【旧版】「欠番覇王の異世界スレイブサーガ」※全話掲載完了 作:ぷるっと企画@園島義船
「さすがに…疲れた……な」
キャンプに戻ると、ガンプドルフが倒れた。
即座にコテージに運び込まれたので、アンシュラオンも一緒に付いていき、改めて診断する。
「だいぶ無理をしていたようだね。ミイラみたいに細胞がカラッカラだ」
大きな傷はすでに回復術式で塞いでいるが、それだけで消費した生体磁気が戻るわけではない。
それだけ死力を振り絞ったのである。
「やっぱり魔石のせいかな?」
「そうだ。無理やり強化するのだ。代償は仕方ない」
シャクティマズ・グラズム〈雷範の結合者〉は、BP+2000という強力な効果があるが、あれは雷妖王からエネルギーを強制注入されているようなものだ。
他人の力、それも精霊というカテゴリーの異なる力を受け入れるのだから、いくら媒体があっても細胞が傷つくのは仕方がない。
(そっか。サナはオレが命気を与えているから大丈夫なんだ。また一つ勉強になったな。『エル・ジュエラー』がもう一人いると比較できていいね)
実はガンプドルフも『エル・ジュエラー』。魔石の力を九十パーセント以上引き出せる適合者である。
ただし、サナとの最大の相違点は、アンシュラオンという庇護者がいるかどうか。この消耗度を見る限り、その差はかなり大きいようだ。
「魔石でこれなら聖剣を使ったらもっと危ないんだろうね。温存するわけだ。仕留め損なったら終わりだもんね」
「だからこそ我々の艦隊は粘り強さを重視している。仮に私が倒れても戦局が急激に悪くならないように耐えるのだ」
「なかなかのギャンブルだね。まあ、賭けられるものがあるだけましだけど」
「…少年は元気だな。ずるくないか?」
「本業は戦士だからね。回復力が自慢だよ。はい、命気風呂。おっさんも遠慮なく入るといい。そうだな…おっさんだと二時間もあれば戻るんじゃない? オレと相性良さそうだしね」
「本当に…君はすごい男だよ」
ベッドからよろよろと立ち上がると、そのままドボン。
服のまま命気風呂に突っ込むが、特に問題はない。服も綺麗になるので一石二鳥だろうか。
「ふぅ…これはいい。身体が…細胞が癒されていくのがわかる。命気はいいな。私も欲しい」
「ねぇ、オレが勝ってよかったの? 大丈夫?」
「あれ以上、手加減されても困る。これでいい。…心配するな。この程度で求心力は低下しないさ。聖剣王国にとって聖剣の存在は大きい。その神話が生きていれば問題はないのだ」
アンシュラオンもハンデを負っていたが、ガンプドルフも聖剣を使っていなかった。
あくまで騎士たちに力を見せ付けるのが目的である。これくらいが落としどころとしてちょうどよい。
「これで君も騎士たちから信頼されるだろう。少なくとも実力を疑う者はいないはずだ」
「両方の面子も考慮しないといけないなんて、提督閣下は大変だ」
「そうだな…これからも大変だ。三日後には捜索作戦が待っているからな」
「防具とか壊れちゃったけど、支障はない?」
「私にはまだ聖剣と魔人機がある。大丈夫だ。それに戦艦と合流できれば鍛冶師に直してもらえるからな。まだ予備の鉱石が残っていたはずだ。修理は可能だろう。…怒られるかもしれないがな」
「司令官なのに怒られるの? 相手は鍛冶師でしょ?」
「聖剣王国では優れた鍛冶師の地位は高い。そこらの上級軍人よりも上だ。特に今回同行してくれた職人は特別だからな。あくまで協力者という立場で接している」
「いいね。楽しみだ。オレの目的はスレイブ・ギアス用の鉱物だけど、良い武具にも興味がある。それがあればサナたちが強くなれるからね」
「君の剣はどうする? 作るか?」
「しばらくは命気で作った剣でいいよ。取り扱いも楽だしね」
アンシュラオンが、あっさりと命気剣を生み出してみせる。
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名前 :命気剣
種類 :剣
希少度:AA
評価 :A
概要 :水の最上位属性である『命気』が結晶化して生まれた剣。
効果 :攻撃力B+1.5倍
【詳細】
耐久 :A/A
魔力 :A/A
伝導率:A/A
属性 :命
適合型:物質
硬度 :A
備考 :
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命気剣のステータス自体は、トールガイアに比べると数段見劣りする。
しかし、最大の長所は『いくらでも作れる』『好きに形を変えられる』といった汎用性と手軽さにある。自分の生体磁気から作れるのでお財布にも優しく、特段のメンテナンスも不要。
管理や整備がずぼらな自分には、まさにうってつけの武器といえる。
「反りを入れれば刀にもなるし、伸ばせば槍にもできる。投げつけたまま回収しなくてもいいし、遠隔操作もしやすい。ね、便利でしょ? 物干し竿にもできるよ」
「まったくもって…規格外だな。恐れ入る」
これに関連して、もう一つわかったことがある。
(剣用に作ると、また少し違った感じになるんだよな。剣として確立されるというか…これもデータ上のアイテムとしての違いかな)
普通に回復用に命気を使うのと、結晶化させて使うものとは違いが生まれる。
さらに同じ結晶化させたものでも、単に固めるものと剣にするものでは『カテゴリー』が異なっていることがわかる。
剣として生み出すとデータ上でも『剣』となり、命気としての性質がやや失われるようだ。
スラウキンに提供した命気結晶とは違う、という意味である。
(剣としての能力も高いってわけじゃないしね。あくまで繋ぎだな。やっぱり鍛冶師が芯をちゃんと作らないと駄目なんだなぁ。しっかりしてるよ、ほんと)
「周辺の警戒はオレがやっておくから、おっさんは出立まで休んでいるといい。それより作戦のほうが重要だしね。そっちの準備を万端にしておいてよ」
「わかった。たまには休んでもいいか。…この風呂は癖になりそうなほど心地よいしな……眠りそうだ」
「ゆっくり寝てもかまわないさ。いくら強い武人だって、常時気を張り詰めていたら駄目になる。休むことも仕事だね」
「ところで、グランド・リズリーン〈偉大因子共鳴〉が起きていたのか? シャクティマが『大海の女神』が来たと言っていたが…本当か?」
「そうみたいだけど…あのお姉さんって女神なの? たしかに海を作ってたな…。女神って二人だけじゃないんだね」
「我々人類を生み出したのは、光と闇の女神といわれている。だが、それ以外にも同格の女神は何人かいる。その一人が大海の女神…『
「赤い着物を着ていたから紅御前なのかな?」
「世間一般では、かなり珍しい女神だ。出会った人間も数少ないという。どんな人物だった? 私も剣の使い手として興味がある」
「いや、すごかったよ。あれはすごい」
「そんなにか!?」
「うん、闇の女神様に匹敵すると思う」
「ふむふむ、なんと。さすがだな!」
「そうそう、めっちゃ―――【おっぱい】が大きかった」
「そうか! おっぱいが……ん? おっぱい?」
「うん、おっぱい」
イエス! OPPAI !!
FUUUUUUUUUUUUU!!!
「でも、体格も大きかったからね。闇の女神様とどちらが大きいかは、なかなか議論の余地があると思うんだ。そりゃ身体が大きければ、乳だって大きくなるもんだ。『ふくよかな女性の巨乳は本当に巨乳なのか問題』とも繋がるんだけどね。たしかにちょっと前までは、オレも否定派だったよ。でもまあ、海の女神様を見ると考え方も変えないといけないかなぁとも思う。結局はどれも素敵なおっぱいだし、実際に触る面積が大きいんだから、それも巨乳なんだよね。でも、業界では根強い反対派もいるし…難しい問題だ。こうやって二大巨頭が出てきちゃうと、また業界が荒れるよ」
「業界が…あるのだな」
おっぱい業界の勢力は大きい。油断するな!
ちなみに、おっぱいの妖精も所属しているのでよろしく。
「あっ、海の女神様は太ってなんかいないよ。ただ体格がいいってだけでね。そのうえで胸も大きいんだ。でも、やっぱり触ってみないと評価は難しいや。オレの予感だと、柔らかさでは闇の女神様のほうが上だと思う」
「うむ…その……そうか。そ、それで…剣のほうはどうなったのだ?」
「因子のほう? 一応解放されたみたいだよ」
「しかし、グランド・リズリーンが起きても我々には感知できなかった。普通ならば周囲も波動を感じるはずだ。そうなると少年の内部でだけ起きていた現象なのだろうな」
「それだけ秘匿性が高かったのかな? そういえば何か変なことも言っていたな。【オレ自身が因子を封印していた】、みたいな。おかしい話だよね。普通はそんなことしないし、意味がわからないよ」
「ふむ、自らで因子の封印か…。珍しいが、無いこともない」
「え? そうなの?」
「因子が高くても振り回されてしまうことがあるからな。実際、私も因子をすべて使えている感覚はない。雷王・麒戎剣が使えているのならば『5』はあるのだろうが…それ以上は安定して使える自信はない」
「そっか。変に因子が高くて暴走する可能性があるなら、いっそのこと減らす手もあるのか」
「因子の質の問題もあるだろう。無理やり覚醒させられた力と、自然に成長して身に付いたものとは質が異なる。たとえば『薬物』だな。薬を使えば因子を強制的に上げることはできるが、やはり邪法だ。一時的に効果はあっても普通に育った力よりは劣る」
このあたりはサリータとベ・ヴェルの違いといえるだろう。
サリータをアンシュラオンが時間をかけて育てているのは、そのほうが最終的に強くなるからだ。
一方のベ・ヴェルは短期的には強くなれても、そこで打ち止めの可能性がある。しかも寿命を大きく削るので長生きもできないだろう。
短期的に強くなるか、しっかり育てるか。求めるものの違いともいえる。
「そもそもさ、オレは能力を使って理解できるけど、おっさんたちってどうやって因子の情報を調べているの?」
「主に技だな。自分がどれくらいの技を修得できるかで調べることが可能だ。昔からある有名な技は、因子レベルごとに明確に分けられているのだ。それが言い伝えられて世界全土に広がり、書物にされている。道場にある秘伝書とかがそうだ」
「なるほどね。覚えられなければ才能がないってわかるのか。でも、相性とかもあるし、埋もれている人材も多そうだね」
「それも君ならば発見できるのだろうな。極めて優れた能力だ。使い方次第では、とんでもない軍団を生み出すことができるだろう」
「その教練には、おっさんたちの力が必要だけどね。役割分担ができていいんじゃない? 当たり前だけど、正統派の武術を習うのも効果的だね。特に普通の人間には有効的だ」
「役に立てたのならば何よりだ」
「ねぇ、【記憶】も…意図的に忘れさせることはできるの?」
「それも言われたのか?」
「うん」
「ふむ…それならば、むしろ少年のほうが詳しいのではないのか。そういった術式もあるのだろう?」
「まあ…ね。でも、自分でかければわかると思うんだよね。今は術士の因子も覚醒しているから調べたけど、そんな痕跡はなかったんだ」
「術の世界は奥深いものだ。我々にはわからないことが多い。ただ、紅御前が言うのならば嘘ではないだろう。気に留めておいたほうがいいかもしれん」
「言われた当人は、気になって忘れられないって」
「それもそうだな。君も災難では私に負けてはいないな。ははは」
「あまり同類にされたくはないけど、否定もできないよ。それじゃ、オレは行くね。ゆっくり休みなよ」
「少年、これからも頼む」
「確約はできないけどね。利益があるのならば一緒にいてもいいよ」
「そうなるように努力しよう」
その後、珍しくガンプドルフは深い眠りに落ちた。
この東大陸に来てから一度も気が休まることはなかったが、今ようやくにして久々の安らぎを得ることができたのだ。
それもこれも、自分と同じ英雄がいるから。
(オレは責任がないだけ自由だ。少しは真面目に手伝ってやるか。結果が出ないとオレにも利益が出ないからね。一緒に行動している間は『仲間』だからな)
ソブカと組んではいるが、あちらはあくまで商談相手にすぎない。利益が出なければ、あっさりと切り捨てるだけのクールな関係だ。
一方のガンプドルフは、武人として自分と張り合えるだけの実力がある。
やはりアンシュラオンも武人だ。闘いによって結びついたものは金に勝る。
この瞬間、初めて下界で『仲間』と呼べる関係を築いたのであった。それもまた悪くないものである。
アンシュラオンがコテージから出ると、サナたちが待っていた。
「どうだ、サナ! お兄ちゃんは強かっただろう!」
「…こくり!」
サナが走りよってきたので抱き上げる。
興奮していたのだろう。頬が少し赤くなっている。
(今までは乗り越える壁を用意して戦わせていたが、上級者の戦いを見せるのも勉強になるはずだ。目的地がはっきりするからな)
今のサナのレベルでは、どこまで動きが見えたのかはわからないが、見たものは忘れない子だ。いつか役立つ時が来るはずだ。
しかも英雄同士の戦いとなれば、滅多にお目にかかることはできない貴重な体験となる。
あの熱量、あの激しい力のうねりを少しでも感じ取ってくれれば、それだけで十分であった。
「雷の使い方はガンプドルフのほうが数段上だ。サナもあれくらい強くなろうな。お前はまだまだ成長期だ。これからもっともっと強くなれる。さっき見たものも全部糧にするんだよ」
「…こくり」
「よしよし、いい子だ。セノアもちゃんと見ていたかい?」
「は、はい! す、すごかったです! 速すぎて、ほとんど見えませんでしたが……」
「それでも魔力弾は見えただろう? ああやって形を変えることで、いろいろな場面で使えるんだよ」
「え?」
「ほら、ハンマーみたいな形にもしたでしょ? ミサイルも使ったし」
「あ、あれって魔力弾だったんですか!? も、申し訳ありません! 気づきませんでした…!」
「うん、そっか…わからなかったか。まあ、説明もしていなかったし…しょうがないかな」
残念。まったく気づいていなかったようだ。
といっても、それが魔力弾だと知ることに意味がある。
「少しずつ理解していけばいいよ。オレも君たちが強くなるために努力するからさ。サリータも鎧の重要性はわかっただろう? 自分を鍛えることでさらに性能が引き出せる。あれだけ強固だと攻める側も苦労するんだ」
「は、はい! 勉強になりました! そ、その…レベルが高すぎて……わからないことも多かったですが…」
「それはサナだって同じだ。それでいい。いつか役立つ」
「はい…」
「それじゃ、これからサナとサリータは特訓だ。練習がてらにオレが相手をしてやろう」
「ありがとうございます!」
「…こくり!」
こうして夜まで二人の鍛錬に付き合う。
ガンプドルフは倒れたのに、この男はまだまだ元気。
このあたりを考えると接戦に見えたあの戦いも、まだまだ大きな差があったと思うべきだろう。継戦能力の重要さを改めて知るものだ。
しかし、それがよかった。
因子レベルが―――上昇!!
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名前 :アンシュラオン
レベル:124/255
HP :8800/8800
BP :2430/2430
統率:F 体力: S
知力:C 精神: SSS
魔力:S 攻撃: S
魅力:AA(※SSS) 防御: SS
工作:B 命中: S
隠密:A 回避: S
※姉に対してのみ、魅了効果発動
【覚醒値】
戦士:8/10 剣士:8/10 術士:6/10
☆総合:第二階級
異名:転生災難者
種族:人間
属性:光、火、炎、水、凍、命、雷、王
異能:デルタ・ブライト〈完全なる光〉、女神盟約、情報公開、記憶継承、錬成、対属性修得、物理耐性、銃耐性、術耐性、即死無効、毒無効、精神耐性、下級商人、扇動者、年下殺し(恋愛)、妹過保護習性、姉の愛情独り占め
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(念願のレベルアップだぁあああああああああああああ!!)
思わず叫んでしまいたくなったが、ぐっとこらえて独りで噛み締めることにする。
主な変更点はこちら。
レベルが2上がり、124に。
魅力が1上がり、AAに。
いろいろいじっていたせいか、工作が1上がってBに。
攻撃も1上がってSに。
剣士の因子が6から8に、術士の因子が5から6に。
階級が第三階級の『
そして、戦士から『戦剣術士』に。
火と雷を多用した結果なのか、『炎』と『雷』属性を身に付けた。
術士の因子を解放したので『錬成』を、商会を作ったおかげか『下級商人』をゲットしていた。
(『戦剣術士』…か。全部を使えるってことでいいんだよな? もっといい分類はなかったのか? いや、三つ使えるほうがレアだから仕方ないか)
剣士因子は一気に8まで上昇。というよりは戦士が8なのだから、これが本来のアンシュラオンの資質なのだろう。今までが歪だったにすぎない。
術もツインミユーズ・ドライブ〈双因子覚醒〉のおかげか、めでたく一つ上がっている。こちらはデルタ・ブライト〈完全なる光〉に内包された形になっているので、改めての表記はないようだ。
その結果、ランクも上がる。
第二階級の超零級とは、『聖魔すら超えた者』という意味がある。
たとえば雷妖王は、精霊の中で上位の存在なので『聖なる守護者』と称することもできるだろう。魔は、邪悪なものではなく『支配者』のような人間を超える存在を指す。
それら両者すら超える存在が、超零級。
戦士因子だけでもこれだけ強いのに、双因剣も身に付けてしまった。一気に攻撃力が高まったので、今後は防御が固い相手でも有利に戦えるだろう。超零級は納得である。
ただし、能力値に関しては言いたいことがある。
(どうして統率が上がらないんだ!! オレだってがんばっているのに!!)
安定の統率Fである。
これはもう上がらないんじゃないかと思えるほどに、まったくビクともしない。ガンプドルフの鎧より強固だ。
(というか、この数字って本当なのか? どうにも信じられないんだよな。姉ちゃんたちに比べると、なんかオレだけ弱い気がする…。まあ、レベルもまだ低いし、これからが成長期だよな。うん、きっとそうだ)
身内三人組に関しては第一階級の神狼級なので、まだまだ差がある。
比較対象が悪いせいもあるだろうが、能力値だけ見れば半分しか到達していないわけだ。
しかも、ここからが大変だ。
(また封印が解除されて、一気にどばーっと強くなる! なんて展開は、あまり期待しないほうがいいな。それなら因子が解放された段階でもっと上までいっているし、強くなる努力を怠るなってお姉さんからも言われたしね。逆に言えば、ここからがスタートラインなんだろうな。…さすがに気が滅入るな)
因子レベル8は、人間が到達できる最高峰といわれている。
実際は9、10とあるわけだが、そこはもう神々の領域。選ばれた人間にしか到達できない世界である。
そして、最低でも剣士因子は「10」にまでしないといけないらしい。紅御前の発言によって、それは確定している。
ただ、上げ方に関してはもうわかっている。
今回同様、死闘を演じるしかないのだ。
(オレの前に現れる強い者たち…か。まっ、環境が勝手に変わってくれるなら楽でいい。いちいち自分で何かしなくてもいいんだ。気楽にやるさ。オレはいつだって好きなように生きるだけだからな)
ともあれ、レベルアップは嬉しいアンシュラオンであった。