TS味ちょい強め
僕は……何も取り柄がない男だった。
人には何かしらの長所がある……そんな風に言われるけど、僕にはそんな物無かった。
ゲームや漫画に逃げて現実から目をそらし……液晶一つ、紙一つ隔てた空想の世界に潜り込む事ばかりが生きがいだった。
そんな中でも僕はFateシリーズに特にのめり込んだ、うだつの上がらない掃いて捨てるほどどうでもイイ僕とは真逆……
光り輝く英雄の願いを賭けた戦い、人類存亡を賭けた戦いに魅せられていた。
同時に……自分がこんな英雄のマスターに……なんてのは無理だと言うのも分っていた。
本当にどこまでも中途半端で空想に逃げても変に現実が見えてしまう……本当に本当にイヤな程に中途半端な自分だった。
そう、僕はヒョロガリで勉強も低空飛行の落ちこぼれ、就職先も底辺も底辺……そんな男だった。
「出来の良いコスプ……ぇ?」
前後の記憶がまるで無いけど、地べたに寝ていた。
固い地面で寝てるのは自分にはお似合いとは思わなくも無いけど……起き上がってみる。
手を地面に突いた際に見えた袖が……随分と自分には似合わない物だった。
ポリエステルとは思えない、艶々とした反物……本物の着物生地。
色合いは青……藍とも言える、内に黒、白と何層かになっていて……黒の生地の縁取りは金糸。
腹にも圧迫感、胸に重り……妙に重い頭……身に覚えの無い感覚が頭上と尾てい骨に……
そして……声、掌……なんだ、これは……?
「まち、がえる……物か……見間違う物か……嘘だ、こんなの……嘘だろ……?」
見間違える物か、聞き間違える物か……この着物……この声……この毛髪……!
どれも……僕が特にやりこんで破産するまで金を突っ込んだゲーム……FGOの推し……キャスター、玉藻の前。
どうして……僕がそう、なってるんだ? 願う事は多少はあったさ、こんな容姿で生れたらどんなに……とね。
何かの幻覚か死ぬ間際の幸せな夢か何かか……そう思いながらペタペタと身体を触っていく。
頬も喉も……気持ち悪いと思うくらいにすべすべで……抵抗感を感じない。
髭?そもそもムダ毛一つ生えていないじゃないか……尻尾も耳も自分の意思で動かせる……本物?
「は、はは……じゃあ、コレも……?」
眼下に映る膨らみ……B86……確かな巨乳と言うべき乳房に目が行く。
触る……? 推しの身体を乗っ取って……?
触ったら最後……呪い殺されたりしない……いや、推しに焼かれるならそれも本望か。
ふにゅり……
自分の掌で覆えない程……大きい……そして感覚が繋がっている……ほん、もの……?
「鏡……鏡はあったりしー……ないかぁ……」
玉藻と言ったら宝具の鏡……だが、それは流石に僕が中身だからか無い。
出せる気もしない……身体はどういう状態なのか……判明した。
……僕の記憶はどうだ? 思い……出せない? 出身校も地域も……え、どうなってる……?
流石に物覚えがバカな僕でもそんな白痴な程ではない……!
「……とにかく……ちょっと、横になれそうな場所を見つけよう」
布団が欲しいけど……そんな事は言ってられない。
気がついた場所は草原のど真ん中……遠くに家らしき物が見える。
とにかくそこまで行って……中身がゴミでも見た目は多分完璧な女神様、ちょっと下手に出て寝床をって言ったら用意はしてくれるだろう。
ついでに……顔面なども含めて……外見をしっかり確認したい。
これで顔が冴えない僕そのままだったりする悪夢だったら……興ざめも良いところだ。
歩きづらいようで身体に馴染む高底の下駄の足跡が地面に刻まれていく。
引きこもっていた自分とは思えない程身体は軽やかに動いていく。
遠くに見える家も……そう時間が掛からないかもしれない。
しかし、彼の漠然と無意識下にある現代日本だろう……等という思い込みは打ち砕かれる。
遠くに見える家屋は古い形式、藁葺きですらない……木の枝と泥で形成された原始的な家屋。
道路もただ土を踏み固めただけの物、車輪と思わしき轍もあるがかなり細い、馬車以下……
ともすれば過去の日本……もしくは創作にありがちだった中世ヨーロッパ風の地域なのか?
否、それも否という物。この街の住人はと言えば……
「スケルトン、ゴブリン……ウェアウルフ……」
彼のよく知る人ならざる者達、FGOで言うエネミーの面々であった。
そして……そんな中に別な者も見えた。
「なんで……捕まって……そんな、弱くないだろ……?」
Fateの中でも上澄みの戦力である槍の担い手、ランサーのアルトリアが見せ物のように海魔に襲われ……犯されていた。
その顔もあり得ざる物に彩られていた……恥辱ではなく……恍惚とした女の悦びに満ちていた。
運命に出会う前の、答を得る前の剣の担い手たるアルトリアであれば……精神的な綻びを突かれるかもしれない。
しかし成熟した女性である槍の担い手であるアルトリアがそんな陥落する物か……?
早く……そこから離れなければ……理性が警笛を鳴らす。
ジリジリと後退りするタマモ……ふと、音がしてそちらを振り向く……
『ギャギャギャ、新しい雌だ!!』
肌が緑、小柄……とは言い難いが野卑で群れて行動する亜人が数人……
言葉は理解出来てしまった、雌……つまり”女"として認識されている事がはっきりとした。
捕まればどうなるか、その末路も自ずと浮かんでしまう。
「……っ……い、イヤだ……!!」
拒絶の言葉と共に弾かれるようにタマモは走り出した……
その……亜人の街とも言える場所は入り組み……逃げれば逃げるほどに迷い……見渡す事が多くなる。
偶然にも見えたガラスに映った顔は……紛う事なきタマモの美貌であり……
これ以上無く焦りと恐怖に彩られた……冴えない青年らしい表情でもあった。
このとき、身体の異変に気付くことが出来たとしたら……逃げる以外の選択肢もあったかもしれない……
思わぬ形で顔は見れた……身体は完全に玉藻の物だ……身体能力もそれ相応にって所か。
息切れはしても……案外、動ける物だった。 第一臨のミニスカ巫女服だからかもしれない。
本物の玉藻程に動ける自信は無い……何分間と全力で走って逃げたのに転ばなかっただけ上等だろ。
現状、身を隠すにはちょうどいい森にまた潜り込んだ……向こうにとっても奇襲しやすいだろうがな……
あぁ、このジメジメとした暗い感じが落ち着く……
「は、はは……オレつれーなんてのは、まやかしに過ぎねぇんだ……」
転生?憑依?まぁどっちでもいい、僕のお先は真っ暗ってことはよく分った。
漫画やラノベみたいな事が起きて浮かれる事なんて出来やしなかった……現実はいつもそうだ。
期待するのが間違っている、悪い事ばかりが起きる……
逃げ切れた……とは思いたい、もう走るのは懲り懲りだ……
「潮の香り……近くに海があるのか?」
地上がこのザマ、海も酷い有様かもしれない。
亜人がああして闊歩していたのを考えるとルルハワ……スカイ島……夏イベの現地とも考えられなくは無い。
ルルハワなら人間がいてもおかしくないし……後者ならうり坊たちが居るはず……だが……
ともかく、あの集落からは離れないと……僕まで、捕まって……
「漠然と死んでしまいたいと思っていたけど……怖いな……」
意気地無しの僕は死ぬのが怖い……死にたくないからと逃げた。
犯される? 途中で男の僕がバレて殺されるかもしれないし……玉藻の身体だ、一通りヤられた後に妊娠出来ないとか判明して殺されるかもしれないし……
考え出したら切りが無い……とにかく
今は全力で逃げて……少しでも安全な方向に行かないと。
それに……すこしでも動いて離れないと……あの、乳上の顔を思い出してしまう。
「……あんなに、気持ちよさそうにするワケ……」
よほど、気持ちいいのだろうか? 興味が鎌首をもたげるが……捕まったら最後だろ。
この特異点? はとても……不思議な物だ。
徒歩でそこそこ歩いた先に見えたのは大海原……波は凪いでいるが泳いで渡れそうな島は見当たらない。
背後を振り返ると森の奥は霞んでしまっている……隔たりがある様にも感じる。
海は……砂浜があるエリアと削り出された岩のエリアとで分かれているみたいだ。
「陽キャ共なら遊ぶだろうがな……」
僕に必要な物は身を休めることが出来そうな場所を捜すこと。
遊んでいる暇なんてない……海辺で何か手に入らないか……もっと言えば漁師小屋みたいなのを期待していたが、無いな。
引き返すワケにも行かないし……この海沿いに歩いて行くか……
「森の方からも物音がする……クソッ、どうするべきだ……」
強烈な潮の匂いで誤魔化されると思っていたがそうでも無いみたいだ。
足跡もそう刻まれていない……見下ろしても見えやしない。
……胸は思い切り視界に入るが、それは今どうでもイイ。
「岩場に身を潜めるのが良いか……?」
森側からくるのは分ってる……ならば今は多少の危険は承知の上で岩場に身を隠すべきか。
目立つ髪色だから這いつくばるしかないよな……
下駄で侵入する場所じゃ無いが素足もバカのやることだ……よし、浸水してる様子も無い……ちょうどいい感じに隠れられそう……
ぐにゅり
何か踏んづけた?
「げ……ぇ……海魔……!」
両腕を取られたと思ったら……ぬるりとした気色悪い感触といくつかコリコリとした粒が感じられる触手の数々。
色合いは……青、紫……ギョロ目の狂気に彩られた聖女厨の顔がちらつくコイツは……海の魔性、海魔。
ヤドカリは居るだろうとは思って居たが……魔性もいるかよ……!!
「ぐ、ぅ……やめ、ろぉ……!!僕なんて……何の得にもならないんだぞ!?」
大きな口が此方を向く、喰われる……と思いきや触手がさらに這い回ってくる。
着物の上を滑り……胸と股座に穂先を巡らせる……
通じるかどうかも分らない、とにかく暴れながら……逃げようとしていたけれども……
くりゅ……つつー……ぴんっ♥
「ぉ……お♥」
触られた……乳首から……股の……豆からゾワゾワと電流が走る。
甘くひた走るコレは……かい、らく……?
そこばかりは、エロ同人みたいなことになってるのかよ……は、ははは……
目の前でさらに増える触手、胸は引きずり出され……スカートの奥にはりついていたショーツも引きずり出される。
いくつもの繊毛が見える触手のつぼみが開き……僕の身体に……玉藻の乳房に食らいつい――――
「ほぎょぉお゙ッッ♥♥」
のうが、やけ、る……
玉藻の身体を捕らえた海魔、その海魔は至って普通の海魔ではなく……当然の様に繁殖に適した変異が入っていた。
体液は女を変える、触手は締め殺すのではなく女を鳴かせる為に……その口は女の汁を啜る為に……
唯一にして原種と同じなのは……獲物を触手で捕らえること。
ぎゅぷ♥むにゅ♥
「ぉ゙ッッ♥お゙おぉおぉっっ♥♥」
岩場の影に身を潜めていた海魔……玉藻の身体から漏れ出る魔力を感じ取り伏せていたのだ。
捕まえることさえ出来れば絶対に苗床に出来る……その確信があるからこその行動だった。
……そう、この特異点に召喚される英霊……否、英霊の身体に押し込められたひ弱で精神的にも弱い人間達は仕組まれていた。
数多の世界において狩り尽くされその身体に宿す物を奪われ続けるエネミー達の悲哀が聖杯に宿り……具現化した。
本人達を辱めるのが最上だろうが……当人と同等の身体を辱め、苗床とし……栄える為の共有資産とする。
玉藻の前の身体を手にしたこのネガティブ思考の男は……そんな魂に選ばれてしまったのだ。
身体もそのままではない……本人が自覚出来ないようにうっすらと暗示を込めて仕掛けられた発情の呪いが常時掛かっていた。
海魔の触手が極上の肢体の局部に食らいつくと快楽が駆け巡ったのはその仕業。
むにゅぅ……ぐぃっ♥くりくりくり……ぴんっ♥
「ひぎゅぅっ♥♥ぉ゙あ゙ああぁ゙あぁっ♥♥」
何も言葉を放つことも出来ず、触手に生えているいくつもの突起により摩られ、擦られ……突起を何度も弾かれる。
それが衣服の上からでは無くなり……激しい露出をさらに拡げられて素肌に直接刺激を与えられていく。
触手が蠢き、肌の上を滑れば滑る程に玉藻の唇からは汚い獣の喘ぎが飛び出ていく。
全く親しみもない女の快楽というもの、呪いにより増幅されているのも相余って耐える事も出来ず……腰をヘコヘコ振って……
快楽により暴れる事しかできず、両腕を縛る触手を微かに揺らし……摩られる両乳房を大いに弾ませる。
これが英霊、玉藻の前の姿などと言えるわけも無い……無様な雌でしかない。
「ぉお゙ぉぉぉおっっ♥♥!?!?」
さらに……股を擦っていた触手は形を変え……肉棒のようになる。
この特異点における最初の一発を捧げるのは海魔であった……
最奥まで一気に突き上げ、玉藻の身体を目覚めさせていく。
本来であれば魔力供給程度しか意味が無い英霊との性行為……だが、この特異点に限って言えば……実際の性行為と同じ。
……否、それ以上の繁殖行為となる……妊娠してしまえば早急に子は出産可能なラインまで発育する。
その速さは母胎の苗床としての完成度に比例する……長くとも……24時間以内に産み落とされるに至る。
じゅちゅん♥どちゅっ♥ずちゅ♥ずちゅ♥
「ふへぇっ♥♥えっ♥おっ♥♥」
海魔に抱え込まれ、もう身動きも碌に採れなくなり……ジタバタと暴れる足が岩場の影から顔をだす。
快楽を受ける度にピンと伸びる様はイッているのを如実に示す……
身体の中と外……両方から開発は進んでいく……玉藻の……中に宿る青年の心も溶かしていく……
捕まってからは……もう終わりとばかり思って居た。
快楽漬けになり、このまま海魔の苗床か……オナホになるとばかり思って居た。
実際、記憶の途切れるまで喘がされ続けて……喉がイガイガする……けど、終わりじゃ無かった。
何度めか、愛撫アクメを晒した後気絶したらしい、気付いた時にはもう海魔の姿は無かった。
着物は酷い有様、身体も……無視出来ない疼きがある……身体に何かされてるのは明らか……
意識が飛ぶ寸前に感じた暖かさ……内腿のねっとりした感じ……そもそもだが……
「……この白濁……はぁ」
やられた……それは間違い無い、種を吐き出されてる。
しかし残念ながら魔術のマの字も分らん私には無意味というか……完全に無駄も良いところ。
身体の組成がエーテルの……仮初めの身体なら多少なりとも意味はあるかもしれないけれど……
どうにも……違う気がする。 胸に手を当てると確かな鼓動がある。
手首で脈を取ってみてもそう……ここまで再現されているモノか?
血は流しても仮初めの物だった……ハズなんだが……痛みなどは生存の為に必要だしうーむ……
むにゅり……ふにゅ……♥
「……やっぱり、大きくなってる」
目を背けようとしていたけれど……流石に胸に手を当てて考えてみれば目を背けることも出来ない。
だいたい……胸元の隠れ具合からしても違う……乳輪が見えている。
重い……乳首が辛うじて隠れる程度にしか着物を引っ掛けられない……
増えた重み、質量……そして……この胸の中の熱さは何……?
「エロ同人とかなら……いや、そもそもFateがエロ同人だったか……」
薄い本ネタなら……魔力が胸に溜まって母乳とかになるとか……膨らむとか……それが私のこの胸に起きていると考えてもおかしくはない。
は……男だったのに犯されて喘いだ挙げ句……この始末、か……
じく……♥
身体は興奮してならないみたいだ……正直、また捕まったらと思うと身体だけじゃ無く……
また……味わっても良いかもしれないと思う所もある。
終わるかもしれないのに……あの快楽をまた……なんて思うと狂いそうな気がしてならないのに……
「おかしくなってるのは……こうなる前から、か」
おかしい……なんて思うけれど、自己嫌悪を拗らせても死なないでグダグダと生き続けた時点で当におかしくなっているか。
ある意味……お似合いなのかもしれない、何にもなれずにいた男が最高の美女に変わって……ろくでもない相手に身を捧げる……哀れな末路。
戻るつもりはない……戻れる算段も無い……なら、私は……わた、し……?
「ぼ、く……どうなってるんだ……?」
意識が自然と……書き換えられている……?暗示、いや……刷り込み?
なんであれ……あの海魔にヤられた後から……イッて気絶したから?キッカケはなんであれ……考えられる事はそれくらい。
元凶は……玉藻の身体にするくらいの奇跡だ……聖杯が絡んでると思いたい。
こんなバカな事に聖杯を使うっていうのも……考え物だけどな。
まぁ玉藻をして聖杯に願う事が願う事だったからな……よくよく考えりゃ馬鹿な事に使うくらいでいいのか……
ろくでもないモノが聖杯だったりもする世界だ……
「海の方は海魔だけじゃ済まないだろうし……別な所へ……」
内陸には確定で亜人が居る……捕まれば家畜か苗床……一発吐き出して満足……なんて事はないだろ。
盛ったサル丸出しでパコパコとバカみたいに腰を振り抜いてくるに違いない……
女は全部孕ませ穴、都合の良い肉人形……そんな価値観で接してくるだろうさ。
……そういうのが容易に想像出来る。
「少なくとも……今は、まだ……無理だ」
まだ、普通に生きるって言うことを諦められない。
立ち上がって歩いて……岩場から戻る……
たゆん♥ぽよん♥ぽろっ……
……胸はもう、隠せないかもしれない。
玉藻となりつつある男の歩みは重く、放り出た乳房と同じく……ゆらゆらと揺れて逃げ出した当初とは趣が違う。
溢れ出る雌の匂いも強くなり……その香りは風に乗り森の奥へと流れていく。
潮の匂いに誤魔化されない濃厚な甘い匂いは雄を駆り立てる……
無意識下では雌化が進行していて雄に対しての屈服願望が根付き……元来持っていた無意識下の破滅願望も加味され緩く……
雄から逃げるという行動への抑制が掛かっていく。
「はぁ……ふ……熱い……」
身体の熱は籠もり続け……発情の色はもう隠せない。
自覚するしないに関わらず……その乳首が柔らかく落ち着くことも……孕み口が乾くこともない。
それが運命づけられてしまった、淫欲に沈むのも同じく。
次なる刺客もまた……すぐ側に……
――――どくんっ
「ぅ、ぉ……?」
腹の中に注がれた種も芽吹く、玉藻の卵子と結合した上、着床していたのだ。
小さな分裂は聖杯の後押しにより一気に胎動へと変わる。
その力強い鼓動は身体の奥から響き……母胎となる玉藻に微かな快楽として伝播していく。
また一歩……苗床に近づいていく。
「なに……が……?」
困惑する玉藻だが周りの雄達は待ってはくれない……四つ足の獣が静かに玉藻に迫っていた。
おかしい……下腹部が熱く滾るのもだけど……脈動が嫌な予感を胸に抱かせる。
圧迫感も心なしか感じるし……自覚してから……怠さが否めない。
こんなに怠いのは……インフルでも患った時以来じゃ無いか?
――――フゴッ
ぞわっと全身が粟立つ……背後に感じる音は何だ……
振り返ろうとするより先に逃げようとするが……身体が動こうとしない。
それに……強く感じるモノがある。
――――きゅぅっ……♥
身体の、熱い昂ぶりに……脳裏に浮かぶ情景……
『あぁん♥こぉんなケダモノにヤられてしまうなんて……タマモ一生の不覚……っ♥』
組み敷かれてパコられている玉藻……私が、望んでいるとでも……?
前掻きと思われる足音、鼻息……まさか、魔猪……!?
豚畜生に犯され……っ……♥ぁ、あへぁ……なんで、こんなに……興奮して……♥
……とんっ
「あっ……あっ♥」
あっけなく四つん這いにさせられて……背中に乗られて……もうぴっとりと押し当たる熱いモノ……
望んで……いるの……?私は、こんなケダモノ相手に……ヤられること……を?
でも、そうじゃないと説明がつかない……かるく小突く程度で……
のしかかる巨体、少し見返ると分るその巨体……サーヴァントとしての玉藻だったら絶対に苦戦なんてしない……
片手間に処分出来そうなサイズ……人並みに大きいけれどもそれだけだ。
だけども……私に抵抗出来た物では無いのは確か……
「これじゃ……本当にケモノ……♥」
言葉にしてみると余計に実感してしまう……抵抗も碌にしないで受入れてるように感じる。
ぁ……終わっていく、私……人間として終わって行ってる……♥
でも、私としては……これで良い、のかな……死ぬのと同意義だし……♥
穏やかな死……それこそ……私が望んだ事……そうだ、そうだった……なら、話は早いや。
なんでこんな初歩的な事を忘れてたんだ、あぁ全くもって私は……バカだな。
「ヤるんでしょ……私を堕としてみせなよ……♥」
豚のセックスってかなり激しいんだって調べた事があったっけか……
四つん這いで重たい身体を押しつけて……あぁ、ケモノ臭い……♥
放り出した乳房も垂れて……
ずちゅ♥ずどっ♥ごりゅ♥ごりっ♥ぱんっ♥ぱんっ♥
ゆさっ♥たぷんっ♥ばるんっ♥ばるるんっ♥ばるんっ♥
「ほぉ゙ッッ♥♥ぉほっ♥♥おぉぉぉっっ♥♥♥」
おもっ……ぃっ♥身体もっ♥腰も♥快楽のため……なんかじゃ無いけど、結果的に……♥
そんじょそこらの亜人なんかじゃ味わえない……激しさがっ……♥
身体を押さえつけられて……無理矢理、シェイクされ続ける感じ……ゾクゾクする♥
逃げられない……逃げたくない……だから、身体が動かないの……♥
理解すると納得するし……抵抗していたのがバカみたい……元々私はバカか……
お腹をかき回されて……使い潰されていく……こんなにも興奮するなんて……♥
はは……玉藻になったのは望外だったけれど……
びゅるるるぅっっ♥
「お゙ぉ゙お゙お゙ッッ♥♥♥」
こんなに幸せなら、もう万事オッケー……♥あは、お腹あつい……♥
魔猪の押し倒しをキッカケに雌としての自覚を得るに至った玉藻。
その結果は表情の柔らかさだけに留まらない、受入れた事により潜在的な抵抗が消え抗魔力とも言うべきモノが無力化された。
乳房の肥大化、発情の激化……排卵、胎児の発育促進……女性的な精神への変化が一気に進んでいく。
総じて、苗床となる上で重要な部分が完成したと言って良い。
「ほぉ゙ッ♥ゔぉッ♥♥おぉぉっっ♥♥おな、か……♥うまれりゅぅ゙っ♥♥」
ずどっ♥ずどっ♥どんっ♥どちゅっ♥
大きく実り、重ったるく揺れていた乳房はもう地面にその身をこすりつけ撓ませるに至り……
数十分前に着床したばかりの受精卵がもう大きな胎児に化けていた。
もちろんのこと孕んでいるのは……海魔の子。
その重い腹と大暴れする幼い海魔から産まれるモノと勘違いを起こしているが……まだまだ余裕はある。
臨月となるまではまだ猶予はある……その間に魔猪の種が一発、二発と注がれる。
迎え棒と言えばいいかもしれないが……玉藻の身体にかなりの負荷をかけている。
……突かれる度によがり、悦んでいる様子からは疲れは見えないが胎児にあらぬ刺激を与えていた。
フゴッ……フゴッ……
「あ゙ぅっ♥♥あ゙っ♥お゙っ♥おっおっ♥♥」
玉藻も魔猪も胎児を気遣うことよりも……性行為……快楽を貪ることに注力していっていた。
快楽に心が蕩けた……この世界で目覚め、最初に出会ったランサーアルトリアと同じ末路だ。
びゅーっ♥びゅるるぅっ♥♥どちゅっ♥どちゅっ……♥
「ぅお゙おぉっ♥♥おっ♥――――っっ♥♥」
魔猪の子種が実を結ぶまで……性行為は止まらない。
それまで……子を産む穴に栓がされ……何度も何度も腹に子種が注がれていく。
産んだら即妊娠……恐るべきループに嵌って行っていた。
いえ、もう……この身がどうあるべきか、分ってきました。
私は生れが間違っていた、こうあるべきだったのでしょう……ふふ♥
乳房は大いに膨れ上がり……私の華奢な身体にあのおっかない母の化身、頼光さんみたいなデカ乳がぶら下がってしまいました。
これでは……もうマトモに動けるワケもありません、重いったらないです。
その上……そんな大山脈の奥にまた膨らみが……ボテッ腹ですよ。
見事なまでに妊娠してしまったワケです、父親は海魔でしょうか、猪でしょうか……
何にせよ、マトモな子でないのは確実……なのですけど♥
「早く……産まれてぇ……♥」
胸の奥から湧き出るこの衝動……母性なのでしょう、早く産んで抱き上げ……この胸に……と願うのです。
まぁアレでしょう、本家玉藻の願った幸せな家庭……小さくとも素敵なマイホーム……
マイホームはまだですけど、幸せな母子家庭は築けそうです♥
あとはそうですねぇ……またエッチの相手を捜しまして私の方から誘ってアバンチュールとしゃれ込みましょうか♥
ズキッ……ドクンツ♥ドクンツ♥
「ぅ゙ぐっ……」
大きく膨れ上がったお腹から今までに経験したことない痛みが……陣痛、ですねぇっ……!
同時に胎動通じて快楽が来るからマシなのかもしれませんけどぉっ……
事前に握りしめる木の枝とか見繕っておいて良かったです……っ!
時間があればもうちょっとマシなモノも探せたかもしれませんけど……無いモノはしょうが無いですしぃ……!
「ぜぇったいに無事に産めるっ……絶対の自信があ……ぁああぁ゙ぁあ゙ぁぁぁぁ……!!」
痛い、すっっごく痛い……!!なにこれバカ?神は何故にこんな痛みを!?
私の身体、神の分身でしたわ……じゃあなくて、現実逃避したくても出来ないですってこの痛さ。
うっぉメリメリ言って……あ、これ私裂けてオープンセサミされ――――
めりめりめりぃ……ずるぅ……
産まれ……あ、まだ続く……まだ残ってる……!!
「ふっ、ふぅぅっ……!!」
歯噛みして全力でいきむ、痛みとほんの少しの快楽で頭がどうにかなりそうですけど……!!
もう始まったからには止まらないですしぃ……やるっきゃねぇ、私が始めたモノですしぃ!!
「あっ♥ちょっとストップ♥今ママはたいへんでぇッッ♥♥」
ぎゅぷ♥ぢゅぅっ♥ぎゅむっ……むにぃぃっ♥♥ごっきゅ、ごっきゅ♥
お産の最中にもう元気に一人歩きするマイ、スウィートベイビー、海魔ちゃんが胸に。
あ、マズイと思ってもお腹空いてる海魔ちゃんが我慢出来るわけないですよねぇ!!
はい、ぱっくんちょ♥ビン勃ち乳首とデカ乳輪ごと包まれて授乳開始。
タマモの脳内に溢れる母性本能、多幸感……存在しない旦那様との甘い一時……
――――あ、いく♥むり♥
「――――ッッ♥♥ふぎゅっ♥お゙ぉぉぉおぉぉっっ♥♥」
出産しながらアクメとかもうダメですっ♥戻れませぇん♥
タマモ、一生ここで雄の皆様にご奉仕させていただきます♥
出産と共に絶頂し意識が朦朧となる玉藻……股座から飛び出た赤子は二匹目の海魔であり……その身体には胎盤との繋がり……
血が通った子である証、へその緒が繋がっていた。
まだまだ腹の膨らみは収まらない……海魔だけでもまだまだ居るが……さらに、玉藻の腹には新たな命……
魔猪の子が宿り、爆速で大きくなって来ていた……そして、お産で絶頂した艶やかな声を……
濃厚な母乳の香りに誘われ……また別な雄が近寄っていく。
今度は忍び寄る必要も無い、逃げられる身体でも無い……身体に纏わり付く魔力の質も違う。
魔物達に都合の良い……餌に成り果てたその魔力……苗床へと墜ちきった女の証。
「ぁへ……♥ぇ……へぇ♥」
そうでなくとも……股を開き、上の空で喘ぎを漏らすその姿を見れば……一発で分かる事だろう。
乳房の発育も留まる所を知らず……さらに膨らんでいく……
そのうち、パッションリップにも相当する乳房になろう……が、そこまで行けば何処かの巣穴に持ち帰られる事だろう。
……玉藻の前になってしまった者の行く末はどうなるか……多数あるが……
どう転んでも雄に媚び売り、犯し犯され、孕み……そして産む……淫欲のサイクルの中であるのは間違い無い。