これが私の答えです。初投稿ではありません。
この世界は平等に命が軽く、そして残酷である。今も、どちらかが犠牲にならなければ終わらない殲滅戦が始まろうとしている……前回から続けてお送りします。
「行くぞぉぉぉっ!!」
>これで終わりにしてやる! ふんっ!!
「スターホーリースラッシュ!!」
勇者の剣が輝いて……星のように輝きながら、グレイトスラッシュとぶつかりました!!
>流石は勇者の剣だな……!
「これで切れんとは……何という剣だ!!」
>これはルカヌスさんの作った……最強の剣だ!! 名前はウルカヌス!!
剣を逸らして……剣を振るったけど、そこに魔王の姿はありません。一瞬のうちに避けたようです……
「この鎧は羽のように軽い……動きの制限はないぞ!!」
>流石は勇者の装備……!
「ゴッドホーリーハンマー!!」
光で剣の形が変わり、ハンマーの形になると……ホモくんのさっきまでいた場所が、粉々に砕かれました。
>何でもありだな、その剣!
「変幻自在、永久不滅の剣……無論、威力もこの世で適うものなし!!」
>なら……ルカヌスさんの剣が適うもの第一号だ!!
また向かってきました……今度はメイスになってます、剣ってなんだっけ。
「スターホーリー……!」
>させるか、だぁっ! ……ヒビひとつ入らねぇ!
「拳程度で神の防具が破れるか!!」
0ダメージ……攻守共に完璧か。
「今度こそ……!!」
>……これならどうだ!?
「グレイトスラッシュか? そんなもので……なに!?」
鎧に傷が……ルカヌスさん、やっぱりアンタは最高だぜ!!
>言ったろ、適うもの第一号だってな……!
「人間如きが……神の力に追いつくか!!」
>あの人は武器の神みたいなもんだ……すごい人だよ!!
剣の質は神の剣と互角! あとは実力次第……!
「おのれ! ゴッドホーリーハンマー!!」
>フェンスオブガイア!!
「こんな小細工など……!!」
魔王がフェンスオブガイアをぶっ叩いて、壊そうとしたところで……足場にして跳んだ!!
>後ろ貰った!!
「食らってたまるか!!」
>剣が盾になっただと!?
『聖神の盾』がないのは、剣が盾になるからか! 正に攻守一体の聖剣……!!
「最強の剣であると同時に、最強の盾でもあるのだよ!」
>なら、こっちも剣の機能を見せてやる……!!
「させると思うか!?」
剣を地面に高速で何度も突き刺してる……そろそろいいか!?
>燃えろ!!
「ぐっ……!? 地面から炎が……そうか、剣から出る炎を収束させて……! こういう知能があるから人間は危険なんだ!!」
>人間は考える葦だって言うだろ!?
どこまで行ってもホモくんも人間、『性悪説の人間』なのに、人間の敵を名乗ることはできませんよね。
「それがあるから誹謗中傷があるんだ、戦争が起こるんだ! 廃人になるならそれも無くなる、寧ろいいことじゃないか!!」
>例えそうだとしても、人間である限り人間の敵を名乗るわけにはいかない……俺は人間だからな!!
「だから貴様には消えてもらわなければならないんだ!!」
人間と魔王の戦い……構図だけ見れば王道ですね。正義と悪の戦いじゃないですけど……
「さっさと死ね、人間ッ!!」
>人間のために死ね、魔王ッ!!
「人間のためになど死んでたまるか……私は勇者の望みを叶える! その代わりに力を全て使う、それが契約だ!!」
勇者の望み……?
>契約だと……?
「汚い人間を全て何とかして、人間以外の種族に幸福をもたらす……それを言う奴の声は泣いていたよ。余程悔しかったんだろう……人間から、何一つ守れなかったことが!!」
>……やっぱり人間って汚いな……!
人間が汚いとわかっても、どれだけ邪悪だと理解しても……人間をやめられないから、人間の味方であり続けている。人間として、生まれてしまったから。人間であることそのものが呪縛だ。
「私はその悔しさがわかった、痛い程……死んでしまう程に! だから、私も泣いた……泣きながら言ったんだ!! 約束する、許さない……絶対に私が変える。だから勇者よ、力をくれってな!! お前は、それでも人間の味方ができるのか!?」
>何度でも言うが……俺は人間なんだ。何の変哲もない人間……何なら魔法も使えない。どこまで行っても、ただの人間だ。俺も人間と同じで、全ての種族を助けることはできないし……みんなと同じように怒って、誰かを憎む。そんな純度100%の『人間』が……人間の敵を名乗るなんて、笑い話にもならない。殺人鬼が人殺しをやめろって言うようなもんだ。だから俺は、死ぬまで『人間の味方』だ。もう戻れないからな!!
「……ならば、この場で私が裁いて殺す! 殺人鬼に更生の機会はない……世界中廃人にしてやるぞ、そうして世界は平和になる! そうすれば、最早『人間の味方』はこの世にいない……いるのは『平和的』な種族達だけだ! そして人間が滅んだら、違う世界にも行ってみよう……勇者ならそれができる! 全ての世界を優しい世界にしてやるんだ!! この世に、人間などという種族がいること……否、生まれたこと自体が間違っているのだ!!」
『人間』という存在自体が悪で『悪の味方』を魔王が倒そうとしているなら……『正義の味方』は……魔王? 勇者の剣も、魔王が持ってるもんな……そうか、最初から……このゲームは、正義の味方のゲームじゃなかった。邪悪な人間を『人間として』生まれたから、どれだけやられても守らなければならない『人間の味方』とそれを変えようとする、魔王の話……私は悪役を操作していた?
>バルカやヴァロンはラッキーだったんだな……お前と出会えたお陰で、人間の味方にならずに済んだんだから!! だけどよ……流石にいろはやこよりにラプラスを洗脳したのはいただけないな!!
「多少の犠牲は仕方ない! それだって人間共が私に抜かしたことだ!! 人間は犠牲が出ると怒り狂うが……自分達が普段からやっている誹謗中傷や自分の中の悪から目を背けてよく言えたものだ……反吐が出るわ! 貴様らがやってきたことを少しは省みろ、クズ共めが……! 違うと言うならこの現状はなんだ!? いじめも誹謗中傷も戦争も、全く止む気配がないではないか! 勇者の受けた痛みは!? 私の受けた仕打ちは!? ジャスティー達が狂気に染まったのは!? 全て自分達のやってきたことの皺寄せが来ただけだ! よくもまぁ被害者ヅラが出来るな……!! 今すぐ私と勇者が平和にしてやる!!」
>人間そのものが『平和』になったら、人間は生き物でなくなる……! その方がお得だとしても、『人間の味方』ならそれを止めなきゃならん。お前の考えが間違っていようと、俺の考えが間違っていようと……そんなことは関係ないし、持ち込んじゃいけない! これは戦争だ……人間が滅ぶか、お前が滅ぶかのな! 俺は軍人だッ!! もう私情は持ち込まないし、しちゃいけない!! この命に変えてもお前を殺す、殺されたくないなら俺を殺してみろ!! 戦争はそういうものだ、そうだろ勇者!?
剣が震えた気がする……聞いてるんでしょうか。今、勇者はどんな感情なんでしょう。怒り? 悲しみ? それとも……気にすることはできませんね。戦争の最中に……気づいたとしても、それを戦争に持ち込んではいけません。
「……勇者、戸惑うな! 計画のためには、こいつを殺さなければならない! こいつは人間の味方だ、憎き我々の敵なんだ!! 最後の障害なんだよ!! 全ては世界平和のためだ!!」
>そうだ、俺を殺してみろ! 俺もお前を殺しにかかってるんだ、無抵抗で殺されろなんて言えるかよ!! まだお前は死んでない、俺も死んでない!! 戦争はどちらかが死ぬまで終わらんぞ!!
「そうだ勇者、こいつを殺すんだ! これっきりでいい! 全ての力を出し切れ!!」
剣を振るい合う二人……正確に言うと、魔王側に一人いますけど。全く勝負がつきません、互角のようです……
「ゴッドホーリーブラスト!!」
>ビームか……!? 本当に何でもありだな……
「滅殺の光……当たった物を全て無に還す!! どんどん行くぞ!!」
即死ビーム……当たっちゃいけない……! けど、難しすぎる!! 如何せん勇者の剣が強い!!
>くそ……防戦一方だな……
「さっさと消えろ、人間!! お前が消えれば、世界は『平和』になるんだ!!」
>……そこだ!!
ホモくんが隙を見つけて突っ込んだ!!
「ぬうっ……!? 消えろぉ!!」
>ッ……グレイトスラッシュ!! グレイトスラッシュ、グレイトスラッシュ!!
「ぐぅわあぁぁぁっ!?」
ホモくんの左腕がやられた……でも、あっちも左腕が取れました!! 何度も執拗にグレイトスラッシュをされて、鎧も耐えられなかったようですね……
>……おあいこだな……戦況は結局変わらずってわけだ……
「くそ……腕の一本程度で夢を諦められるか!! 人間には何がなんでも平和になってもらう!!」
>いいぜ、かかってこいよ……本番はここからだ!!
戦況は相変わらずイーブン、両者ともに腕を一本無くしている……
「片腕がなければ、ゴッドホーリーブラストは使えん……チッ!!」
>また打ち合いだな!!
「勇者! もっと力を出せ! こいつに負けたら全て終わりだぞ!!」
剣の輝きが増した……ですが、それでも膠着が変わりません。なんて力だ……!
>ルカヌスさんの剣がその程度で壊れるか!!
「負けてたまるものか……人間などに、誹謗中傷や虐殺を簡単にする悪魔などに……負けるものか!! 私は魔王……王の役目は、民を安心させることだ!! どんな手段を使ってでもな!!」
>じゃあ俺は人間の味方で軍人……俺の役目は、人間とお国のために戦うことだ……勝利するか、死ぬまではな!! 俺だって仕事柄……負けられないんだよ!!
心を殺して、殺し合う……戦争は終わらない。人間が人間である限り、戦争も犯罪も誹謗中傷も止まることはない……刃物を奪えば毒で殺す、凶器を奪えば絞めて殺す、全てを奪っても考えて殺す……それが人間です。本能のままに生きれば、誰もがそうなる。ホモくんはそうさせられたんです、子供の頃から……
「スターホーリースラッシュ!!」
>ダッシュスラッシュ!!
「……!!」
お互い、胸に大きな傷が……鎧がずり落ちて、剣が飛んでいきました。今の衝撃で飛んだようです……
>っがぁぁァ!!
「うぐっ!! この!!」
>ぐぉるァァァ!!
殴り合い……片腕しかなくても、壮絶ですね。血が飛び、血反吐を吐き合う……戦争はこの世の地獄です。
「げぇぇっ、ぐっ……うごォォォォッ!!」
>ごっふぅ、がはぁ……ぎィィィィィッ!!
「うごっ、はぁ……!!」
血が飛ぶ、ホモくんも血の代わりにパーツが飛んでいく……マシンガンが出た!
>ぐるぁァァァァ!!
「うっ、が……ギガストリーム!!」
>ぎぃぃぃ……!!
腹の中にたらふく銃弾を撃ち込んでも、尚死なない……反撃の暴風がホモくんの体を引き裂く。それでも動きが止まらない。
「あぁぁぁぁッ、死ね、死ね、死ねぇぇぇ!! 人間は、死ねぇぇぇっ!!」
>げおぉぉぁぁァ!! 死ね、死ね、死ね、魔王よ、死ね……これは、戦争だァァァァッ!!
「うぎぃぃっ……!! がはっ!? あががががが……うごぉっ!!」
ジャッジスルー2……吐いたモノをホモくんがモロに被りました。あっちもホモくんの吐いたモノを被ってます……お互い血反吐まみれ、あと一発で……終わります。HPゲージは、相変わらず見えない……
>戦争、戦争、戦争……がァァォァァァァーッ!!
「人間、死ィネェェェェェーッ!! うがァァァァァァァァッ!!」
>ウラァァァァァーッ!!
大きな打撃音がしました……スローモーションで、画面に映ったのは。
「が、は……」
>ぎ、ぎぃ……
「あ……ぐ……」
お互いに顔面を殴り合い、顔の骨が割れて……吹っ飛ぶ寸前の姿でした。もう、顔では判別できませんね……
>……っごぉ!!
「がぁっ……ぐ、ぁ……」
>……
お互い吹っ飛んで、壁にめり込んでようやく止まりました。お互い前のめりに倒れてます……立ち上がった方が勝ちですね。
「……私、は……人間、を……ゆる、さ、ない……」
>……
「デュラハン……ヴァロン……インキュバス……バルカ……ジャスティー……エミリシア……直哉……私は……」
魔王が剣を手に取った……
>……
「……ごほっ、ごほ!! 私、は……勇者、お、前ととも、に……スター、ホーリー、スラッシュ」
……
──ダンッ。
>……
「……は?」
>……軍人が、剣だけで、戦うと、思った、か?
下っ端から奪っていた、銃……弾、残ってたのか……『恐ろしき執念』発動。正に執念です……
「がっは、がっ、あ……ごぉっほ!!」
>……俺の、勝ち、だ。
「その、よ、う、だな……」
心臓部に風穴が空いています。確実に終わりですね。
>……軍人は、敵を生かしておいてはならない。自爆されたらおしまいだからな……
「……そうだ、な……最後の、頼みを、させて、くれ……」
>……なんだ?
魔王は、勇者の剣を指さして言いました。
「勇者を、殺してやって、くれ……あいつは、地獄を、見続けた……もう、いいだろ……剣を、破壊する、んだ……」
>……わかった。きっちり破壊する……歴史は勝者のものだ、魔王。
「……人間は、嫌いだ……改心なんて、しないんだ……このまま、人間が、変わらない、なら……みんな、死ん……で……」
ホモくんがとどめを刺す前に、死んでしまいました。剣を振り下ろすのをやめて……勇者の方に向かいましたね。
>……お前も終わりだ、勇者。
剣は何も言いません。
>……触れれば聞けるのか?
『……俺はずっと、嫌だった……人間の汚さを見るのが……どれだけ時間が経っても、何一つ変わらない……何が人間の可能性だよ、何にも変わらないじゃないか!!』
>……お前も魔王と同じ考えか。
そのようですね……
『もう、疲れた……全力で頑張ったのに、負けたくなかったのに……人間に負けた、悪い奴に負けたヒーローなんて、要らない……殺してくれ……もう、汚い人間の居ないところに行きたい……』
>……グレイトスラッシュ。
『がっ……あ……母さん、父さん……ユリア……俺も今行く、から……』
剣が壊れた……死んだようです。山積みの死体の中に、勇者と魔王が入りましたね。
>……ごはっ、ごぉっ……終わりだ……戦争の終わりなんて、虚しいものだよな……戦争に勝ってきた兵士はみんな、こんな感情だったのかな……?
城は爆発しない。特殊なイベントはない。正義のカタルシスはない。それでも、終わりです。
>トロフィー『戦争終結』を獲得しました。
プラチナトロフィーか……全然嬉しくない。
>……ゲートはまだ動いてるな。よし……
死体の中を掻き分けてゲートに入り、戻っていきました……そういえば、浦下は?
>……戻るか……
ホモくんは何一つ救われてない。ただ勝っただけ、事実以外がない。虚しすぎる……
>……みんな避難所に行ってるのか? 街も静かだな……
避難所に行ってみますか……
>……おーい、みんな……なにっ!?
「殺せ、殺せ!!」
「……遅かったなぁ、軍人……魔王を倒して気分は勇者か? ん? 憤怒の市民様、参上……能力はもう使わせてもらったぜ」
避難所が……ボロボロだ……
>貴様ッ!!
「ボロボロなのに早いな……相も変わらず化け物か。俺の能力はシンプル、『煽動』さ……みんな自分の得意なことが能力になってるんだ。俺の得意なことが能力なのさ……使い方は簡単、悪だとか、そういうことを言った時点で相手を悪にして攻撃できる。あの時と同じだな、えぇ? お前はまた誰一人救えないんだ」
>どけぇぇっ!!
身体能力も上がっているのか、攻撃を避けています……ダメだ、手負いのホモくんじゃ勝てない!
「どんどん入れ、正義の鉄槌を下すんだ!!」
「正義って便利だよな。どんな相手でも酔わせられるし、言う事を聞かせられる」
>くそったれ……!
警察が来ました……遅いですね、足止めを食っていたのでしょうか?
「魔王軍幹部、憤怒の市民の浦下直哉! 共謀罪及び国家反逆罪で逮捕する!! 射殺許可も降りているんだ、降伏しろ!!」
「正義の味方の邪魔すんのか? 行け、お前ら」
「警察がなんだ、ぶっ殺してやる!!」
署長さんもいますけど……ここにいたら危ないですよ!!
>くそ……だぁっ、うらぁっ!!
「ぐはっ……」
>みんな、大丈夫か!?
みんなは……戦ってます! でも、多勢に無勢ですよ……!! みんな疲れてるのに……
「くっ……うぅ、ごほっ……」
>『フレイムタイフーン』!!
「ギャッ……」
敵をどかしていくホモくん……体中がボロボロなのに……!!
「守男……なの? ふぅ、ふぅ……魔王は?」
>殺した、よ……ごほっ、ごはっ……
「あ……血が!!」
こっちに寄ってこようとするトワ様、ですが後ろに銃を持った市民が……!
>やめろ!!
「う……ベッ」
「トワの心配より自分の心配してよ……!」
ごもっとも……ですが、ホモくんは。
>俺は丈夫だからいいんだ……みんなは撃たれたら死ぬし、動けなくなるだろ……?
「それが普通なの……麻痺しちゃってるんだよ!」
>生まれつき麻痺してるようなもんだから、元がどんな感じだったのかわからないな……
生まれがこれですからね。十分特殊な生まれです。
「こんのぉ!!」
>ごほっ……まとめて食らえ……!!
「は……?」
ズガドォォォン!!
手榴弾……そうか、1つ残ってたもんな……大分減りました。内蔵や肉片がぶっ飛んできてますね、トワ様が目を逸らしてます。
「アンタら……学園の人達だろ? ここから動くなよ……死ぬぞ……!」
「堀川さん、その体……!」
>おぉ、君は……彰人くんだよな? 久しぶり……君も避難してきたのか?
そのようですね……死んでなくてよかった。
「はい、僕も戦ってたんですけど……力及ばず、侵入させてしまいました」
>俺が来るまで頑張ってくれたのか……ありがとう。あとは俺に任せろ……!
「はい……俺も早くあなたみたいに強くなりたいです!」
純粋な憧れ……いいですねぇ。
>今度一緒にトレーニングするか……? 目ん玉飛び出るくらい厳しいが……
「いいです、是非よろしくお願いします!!」
>じゃあ、これで死ねなくなったな……! 貴重な善性の人なんだ……殺させるかよ!!
ボロボロですけど、剣を杖にして立ちました……完全にベルセルクの人だこれ。
「まだまだいるっぽいよ……?」
「用心棒として……手出しはさせないでござる!! この命に変えても!!」
「じゃあ……今度こそ、お掃除しちゃいますか」
全員本気です……疲れ切っても、ボロボロでも想う人がいれば……!
「刮目せよ、人間共! 吾輩達holoxの力を見せてやる!!」
「やっちゃいますか!!」
「総帥のご意向とあらば……」
これは……勝てそうだけど……
「まだまだ、桐生の名にかけて……!」
「彼氏がいるのに、かっこ悪いとこは見せられないよね……!」
>かっこ悪くていいから、疲れたなら俺の後ろにいろ……
自分が一番限界なはずなのに……
「流石は一番のルーナイトなのら!」
「心強いねぇ……」
「でも……頼ってばっかりいられないよね!!」
他のホロメンも戦おうとしてます……これは、負けましたね。
「……賑やかだねぇ、じゃあエース登場といこうか!!」
>浦下直哉ァ……魔王軍が滅んでも滅びないのは流石だな……だが死んでもらうぞ!!
「ゲストも沢山連れてきたんだ……楽しませてくれよ!?」
武器は鉈と、拳銃……チンピラが持ってそうな武器ですね!!
「食らえ!!」
「ヘブンズナックル!!」
「モフモフボム!!」
激しい洗礼……軽く躱して撃ってきました!!
「ほらよ!!」
>そんなもの……!! ごはっ……ぐぉぉっ!!
「どうした、遅いぞ!?」
やっぱり、さっきの戦いが激しすぎたか……!!
「……ふっ!!」
「鷹だと!?」
「隙あり……」
浦下の首筋に迫る沙花叉さんのナイフ……躱した!? 身体能力の上昇率は、ジャスティー達と同じか!!
>くそったれ……!!
「銃弾も止まって見える、楽勝楽勝……」
「市民はみんながやってくれてるけど……!」
ホモくんが手負いでさえなければ、こんな奴は……!
「風真流……桜吹雪!!」
「遅せぇよ……お前脆いんだってな?」
「ッ……!」
まずい、攻撃後の隙を……!!
>ダッシュスラッシュ……! ぐっ、はぁ……!!
「おっと……相変わらず邪魔しかしねぇな、お前。そんなに血反吐吐いてんのに……よく動けるな」
「この!!」
ラプ様の魔法連打……逃げ足だけは早いな、こいつ……!!
>死ね……!!
「うわ……グランドフレイムだっけか? おかしな技を……」
「血がどんどん出てる……このままじゃ失血で……!」
もう殺し合いのことしか頭にないんですね……
「警察だ! 浦下、動くな!!」
>だ、めだ……こっちに来るな!!
「おっと……? なんか来たか……?」
署長さんが銃を構えてる……撃つつもりですか!
「無茶だ、こいつは……」
「たとえ無茶でも……市民を守るのが警察の使命だ!! 署長でもそれは変わらん!!」
>だが……!
こいつに銃は当たりませんよ……!
「……いいこと考えた。オラ!!」
「急に撃ってきた……!!」
>無茶苦茶な撃ち方を……なに!? ルーナ、後ろだ!!
浦下……!? 捕まった!!
「離せなのら……!!」
「動くなよ、首が飛ぶぞ……お前らもだ、武器を捨てろ。じゃないと、こいつが死ぬぜ……?」
全員、武器を捨てざるを得ません……禁じ手を使ってきやがった!
「ルーナはいいのら、早く……うっ!!」
「今頬を抉ったのは威嚇だ……次は眼球を抉るぜ」
>く、そ……ごっは……
杖を失い、膝をつくホモくん……骨も折れてるだろうに、こんなに動けるのが強いんです。
「……その子を離せ!」
「やなこった。要求は逃走用のヘリと5億円。さっさと寄越しな」
>……一応払えるが……
そうか、金を売ったから。
「払ってはいけない、奴の思う壷だ」
「ほう? じゃあ、こいつの命はないぞ?」
「卑劣な真似を……男なら正々堂々戦うでござる!!」
正々堂々なんて言葉、こいつにはありません。
「正々堂々? そんな言葉あるかよ。大体、人間って生き物自体ずる賢いもんだろ? それで戦争して、誹謗中傷とかしてきたわけだしよ。俺は人間として、生物として生きてるだけだ。俺は生きるためにお前ら全員犠牲にする……何が悪い? 人間ってのは、汚い生き物なんだからよ。善人ってもんが間違ってる、正しいのは俺だ」
「貴様は……!!」
「なに、言ってるのら……それを抑えるのが人間なのら! 抑えられない奴が人間を名乗るななのら!! こいつの方がよっぽど人間失格なのら!!」
強く言うルーナ姫……それに続ける署長。
「その子の言う事は正しい。そもそも、人間はそのままでは生きる価値がない。自分の悪意を抑え、それを正しく使い、制御しなければならないんだよ。それは全ての人間の義務だし、どんな人でも国でも適用されるんだ。生きる価値は最初からあるものじゃない、制御を続けて、義務を果たして、ようやく手に入る希少な物なんだ。お前も私も人間だ……その違いは、生きる価値があるかないかだ!!」
「……もういい! 死ね!!」
「ルーナ!!」
ルーナ姫を放り投げて、銃を向けた……まずい! ホモくんでも間に合わない……署長さん!?
「がっ……ぐぅおぉぉ!!」
「うがっ、あ……」
「食らえっ!!」
署長さんがルーナ姫を庇って、浦下を撃った……怯んだところにこよりさんが薬を投げつける!!
「ぐぅ、動けん……!?」
「こよ特性の麻痺薬……今だよ!!」
>ごっふ、ダッシュ……スラッシュ……!!
決まった……真っ二つです。
「あ、ぎっ……」
「う……くっ……無事か……?」
「ルーナは無傷なのら……ありがとうなのら」
市民を庇うとは……警察の鑑ですね。
>署長さん……!
「私は助かるよ……今の治療技術はすごいから、な……ごはっ!!」
>喋るな、傷が開く!!
浦下は死にました……迫り来る人間は食い止めてくれてますが……
「ひとつ言わせてくれ……君達は、数少ない善性の人だ……誰かのために、努力できる人だ……だから、生きてくれ……私は、人間だ……だから、人間の未来を信じる義務も、ある……犯罪者を、生きる価値のある、人間にしようとするのが、刑務所だから、な……善性の人間ばかりではないが……人間全てを滅ぼすと……悪意を制御している人間達まで、巻き込まれる……無論、私も……だから、やめて欲しいんだ……」
>……はい。俺は人間の味方ですよ……あなたのような人のために、俺は戦いたいです……
「あ、まずい……!!」
人間!? 入られた……!
「うぐ……!!」
「署長さん!?」
「死ねぇぇぇ、堀川守男ぉぉ!!」
乾いた音がした……放たれた凶弾から、今一度現代の勇者が盾となり……人間を撃った。
「あ……」
「……大丈夫、私は、きっ、と……」
>署長さん! 早く、早く病院に……!!
その後、騒動は鎮圧され……魔王軍は完全に、壊滅した。人間は汚い、滅ぼすべきだ……その考えを否定することはできない。だけど、署長が守ろうとした人間達……悪意を制御している人間達が被害を被るのは、警察として許しておけなかった。本当の優しさに満ちた人だった……なら人を滅ぼすわけには、いきませんよね。人間を滅ぼしてしまったら……
「……なんで……」
>……死なないんじゃなかったのか? なぁ……
「……こんなのって、ないよ……」
……人間を守って死んだ署長が、報われない。これで魔王と人間の戦争は、終わり。どちらが正義とも言えないから、終わった後は当然虚しかった……こうして、犠牲も出た。でも、魔王の言葉は否定できない……でも、署長の言葉も否定できない。矛盾が当たり前の生物、それが人間……私も、視聴者さんも……全員、人間です。きっと、一生悩むしかない。悩み続けることが、悪である人間の……生きる価値を得る方法です……ご視聴ありがとうございました。
戦争は、これでおしまい。