「……ハッ」
ユーマが目覚めると木製の天井が視界に映る。
「ここは……」
確か、森を抜けて平原にある街を見た所で意識を失い、フェニムに色々と話を聞いていたハズだか、どうやら今は室内にいるらしい。
簡素な作りで、テーブルと椅子、それとタンスが設置されているだけの部屋だ。
ユーマはその中にあるベッドに寝かされていた。
(なんか今日はこんなのばっかりだな)
意識を飛ばして気づいたら違う場所にいるという出来事を
、今日だけで何度も繰り返している事に少し可笑しくなる。
ガチャ──
部屋のドアが開く。
そこから入ってきたのは……ナルメアだった。
手にタオルと湯気が立ち昇る桶を持っている。
「あっ、ユーマちゃん。気付いた? 良かったぁ〜。いきなり意識を無くしちゃったから、お姉さん心配したよぉ」
言いながらナルメアはユーマの所へと駆け寄ってくる。
どうやら、気を失ったユーマを街まで運び、宿か自宅かはわからないが、こうして部屋で休ませてくれたようだ。
「ナルメアちゃんが運んでくれたのか。ありがとう、もう大丈夫」
礼を述べながらユーマは身体を起こす。
しかし、上半身を起こした所でギョッとした。
毛布に包まれていて気づかなかったが、ユーマの上半身は裸だった。
意識を向けてみれば下半身も……。
流石に下着は履いたままのようだが。
「ご、ごめんなさい。ユーマちゃん、凄く汗をかいてたから……。その、風邪を引いちゃうかもって思って、汗を拭かなきゃ……って」
ナルメアは顔を赤くして、目を伏せながらもじもじと事情を説明する。
「そう……か。いや、大丈夫。問題ない。ありがとう、心配してくれて」
逆だったら色々と大問題だが、まあいいか。
命の恩人とも言えるナルメアに心配されて、文句を言う程ではない。
「ううん、お礼を言われる事じゃないわ。じゃあ、お姉さんが拭いてあげるね」
ナルメアは持っていたタオルを、桶に張られて湯気を立ち上げるお湯につけ、ギュッと絞るとそのままユーマの身体に触れる。
(拭いてくれるんだ)
普通なら意識が戻った自分で拭くのが筋だが、ナルメアの場合はそんな選択肢を持ち合わせていないのか、当然の事のようにユーマの腕に手を添えて胸元まで持ち上げると、右手に持った濡れタオルで肩から指先に向けて優しく拭き始める。
ユーマの手を自分の胸元に抱えるようにしているおかげで、ユーマの手の甲にはぷにぷにとしたナルメアの豊満な乳房の感触が広がった。
(これがドラフ……か)
ユーマの腕を楽しそうに拭くナルメアを見つつ、フェニムによってもたらされた知識を参照する。
ドラフ──
この世界における4大種族の一角で、最大の特徴は頭部に生える2本の角。体格は成人しても平均140に満たない身長。その分、幼少期から異常に発達する乳房が特徴の種族らしい。
他にも手先が器用だったり、力が強いという特徴もある。
また、ドラフの男は平均身長が2mを超え軒並み筋骨隆々らしいが、ユーマは男の事に興味がなく、目の前のナルメアに意識を集中した。
ナルメア──
本人は頑なにそう思っていないようだが武芸の達人で、お姉さんぶる女ドラフ。
整った顔立ちで少しタレ気味な目尻は可愛らしさを強調し、穏やかながら色気のある声。
何故かユーマに懐き、甚大な奉仕性を見せる彼女を見ながらユーマは考える。
──『世界中の美女を俺のモノにしたい』──
フェニムに宣言したユーマの望み。
目の前のナルメアは、ユーマの望みである美女に相違ない。
ナルメアを手に入れたい。犯したい。その小さな身体の隅々まで自分という存在を刻み込みたい。
ユーマの中のドス黒い劣情が際限なく吹き出していく。
──だったらそうすればいい。
──今の俺にはその力がある。
ナルメアは森から抜け出す事やイノシシの化け物から守ってくれた恩人だ。
しかし、だからと言って手を出す事に躊躇しているようでは、“全空を股にかけたハーレムを構築したい”などという大それた望みを叶えるなど夢のまた夢。
それになにより、ナルメアのような美女に手を出さず、その結果、彼女が他の男のモノになるなんて未来は到底看過できる事ではない。
ナルメアを自分の女にする。
その為の力があるのならば、それを行使する事に忌避感など抱いている場合では無かった。
ユーマは既にフェニムの力の使い方を理解している。
あっさり決心したユーマは、フェニムの力を使う事にした。
初めての力の行使に、ユーマの魂に潜むフェニムがとめどなく歓喜する感情が溢れる。
(──────)
音もなく、見た目上は何の変化もないまま、フェニムによる初めての運命への干渉が終わる。
(ちゃんと効いたのか、よくわからないな)
現に、ナルメアも自身の運命に干渉された事に一切の反応を示す事なく、今はユーマの胸部をタオルで吹き続けていた。
『ねえ、お兄ちゃん?』
『なんだ?』
ユーマの脳内にフェニムの声が響く。
フェニムのコアはユーマの魂の中に同化している事もあり、こうして脳内だけでお互いに会話する事が出来る。
『どうして、干渉する範囲を小さく留めたの? もっと簡単に、『絶対服従』させるとか『性奴隷』にするとかで良かったんじゃ? あっ、別にお兄ちゃんがする事に不満があるわけじゃないよ? ただ、不思議だっただけで……』
(絶対服従と性奴隷に何か違いが……?)
それはさておき、フェニムの疑問もわからないでもない。
さっき、ユーマがナルメアに対して行使した運命への干渉は“ユーマから発せられる匂いがたまらなく大好きになる”と言う、中途半端と言えば中途半端な干渉だった。
『何というか、過程も楽しみたいって感じかな。それに、絶対服従の女の子ばっかり囲ってもな』
ユーマ的には、例えば「股を開け」と命令されたから股を
開く女より、抱かれたくて自発的に股を開いてくる女を囲いたいのである。
それも『抱かれたくて自発的に股を開くようになれ』と命令したらいいのかもしれないが、それだとどうしても自分の中で『それも命令されたからそうしている』という前提が出来てしまう。
それが何となくイヤだった。
要するにくだらないこだわりだ。
ならば、星晶獣の力を使って他人に干渉する事自体どうなんだ? と思わなくもないが、それはそれ、これはこれ。
ユーマは自分に都合の良い思考回路を持つ人間だった。
「じゃあ、次は足を拭くね?」
そうこうしている間に、ユーマの上半身を拭き終わったナルメアは対象を下半身へと移す。
そして躊躇う様子もなく、ユーマの下半身を覆っていた毛布を剥ぎ取った。
(ひょっとして、俺の事を“男”として認識してないのか?)
余りにも平然と行われる行為に、そんな風にも考えてしまうユーマだったが、露出した下着姿の下半身──それも、血気盛んに主張する一点を視界に収めたナルメアの動きが止まる。
ナルメアが視界に収めて静止した部分は、もちろんユーマのペニスだ。
上半身を拭いてもらっている間、事あるごとにぷにぷにと触れるナルメアの乳房によって、すっかりと勃起している。
(わ、わ。これって、おちん、ちんさん……だよね? ユーマちゃんったら、どうしてこんなに大っきく……。それに、この匂い……なんだかドキドキしちゃう♥)
「どうかした?」
「ふぇっ!? う、ううん、なんでもないの。拭く、ね?」
おずおずとユーマの足を指先から拭き始めるナルメア。
しかし、勃起して主張するユーマの股間をチラチラと盗み見る。
足の甲から脛、太ももとタオルが上るにつれ、もう盗み見るどころかガン見し始めた。
「はぁ……♥ ふぅ……♥」
息が荒くなり、すんすんと小さく鼻を鳴らしながら、ジワジワと視線どころか顔そのものが近づく。
(これは……“効いてる”な)
全身の汗を拭き取っていったが故に、最後に残り最も強烈な匂いを発生させている箇所に夢中になっているようだ。
(運命に干渉するとか言ってたけど、まるで催眠術みたいなもんだなコレ)
下着越しとは言え、勃起した肉棒を出会って半日も経っていない異世界の美女に見せつけながら、ユーマはフェニムの力の凄さを実感していた。
『ちーがーいーまーすー。催眠術じゃないですぅー』
脳内でフェニムの抗議が響く。
『お兄ちゃん、催眠と一緒にしてもらっちゃ困るんだよ? 私の力は、対象が生まれた過去まで遡って“指定した状況になる”運命へと書き換えてるんだからー』
声だけでぷんすかしているのがわかる。
フェニムの言う通り、今回の場合で運命を書き換えるというのは、ナルメアが生まれ現在まで生きてきた中で、ユーマの発する匂いを最大限好ましいと思うようになるように過去を改変したものだ。
また、過去に干渉しているが為に、ユーマのような適合者がいない場合に能力を使用した時、完全な計算が成立せず、バタフライエフェクトのように現在にどんな影響をもたらすかわからない。
最悪、制御しきれないまま中途半端に他人の運命に干渉した結果、干渉した側の存在が消滅してしまう危険がある。それ故に、制御しきれなかった星の民はフェニムの力を使う事なく封印するに留まったのだ。
他の事象に全く影響を及ぼさず、望んだ結果だけを出力する為の演算はフェニムが行っている為、ユーマからしてみれば催眠のようだと感じるのは致し方ない事ではあった。
だが、それだけの事をしている以上その効果は絶大だ。
何せ過去に遡って運命に刻まれるのだから、対処も対抗手段もない。
例え全空最高の魔力抵抗を誇る存在であったとしても、フェニムの前では無力である。
……と言うような情報を、先程流し込まれた知識から参照していたユーマだったが、股間に生暖かい吐息を感じ、ビクリと身体を震わせた。
「すううぅ〜……♥ んっ♥ んん……はぁ……♥」
いつの間にかペニスに鼻先が触れそうな程に顔を近づけたナルメアが、四つん這いで腰を突き出した状態で、恍惚の表情を浮かべている。
(ユーマちゃんのおちんちんさんの匂い、今まで嗅いだことがない変な匂いなのに、好き♥ 臭いのに、癖になっちゃう♥ 好き♥ この匂い、好き♥)
「なんだか随分気に入ったみたいだね?」
「う、うんっ♥ ユーマちゃんの匂い、凄いよぉ♥ この匂い、好き♥ お姉さん、ユーマちゃんの匂い、全部好きになっちゃった♥」
ナルメアは、漫画ならハートマークが浮かんでいそうな蕩けた目でユーマを見上げる。
「なら、直接嗅いでもいいよ?」
「い、いいの?」
「もちろん」
許可を出すと、蕩けていたナルメアの目がギラリと光る。
まるで獲物を見つけた狩人のようだなぁ、などとユーマが考えている間に、ナルメアの手が下着を掴む。
脱がせやすいように少し腰を浮かせると、間髪いれずに下着をずり降ろされた。
ボロンと、平均より二周り程大きい肉棒が露出するが、ナルメアは初めて目にする凶悪なフォルムのソレが目に入らない。
「うおっ!?」
ユーマとしてももう少し反応があるかと思っていたのだが、ナルメアは肉棒には目もくれず付け根の部分に顔面を突っ込んできた。
「んっ、ぐぅぅ……ッ♥ なに、これ……にゃに、これぇ……♥ しゅきぃ……♥ お姉さん、これぇしゅきいぃ〜♥」
ナルメアは正に無我夢中と言った様相で、陰毛に覆われた付け根にぐりぐりとねじ込むように鼻を押し付け、腰をびくつかせる。
「……っと、危ないな」
ナルメアの顔面の感触を味わっていたユーマだが、余りにも夢中でグリグリと顔を擦り付けてきた為、ドラフ特有の角が腹部を掠める。
角の先端は結構尖っているので、ワンチャン刺さりかねない。
ユーマはナルメアの角をガシッと掴む。
「夢中になってくれるのは可愛いけど、少し落ち着いて」
「はうっ……♥ ご、ごめんなさい、ユーマちゃん」
口では謝っているが、鼻を離す様子はない。
「俺のちんぽの匂いを嗅いで、すっかり雌の顔になってるな」
「ふぁ♥ 雌ぅ……? わかんない。今、お姉さん、ユーマちゃんのおちんちんさんの匂いを嗅いで、雌の顔してるのぉ……?」
一応、ユーマが行った干渉に“発情”する要素は入っていないはずだが、嗅いでいる部分が部分だけに、ナルメアはどこからどう見ても発情した雌ドラフの顔をしていた。
「あぁ、そうだ。俺のちんぽの匂いが大好きですって、表情全部で叫んでる雌の顔だ」
「う、うん……♥ そうかも♥ お姉さん、ユーマちゃんのおちんちんさんの匂いが大好きな雌ドラフ……かもぉ♥」
「よし。じゃあそんな雌ドラフには、俺のちんぽで顔面マーキングしてやる」
ユーマは、右手で掴んだ角でナルメアの頭を固定すると、左手で肉棒を掴み、ナルメアの頬へと押し付ける。
そして腰を軽く振り、少し汗ばんだナルメアに頬ズリをさせた。
ずりゅ──ずりゅ──
「ふぐぅ♥ んっ♥ んっ♥ お姉さんのほっぺ、おちんちんさんマーキング♥ されてるぅ……んんんっ♥」
「ほら、反対側も」
「あっ♥ ダメ、これダメ♥ お姉さんの顔、おちんちんさんの匂いで包まれちゃう♥ こんなの、幸せ過ぎてダメなのぉ……♥」
(もっと♥ もっとおちんちんさんずりゅずりゅして♥ ユーマちゃんの匂い、一生取れなくなるくらい、マーキングして♥ こんなの……頭、溶けちゃうよお♥ ユーマちゃん♥ 好き♥ 好き好き♥)
最初は小さい動きだったのだが、今やナルメアの顔に叩きつけるような勢いで腰を振っていた。
「ぐっ……う。ナルメアの頬ズリ……気持ち、いい。もう、出そう」
「はぅ♥ 出る? 出るって、何が?」
蕩けながらユーマの言葉を聞いたナルメアだったが、意味を理解しかねている。
(……まさか、知らないのか?)
ナルメアはあれ程の武芸の達人だ。
幼少期から修行に明け暮れていて、性知識といったモノが欠落しているのかもしれない。
(そう言えば、これだけ発情した顔をしてるのに、舐めたりしてこない……って、もう無理、限界ッ!)
「も……出……ッ」
「? ♥ なに? 何が出るの? ♥」
疑問に答えず、ユーマはナルメアの顔面めがけて射精する。
びゅるびゅると勢いよく放出された精液が、びちゃびちゃと音をたてながらナルメアの顔を汚していく。
「ふぁっ!? んんんっ♥ んふぁあああああぁぁぁー……ッ!?」
精液で顔を汚されたナルメアが、強烈な精液の悪臭を鼻から吸い込み、獣じみた絶叫をあげて大きく弓なりに身体を反らせる。
腰を何度かガクガクと震わせ、べっとりと濡れていたショーツから愛液が溢れ、太ももをダラダラと流れ落ちていく。
そしてそのままガクリとベッドに倒れ込んだ。
「ふぅ……って、あれ? ナルメアちゃん? 意識飛んでる? マジか」
ユーマの腰に抱きつくように倒れ込んで意識を失ったナルメア。身体は未だ微弱な痙攣をしている。
「まさか顔射されて意識を飛ばすとは……」
さて、どうしたものかとユーマが考えていると、ぷしゅっ、という音が聞こえた。
そしてナルメアの股間から、じょろじょろと音をたてながら黄色い液体……つまり尿が漏れ出していた。
「うおおっ……! やべ、マジか」
ユーマは慌てて、自分の汗を拭くためにナルメアが持ってきたタオルと桶のお湯を使い、後片付けに奔走するハメになったのである。
──────────
ナルメアが失禁してしまったベッドの布団やシーツはどうにもならないが、顔射したナルメアの顔に付着した精液や、愛液やお漏らしでびちょびちょだった太ももなどはキレイに拭き取り終わり、ユーマはベッドに腰掛けて人心地ついていた。
(疑っていた訳じゃないが、フェニムの力はガチだったな)
森での一件で、ナルメアからの好感度は異常に高くなっていたとは言え、あそこまでユーマの匂いに執着し、最終的には精液の匂いで意識を失うなんて、フェニムの力があってこそだっただろう。
(フェニムの力があれば、本当に世界中の女を俺のモノに出来る……っ!)
そう確信したユーマは、心の奥底から湧き出る歓喜に身体を震わせた。
「でしょー♥」
その声と同時に、ユーマは後ろから誰かに抱きつかれる。
ナルメアが目を覚ましたのかとも思ったが、その声の主はフェニムだった。
「お前、現実に出てこれたのか」
「もちろんだよ、お兄ちゃん♥」
ユーマの背中から首に両手を回し、頬に頬をすりすりと摺り合わせるフェニム。
「それで、どうして出てきたんだ?」
「ずっとお兄ちゃんの魂の中で一緒なのも魅力的なんだけど……常に思考共有してるのもお兄ちゃん的には色々とやり辛いかなって思って。私は気づかいの出来る妹星晶獣なんだよ♥ えへん」
「マジで可愛いな、お前」
「えへへ♥ やった♥ あっ、でもでも、意識の中で会話するのはこの状態でも出来るよ? どんなに離れていても、私とお兄ちゃんは魂で繋がってるので♥」
自慢げにそう言うと、フェニムはぎゅうぅと抱きつく力を強め、無い胸を背中へぐりぐりと押し付ける。
「そ・れ・でぇ〜、なんだけど」
ユーマの耳に唇を近づけ、ふぅ〜っと温かい吐息を吹きかけながら、甘い声を出すフェニム。
ユーマの背筋にゾクゾクとした快感が走り抜ける。
「……どうしたんだ?」
「私にも……して、欲しいな♥」
「何を……?」
「お兄ちゃんの♥ おちんぽマーキング♥ ちゅっ♥」
フェニムは卑猥なおねだりをしつつ、ユーマの頬にキスをする。
「へぇ……して欲しいんだ?」
「うん♥ してして♥ おちんぽマーキング♥」
ユーマの広角はつり上がったのだった。