※この作品はR-18です。

(本編完結)ホロライブラバーズX 敗残兵A   作:とも667

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 一番大事なことを書いたので初投稿です。


殲滅の大将戦~魔王戦前まで

 因縁の決着をつける時なRTA、はーじまーるよー。

 

 前回はジャスティーとの戦闘が始まったところで終了しましたが……ジャスティーはホモくんやエミリシアと同様に勘がある上、エミリシアより多分強いです。なんたって大将ですから。

 

「先手必勝だ! 喰らえ!!」

 

>なっ、瓦礫が……爆発した!?

 

「流石は生き残りだけあって、逃げ足が早いな……そうさ、俺の能力『永久戦争』! そこら辺にある物を武器にしたり、弾に変換したりできる……弾切れはないぞ!! ついでに力も強くしてもらったからな……反動も疲れもない、ってわけさ!!」

 

 軍人らしい能力ですね……!

 

>喰らえ!!

 

「弾くらい避けられんとでも!? お返しだ!!」

 

>俺も避け……っ!?

 

 刹那の見切り……うわっ、難しい!? 当たって

しまいました……そうか、あっちだって軍人の勘は持ってるもんな……! エミリシアより先輩だから、余計にタチが悪い!!

 

「俺を舐めすぎだぞ、堀川伍長!!」

 

>ロケットランチャー……なんでもありかよ!!

 

「ぶっ飛べぇ!!」

 

 『刹那の見切り』! ふぅ、どうにか避けて……壁が吹っ飛びましたね。

 

>まともに近づけんな……剣は無理か!

 

「俺に銃は当たらんぞ、お前の素人鉄砲なんぞ当たるか!!」

 

>一方的だ……くそ、如何せん奴は経験が多い!! 俺よりも……これまでは死にかけた回数の差や、執念で勝ってきたが……エミリシアは2人がいたからどうにかなったものの、こいつは……

 

 ……今までの誰よりも強い! 経験は多い、弾切れはない、オマケに武器の指定はなし。イカレてんだろ……!

 

「当たれ、この!!」

 

>こっちはまともな武器なし、あっちは無限……なんて分の悪い……!!

 

「しつこい……なら、こいつでどうだ!?」

 

 迫撃砲……!? それを横軸に並べてる!!

 

>なっ……

 

「避けられんぞ、喰らえ!!」

 

>……くそ!!

 

 一斉に迫撃砲が放たれ……建物の外に出たホモくん。ですが……

 

「それくらい予測してないとでも……? 10連ミサイルランチャーだ!! 全弾持って逝け!!」

 

>な……っっ!!

 

「ハハハ、いい気味だ……! まだまだ行くぞ!?」

 

 爆風を避けきれなかった……! 吹っ飛んだホモくんが飛んできて、学園の皆さんも困惑してます。

 

「も、守男くん!?」

 

>っ、くそ……逃げろ、巻き込まれ……

 

「まとめてプレゼントだ、1人残らず受け取りな!!」

 

 ミサイルランチャーを撃ってきました……避けたら皆に当たります!!

 

「うわぁぁ、こっち来たぁ!?」

 

>グレイトスラッシュ……!!

 

「自慢の剣か……雑魚の癖にカッコつけやがってよ」

 

 グレイトスラッシュで粉砕しましたが……守りながらはキツいです……!

 

>見境なしかよ……! どうにか近づければ……!!

 

「させると思うかぁ!?」

 

「めっちゃ撃ってる……これじゃ近づけないよ!」

 

 あいつの耐久力はそこまでじゃない、一撃入れれば……ですが、この調子じゃ入りそうにないですよ。

 

>ダッシュスラッシュ!!

 

「隙あり!!」

 

>っぐ……!!

 

 ミサイルランチャーをまともに喰らった……! 一発一発の威力はそこまでじゃないけど……

 

「無理だよ無理、諦めろ……ん?」

 

「喰らえっ!!」

 

>と、トワ……!? ダメだ、やめろ……こいつは!!

 

 トワ様が攻撃を始めましたが……攻撃対象に入るのはまずい!!

 

「おーおー、強い強い……ほーら、もう少しで当たるぞ~?」

 

>この……!!

 

「素人鉄砲に当たるかっての! そこの奴らも、まとめて喰らいな!!」

 

 奴は地面に手を置き……地面が割れ出した!?

 

>させるかっ……!

 

「遅せぇよ!! 一機……収穫ゥ!!」

 

「せ、戦闘機……!?」

 

 戦闘機を引っこ抜いた……今作ったのか!?

 

「オラ行け! 出撃だ!!」

 

「と、飛んだ……!!」

 

>チッ、本当に何でもありの能力だな……!

 

 奴が道路に向かって戦闘機を投げると……勝手に走り出して、離陸して……攻撃してきました!!

 

「そらそら、どんどん行けぇ!!」

 

「誰も乗ってないのに……なんて操縦技術!?」

 

>あいつの記憶の中から再現されてるのか……! 魔法兵器を撃ってくるぞ、気をつけろ!!

 

 ミサイルの弾幕……炸裂した場所が燃えたり、凍ったり、切り裂かれたり……魔法入りってわけか!!

 

「当たったらおしまいじゃないの……!!」

 

「俺もいるんだぜ小娘共!? イィーヒヒヒッ!!」

 

>相変わらずイカれてるな……!!

 

 撃っても当たらない、かと言って近づけない……!! どうすりゃいいんだ!?

 

「お前の頭がイカれねぇのがおかしいんだよ!」

 

>貴様のおかしさを俺のせいにしてんじゃねぇ!

 

「あぁ、学校がめちゃくちゃに……」

 

 障害物を上手く使いつつ攻撃してきてます。軍人らしいですね……こっちも障害物を!

 

>フェンスオブガイア!!

 

「それで隠れたってわけか……甘い!!」

 

「また何か引っこ抜く気!? させないよ!!」

 

 ホモくん、マシンガン……くそ、弾切れか!!

 

>こんな時に……!!

 

「おっと危ない……オラ、行け!!」

 

>……戦闘機じゃない! 爆撃機だ!! 来るぞ!!

 

 空襲かよ……!! 上空からの焼夷弾の雨、戦時中に沢山の命を奪う兵器……! ここでも効果は抜群だ!!

 

「あちちっ! 焼け死んじゃうよ、守男も逃げて!」

 

>くそ……!

 

「出てきたなぁ!? オラ、喰らえ!!」

 

 ミサイルランチャー……こっちにああいう武器がないのが辛い!

 

>くそったれ……近づければ何とかなるのに!

 

「学校はお前のせいでめちゃくちゃじゃねぇか! 許さねぇ……!! うぉぉぉー!!」

 

「ほう……ドラゴンか」

 

 ココ会長、デカくなるのはまずい!!

 

>ま、待て! その姿は……

 

「クロスファイア……!!」

 

「機銃、一斉掃射! デカい的を撃て!!」

 

 言わんこっちゃない、ただのデカい的ですよ!!

 

「うぐ……!!」

 

>……ダッシュスラッシュ!!

 

「距離を詰められても逃げればいい……簡単な話だ。俺が大慌てするとでも?」

 

 変に冷静なのがまたムカつく……!!

 

「こんのぉぉ!!」

 

「喰らえ、モフモフボムッ!!」

 

「喰らえなのらー!!」

 

 一斉攻撃が迫りますが……平気で避けました。ホモくんに避けられたんだから、避けられないはずないよな……

 

>全然当たらねぇ……!

 

「鬼さんこちら、手の鳴る方へ~」

 

「この……はぁ、はぁ……」

 

 トワ様達に疲れが見え始めました、全力で撃ちまくってたらそうもなります。

 

>行け!

 

「おっと……グランドフレイムだっけ? 野蛮な技だな、おい……」

 

>野蛮で悪かったな!

 

 これも避けるか……あっちは全然疲れてません、実力に差がありすぎる!!

 

「ちょっと待ったぁ!!」

 

「……なんだ?」

 

>み、みんな……?

 

 holoXの皆さん……?

 

「掃いて捨てるような現実を!!」

 

「一刀両断ぶった切る!!」

 

「……そういうのいいから。死ね」

 

 ロケットランチャー構えた……無粋な奴ですね!!

 

>させるか……!

 

「邪魔すんな! お前が食らうか!?」

 

>っ……くそ!!

 

 2人が勝負してる最中、名乗りを上げる5人……早く助けに入ってほしいです!!

 

「……終わりなき輪廻に迷いし子らよ!!」

 

「漆黒の翼で誘おう……」

 

「我ら、エデンの星を統べる者ッ!!」

 

 かっこいいキメポーズ……ですが、ホモくんがめちゃくちゃ頑張ってます。

 

「秘密結社! holoX!!」

 

「……ようやく終わったか、クソダサい名乗りは? じゃあ死ね」

 

>カッコよかっただろうが!!

 

 冷酷かつ残虐なイカれ敗残兵BVS過去激重の死に損ない敗残兵A……誰が興味あるんだこれ?

 

「クソダサい!? ふざけんな! 1ヶ月もかけて考えたんだぞ!!」

 

「そんなこと言ってられる場合じゃなさそう、普通にヤバいよこの状況!!」

 

「風真の仲間をよくも……叩き切ってやるでござる!!」

 

 強いけど……こいつ相手では分が悪い……!

 

「まとめて来いよ、タイマンは戦争じゃナシだからな」

 

「後悔させてあげるよ、その言葉!」

 

「……いただきまーす」

 

 仮面を被って……高速移動、ナイフを持ってます!!

 

「うぉ、俺じゃなきゃ当たってるな……なかなか骨がありそうだ」

 

>グレイトスラッシュ!!

 

「ま、当たらないんだけどな。不意打ちのつもりだろうが、魔法だってわかってるぜ?」

 

 軍人の勘が強すぎる……こいつ、ラスボス並に強い……!

 

「……ふっ!」

 

「わかりきってんだよ、お前のやることなんてな。躱すくらいわけない……ほらほら、何してる? 速さだけで命中率0%か?」

 

「くっ……!」

 

 当たらん……逆に何が当たるんだ、こいつ!?

 

「これでも喰らえ!!」

 

「毒か……? すごいすごい、賢いやつもいるんだな。まぁ、範囲外に逃げりゃいいんだが」

 

「さてと……私も本気出そうか」

 

 鷹の羽が羽ばたく……羽だけを残して高速移動、連続キックです!!

 

「速いだけの奴がやけに多いな……こっちがナイフ、お前は刀、お前はキック……被りゼロって嘘だろ?」

 

「うちのチームは千差万別なのさ」

 

>バリエーション豊かでいいと思うが……!

 

 剣を振りましたが……勿論、当たってません。この野郎……!!

 

「……そろそろ反撃していいか? いいよな?」

 

「様子見してたの……? 舐められたもんだね」

 

「舐めていいから舐めてんだよ、口の中に飴玉が入ってたら舐めるだろ?」

 

 くそ、悪役の癖にわかりやすい例えを……!

 

>舐めた味はどうだった!?

 

「甘ったるい砂糖味だ……因みに、俺は激辛だぜ。さて、終わりにするか……喰らいな!!」

 

「ロケットランチャーが2丁……!」

 

 撃った……と思ったら、ミサイルランチャーに持ち替えた! 忙しないやつだな……!!

 

「派手な攻撃だけしかできんのか!?」

 

「んなわけねぇだろ? 武器変更……得意武器で戦うとするか」

 

「自動小銃……!」

 

 やっぱりあれか……!

 

>あいつはあれの扱いに関して、俺より強い! 気をつけろ!!

 

「口で言うより見た方が早いだろ!!」

 

「っ、こいつ……扱いに慣れてる!」

 

 自分の体みたいなものですね……使い慣れしてるでしょ、そりゃ。

 

「素人とは違うってことだ、諦めろ!!」

 

>……っ!!

 

「おーおー、乱暴な攻撃だなぁ……ガイアショットだっけ?」

 

 全然余裕ですね……遠距離攻撃は奴の範囲、かといって、近距離は読まれきってる! 近づけたとしても避けられる……!!

 

「お前らの中で、純人間はお前だけのようだが……獣人の肉は食ったことねぇなぁ、一体どんな味がすんのかな……? 殺して喰ってみるか」

 

「ひ、人喰い人間……!?」

 

>こいつの好物は人肉だ、いろは喰われるぞ!!

 

 これが現実であったっていうんだから、恐ろしいことこの上ない……その上なんの因果か、人肉を食ったそいつの階級は、ジャスティーと同じ少将だったそうで……偉い人にもイカれ野郎はいるんですね。

 

「そんな恐ろしい奴と一緒に戦うなんて……考えたくないでござる!!」

 

「俺だって嫌だったよ、こんなクソガキと一緒はな! 事ある毎に噛み付いて、『人肉食うな』『レイプするな』『捕虜に酷いことするな』……反吐が出る、そんなこと言ってるから万年伍長なんだよ、ゴミ。少将様に対して……!!」

 

「余罪多数だな……知ってる事だけど!!」

 

 異常な中では正常こそ異常……こいつが偉くなったら、世界がイカれかねない!!

 

>『マインドシェアマシン』か……便利だよな、こよりのあれ。

 

「青ダヌキかお前は……戦争中じゃ真っ先に殺されるぜ、危険だからな!!」

 

「風真達がそんなこと許さないでござる!!」

 

 ここまでやっても疲れない……チートってレベルじゃねぇぞ! こっちはどんどん消耗していくのに……! ホモくんは平気そうだけどさ……

 

>くそ……これならどうだ!?

 

「また同じことの繰り返しかよ……お得意のダッシュスラッシュは俺には効かん! 全部読めてるんだよ!!」

 

>……じゃあ、これは読めたかな!?

 

 フェンスオブガイア……? その上に乗って跳んだ!! 上にあるのは……戦闘機だ!!

 

「の、乗った……!」

 

「落ちてこい、この!!」

 

>墜とすのが目的なんだよ! 全部堕ちろ!!

 

 ジャスティーの上空で落としていく……周りに落ちて、爆風に包まれた!!

 

「くそ……これでは貴様も見えんだろうに!?」

 

>……それはどうかな!? ふっ!!

 

「……ガイアショット!? 小癪な真似を! 隠れても無駄だぞ!!」

 

 ガイアショットの後に足音……どれかに紛れてるのか! ミサイルランチャーが炸裂したら……どれにもいない!?

 

>……ハズレだ!

 

「な、なんだと……!? どこだ、どこにいやがる!?」

 

>ここだよ!!

 

 ジャスティーが戦闘機を収穫した跡地……隠れてたのか! 隠れて撃つのは戦争の基本だから!!

 

「ぐっ……俺がこの程度の奴に、傷を負わされるとは……!!」

 

「やった、足に弾が入ったぞ!!」

 

>そのプライドが命取りになるんだぞッ、ジャスティー!!

 

 ダッシュスラッシュで距離を詰めた、切り裂くつもりですか!

 

「それは効かんと言ってるだろうが……っ!?」

 

>お前に撃つなんていつ言った?

 

「ジャンプしてたら死んでたな……!」

 

 ダッシュスラッシュをわざと外した……? そこからどうする!? 0.1秒単位の勝負……!

 

「舐めやがって……!」

 

>フェンスオブ……ガイア!

 

「また外した……いや、違う!!」

 

 後ろに壁が……これで逃げられなくなりましたね!!

 

「小癪な真似を……!」

 

>ようやく近づけたな……!!

 

「チッ……!!」

 

 避けきれないと判断したか、銃を剣に変えて受け止め……てない!? 影抜きで躱したのか……!!

 

>ヘッ……!

 

「ッ……くそ!!」

 

「急所を逸らされた、あれじゃあトドメを刺しきれない……!」

 

 ここでトドメを刺せなきゃ、チャンスは2度と回ってこないぞ……!! どうする!?

 

>だぁっ!

 

「……は、外した!?」

 

「ハハハハハ! バカめ、昔から無能は変わらんようだな! ……あ?」

 

 ……いや、違う! 外したんじゃない……!! これは、目の前で空振りして返しを当てる技……日本人なら誰もが知る大技!! それを証明するかのように、白いオーラが出ています!!

 

>……先に地獄に行け、ジャスティー。

 

「は……? あ……が……?」

 

>……影燕グレイトスラッシュ返し。

 

 意表を突かれて避けきれず、斜めに切り裂かれたジャスティー……戦争での死は、誰しもが平等に呆気ないものです。

 

「……」

 

>……はぁ、はぁ……流石に精神使うな……これで終わったぜ、みんな……

 

「え……あ、そっか、やったんだよね……なんか拍子抜けというか……」

 

 走者もそう思います。大ボス倒したのに演出なしだし。まぁ、戦争ですからね……

 

>学んだ技術は無駄にならなかった、ってことだ。ともかく、これで正真正銘戦争の敗残兵は俺だけだ……

 

「……寂しい?」

 

>そんなことないぞ? 奴らは殺さなきゃならなかったしな……迷いや後悔はないさ。俺は戦争をしてるんだから……こより、弾をくれないか。マシンガンを使い切っちまった。

 

「はい、どうぞ? これが予備の分」

 

>サンキュー……さてと、疲れてる暇はないよな。行ってきます。

 

「ちょっ、待っ……行っちゃったよ」

 

 早いですね……本気で戦争してるんです。疲れてる暇がない……

 

「とりあえず、死体処理だな……警察にも連絡しないと」

 

「……はぁ、なんでここまで差が開いちゃったんだろうね」

 

「わかんない……私達なりに頑張ってるんだけどな」

 

 ホロメンも強いんですけど……ホモくんの境遇と経験、敵の力を考えると……強さが飛び抜けてるんですよね。

 

「……でも、ダメなところだってあるじゃん」

 

「すぐ無茶するよね……心配ばっかりかける」

 

「武器も体もよく壊すし、腕と足すら吹っ飛ぶし」

 

 やり過ぎですね、ホモくんは……プレイヤーもヒヤヒヤしてます。

 

「だから、こよ達は居てあげなきゃならない。どれだけ怪我しても大丈夫なように」

 

「……じゃあ、待ってようか。戦う男の帰りを」

 

「男は1人で戦うもんだよな、やっぱり」

 

 そうですね……! 一方ホモくん側、またゲートに戻ってきてました。まだ動くようです……

 

>……よし……おっと!!

 

「撃て! 逃すな!!」

 

>対策済みってわけか! まとめて喰らえ!!

 

 出待ちされてましたか! いきなり乱戦です!!

 

「ぐっ……」

 

「ぎぃ……!」

 

>……マシンガンを取っていくか。あと、手榴弾あたり……2個あればいい。この先も出待ちはあるだろうな……ドアを開けたら撃たれる。なら!

 

 壁に剣で小さく穴を開けて……手榴弾を投げ込んだ!!

 

「な……手榴弾!?」

 

「うわぁぁー!!」

 

>……全員吹っ飛んだか。進もう……あとは浦下 直哉とデュラハンの2人だ……!!

 

 浦下の奴……トイレ行ってるらしいけど。魔王側に視点が変わって、デュラハンだけいます……あいつ逃げてないだろうな?

 

「……ジャスティーの生命反応が無くなりました、どうやら敗れたようです……」

 

「……想定の範囲内だ。奴は一般人ではないからな……」

 

「勇者の言葉ですか……勇者は何と?」

 

 ホモくんが一般人じゃない……どういうことだ?

 

「……奴は、神の寵愛を受けている。だから、私の計画に邪魔なのだ……個人的な恨みもあるしな」

 

「……神の寵愛とは?」

 

「原理は不明だが……勇者も得ていた力らしい。何でも、修行をしていたら突然なんの前触れもなく強い技を思いついたり、身体能力が上がったりするらしい……」

 

 スキルを覚えることを言ってるのか……勇者もそれがあったってことか!?

 

「では、堀川守男はそれで魔王軍を葬ってきたと……?」

 

「少なくともバルカはそれで敗れた。本当に、忌々しいことこの上ない……」

 

「……十分注意します」

 

 そこで警告音が鳴り出しました……ホモくんが辿り着いたようです。

 

「……行ってまいります」

 

「うむ……勇者、デュラハンは勝てると思うか? ……そうか、まぁ無理だよな……構えておくかな」

 

「……デュラハン、参る!!」

 

 デュラハンですか……いつもなら、超強力な相手なんですがね。昔から、デュラハン級とやり合ってきた今では……

 

>……強い気配。浦下の弱っちいのに卑劣な気配がしない……デュラハンだな?

 

「……流石は軍人か。その様子だと、ジャスティーを殺したようだな……その勘は見事と言うべきか……だが、ここから先はこの命に変えても通しはせん。覚悟しろ……!!」

 

>上等だ。

 

 先手を切ったのは……デュラハンの方か! いきなり地面が割れました!!

 

「大地滅砕!!」

 

>威力がすごいな……!

 

「魔剣咆哮!!」

 

 強烈な衝撃波……やっぱり最後の四天王、先輩走者さんは『クリムゾンスマッシュ』とかいう激強技で貫いたり、上からロボ子さん落として殺したり……それは全くなし、きちんと終盤での戦いです!

 

>四天王らしく威力が高いな……! ヴァロン以来か!! だぁっ!!

 

「大地を隆起させて飛ばすとは……その剛腕も神の寵愛によるものか!?」

 

>神の寵愛……? 何のことだ!?

 

 よくわかってないまま利用してますからね、ホモくんは……

 

「とぼけるな!! お前が技や能力を突然覚える力を持つことを教えていただいたのだ!!」

 

>それならできるが……そんな名前があったのか。覚えておくよ!!

 

「くっ……舐めるな! かくなる上は……受けよ、究極奥義!! 万物よ、我が叫びの下に死を受け入れよ! 万象死滅滅旋斬!!」

 

 当たると即死の死滅の剣……! 避けられない攻撃です……普通なら。でも、ひとつがら空きの場所があるんですよ。この技……それは。

 

>……フェンスオブガイア!!

 

「な……上だと!?」

 

>悪いな、お前に苦労してちゃ勝てないんだよ!! グレイトスラッシュ!!

 

 上ががら空きなんですよ、この技は! 久々に走者らしく決められました!!

 

「ぬぅっ、ぐ……くそ、こんなもので……!!」

 

>オーラが強まった……!?

 

「この誓約は死んでも果たす……貴様と道連れになるとしても!!」

 

 HP1スキル発動……ですが。こっちには防御無視技がありましたね。そう、最近使ってなかったやつ……!

 

>ジャッジスルー2!!

 

「あっ、が……嘘だ……私がこうもあっさり……!!」

 

>……ジャスティーの方が強かったな。

 

 最序盤に危険な奴らと戦いすぎましたね……余裕です。

 

>……魔王! 会いに来てやったぞ!?

 

「ついに来たか……待っていたぞ、堀川守男……」

 

>……俺に恨みでもあるのか?

 

 確かに、因縁って言ってましたからね。

 

「……お前は知らんだろうが、あの時……お前が社会的に責められた時だ……それが因縁だ」

 

>あの時か……?

 

「……お前を叩くのが恐怖になったから、お前は叩かれなくなった。だが……そのせいで奴らが私を狙い始めた。誰でもよかったのだろう……人魔戦争の元凶、魔王の血統ということで、袋叩きに遭い……危うく死にかけた。デュラハンがそいつらは殺したものの……私は、お前とそいつらを憎んだ。私に矛先を向けたお前と、なんの罪もない私達を叩いた奴らを!!」

 

 またか……また奴らが原因になるのかよ!!

 

>……助けられなかったから憎んでるのか?

 

「そうだ! お前は何もしなかった……お前は自分が狙われなくなって安心したんだ! 何が優しさだ、私には何もしなかったのに! そんなお前が許せない、一緒になって叩く人間が全員許せない!! お前も所詮、人間なんだ……お前が知らないうちにお前の手から零れた者達がどうなったか……知っていたか!? 知らんだろう!? 人間の言う『優しさ』など、戯言以下だ!!」

 

>……!!

 

 まさか、ホモくんの手を零れた被害者が敵だとは……ってことは魔王の目的は復讐?

 

「かと言って、私は復讐がしたいわけではない……そもそも、何故に世界は私や罪のない者を叩く? 正義の棍棒を振りかざす? 単純明快、人間が悪であるからに他ならん。そこで、私は考えた……人間全てを善にすればいいのだと。この装置があれば可能なのだ、これさえ使えば……この世界にいる者達は自分のことを考えなくなる」

 

>自分のことを考えなくなる……?

 

「素晴らしいだろう……? 正確には、自分のことを省みず、他人のために行動するようになるのさ。一人はみんなのために、みんなは一人のために……それが嘘でなくなるんだよ!! 自己犠牲に自己犠牲が重なり、誰もが誰もに献身して死んでいく! 素晴らしい世界じゃないか!! 戦争も虐殺ももう起きない、他人のことしか考えないんだからな!」

 

 ……無理ですね。根本から悪性を無くすことができないから、考え方を変えようとしてるみたいですけど。

 

>……無理だな。

 

「なんだと……? 自分がその世界に参加出来ないからといって、そう妬むなよ! お前は世界の犠牲になるんだ……尊い犠牲にな!! 平和に犠牲は付き物だ、人間がいつも言っていることだろうが!! お前が自己犠牲をするだけで平和が手に入るんだよ!! わかったらさっさと死ね、お前のせいで私の生活は……!」

 

>無理だから無理だと言ってるんだよ。お前は根本から考え方を間違っている……

 

 そうなんですよ、これだと絶対に平和にはなりません。

 

「平和の為に人を犠牲にすることが間違っている、とでも言うつもりか!? 私の父上や母上を一時の快楽の犠牲にしておきながら、やはり人間は身勝手だな!! いいか? お前の神の寵愛は装置による思考制御を打ち破る可能性がある……だからもしお前が生きていたら、計画が瓦解するかもしれんのだ! だから死ねと言っているわけさ、わかるだろ?」

 

>俺が死ぬのが問題なんじゃない。お前は世界中の人間に、他人のことを考えさせるつもりのようだがな……他人のことを考えたら考えたで、人間は間違って人を殺す。『他人のことを考えて』、『他人のためを考えない』が起こるわけだ。考え方を変えただけで、根本が悪である事実は変わらんのだから絶対にそうなる。

 

「……ならば! 誰も人を殺せないようにすればいい! それでもう解決だ!!」

 

 それは対処療法でしかありません。

 

>それは対処療法でしかない。他にも盗み、誘拐、詐欺……犯罪は沢山ある。それを全部封じたら最後、悪である人間は脳に負担がかかって……世界中が廃人の地獄になるぞ。

 

「……悪の癖して偉そうな口を利くやつだな!! そんなに犯罪や戦争が好きか!?」

 

>大嫌いだ。特に戦争は懲り懲り……だけどな、人間が人間である限り争いはなくならないさ。犯罪もな……唯一の方法は、血を流すことだ。

 

 真面目な顔で言い始めましたね……魔王は結論を焦ってるんです。

 

「血を流す……? 人を殺すということか!?」

 

>それもあるし……犯罪に対して重い罰を与えるのもそうだな。重い罰があるとなれば、恐怖して犯罪をしなくなる。あの国は強くて、挑んでも勝てないから、攻めないでおこう……あの国は強い国と仲がいいから、攻めないでおこう……といった具合に、血が流れない限り人間は絶対にわからない。そして、その血が乾くまで人間は平和なんだ……地球から見たら一瞬すぎる平和を満喫したら、血がまた乾いて戦争が起きる。人間はそういうものだ……

 

「それそのものが間違ってるんだよ! そのために、一体何人の罪なき人が犠牲になる!? 何人私のような者が被害に遭う!? それはいいのか!?」

 

 よくないですけど……変えることはできません。

 

>よくない。だけど……何人もの血と、人の死体の上に今の平和は成り立ってるんだ。無論その中には、悪人も善人も分け隔てなく積まれている。そうでなきゃ平和にならないから……その血を乾かないようにしなきゃならないんだ、できる限りな。お前はその血を要らないようにしようとしてるが……理想論は叶わないんだよ。人間は理想じゃ生きていけない……誹謗中傷と同じさ、どんな形であれ、それをすることを嫌にしないと、人間はやめないものだよ。

 

「……それでも、それでも私は耐えられん……これ以上の血が流れることに! 全ての犯罪を禁止して、装置を起動する!! そして永久に世界を平和にしてやるんだ……! いじめも戦争も犯罪も、全て忘却の彼方に消し去ってくれるわ!!」

 

>……血は流さなきゃならん。その考えを曲げるつもりはない。だから……この勝負に負けた方が血になり、未来への礎となる。これまでもそうやって、人間は生きてきたんだ……これは、束の間の平和のための……俺とお前の戦争だ! 俺が勝ったら、お前を血にして束の間の平和を生きる! お前が勝ったら、この世界は歪んでいても永久の平和を手に入れる……!

 

 どちらが勝ったとしても、『正義の勝利』では絶対にない……これは、平和を望む者同士が、我を通すために殺し合う……

 

「平和の前の最後の戦争だ! 死ね、戦争の亡霊よ!!」

 

>人間は血を流して生きていく! そのために、山積みの死体になれ!! 魔王!!

 

 また戦争が始まる。人間は……そうやって生きてきた。最後の最後まで、戦争をしなきゃ生きられないのが人間です。ゲームでも現実でも……変わりはない。というわけで……今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。





 平和とはそういうものです。
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