【旧版】「欠番覇王の異世界スレイブサーガ」※全話掲載完了 作:ぷるっと企画@園島義船
2018年5月~2021年10月までなろう&カクヨムで連載していたものの保存版となりますので、こちらが完結することはありません。(全710話)
※新版の「覇王アンシュラオンの異世界スレイブサーガ」がなろうで連載中ですので、続き(リメイク含む)はそちらをごらんくださいませ。
https://ncode.syosetu.com/n7933hg/
武人という存在が生まれてから、常に覇王は存在してきた。その強さに人々は憧れ、敬愛し、怖れ、崇めるからだ。
覇王であることは、強さの証である。
強さそのものは、それだけで多くの人々を惹きつける。
単身で強さを求め続け、最強の武人になった者もいる。一国の王になった者もいる。商人になって成功した者もいる。
あるいは、全世界をまとめた【大陸王】のように、本当に世界を統一してしまった者もいる。
どのような悪行を成した覇王であれ、その名は必ず
覇王とは、そういう存在なのだ。
ただし、例外もある。
ごくごく稀にだが、【欠番】が生じることがある。
歴史に名を遺すことに、何らかの不都合な理由が生じた場合。または、当人がひたすらに覇王であることを隠していた場合。もしくは、単純に空白の時代に存在した覇王等々、どうしても欠番が生じることがある。
人々から称賛される偉業を成したにもかかわらず、名が遺らないのは、名誉を求める人間ならば苦痛でしかないだろう。
それでも自分を消せる者がいれば、まさに自己犠牲の鑑であり、真に尊敬される人物であるといえる。
まさに英雄であり、完全なる王である証明を、自らの行動で成したのだ。立派である。
―――そう、立派であればよかったのに
この人物も、そんな高潔な理由で欠番になったのならば、まだ救われた。
しかし、この男が欠番になった理由は、そういった類のものではない。
なぜ、そんなことがわかるのか、と思っただろう。
欠番なのだから、資料が残っていないはずなのだ。
ならば、我々に遺された口承の一つを、ここに示そう。
ある男が、山奥で修行していた。覇王になるための鍛錬である。そして、ようやくにして修練が終わり、免許皆伝となった。
「さあ、これからどうする? 何をしても自由じゃ。おぬしの好きにせよ」
そう師匠から言われた男は、しばし考えたあと、こう答えた。
それはもう満面の笑みで―――
「はい、これからは、【従順な女の子たち】と一緒に、好きなだけイチャラブ生活を送りたいと思います!!!」
そして、彼は欠番覇王になった。
この物語は、欠番覇王となった一人の少年による、ギャグがあり、シリアスがあり、まったくどうでもよく、無価値で、不道徳で、非倫理的で、それでいながら何かの足しにはなるかもしれない、そんなお話である。
しかし、彼には一つだけ大きな問題があった。
そう、【姉という存在】が、彼のすべてを狂わせていくのだ。