはジャブ。

卵も仕込んでいない前処理に過ぎない……

 

 

 

 

 

蜘蛛っていう生物は用心深い、その本質はかなりの臆病とも言うか……テリトリーに入る事無ければ襲ってくる事はない。

で、捕まえた獲物が弱るまで糸で雁字搦めにして捕まえたり毒で弱らせる。

この蜘蛛もその特性は中々どうして逃げる余地を与えないというか……生かさず殺さずの塩梅を心得ている。

 

「ぐへ……ぐへへぇ……」

 

私の初体験が終わった後即座に糸を大量に吹き付けられて……繭にされたんだと思う。

うっすらと外の光が差し込む程度には薄いが引きちぎるなんて事は出来ないしそんな気力も無い。

というかこの糸がまたそこそこの濃度の麻痺毒、この蜘蛛かなり……毒を使い分ける事が出来るらしい。

恐らくだが体内で複数の成分を混ぜて変質させているんだろう。

そんな器用な事が出来る生物が居ただろうか、この巨体だから出来るのか……複数存在するなら解剖して毒腺を取り出して……原液を調べたい。

それはそれとして……この毒糸の繭がほのかな痛みと筋肉の緩みを誘発させる。

あぁ~四肢がビリビリと痺れるんじゃぁぁぁぁ……この感覚たまんねぇ……

……はぁ、しかし腹が減ってきた。 髪もまぁ仕方ないがギトギトで気持ち悪い。

水浴びなんてのは望めないし食料は……どうなるかな、蜘蛛の食料になる私に望みは無いよなぁ……

 

「何か持ってきていたっけ……?背負い籠は壊されただろ、他に懐に……無いなぁ」

 

点心の一つでもありゃちょっとは食いつなげたんだけどなぁ。

あ、でも待てよ……巣の状態を思い出せ……他の生物の骨は見なかった。

卵は……特に産み付けられてないハズ、他に卵もある感じじゃなかった……死臭はするけれども私には牙を立てる様子は無かったな。

で、繭にした後はどこかへ行ったよな……狩りに出たと見るのが自然だよな。

空腹なら私を喰うはずだが……その素振りは無かった……精液は叩き込まれたが卵は無かった……

生殖というにもどうにも腑に落ちないな……蟲の合理性に欠く行動ばかりだ。

 

「私を捕まえてヤる事ヤったんだ、生殖に違いは無いはずだが……」

 

現状知っている、見ている情報では推測の域を出ない……あー飢え死にはしたくなぁーい……

この洞窟の苔は喰えるモノか……? 繭から顔が出せる事があれば試してみようか。

とりあえず……寝るか。もうちょっと堪能したい所だけど、あまり粘っても体力を消耗するだけだ。

焦らされているようだが……実際、消耗するのを待っているのかもしれないし……

蜘蛛の機嫌一つで首に風穴が開く……どうにか……逃げるのも考えないとな。

 

「これが最期でないことを祈るばかり……」

 

分らんことだらけだ……どう転ぶかは私じゃ分らん。

親父なら……分ったかもしれないな……

 

 

 

いやはや、意外も意外、起きるのはそう時間を待たなかった。

身体の強ばりからしてこの繭で寝て……3時間といった所か、適度に身体を解せばなんともない。

さて、蜘蛛はこちらを捕食する気配がない、それどころか流動食を食わせてきた。

まるで子供に世話をするように……味は最悪だが飢え死には無くなりそうだ。

それに……これは残念な事に毒が含まれていない……これにも毒を含ませるサービスがあっても良いだろうに。

 

「パンパンに膨らんだ腹……捕食してきたのは間違い無い……」

 

非常食……というにはわざわざ餌を与えるのは考えづらい。

とにかく殺す気は無いのか?

性行為といい……ふむ、やはりコイツ、私を母胎にしようとしているのか……?

 

「まぁ何にしても……ふへ、へぇ……用がないときは毒繭を堪能できる……」

 

用が済んだら私はまた毒繭でぐるっぐる巻にされて閉じられた。

肌に当たる部分はヒリヒリして……ぁぁ、イイ……♥

殺される可能性が低くなったが……死ぬ可能性はまだ捨てきれない。

完全に生きれると確信出来たら……うん、ここで調合してみるか。

すり鉢の代わりに石を用いれば良いし……人骨があればソイツを砕いて……希望は見えて来たな。

 

 

 

 

 

猫猫がそうして死に直面していないという事に確信が持てた後……蜘蛛は散発的に繭を解いては猫猫に餌を与え……

日に一度は産卵管を用いた性行為に勤しんだ……そのたびに猫猫の身体に毒効のある精液が染み渡り……子宮を犯していった。

その痛み、熱さ、倦怠感……猫猫は梅毒を疑いもしたが……そんな事はなかった。

 

「もう成長なんて無いと思って居たが……」

 

苦痛に耐え、苗床としての身体の基礎が出来上がったならば毒は薬へと変わる。

痩せぎすでぺったんこだった猫猫の胸に実りができはじめたのである。

別な世界線であれば時の帝に”胸回りが15cm足りぬ”と言われるほどにぺったんこだった。

それが明確な膨らみが形成され寄せれば谷間が生れるほどに発育していたのだ。

たった数週間の合間に……驚くべき効能だ。当然猫猫は興味を示す。

薬として調合したならばどれだけの富を築き上げられる事だろうか……もう関係無いが。

 

「妊娠の初期症状はない……ともすれば……なんだ?」

 

想像妊娠……これは妓女が意中の男との関係を強固にしたいが為に思い込みでなるモノ。

乳房が張り大きくなるとしたならば妊娠が疑われるが妊娠の初期症状、悪阻は無い。

自分が軽い方というのも勘定に入れ思案するが他の症状が該当しない。

酸っぱいモノを欲する、眠くなる、腹が張る……一切無い。

それで乳房だけが大きくなるとしたならば思い当たるのは蜘蛛との性行為。

性行為で発育したという例は……無きにしも非ず、西方ではそんな事例もあったりした。

夜伽話としてもあり、猫猫が生まれ育った花街の読み物にもあったりした。

女は恋をして変わる……等という絵空事を書き加えて。

 

「性交渉の結果……か?」

 

それが本当ならば妓女の大多数はどうなることか。

猫猫自身はそんな色恋等に向ける興味は無い、自身が言うに”産んだ女の子宮に置いてきた”という。

 

「まぁいい、この数週間で蜘蛛に殺されないし生かされ続けている……家畜の気分だが、存外悪くは無い」

 

扱いこそ家畜、実際は苗床だが……その生活は慣れ親しんでしまえば悪く無い物だ。

日に日に圧迫感が無くなり、若干の快楽を伴うようになってきた性行為、妓女として基礎教育された時に覚えたモノが一部役に立つ。

寝床は微量の毒であるのを除けばふわっふわの繭が寝床……存外にも猫猫の体調をかなり見て細やかに動く蜘蛛の存在。

そして、この数週間で逃げる様子も抵抗する様子を見せなかった為か拘束は解かれている。

ある程度の自由は許されるようになってきたのだ、洞窟内を探索するようにもなり……その中で薬の材料となるキノコも見つかった。

愉しむには十分な環境であり……衣服を着れなくなっても存外快適な環境でもある。

 

「……まぁ、もうボチボチ……仕込まれそうだなぁ」

 

月の物がない石女ではない、精液が結合しないのは当たり前だが……雌雄同体と思われる蜘蛛。

本気の繁殖ならば卵をねじ込んでくるはずだ……他でもない、何度も何度も膣に受け入れた産卵管で。

残っている懸念材料……卵を仕込んだ後に捕食する事、胎内で孵化した幼体が腹を食い破ること……

 

「まぁ……なるようになるしか無いか……」

 

猫猫の心中は穏やかでは無いが……流れに身を任す他に無かった。

 

 

 

 

蟲に関してはあまり明るい方では無い、薬の材料になる種類は分るし……毒があるヤツに関しては良く覚えている。

興味がある物に関しては物覚えは良い方だ。蜘蛛の事もまぁ、ある程度は覚えている。

 

「腹の下で抱えられたとなれば……ぁー、ですよねぇ」

 

糸で腹回りを巻かれて抱えられた、衣服はまぁズタボロの布きれ状態、隠す物は無い。

で、そんな押っ広げの膣に擦り付けられるのはここ数週間でほぼ毎日突きつけられている産卵管。

だが今日の産卵管はどうにも様子が違う……熱い上に汁が垂れている。

いつもならば表面に薬効ありの粘液が纏わり付いている程度……が、今日は溢れている様に見える。

子守蜘蛛というのがある、一時は毒蜘蛛にそっくりという事で毒蜘蛛と恐れられていたモノだ。

南方に生息するタランチュラという蜘蛛に似ているが……まぁそれは今はどうでもイイ。

蜘蛛の種類によっては腹の下に卵を抱える蜘蛛も居ると言う事だ。

で、今は私が抱えられて……性行為をしようとしている……考えられるのは今日孕ませるか卵を仕込むつもりなんだろう。

全体的に肉が削ぎ墜ちたような私だったが……この数週間で随分と肥えてしまったモノだ。

主に胸と尻がな、仮に戻ったら絶対にやり手婆に殴られた後妓女にされる……

 

「ぅおっ……♥ほっ……ほっ……♥」

 

このズドンとくる感じにも慣れたモノだ、身体はどうにも適応してしまうものだ。

快楽を感じて甘く痺れる感覚が腹から広がっていく。そも、毎日ヤられて時間が来ると身体が疼くようになった。

言ってしまえば調教されてしまったと言う事だ。

痛みや苦しみがあったろう時期もどちらかと言えば……毒に集中していて気にならなかった。

もしかするとこの体液には筋弛緩作用だけではなく麻酔作用もあるのかもしれない。

楽しいとは思わない、今のところ……娯楽が無いからこれ以外に楽しいって言ったら毒繭でビリビリする事くらいか?

まぁそんなワケで……乗り気では無いが愉しむ他にない。

自分で動けないが故に楽な体制とるのも出来やしないから快楽以外は怠いって感想が出てくる。

 

「ふっ、はぁっ……はっ……♥」

 

粘着質な音が幾分ハイペースに聞こえてくる、揺さぶられる間隔もだいぶ短い。

これが本気の……というか、卵を産み付けようとする際の動きか……私の膣を目一杯拡げて子宮を強く突き上げてくる。

こうすると刺激されて子宮口が数分後に降りてきて精液を吸い上げるんだよなぁ。

しかし精液が私の卵子に結合するとは思わない、あくまで……ヤって身体を騙くらかすのが目的か?

あとは……あぁ、馴染ませて卵を産み付けやすく――――

 

「ごっは……ぇ……何……」

 

産卵管が、うねった……?先端があらぬ方向に曲がったような、どうなって……

ぁ、これ……子宮に入り込むつもりだ……そんな力業で産み付けるのか……

ごぽんと音がするし振動も来た、あー……耐ショック姿勢なんて出来ないし、覚悟だけするかぁ。

 

「ぉぁ、は……あぁ……♥……ほへぁ……♥」

 

コイツぁ……また、キツい媚薬になる精液だな……

射精された瞬間に熱が……同時に薬効としか思えない高揚感……あと……腹が膨れる……苦しい……

ぁー……中になんかあるな、産み付けられたな。

トクトクと鼓動しているようにも思える……ふむ……胸に熱さ、ピリと来る感じ……

それから……げ、マジか……白鈴姉ちゃんみたいに乳が出てる……!?

 

「これは分析して薬に――――ぐはっ、ま、まだヤるのかよ……ぐへっ♥まてまて、潰れ……ぐぇっ♥♥」

 

こんの蜘蛛……まだ射精したりないってか……何発叩き込めば済むんだ……?

腹がはち切れたらどうする……!!ぁームカつくのは、身体がいやに熱く快楽に反応することか……

糸がこすれる部分もまた快楽を帯びている……どうなってるんだ……

 

 

 

 

やはりというか、腹にくくられての性行為は托卵も兼ねての事だったらしい。

腹がでっぷり出る程に精液叩き込まれるなんて大凡体験する事無い経験したわ。

妊娠なんてまずありえんと思って居たが……この腹の重みはどうにも……

中に詰まっているのが蜘蛛の卵と思わなければ当たったと嘆いた事だろう。

大凡の蜘蛛の孵化期間は一ヶ月だったか?種類によって違う最悪私の命はそれまでって事だ。

そうじゃなかった場合は……案外何年単位でここに閉じこもる事になるか。

あくまで殺されないのはジッとしてるから、脱走する気配が無いから……

この蜘蛛地味に知性があるのか私が薬を煎じている時は邪魔をしない……毒物にも近寄ろうとしない。

そして……私が絶対に食べられないものは持ってこない……腐った肉とか、そういうものだ。

木の実を持ってきたりした時は目を疑ったが、明らかに私の餌だった。

最初はおっかないと思って居たが……繭の寝床同様慣れてしまえば愛着と言うべきか……そう悪い物とは思わなくなる。

蜘蛛相手にヤられるのも……特段、悪いとは思わない。

 

「ヤッて卵を仕込んだあとは……背負われて逐一栄養の強制補給か」

 

栄養補給は母胎たる私と……腹の中にある卵の両方に注がれる。

その間、外に出る様子がない……日数が経つに連れて膨れ上がる私の乳房に反比例して蜘蛛の腹が萎んでいく。

子育てというか……この為にため込んでいたのか。

ただまぁ、卵への栄養補給方法が……

 

「ふぉっ……♥ぉっ♥……おぉっ♥」

 

産卵管とはまた別な肉管でもって膣を抉り……子宮にぴったりと吸い付いてから中に栄養たっぷりの液体をぶちまける。

注ぎ込む時に瘤が中を動いて……これがまた微妙な快楽を生む。

無視出来る範囲を超えているので声が漏れる漏れる……自分でも驚くくらいに甘い声だ。

白鈴姉ちゃんに喰われたかむろが上げていた声となんら変わらない。

実際、この快楽には……まぁ悪い感じはしない。 一度味わってみれば戻れなくはなるか。

 

「ぉっ……♥ぉぉぉ……♥中で動くのもあって……本当に妊娠した気分だ……」

 

この生活が一体何時まで続くのやら……

胸、膣を中心に快楽を感じる部分が広がって行ってる……どうしたものか。

 

 

 

 

猫猫の危惧していた事態、腹を食い破られるなんて事は無く、卵から孵った子蜘蛛は微量の毒でもって猫猫の身体に信号を送った。

それは擬似的な陣痛を促し子宮を擬似的な妊娠状態から平常時に戻すというもの。

生れたばかりの蜘蛛はとても柔らかく……拳大の半透明、白く見える玉体とも言える。

子宮の圧、膣の運動から押し出されていく……潰されず、無理に押し広げもせず……

 

「ふっ、ふぐっ……ぅゔぅぅぁ゙あああぁぁぁっっ……!!」

 

仮初めの陣痛とはいえ、その痛みようは実際の分娩と変わらない。

猫猫の通常上げるはずも無い絶叫があがる、分娩は壮絶だ、本物の赤子であれば母子ともに命を賭けたものになる。

一つ、二つ……蜘蛛が膣から生れ墜ちていく……産声も上がらない……産道を降りる感覚も足がこすれていく。

一つ一つが異形を産み落としているという事実を伝える。

 

「はぁ……はぁ……っ……はぁ……キツ……」

 

胎内に産み付けられていた卵は全部で5つ、小柄な猫猫にはかなりキツかったろう。

脂汗を浮かべ生み終えた後はぐったりと身体を投げ出す……

 

「まぁ……喰われなかっただけ、良いか……はは、擽ったい」

 

必死のお産にそれどころでは無かったが、猫猫の身体は五体満足。

内臓を喰われる様子も無くなんなら……哺乳生物ではないはずの蜘蛛が乳房に群がり……

未発達の顎で乳首を噛み……母乳を吸い上げて行っている。

毒の影響もあり猫猫が知る中でも特等大きい、白鈴の乳房にも負けず劣らずな爆乳になった乳房……

5匹の子蜘蛛に餌を与えるには十分過ぎる量を蓄える……

 

「コイツらが乳離れしたら……また産み付けられるのかねぇ……」

 

そう呟く猫猫の表情は存外明るく、口角も上がっていた。

調薬も出来て、存外良い相手だった蜘蛛という存在もあるし……毒糸を研究する事もできる。

産み落とした子蜘蛛はほんのりと暖かく、乳を与えるとほんのりと気分が良い。

猫猫の心配は養父の事ぐらいだが……逃げればこの蜘蛛たちに今度こそ殺されかねない。

天秤にかけ……やり手婆のほんの少しの良心に賭けようと諦め……

 

「次仕込む時はもうちょっと良くしてくれ、キツいから」

 

薄暗い中、化物蜘蛛の苗床であることを是とした。

猫猫はまだ気付かないが……膣から垂れる……愛液が示すように……

次の準備はもう万端といった様子で……苗床としてはもう完成した。

 

 

 

向こう何年、猫猫が産んだ大蜘蛛達はその森を根城とし繁栄するのは確約されたも同然だった。

人知れず、洞窟内で嬌声があがる。ぐちょぐちょと粘液が絡む音が行為を物語る。

 

「はぁっ♥はっ♥あぁっ♥はっ♥♥この甘えん坊のガキども……もうすぐ、また妹が出来るからな……♥」

 

産み落とした子蜘蛛にせがまれ、乳を与える……傾国の美女がそこには居た……

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。