わかさぎ姫と自分、二人ともに入っていた別件の用事が終わり、久しぶりに霧の湖を訪れた今日。そんな自分を出迎えてくれたのは、見慣れた和服に身を包んだ想い人の可憐な姿と再会を喜ぶ挨拶、そして、来て早々だけど見せたい物があるから少ししてからいつもの場所に来て欲しい、という旨の言葉だった。
正直に言うと、本当に早々だなあ、と思った。だが、見るからに気持ちが逸ったわくわくそわそわ満載の表情を見たら、断るなんて考えは一切浮かばず、すぐに了承を返すと彼女は満面の笑みで頷いて奥の方へ泳いで行ってしまった。
しかしこんなに急かすとは、会わない間によっぽど珍しい石でも見つけたんだろうか、なんて考えつつ待っていると、程なくして奥から丸い小石が乗った葉っぱがふわりと流れて来た。
そんな、二人だけが知るいつもの合図を受けて、さて何が出てくるやらと、自分も茂みの奥へ向かう。
「お帰りなさいませ、ご主人様。……ね、ね、どうかな?」
茂みの奥で待っていたのは、黒と白をメインの色に据えた、それに関する知識など殆どない自分にも一目でメイドだと分かる服装を纏った、美しい人魚のメイドだった。
その衣装はエプロンの肩辺りからスカートの縁、ヘッドセットにもフリルが多くあしらわれて可愛らしく、ウエストは和装の帯をイメージしたようなデザインでと、全体的に普段の和服を意識した拘りの意匠のメイド服だ。
また、そのウエストが和服以上に腰回りに密着しているせいというべきかお陰というべきか、わかさぎ姫の大きな胸が普段よりも更に強調されており、一段と圧倒される。エプロンが腰から下にだけ伸びているタイプで胸元はワンピースだけであり、しかもその胸元の留め具がボタンのみなのが心配になってしまうほどに。
それらを一通り見てから、わかさぎ姫の笑顔を見て、改めて全体を見直して、ため息を漏らす。それしか出来なかった。
「……○○? その、どう?」
「ああ、ごめんごめん。あんまり可愛いから、つい黙っちゃって。うん、可愛い、めちゃくちゃ可愛いよ」
「本当?」
「本当」
しっかりと大きく頷くと、彼女ははにかんだ微笑みを見せ、えへへー、とこれまた可愛らしく笑う。
「で、もしかしてだけど、それが前に言ってた……」
「うん。紅魔館でお手伝いしていた時に着ていたメイド服よ」
こちらの問いにわかさぎ姫はスカートの裾を軽く摘んで持ち上げながら、そう答える。
紅魔館へメイドとしてお手伝い。それがまさに、わかさぎ姫の方に入っていた野暮用だった。それも十日ほど、彼女の友人達も含めて、だ。
「でも、何でその服がここに?」
しかし、仮に手伝いが終わったとしても、何故わかさぎ姫の物となっているのか。当然、彼女の自前なんて物ではないので、普通は返すものなのでは。
「あのね……」
すると、わかさぎ姫はその理由も含め、このメイド服について色々と教えてくれた。
まず、このメイド服自体はなんと特注品で、メイド長の友人の、裁縫や衣装作りが非常に得意な方に作って貰ったものらしい。とはいえ、本職は人形師らしいが。
わざわざそこまでしてくれるなんて、短期の助っ人にしては破格の扱いだが、「こうすれば頑張らざるを得ないし、次もお願いしやすいでしょ?」とはメイド長直々の言葉。実際、帰り際にまた忙しい時には、と頼まれたようだ。
また、次の機会まで服は保管しておく、と言われたものの、わかさぎ姫含む三人は皆一度持ち帰ることにした。その際、持ち帰る理由をメイド長に詳しく尋ねられこそしなかったが、その理由は全員同じなのではとは彼女の弁だ。
「……というわけなの。さて、説明も終わったところで、何かして欲しいことはありますか、ご主人様?」
「え、して欲しいこと?」
わかさぎ姫は一通り事情を話し終えるとそう続け、小首を傾げてにこりと笑う。それにこちらから聞き返すと、彼女は「ええ」と頷いた。
「今日の私は○○だけのメイドさんよ。何かない?」
なんと、意欲的にも自らメイドを志願し、頼まれごとを買って出ようとしてくれていた。……しかし、その気持ちはとても嬉しいのだが。
「うーん……、一緒に居てくれるだけでも十分だよ」
「むー、とっても嬉しい言葉だけど、今はそういうのじゃなくて……」
遠回しに特にないと伝えると、わかさぎ姫は不満げな眼差しでこちらを上目遣いに覗く。
何かしてあげたいオーラ全開の彼女には悪いが、どうしても。
「家ならともかく、ここだとなぁ……。メイドさんにしてもらうことと言えば家事なんだろうけど、そういうのは無理だし……」
そう、出先なので掃除や洗濯は出来ないし、料理というのも、近場の林にでも行って生っているか分からない果物や木の実を何とか探し、それらを剥くぐらいが精々だろう。それだけでも嬉しいと言えば嬉しいが、わざわざしてもらうには苦労と手間が多大すぎる。
「じゃあ、家事に限らなくてもいいし、メイドさんらしいことって拘らなくてもいいから、何か無い?」
「……じゃあ、何か思いついたら言うから待ってくれる?」
「うんっ、何かあれば、遠慮なく言っていいからね?」
奉仕精神溢れるわかさぎ姫に一旦そう返すと、彼女は張り切った様子で返事をする。そうして取り敢えずその話は脇に置いて、話を再びメイド服の方へと戻す。
「それにしても、本当に可愛いし、似合ってるよ。この服のデザインって、姫が頼んだの?」
「ふふ、ありがとう。デザインはね、皆で考えたのよ。あ、でもメイド長はお仕事があるからって先に戻っちゃったから、残った四人でだけどね。まず、ここは……」
先は細かく触れなかった服飾について尋ねると、わかさぎ姫は嬉しそうに話し始める。ここは私、こっちは影狼ちゃんと蛮奇ちゃんが、と思い出を振り返りつつ笑顔で話す彼女の様子は、いつまでも聞いていたくなるくらい可愛らしい。
こちらから全く口を挟まないでいるとわかさぎ姫は楽し気に解説し続け、あっという間に粗方の説明を終えた。
「見えてる部分はこのくらいかな。……あ、ごめんね、私ばっかり喋って……」
「いや、聞いてるだけで楽しかったよ。まだ聞き足りないくらい」
ついつい独壇場となっていたことを恥ずかしがるわかさぎ姫にそうフォローすると、彼女はおずおずと口を開く。
「……本当? えっと、じゃあ、もう少しだけ聞いてもらってもいい?」
「うん、俺も聞きたいな」
わかさぎ姫のお願いに、是非と了承を返す。だが、こちらから見てまだある説明していな箇所があるようには見えないし、何より彼女自身が先程『見えている部分は終わり』と言ったが、裏地にでも何かあるのだろうか。
そんなことを考えていると、彼女は自らの胸元に手を伸ばし、ボタンに手を掛けると一つ一つ外し始める。
「えっ! ひ、姫!?」
驚きの声を上げる自分を余所に、わかさぎ姫はボタンを全て外してしまうと、胸元に手を掛ける。
まさか――、そう思った瞬間、彼女はそれを左右に大きく開き、自分は慌てて顔ごと視線を逸らす。
「〇〇、こっち向いていいよ」
「い、いや、そういうわけにも……」
「いいから、ほら」
わかさぎ姫の手に頭を掴まれて、そちらを向くように促される。正直、妖怪とはいえ彼女はあまり力が強くないので――水中なら別なのだが――逆らおうと思えば逆らえるが、ここは彼女に従って、意を決してそちらを向く。
「……あれ、それは……」
「ふふっ、驚いた?」
曝け出された胸元にあったもの。それは、いつもの肌襦袢ではなく、水色で涼しげな色のブラジャーだった。
「こういう洋風の下着って普段着けないものね。メイド服に合わせて、下着もブラにしてみたの」
わかさぎ姫はこちらの頭に添えていた手を離すと、両手を自身の背中に回して少し胸を張った姿勢をして、自ら体を見せつける。
言われてみれば、彼女のこんな下着姿を見るのは初めてだった。それこそ、一糸纏わない姿すら知っているのに、逆に着た姿を見たことが無いなんて。
そう思うと、煽情的な下着姿だというのに情欲は静かに鳴りを潜めて興味が大きく湧き上がり、視線を離してメイド服と合わせて見てみたり、近付いてその造形に注視したりしてみる。
大きくて染み一つ無い白い乳房を包む、青色を基調としたブラ。そのカップは乳房のボリュームに見合って大きく、谷間とその周りが少し覗くくらいで胸の大部分は隠れているが、だからこそわかさぎ姫の清楚な印象にマッチしていた。
また、カップ部分にはレースが多めにあしらわれ、縁には淡い水色の小さなフリルが連なっており、その終端のワイヤー部分との繋ぎ目には、小さいながらも非常に繊細な花飾りが咲いていた。服飾なんて碌に分からない自分でも、これを作った人物は相当な腕前の持ち主だと分かる。
「○○、どう? いつもと違って新鮮でしょ?」
「新鮮だし、凝ってるし、似合ってるしで……。もしかして、これも?」
「うん。メイド服と一緒に作って貰ったの」
「下着もだなんて、徹底してるなあ……」
こうすれば逃げられない、とメイド長は言ったらしいが、確かにここまでされては次回以降も断れないなと関心していると、わかさぎ姫はふるふると横に首を振った。
「あ、えっとね、実は、こんな風にブラを作ってもらったのは私だけで、それも、メイド服を作ってくれた方のご厚意で、その理由もあって……」
「理由?」
「今ね、人里にも洋服や洋風の下着を扱ってるお店っていくつかあるけど、どこのお店にもブラが、その、無くて……」
「ああ、在庫切れとか、店が閉まってたとか?」
最近、洋服を扱う服屋も増えてきたとはいえ、和物に比べればまだ数は少ない。運やタイミングの問題かとそう返すが、彼女はもう一度首を横に振った。
「そうじゃなくて、えっと……、丁度いい大きさのが、どこにも無くて……」
「……あ、ああ。なる、ほど……」
わかさぎ姫が照れに頬を赤く染めて言った回答に、先程まで凝視していたブラをちらりと見直し、少しどもりながら相槌を打つ。
返事に動揺が混じったのは、このサイズを考えればそうなるかもしれない、と妙に納得してしまったのと、それくらい立派なものをいつも好きにしているんだな、と改めて考えてしまったからだ。
少しでもそれを意識してしまうと、わかさぎ姫の下着姿の新鮮さや興味に向いていた感情が、欲情と官能に傾いていく。
加えて、先の彼女の発言も思い出し、それらから連鎖的に『して欲しいこと』が思い付く。
でも、こんなことを頼んでもいいのだろうか。メイドであることに関係してなくてもいいとは言われたが。
……いや、この間、こういうことも正直に言い合おうと決めたじゃないか。気遣いは勿論大事だが、駄目だろう嫌だろうと一人で決め付けて、面倒を掛けたじゃないか。
「……あ、あのさ、姫」
「なあに?」
「その、ちょっと前に言ってた、して欲しいこと、思い付いたんだけど……」
すると、表情にまだ少し照れを残していたわかさぎ姫の顔がぱあっと明るくなる。
「うん! 何? 何? あ、その前にちょっと待ってね」
余程楽しみにしていたのだろう、興奮気味にその内容を尋ねる彼女だったが、自らの服装を顧みると一旦待ったを入れて、開けっ放しの胸元を閉じようとする。衣装の話はとりあえず終わった今、それは至極普通の行動だった。
「待って」
しかし、自分はそれに待ったを掛けて、わかさぎ姫の方へ一歩体を進める。一方、制止をお願いされたわかさぎ姫は、え、と小さく声を漏らして、ボタンを締めるため手元に落としていた視線をこちらに向ける。
「そ、そこはそのままで」
そう言った瞬間、木々の葉を揺らしていた風も止まり、まるで時が止まったかのような静寂が訪れる。そんな無音の世界の中で、わかさぎ姫と互いをじっと見つめ合っていると、徐々に彼女の頬は赤らみ、同時に視線も僅かに下がる。これから何を頼もうとしているのか、何となく察したのだろう。
だが、だからといって返答を待つのではなく、自らの口できちんと言葉にする。
「その、姫のおっぱいで色々して欲しいな、って……」
自分の考えていた、して欲しいこと。それを言い終わってからも、わかさぎ姫は黙って俯いたままで、その表情は窺えない。
流石にこれは不躾だったか、と背中に冷や汗が一筋流れた瞬間、彼女は両腕をこちらにずいと伸ばすと背中に回して、胸に向かってぎゅっと抱き締められた。
「うぷっ」
「嬉しいっ! 今回はちゃんと言ってくれた!」
ブラで左右から押さえられて出来た、柔らかくもいつも以上に弾力のある谷間に顔を埋めながら聞こえてきた彼女の声は、怒っているどころか喜びに染まった嬉しそうな声。
「ひ、姫、その、オッケーということで……」
「うん! 勿論よ!」
この反応は了承だろうと思いつつも念の為確認すると、眼前のわかさぎ姫は満面の笑顔を見せる。そして、抱き締めていた手を緩めてほんの少し距離を取ると胸元以外の服装を軽く整えてから恭しく会釈をして、柔らかく微笑む。
「それでは、私は何をすればいいですか、ご主人様?」
「あ、じゃあ、その、さっきみたいにおっぱいで抱き締めて、頭撫でたり、とか……」
「はい、分かりました」
自分で頼んでおいて照れが混じる自分とは違い、人魚のメイドさんはこんな頼みも笑顔で承る。
「それでは、少しじっとしていて下さいね」
わかさぎ姫は先程とは違いそっと両手を伸ばし、右手は後頭部、左手は背中へと手を回し、ゆっくりと抱き寄せて頭を谷間で覆う。
ブラに支えられた、たぷたぷの乳房が押し付けられる顔に合わせてたわみ、柔らかく温かな乳肉が押し返してくる。しかも、後頭部に優しく添えられた手で頭をよしよしと撫でられ、ひたすらに幸せな感触に包み込まれる。
「ご主人様、どうですか? 気持ちいいですか?」
わかさぎ姫の問いに顔を埋めたまま、小さな頷きだけで返事をする。顔を上げてきちんと返事が出来るくらいには拘束は緩いものの、僅かな時間すら離れたくないが故の無言の返答。
そんな欲に塗れた我儘な返事ながら、彼女はそれを怪訝に思うどころか、優しい笑みを零して耳元に口を寄せる。
「もしも、ご主人様の方からも何かしたくなったら、いつでも好きにしていいですからね? 私の全部、ご主人様のものなんですから」
そして甘く囁かれた、自らの全てを捧げる言葉に我慢出来なくなり、こちらからもわかさぎ姫の背に手を回して抱き締め、更に顔を埋めると彼女は可愛らしい驚きの声を漏らす。
「ひゃっ。ぎゅってしたかったのですか? では、私からも、ぎゅーってしてあげますね」
抱き締めたわかさぎ姫の肢体から伝わる、何もかもが柔らかく温かい体、脳が溶けそうなほどに甘い匂い、視界一面を埋め尽くす白く透き通った乳房。そして、嬉しそうな声とともに彼女の抱き締める力が僅かに強くなる。そうして味覚以外の五感全て彼女を感じた後、はあっ、と息継ぎに顔を上げると、慈母を思わせる眼差しでこちらを覗くわかさぎ姫と視線が合った。
「ご主人様、お顔がとろんってしてますよ。ふふ、可愛い……」
わかさぎ姫はこちらの頬に手を添えて緩く撫でつつ、しっとりと濡れた声で呟いて表情を緩める。全てを包み込んでくれそうなその笑顔に、もっと甘えたい。もっと、溺れてしまいたい。
「……姫、次は、口で色々してもいいかな」
「ええ、勿論です。それでは、少し待って下さいね?」
五感の中で足りなかった物を埋めようとする欲望を隠さない提案にも、彼女は全く嫌がる素振りすら見せずに頷いて、一度体を離すと元々はだけていたメイド服の上半分全てを脱いでしまう。
眼前に晒される、わかさぎ姫の華奢な肩と細く締まった二の腕。それに見惚れていると彼女は背中に手を回して、多少ぎこちなくもブラのホックを外すと、緩んだカップごと豊乳を片腕で支えながらストラップも片方ずつ外していく。
後は腕を取り払うだけとなるが、その前に彼女は後ろを向いてこちらに背を向けてブラを脱ぐと、再びメイド服を着直し始める。なんとも趣旨を分かってくれている。
そして、服装を整えるとわかさぎ姫はこちらを向き直す。
「お待たせしました、ご主人様」
「……お、お疲れ様、姫」
下準備を終えたことへの労いのたった一言すら、少しどもってしまう。
何故ならこちらを向いたわかさぎ姫の姿が、メイド服の前面を大きく開けながらも両胸の頂点のみを両の指先で隠した、いわゆる手ブラ姿だったからだ。彼女の細い指は豊かな柔肉に沈んで中央を隠しているが、どちらかと言えば中央しか隠せていないと言った方が正しいだろう。お蔭で胸元から谷間に下乳、乳房全体の美しく丸いラインまで丸見えだ。
「では、お好きなだけ楽しんで下さいね」
わかさぎ姫はにこりと笑うと躊躇なく指先を取り払い、双乳の下にそれぞれ手を添えるとぐっと持ち上げてたぷんと揺らす。
規格外のボリュームを誇る豊乳は、それを持ち上げる小さな手から当然大きく溢れて、たぷんたぷんと揺れ弾む、だが、そのサイズに反して鮮やかな桃色をした乳輪は小さく、さながら彼女自身の慎ましい人柄を体現するかのよう。そんな美しい輪っかの中央では、可愛らしい突起がぷくっと膨れて鎮座している。
そんな、魅力たっぷりの乳房に誘われ、まずは左側の乳房へ向かって、乳首を乳輪ごと一口に咥え込む。
「あっ……、ふふっ……」
咥えられた瞬間こそ、わかさぎ姫は色付いた声を漏らしたが、次には慈しみに満ちた声とともに優しく微笑む。
「んっ、はぁん……」
しかし、その声と表情は、口内に収めた乳首に舌を伸ばしてつんとつついて緩く撫でただけで、すぐに艶やかなものに姿を変える。手始めにこの蕾をもっと大きく膨らませてやろうと、突起の先端を小刻みに何度も舐めてやる。
「あっ、ん、やぁっ……」
わかさぎ姫は僅かに身を捩らせるが、嫌がっての所作じゃないのは分かり切っている。なので、口を離したりはせず、舌全体を使ってまるで磨くように大きな動きで繰り返し乳首に舌を這わす。
乳頭の根本から乳輪との境目をなぞったり、先端に舌を押し当てて乳肉にむにゅりと押し込んで逃げ場を無くし、舌先で蕾を捏ね回してやる。
「はぁっ、あんっ、そんな、先っちょばっかりぃ……」
執拗な乳首責めに突起はあっという間に確かな質感を持ち始め、舌を押し返すくらいに己の存在を誇示し始める。
そこで一度口を離すと、そこには興奮により隆起した濡れ光る乳輪の中央で、朱の鮮やかさが増した乳首がぴんといやらしく勃っていた。
「っ……ふぅっ……、ご主人様ぁ……」
わかさぎ姫はねだるような目つきでこちらを見る。切なげな声で甘える彼女が何をねだっているのかなんて、言われずとも分かる。
言い出したのは自分ではあるものの、すっかり彼女もその気らしいので待たせるのも悪いと思い、早くしてと自己主張し急かす乳首をぱくりと咥える。
「あっ、はぁんっ!」
瞬間、わかさぎ姫は歓喜の声を上げてびくんと体を跳ねさせる。すっかり固く尖った突起へちゅっ、ちゅっと口付けを何度も落とし、咥えた口をもっと大きく開いて乳輪ごと咥え直し、更に強く吸い上げる。
「んっ、はぁあぁっ……。これっ、気持ちいいっ……。おっぱい、好きなだけちゅうちゅうして下さいね……」
わかさぎ姫の法悦に蕩けた言葉に甘え、こりこりの乳首を舌で転がして唇で食んでみたり、ずっしりとした豊乳に口ごと顔を埋めて味わったりと、湧き上がる欲望に任せ彼女の巨大な果実を堪能する。
しかし、そのうち息が苦しくなってしまい、一旦顔を離す。あまりにも必死で求めすぎて、息継ぎすら忘れていた。
「ふふっ、ご主人様ったら息が切れてしまっていますよ」
わかさぎ姫の優しい笑い声に顔を上げると、穏やかな表情ながら、頬に艶っぽい紅が差した彼女と視線が合う。
「それで、私のおっぱいはどうですか? 喜んで頂けていますか?」
「うん、最高だよ。ずっと夢中になっちゃた」
「えへへ、お褒め頂き光栄ですっ!」
わかさぎ姫は稚拙な誉め言葉にも、心底嬉しそうな満面の笑顔を見せてくれる。そんな彼女の所作に心が和らぐが、欲望が収まるどころか、もっと彼女が欲しくなってしまう。
「それじゃあ、次はこっちに……」
なので息を整えて早々、顔を少し横にずらしてもう片方、右側の乳房へ口を寄せる。
「あ、ご主人様、その、する前にいいかしら?」
「ん、何?」
だが、自分よりも先に口を開いたわかさぎ姫の引き留めに、一度顔を離して再度彼女と向き合い、その理由を尋ねる。
「実は、私もしてみたいことがあって……。あ、ご主人様がおっぱい吸いながらでも出来るし、今はご主人様のしたいことをする時間だから、駄目なら駄目で構わないのだけれど……」
「いや、勿論いいよ。なら、俺はどうすればいいかな」
可愛らしい上目遣いでの提案に、すぐに了承を返す。確かに今はわかさぎ姫が言う通り、自分の頼みを聞いてもらう時間で、それ自体が彼女の望みだった。だけど、彼女もしたいことがあるのなら、それを叶えるのが自分の頼みになるだけだ。そもそも、この時間自体が溢れんばかりの奉仕精神と好意の賜物なのに、無碍になんて出来るはずがない。
というわけですぐに了承を返すと、わかさぎ姫はとても嬉しそうに笑う。
「ご主人様、ありがとうございます。それでは、頭をこちらにして、ここに横になって下さいな」
わかさぎ姫は自らの尾を、腰掛けた体制故にふわりと膨らんだスカート越しにぽんぽん叩く。つまり、膝枕のように尾の上に頭を乗せて寝そべって欲しい、ということらしい。
この時点で「もしや……」と思いつつも、言われた通りに右手側に彼女の体の正面が来るように体を横たえて、膝枕ならぬ尾枕の体勢になる。
エプロンが頭を柔らかくふわりと包みながら、その下の尾がしっかりと頭を支えてくれる。もしも、このまま頭を撫でられ子守唄でも歌われたら、あっさりと眠ってしまいそうなくらい心地いい。
だが、下から見上げる視界に映るわかさぎ姫の少し妖艶さを纏った笑みと、覆うものの一切無い大きく盛り上がった巨大な果実が、寝かしつけなんかでは終わらないだろうと思わせる。
それにしても、こうして改めて見ると凄い迫力だ、なんてぼんやり考えていると、彼女はこちらの口元に近い左側の乳房、先程吸おうとしていた方を左手でたぷっと持ち上げ示す。
「ご主人様、それでは吸って下さいな」
「……その前に聞きたいんだけど、もしかして姫のしたかったことって……」
「あら、知ってた? 授乳手コキ、っていうみたいなんだけど」
「……因みに、どこでこれを?」
『やっぱり』と思うと同時に沸いた『何故名称まで知っているのか』という疑問。乳を吸いながらの手淫くらい、自然と思い付いても不思議はないが、名前まで知っているとなればどこかで知識として得たに他ならない。
「ふふっ、紅魔館の図書館ってとっても大きいし、色々な本があるのよ。それこそ、図鑑やお料理、漫画まで。それに、休憩中は自由に読んでもいいって言われたからちょっと、ね? 私だって、ご主人様に喜んで欲しくてそういうことも勉強してるのよ?」
わかさぎ姫は、自らの努力を誇るようにしたり顔で言う。彼女のような大人しくおっとりした女性がするその表情も、勉強している動機もとても可愛らしくて、ついつい頬が緩み切ってしまいそうになる。
「そうそう、その図書館でお手伝いしていた時に、面白いことがあって……。と、それは後にしないとね。今は、こっちのおかわりをどうぞ、ご主人様」
話が逸れそうになっていたところをわかさぎ姫は自ら軌道修正すると、こちらに優しく笑い掛けて乳房を手の平でたぷたぷと踊らせる。
目の前で大きく揺れ弾む乳肉に自分の意識も再びそちらへ向き直り、差し出された豊乳に向かって、頭を少し持ち上げて咥え込む。
すると、わかさぎ姫は左手を乳房から離してこちらの後頭部に回してくれたので、それに甘えて遠慮なく頭を預ける。
そうしてまずは授乳の体勢を作ると次に彼女は右手を股間へと滑らせ、今までの行為ですっかり盛り上がった部分を衣服越しにすりすりと撫でる。
「ご主人様のここ、とっても窮屈そう……。でも、もう少し待ってて下さいね」
彼女は後頭部に添えた手で頭を一撫ですると、右手だけを使って下着ごとズボンの右側を持つと少し下げる。次は左側を持って少し下げてと、ズボンの生地が伸びてしまわないように段階を踏んで少しずつ脱がせていく。
徐々にズボンがずり下げられ、やがてズボンの淵に陰茎が押さえ付けられた状態になると、最後に脱がされてたわんだ真ん中を掴むと、ぐいっとやや強めに引き下げる。
「わっ……」
その瞬間、淵に抑えられていた分身が跳ね上がって顔を出し、わかさぎ姫は感嘆の声を上げる。
既に十分に勃起していた肉棒は反動で数回揺れた後、反り上がりながらも天を指すかの如く上を向く。そんな様子を見たわかさぎ姫は口角を緩め、右手をズボンから離して陰茎にそっと添える。
「それじゃあ、私もしますね?」
わかさぎ姫のその台詞を皮切りに、彼女は肉幹を右手で何度か柔く揉んでからまずはゆっくりと上下に擦り始める。
今日初めて受ける、分身への直の刺激に背筋がぞくりと跳ねるが、それはあっという間に快感となって全身に溶けていき、後に残るのは甘い痺れのみ。
まだまだ緩慢ながら手コキが始まったところで、自分もわかさぎ姫の手つきばかりに向いていた意識を、どこか漠然と咥えてしまっていた乳房へと向け直す。
自分が咥え込んだ肉粒はこれまで責めていた方とは違うため、まだ先端は多少固くなり始めた程度であり、授乳と呼べるほどに吸うには再度責め直さなければならないだろう。
とはいえ、それに対し手間や面倒なんて感情は一切なく、あるのはやる気のみであり、今一度舌を乳頭に這わせていく。
「んっ、あぁ、っ……。ご主人様の舌にぺろぺろされるの、とても気持ちいいですよ」
わかさぎ姫は左手で後頭部をよしよしと撫でる。手の平は動かせないから指先だけでの小さななでなでだが、それだけでも暖かな手つきで撫でられるのはとても心地良い。それに、この間も肉棒を優しい手つきかつ、こちらの好みを完全に理解した速すぎず遅すぎずの速度で扱いてくれておりと、溶けてしまいそうなほどの幸福感が身も心も包んでくれる。
そんな心地に浸りながら乳首を舐めていると、やがて肉粒も十分に吸えるほどにぷくんと大きく、固くなる。なので早速それを小刻みに吸い始めて本格的な授乳へと移ると、わかさぎ姫は体を小さく震わせて今まで比較的静かだった呼吸を乱れさせる。
「はあっ、あっ、あぁんっ……。ふふっ、こうしてると授乳手コキって名前どおり、本当にご主人様におっぱいあげてるみたい……。好きなだけ吸って下さいね」
しかし、授乳行為で強く煽られたのは官能よりも母性の方らしく、わかさぎ姫は慈しみに溢れた表情をこちらに向けて、しっとりと落ち着いた声色で言う。
彼女は純粋に、ただそう思ったから言っただけなのだろうが、言われる側からすればまさにそれは火に油であり、その言葉どおり母乳を求める赤子に倣い、乳房をちゅうちゅうと吸う。
「んっ、あぁん……。やっぱり、ご主人様もおっぱい飲みたいんですか? だけど、まだミルクは出ませんからね?」
とはいえ、そんな風に吸っても母乳が出たりは当然しないし、それは自分も分かっている。それでも乳首の先端を舌先で転がしては唇で甘噛みし、更に強く吸い上げてと、責めを緩めたりは毛ほどもしない。
「はぁっ、んっ! ふあぁあんっ! も、もうっ、出ないって言ってるのにご主人様ったら……。こんなに吸って、もしこれで本当におっぱい出るようになっちゃったら、ちゃんと責任取って貰いますからねー?」
それに対しわかさぎ姫は呆れ混じりに窘めつつも相変わらず落ち着いた様子で、くすくすと笑う。
そんな、何もかもを受け止めてくれそうな余裕綽々の対応に、こちらも更なる欲求が湧き上がり、それに任せて授乳行為に溺れて遊ばせていた手をもう片方の豊乳へと伸ばす。
「……あ、んっ、ご主人様、手でも触りたくなったのですか? そういえば、今日はまだ手では何もしていませんでしたから、こっちも欲しくなっちゃいましたか?」
ずしりと重い乳肉をたぷたぷと弾ませたり、むにむにと揉みながら頷くと、彼女はふふっと小さく笑う。
「ひゃっ! あんっ、ご、ご主人様、そこっ、そんなに弄っちゃっ、ふあぁあっ……」
だが、指先で肉蕾をきゅっと摘まんで緩く挟み込んだり、指の腹でぐりぐりと捏ね回すと、ここまで欠片も崩さなかった笑顔を艶やかに蕩けさせる。
「あぁ! はぁっ、あぁんっ……! も、もうっ、やっぱりご主人様は赤ちゃんになってもえっちなんですから」
それでもわかさぎ姫はすぐに持ち直すと、まるで我が子へ授乳している母親を思わせる穏やかな微笑みを見せて、頭をよしよしと撫でてくれる。
男の手にも収まりきらない巨大な柔乳に埋もれながら授乳し、手でも堪能し、陰茎からは絶えず強すぎない快感がゆっくりと体内を埋め尽くし、じわりじわりと気分を高ぶらせる。
いつまでも、この甘さと優しさを味わっていたい、溺れていたい。しかし、そう思っていても、やがて限界は来てしまう。
「ご主人様、先っぽからおつゆがずっととろとろ~っていっぱい溢れてますよ。そろそろ、出したいのではないですか?」
そして、それは何も言わずともわかさぎ姫も察していた。何しろ、こちらまでにちゃにちゃと聞こえるほどに彼女の手を汚し、手コキにも潤滑油を与えて快感を自ら増やしているのだから。
「それでは、おっぱい吸いながら、沢山出しましょうね」
わかさぎ姫に言われるまま、手でもう片方の乳房を弄るのも一旦止めて、彼女の胸にもっと顔を埋めて乳首に夢中で吸い付く。もう、これ以上射精を我慢することも彼女を責めることも何も考えず、献身的な人魚メイドにもたらされる甘い味覚と匂いに包まれていたい、暖かな至福に包まれて、最高の瞬間を迎えたい。ただ、それだけだった。
「……っ! ふっ、んむっ……」
我慢を止めた精神と体は、あまりにも呆気なく絶頂を迎えた。口を乳肉で塞がれていても大きな絶頂の波に声が溢れ、全身を震わせて射精の快感に身を任せる。
視界にはわかさぎ姫の暖かな微笑みときめ細かな豊乳が映るのみで、一体どれほど自分が射精をしているのかは分からない。分かっているのは、彼女は未だに緩く陰茎を扱いてくれていて、それにより細かく精を何度か吐き出していることくらいだった。
ようやく射精が終わると彼女も扱くのを止めて、肉幹を数回上下させて撫でたかと思えば、扱いていた手を自分にも見えるように寄せてくる。
「ふふ、ご主人様、気持ちよかったですか? ほら、こんなに出ましたよ」
そんな言葉とともに晒される、手の平の上で踊るどろどろとぷるぷるが入り混じった大量の白濁。さっき肉幹を撫でていたのは、垂れ落ちようとしていたのを集めていたのだろう。
改めて見せつけられる精液の量に、いかに自分が授乳手コキに夢中だったのか思い知らされていると、彼女はその手を自らの口元に持っていき舌を伸ばす。
「ん、ちゅぷっ、んむっ……」
まるでこれも奉仕の一環だと言わんばかりに、わかさぎ姫は手の平に溜まった精液をぺろぺろと躊躇なく舐め取っては飲み込み、それらを体内に収めていく。
吸ってこそいないものの未だ口内に乳房を咥えたまま、目の前で行われる飲精に見惚れて手の平から白濁がなくなっても視線を外せないでいると、不意に後頭部を軽くとんとん叩かれる。
「ご主人様、申し訳ありませんが一旦下ろしますね」
「……あ、分かった。じゃあ……」
そこからは、尾枕をされた時のように彼女の指示に黙って従う。
わかさぎ姫はこちらの背中を手で支えつつ尾をゆっくりと引き抜くと、背中に回した手を持ち上げて体を起こしてくれる。
「では、仕上げのお掃除です」
わかさぎ姫は顔が肉棒の前に来るように体を横たえて、欲望の残滓が付いた亀頭の先端にちゅっとキスをする。
「っ、うぁっ……」
ぷるんとした唇が鈴口に触れたかと思えば彼女は口を小さく開けて、亀頭、カリ、肉幹と、唇を滑らせていく。こうして丁寧に根本までしっかりと飲み込むと次は根本からこれまたゆっくりと引き上げていき、最後に鈴口にもう一度キスをして、ちゅうっと尿道に残ったものまで吸い上げて唇を離す。
掃除を終えた陰茎にはもう精液は欠片も残っておらず、清掃済みの証として彼女の唾液がきらきらと濡れ光っていた。
「……はい、お掃除完了しましたよ。どうでしたかご主人様、気持ちよかったですか?」
こくんともう一度喉を跳ねさせた後、最後にわかさぎ姫は、こちらへ向き直り一礼すると、可愛らしく首を傾げる。
その質問に対し、自分は一息入れてから口を開く。答えなんて決まっているけれど、ちょっとした小芝居のために。
「……ああ、勿論だよ。ありがとう。君は本当によく出来たメイドさんだね」
最後くらいは自分も主人らしい大仰な口調を真似て人魚メイドの頭を撫でると、わかさぎ姫はえへへと笑う。
「本当に、これで終わりなのが勿体ないくらい……」
しかし、更に続けた言葉に彼女は「え」と呟く。
「何言ってるの○○……じゃなくて、ご主人様。今日の私はメイドさんで、まだまだ今日は終わってないじゃない。お昼だってまだでしょう?」
その返しに思わず、先の彼女のように「え」と声が漏れる。もう演技のことはすっかり頭から飛んでいた。
「それに、こちらもまだまだお元気ですよ?」
わかさぎ姫はこちらを上目遣いで覗きながら、分身を緩く掴んですりすりと撫でさする。確かに彼女の言う通り、最後の掃除もあって肉棒は未だに硬度を維持していたままだ。
「というわけでご主人様、次はどんなご奉仕がいいですか? 私としては、こういうのなんかも面白いかなって思いますよ?」
わかさぎ姫は陰茎から一旦手を離して自らのメイド服のボタンを一つずつ締め直していく。但し、胸の頂点部近くの一個だけは開けて。
そして、自身の手で一抱えある両乳房を両手でたぷんと持ち上げると、左右にぎゅっぎゅっと寄せる。
無邪気な口振りと、それに反して何とも蠱惑的な、谷間に空いたワンピースの穴から覗く乳房が押し合い撓み合い光景に思わず頷きを返すと、彼女は笑顔で恭しく礼をして、早速次の奉仕に取り掛かる。
その日、献身的な人魚メイドの熱心なご奉仕は、日が暮れるまで続くこととなった。