迷いの竹林の中の少し開けた場所に建つ、影狼宅。青々とした長く伸びる竹に囲われたその家の外見及び内装や家具は、――洋風の物も多少あるが――基本的には和の作りをした家である。
それは、現在自分が居る寝室も変わらない。畳に布団、他の部屋との仕切りは襖と、至って和風だ。だが、布団の上に直立する自分の目の前で膝立ちになっている影狼の出で立ちは、明らかに和の世界から逸脱していた。
手足を殆ど見せない黒い長袖のロングワンピースに胸元の赤いブローチと、ここまでは普段から好んで着ているものとそこまで違いはなく、この程度なら違和感はない。しかし、詳細に言うと話が変わる。
ワンピースの上にはひらひらした可愛らしい純白のエプロンを纏い、頭上に生えた狼耳のやや手前にはこれまた白のヘッドドレスを着飾り、赤みがかった黒色の長髪と狼耳と対比し、それぞれを際立たせていた。因みに、その艶やかな長髪は普段のように下ろしているのではなく、後ろでポニーテールに纏めている。
そんな影狼の姿は一言で言うなら、メイド。そう、彼女は今、メイド服を身に纏い、心身ともに、自分だけの専属メイドを務めていた。
「ん、ちゅっ、あむっ、んっ……」
そして、そんな狼メイドが奉仕しているのは眼前に差し出された、がちがちに勃起した肉塊。服を着込んだ彼女とは反対に、覆い隠すもののない陰茎に、恭しく丁寧に舌を絡ませていた。
根本からカリ裏までしっかりと舌を這わせ、肉幹に浮いた血管も舐めては、口内に唾液を溜めると亀頭を咥えて紅色の唇が根本に達するまで呑み込む。
「んっ、んむっ……」
そのまま喉奥まで咥え込むと、ゆっくりと口を引き抜きながら分身を唾液塗れにしていく。
「ぷはっ、はっ……」
影狼の口腔から怒張が解放されると、彼女は深いストロークでの口淫に乱れた呼吸を整える合間、自らの唾液でてらてらと濡れ光る陰茎をとろんとした瞳でぼうっと眺める。そんな彼女の唇に垂れた涎を指で掬ってやると、触れられたことでか意識を持ち直し、こちらへ上目遣いに視線を向けた。
「では、私の、お、おっぱい、で、ご奉仕致しますね」
影狼はおどおどと言いながらエプロンの肩紐を両方ずらし、自身の豊かな膨らみで大きく張り上がる胸元を曝け出すと、ブローチの付いた首元から下へ向けてボタンを次々と外していく。
そうしてへそのやや上辺りまでのボタンを全て外すと、ワンピースの胸元を左右に開かせる。
それに合わせて零れて溢れる、豊かに実ったハリのある乳房。下着の類は最初から着けておらず、ほんのりと桜色に染まった乳輪も、その中央で既にぷくっと膨らんだ突起も丸見えだ。
「それでは、失礼します……」
彼女はそんな双乳を両手でそれぞれ持ち上げると、目の前にそそり立つ肉棒をぎゅっと挟む。
熱心な口奉仕で粘液をたっぷりと纏った陰茎が乳肌と触れ合うと、ぬちゃぁ、と淫らな水音が、同時に温かく柔らかな乳肉の感触に包み込まれる。
「旦那様のおちんちん、とっても熱くて、硬いです……。では、気持ちよく射精して頂けるよう、頑張りますね」
影狼は再度上目遣いにこちらを見上げてそう言うと、豊乳を寄せて屹立を柔く圧して、互いの感触を二人ともに馴染ませるようにむにゅむにゅと何度か捏ね合わせる。
そうして乳房全体にもある程度唾液を纏わせると、改めて谷間をぎゅっと寄せて分身をしっかりと挟み込むと、乳肉をゆっくりと上下に揺らし始める。
影狼の潤滑油にぬめる肉棒を、柔乳をたぷたぷと跳ねさせて扱く。他には何も特別なことはしていない、単純な動きでのパイズリだが、みっちりと詰まった谷間での丁寧な奉仕は、これだけでも充分なほどに心地いい。
「旦那様、どうですか? 気持ちよくなって頂けていますか?」
乳奉仕の手を止めないまま、影狼は若干の不安を覗かせた顔で問う。今までに幾度と経験のあることだが、やはり上手に出来ているのか気になるのだろう。
「ああ、気持ちいいよ。影狼さ……影狼、上手になったね」
だからその不安を和らげるべく、返事とともに頭をよしよしと撫でた後、続けて髪よりも少し固めの毛に覆われた狼耳も柔く揉む。
すると、影狼は僅かに強張らせていた表情を緩ませ、片方の手を乳房から離すと撫でる手にそっと重ねる。
「ありがとうございます、旦那様。旦那様の手、大きくて、温かくて、優しくて、大好きですっ……!」
彼女はうっとりとした様子で尻尾を大きくわさわさと振り、手の甲をすりすりと撫でる。だが、「あ」と呟くと手を離して視線を下に落とし、谷間からはみ出た亀頭をつんとつついた。
「勿論、こちらも大好きですよ? いつも私を気持ちよくしてくれる、旦那様の逞しいおちんちんも」
愛おしいものを見る瞳で肉棒を見下ろし、柔らかく目を細める影狼。そして、彼女はまた双乳に手を添えて弾むように上下に揺らし始める。
奉仕を褒められたのが余程嬉しかったのか、見え隠れしていた辿々しさと気恥ずかしさは影を潜め、更に積極的なパイズリで扱いていく。その乳圧は先程までよりも強く、ハリのある弾力も相まって、もう離さないと言わんばかりに絡み付いてくる。
激しい動きに谷間の唾液も影狼の胸元を越え鎖骨にまで飛び散ってしまうが、潤滑油が薄くなれば影狼は口を開けて舌を伝わせて新たな唾液を亀頭へと落とし、出し立ての生温かい潤滑油を供給しては塗り広げつつ捏ね回していく。
「くぅっ……」
圧力も激しさも増し、たぷんたぷんと荒く揺れる乳肉に柔らかくも削られる責めに思わず唸り声が漏れるが、影狼は一切手を緩めない。
それどころか、怒張に顔を寄せるとちゅっと鈴口に唇を落とす。それも、一度ではなく何度も何度も。
先端への接吻は亀頭だけでなくカリ首にまで満遍なく施され、それでも足りないのか舌先も伸ばすとぺろぺろと舐め始める。それはまるで主人への愛を精一杯表そうとする忠犬のようで、それを行う彼女の表情はひたすらに幸せそうだった。
腰が持って行かれそうなほどに扱きと、口淫も追加された乳奉仕から与えられる快感は始めたばかりとは比べ物にならないくらい大きく、どくどくと陰茎も跳ね上がって、再びくぐもった声を漏らしてしまう。
「旦那様、もうすぐ出そうなんですね。私のおっぱいで気持ちよくなって、いつでも、お好きな時にお出し下さいっ……!」
それらの反応から影狼は射精の予兆を素早く感じ取ると、こちらを上目遣いに見上げ、にこりと柔和な笑顔を浮かべ言うと、乳房での扱き方を変える。上へ擦る時だけ強く締め、下へ戻す際にはかなり緩めてと、さながら精を絞り出そうとする動きへと。
ぱんっ、ぱんっ、と乳肉が腰にぶつかる音がするほどの上下運動に陰嚢から精液を一気に引きずり上げられ、射精の前兆を示すかの如く我慢汁がだらだらと溢れ出す。
すると影狼は熱のこもった眼差しを目の前の陰茎に向けると、――激しいパイズリにか、高ぶる興奮にか、はたまた両方か――色付いた荒く乱れた息を漏らしては舌を這わせ、だらだらと溢れる我慢汁を舌で掬い舐め取っていく。
このまま射精されたら、亀頭の目の前に居る自分がどうなってしまうかなんて影狼も分かっているはず。しかしそれでも、彼女は健気に乳房と舌を振舞い、射精を促すのを止めない。
「……っ! 出るっ!」
「きゃっ!」
影狼の献身的な奉仕に押されて絶頂を迎え、狼メイドのほんのりと紅潮した顔に向かって思い切り精を放出する。そんな射精と同時に彼女は反射的に可愛らしい悲鳴を上げて目を閉じるが、顔を背けたりはせず、頬や口元、鼻筋までもを無遠慮に汚す白濁をじっと静かに受け入れる。
その間も乳房は分身をぎゅっと挟み続けており、飛び出る勢いはなくとも奥から溢れ出してくる精液が谷間で白い水溜まりを作っていた。やがて、それらは影狼の顔を汚していた精が重力に従い垂れ落ちてきたものと合流し、水溜まりをもっと大きいものへ変えていく。
「んっ、はあっ……。沢山、出ましたね」
顔にまで飛び散った精液を拭いもせず、こちらを見上げて微笑む影狼。
そして、白濁の溜まった谷間に顔を向けると舌を伸ばし、乳肌に舌を滑らせてそれらを舐め取り始める。彼女の赤い舌が精液を掬っては仄かに濁り、それを口内に収めて嚥下し、またすぐに舌を這わせていく。
白濁の水嵩が減るのに反比例して影狼の瞳は蕩けていき、谷間から精液が消え去っても残滓を求め、乳房から陰茎に舌を移して夢中で舐めると、鈴口にキスをして尿道に残ったものまで吸い上げた。
「影狼、綺麗にしてくれてありがとう」
熱心な掃除を終えた彼女の頭を撫でて言葉でも労い、未だ顔に張り付いた粘つく精液を指先で掬い取る。
「ん……。あっ……」
綺麗にするためとはいえ、指で頬を撫でられていた影狼は気持ちよさそうに目を細めていたが、白濁を拭い終わった指が離れようとしたその瞬間、影狼はその指をぱくっと咥え込み、一心不乱にしゃぶり始めた。
もはや掃除よりも精液を一滴でも多く飲み下すのが目的となったメイドは、指も舌でたっぷりと掃除を行うと指を解放し、ぺろりと唇を一舐めして唇や口元に垂れた涎ごと精液を口内に収め、こくんと喉を跳ねさせる。
「はぁっ……。これで全部ですね。お掃除、完了です……。けれど……」
熱っぽい吐息を漏らし、こちらを見る影狼。奉仕を終えつつも、けれど、と繋いだ彼女の視線の先には、射精を終えたばかりながら硬度を維持してそそり立つ剛直があった。
「……これはまだ、ご奉仕が足りない、ということですよね……?」
そう尋ねる影狼に大きく頷くと、彼女もこくりと頷き、予め敷かれていた布団を手で指し示す。
「分かりました。では、旦那様はこちらに仰向けに寝て頂けますか?」
言われた通り布団の上に横になると、影狼は腰を跨ぐように膝立ちに体を構え、スカートごとエプロンの裾を両手で持ち、そっとたくし上げ始める。
足元が少し覗くくらいのロングスカート故に、今まで見えずにいた彼女の生脚がゆっくりと姿を現していく。満月が遠く、かつ丹念に手入れされた脚には影狼が気に掛ける狼らしい体毛は影も形もないが、すらりと伸びた引き締まった脚は地を颯爽と駆ける狼を彷彿とさせる。
彼女の持ち上げる手の動きに合わせ、露わになっていく箇所は膝、太腿と上へと伸びていき、やがて股座までもが曝け出される。そこには本来あるべきはずの下着は無く、べとべとに濡れそぼった陰毛と、真っ赤に熟れてひくつく肉びらが覗き、付け根を伝って透明な雫がたらりと零れていた。
「見て下さい、旦那様。私、旦那様のおちんちんにご奉仕しただけで、もう、こんなに濡れてしまって……」
影狼は右手だけでエプロンの裾を持つと、空いた左手を陰唇に添えて左右に割り開く。ひくつく膣穴は粘つく糸をいくつも引いており、奥からとろとろと溢れる愛液はまるで餌を前にした獣の涎の如くぽたぽたと零れ落ちて、その熱と期待を教えてくれる。
「ですが、その分旦那様のお手を準備なんかに煩わせませんので、早速このとろとろぐじゅぐじゅのおまんこで、ご奉仕させて頂きますね」
獲物を捉えた瞳と淫蕩な言い回しでのその宣言は、こちらに有無を言わさせない強さがあった。
しかし、それはこちらも望むところだと頷くと、影狼は右手で裾を掴んだまま左手を離すと、その手でぴんと天を突き刺す怒張の根本を掴み、腰を下ろしていく。
彼女の割れ目と自身の肉棒が徐々に近付き、その先端に秘所がぷちゅりと水音を立てて口付けをすると、影狼はぶるっと全身を震わせる。
「んっ、旦那様の、熱い……」
これから自らを捧げる剛直を捉えたところで影狼は両手を離し、こちらの胸に両手をつく。手が離されたエプロンとスカートがぱさりと腰にかかって結合部が窺えなくなるが、彼女から伝わる熱は何も変わらず、見えずとも繋がっているとはっきりと分かる。
「……あっ、はぁっ、ん、んっ……」
ゆっくりと腰を下ろす影狼の動きに合わせ、陰茎が抵抗なく柔らかな熱に呑み込まれていき、互いの体に等しく快感を送る。それはまだまだ微弱なものであったが、だからこそ期待は高まり、同時に焦れったくもあった。
けれど、こちらから動いたりは一切するつもりはない。彼女が奉仕してくれると言うのだから、ただそれを待っていればいいだけだ。
程なくして亀頭が行き止まりに辿り着き、影狼と自分の体が結合部でぶつかる。それは、陰茎が根本まで全て影狼の膣内に呑み込まれた、何よりの証左だった。
「はあぁあっ……、全部、入りましたね……。それでは、私のおまんこで気持ちよくなって下さいっ……!」
影狼は興奮に潤んだ瞳を向けて改めて宣言し、胸についた手を支えに腰を持ち上げて、緩慢に体を揺らし始める。
これでも気持ちいいは気持ちいいが、精液を絞り出すにはまだまだ弱い。だが、こんなのは序の口だとも分かっている。今はただ、肉棒を包む熱さと甘い刺激を受けながら、体の上で可愛らしく喘ぐ狼メイドを堪能していればいい。
「ん、はっ……、あっ! んっ、あぁんっ!」
すると、早くも馴染んできたのか影狼の体の揺れ幅は次第に増していき、あっと言う間に肉幹を大きく擦る動きになっていく。
腰を下ろせば根本までしっかりと膣内に収め、上げれば抜け落ちる寸前で止めてまた呑み込んでいく。それがどれだけ長いストロークでの上下運動なのかは、スカートの中から聞こえる互いの体がぶつかり弾けるような小気味いい音と、それに合わせて見えずとも感じる、結合部近くに飛び散る愛液の温度が物語っていた。
「あぁっ、はぁんっ! 旦那様のおっきなおちんちん、気持ちいいっ! 好きぃっ!」
自らの手によって行われる激しい抜き差しから生まれる快感が、どれだけ影狼の体を駆け巡り、乱れさせているのかはその反応を見れば一目瞭然だ。しかし、それにも関わらず分身が抜け落ちたりはせずに、彼女の腰は淫らに跳ね続ける。
なんてことはない、影狼はこれまでの度重なる奉仕で知り尽くしているのだ。今、自身を満たしている肉棒を最大限味わえる腰使いを、どう動けば一番気持ちよくなれるかを。
豊満な乳房をゆさゆさと大きく揺らして踊らせるほどの深いストロークで味わう、カリ首が肉壁をぞりぞりと反り上げる感覚。ぷりぷりの肉粒が詰まった膣道を、肉幹で一気に押し広げてこすり最奥を叩かれる感覚。目の前の狼メイドは、すっかりこれらの虜なのだ。
「ああぁあっ! くぅんっ! 旦那様、私ばかり楽しんで、申し訳ありませんっ……。よろしければ、こちらもお好きにして下さいっ……!」
影狼は胸についていた手でこちらの両手をそれぞれ掴むと、両の乳房に案内して手の平を押し付ける。しっとりと汗ばんだ乳肉は手が触れたそばから吸い付いて馴染み、軽く揉んでやるだけで彼女の嬌声が更に色を増す。
もはやどちらが奉仕しているのやら、と若干思いつつ、けれど影狼が表情を蕩けさせ善がる姿がひたすらに愛らしくて、望みどおりこちらからも既に固く尖り切った乳首をこりこりと摘まんでは弾いてと好き勝手に弄ぶ。
「あっ、おっぱいっ、ああぁんっ! はぁっ、あんっ、乳首もぉ、中もっ、いいっ! 気持ちいいのぉっ!」
もはやパイズリをしていた頃の恥じらいあるメイドの面影はなく、奉仕と称して肉欲を貪る狼にしか見えない。
だが、絶頂の影がちらつき、ぐっと込み上げてきた精液に陰茎がぶるりと震えて一瞬唇を噛むと、影狼はそれらからすぐに察して緩み切っていた顔を幾らか持ち直させ、優しい微笑みを見せた。
「旦那様、いつでも中に出して下さいねっ。私の全部っ、おっぱいも、おまんこも、子宮も、全部旦那様のものですからっ……! 旦那様の子種を、私に注いで下さいっ!」
たとえどれだけ快楽に溺れても、影狼の根にあるのはやはり相手への献身的な奉仕の心。
影狼の様子を見るに、彼女の方は既に軽めの絶頂は数回ほど迎えているだろうに、それでも相手に気持ちよくなって貰おうと懸命に腰を振り続け、最も大事な場所への射精を渇望する。
それによって生まれる快楽は勿論、その心遣いといじらしさも愛おしくてたまらない。
「影狼、そろそろ、出すよ」
「はいっ! 私の中、旦那様の精子でいっぱいにして下さいっ……!」
そして、結合部が影狼の体とぶつかって膣内の一番奥を亀頭が叩いたのに合わせ、溜め込んでいた精液を思い切り開放した。
「あぁっ、ひっ、はあぁあっ~~!」
その瞬間、影狼も絶頂に達したのか大きな嬌声を張り上げて上半身を仰け反らせ、びくびくと全身を震わせる。下からどくどくと精液が送り込まれている間こそ、彼女は騎乗位の体勢のままそれを受け入れていたが、射精が終わると張り付めていた糸が切れたようにこちらにゆっくりと倒れ込んできたので、慌ててその体を抱き締めて受け止める。
「あ……、旦那様、ありがとうございます……」
影狼はふやけた声でお礼を言うと、こちらの胸にすりすりと頬擦りする。尻尾は大きくふりふりと揺れ、体に毛先が当たって少しくすぐったい。
「ふふっ、中も外も旦那様がいっぱいで、温かくて、私、何だか……」
満足気な声色で彼女は言うと、そっと瞼を閉じて、静かに寝息を。
……立てられては困るので、狼耳にふっと息を吹きかけた。
「ひゃんっ!」
瞬間、影狼は耳と尻尾をぴんと立てて飛び起きる。
「影狼さん、起きた?」
「……ああ、うん。危ない危ない、着替えないまま寝ちゃうところだった……」
「慣れないことでちょっと疲れた?」
「んー……、慣れてないからっていうより、後半は普通に楽しんで夢中になっちゃったから、つい張り切っちゃってちょっと疲れちゃったからかも」
彼女は口元に指を当てて思案しつつそう言うと、「だから心配しないで」と言葉を締めくくる。
今日の営みの主題であるメイドプレイが終わり、もう二人の関係は主人とメイドではなく、対等な恋人同士に戻る。それに伴い、影狼は腰を持ち上げて差し込みっぱなしだった陰茎を引き抜くと、改めてこちらに抱き着いてきた。
そんな彼女の狼耳の辺りから後頭部に掛けてを緩い手つきで撫でる。
「それにしても、影狼さんの旦那様呼び、新鮮だし可愛かったよ」
「本当? メイドさんが主人を呼ぶ時って色々あると思うんだけど、これが一番いいなって。でも、〇〇ももっと喋ってもよかったのに」
「いやー、なんというか、専属メイドがいる人って、寡黙な出来る男ってイメージがあってさ……」
「ふふ、〇〇には似合わないなー。もっと朗らかで優しい方が合ってるわ」
「そう言われると何だか照れるな……。じゃあ、次は影狼さんがやってみる? 主人役」
「私?」
「主人、というよりも、お嬢様、とかかな? で、こっちは執事。衣装は、まあ、ともかく」
二人して笑いながら、今日の感想を思い思いに話し合う。その中でそんな思い付きを提案してみると、影狼はしばし黙り込んだ後、かあっと頬を赤らめる
「……いい、かも」
自分がしてもらう側だったから、次はこちらが、なんて短絡的な発想だったが、少なくとも悪くはないらしい。
なら、次はどんな風にしてみようか――。そんなことを二人で、だらだらと取り留めも無く話し合っていた。