※この作品はR-18です。

(本編完結)ホロライブラバーズX 敗残兵A   作:とも667

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高評価をいただけて嬉しいので初投稿です。


6期生組攻略完了まで

 女の子を3人まとめて泣かせたRTA、はーじまーるよー。

 

 前回は四天王を1人ぶっ殺して、病院から動けなくなって……洗脳されてた3人が起きて泣いています。

 

 本来は3人が病室に来て、そこでいい感じに励ますと泣く……というのがストーリーのはずなのですが、どうやら一定の条件下でこうなるようです。wikiにも記述がないので……恐らく、別ストーリーに向かってますね。大ガバの可能性が高いです。さて、これを聞いたホモくんの反応はいかに?

 

>……くそ! 俺が行くのがもう少し早ければ!! 畜生!! 何故だ、何故あなた達が責任を感じる必要がある……!! 病室はどこですか!?

 

「3人の病室は203号室です、ここが225号室ですので……車椅子を持ってきます、少し待っていてくださ……」

 

>待っていられるかぁ!!

 

 折れた足を無理矢理動かして立ち上がり、廊下を走っていきました……廊下は走っちゃいけませんよ。

 

「ちょ、ちょっと堀川さん!?」

 

「待つのらー! 動いちゃダメなのらー!!」

 

「ダメだ、もう聞いてない……!」

 

 体中にとんでもない負担がかかってます、HPの減少がすごい……ですが心配をかけまいと、そんな素振り一切無しのポーカーフェイスで、いつものノリの顔になってドアを開けました。

 

>お邪魔しまぁす! 

 

「誰……っっっ!?」

 

「あ、あぁぁ……」

 

 全員すごい顔をしてます、驚き、悲しみ、罪悪感……全部をごちゃ混ぜにしたような顔。ホモくん、なんと言うのでしょうか?

 

>こんにちは、元気そうでなによりです!

 

「あ、あなた、どうして……立って……」

 

>治ったからに決まってるだろ? 大した怪我してなかったってさ!

 

 大嘘です……あ、みんなが来ましたね。

 

「な、なにを言って……」

 

>……!!

 

「う……!?」

 

 ホモくんが看護師さんをとんでもない顔で睨みつけました、励ますためには下手なことを言わせるわけにいかないから……ですかね?

 

「ご、ごめん、なさ……風真は……うあぁぁ!!」

 

>……なんでそんなに責任を感じてるんですか?

 

「だ、だって……だって!! その傷は風真がつけたのでござるよ!? 大怪我したのだって風真のせいでござる!!」

 

 それを聞いた周りの2人が、それを否定してきました。

 

「違うよ! いろはのせいじゃない!! こよがやられたからいけないんだよ!! こよが、もっと強かったら……!!」

 

「2人の責任じゃない! 吾輩が不甲斐ないばっかりに!! ごめん、ごめん2人とも……!!」

 

「風真は用心棒なのに……風真が守れなかったのが悪いのでござる!!」

 

 ……全員が自分で責任を背負おうとしてますね。このままじゃ埒が明かない……

 

>……それ、皆さんの責任じゃないですよね?

 

「どうして!? こよが弱いせいでみんなが操られたのに!?」

 

>それは操ったあいつの責任でしょう?

 

 責任感を1個1個論理的に潰していく作戦でかかるようです。精神科医みたいだなお前な(直喩)

 

「風真が弱いのは風真の責任でござるよ! 修行が足りなかったのでござる!!」

 

>相手が悪かったんですよ、卑劣な奴を相手に戦ったからです。真正面から戦ったら、俺は恐らくあなたより弱い。剣技という面で言うなら、天地の差がある。

 

「吾輩のせいだ! 吾輩が、あいつと戦おうなんて言わなければ……!」

 

>あなたの判断は正しかったですよ。あなた達が戦わなければ、俺は間に合わなかったかもしれない。

 

 ここまで言っても、3人は泣きそうな顔をしながら責任を感じています。何故だ……あれ、看護師さん? わざわざホモくんに殺されに来たのか?

 

「……堀川さん。3人は多分、恨まないとやってられないんだと思います」

 

>恨まないと……なぜ?

 

「分かってるんですよ、3人とも。そいつに責任があるってことくらい……でも、自分達が傷つけた事実がある。だから自分を恨むことで……責め続けることで、心が壊れないようにしている」

 

 サバイバーズギルトみたいな感じですかね……でも、操られたのが原因ですし……ホモくんどうする?

 

>……ありがとうございます、おかげでようやく何をすればいいか掴めましたよ

 

「え……どうするんですか?」

 

>……皆さん! 恨むなら……俺を恨んでください!

 

 ファッ!? これはまさか……

 

「な……!?」

 

「なんであなたに責任がある事になるの!? こよの責任だって言ってるのに!!」

 

>だってそうでしょ? 元はと言えば、俺が気づくのが遅かったのが悪いし、傷ついたのも俺が向かうのが遅かったせい。操られたのだってそうだ。全部俺の責任なんですよ。

 

 ……これ、自分で全部背負う気か!? 斜め上の展開に行った……!

 

「そ、そんなわけ……!」

 

>だから、恨むなら俺を恨んでください。悪いのは俺です、俺の悪口はいくらでも言ってくれて構わない……殴ってくれたっていいです。だからもう、自分の責任だと思うのだけはやめてください!

 

「……そんなことない!!」

 

 お、ラプ様が何か言い出しましたね。

 

「ラプちゃん……?」

 

「お前が助けたから吾輩はここにいられるんだ!  あのままだったら、吾輩達はずっとあいつの奴隷だった!! 街だって、お前が来なかったらもっと

酷い有様だったはずだ!! お前のおかげなのに……なんで責められなきゃならないんだ!!」

 

「総帥……」

 

 ……これは好機!!

 

>……そう言ってくれるんですね

 

「そうだ、当然だろう!?」

 

>じゃあ、自分にもそれを適用していいんじゃないですか?

 

「え……」

 

 ホモの奴そこまで考えて……(HAGA感)

 

>あなた達が戦ってくれたから俺は間に合った。あのままだったら俺は間に合わずに終わってた……街だって、もっと酷い有様だったでしょう。あなた達のおかげなのに……どうして自分を責めるんですか?

 

「あ……!」

 

「……恨んでないの? たくさん大怪我したのに……治らない傷もついたのに」

 

 (ホモくんに限ってそんなことあるわけ)ないです。

 

>そんな馬鹿な……恨むことがどこにありますか? 俺は確かに怪我をした、でもその代わりに街のみんなとあなた達の命と心が助かった! 破格の交換じゃないですか!!

 

「ど、どうしてそこまで……風真達が女の子だからでござるか?」

 

>それ、あいつにも言われたな……違いますよ、俺はただあいつの行為、性格、全てを見下し潰そうとする傲慢さ……とにかく、奴の全部が気に入らなかったからぶん殴って、被害者を助けただけです!

 

 美少女にしか優しくないのは優しいとは言わないからね。

 

「そ……それだけ? それだけで、命を懸けて……あいつを?」

 

>それだけです、他になんの理由もありません!  人を助けるのに理由がいりますか?

 

「……いで、ござる」

 

 い?

 

「ずるい……そんなのずるい……!!」

 

>なにが!?

 

「カッコよく人を助けて、自分で全部責任を背負おうとして、見返りもいらないし傷ついても構わない……おかしいよ!!」

 

 そうだよ(便乗)。本当にエロゲ主人公かお前? ヘタレのヘの字もないし。いいことだけど。

 

>俺、人助けに見返りを求めるようなヤツだと思われてたの!? 普通に悲しいんだけど!!

 

「社会は厳しいですからね……」

 

>社会は厳しいって言っても、それで助けない理由にはならないでしょ!?

 

 ホモくんが人一倍お人好しなだけだって、それ一番言われてるから。

 

「うっ、うぅぅ……な、なんで風真、泣いて……情けないでござる……」

 

「いろはだけじゃないよ、こよも……うっ、ぐす」

 

「わ、吾輩は泣かんぞ……総帥だからな……!!」

 

 やったぜ。上手くいきました! ……あれ、ホモくん? なにする気だ?

 

>……泣いてもいいんじゃないですかね?

 

「なっ……!?」

 

>だって、女の子でしょう? 泣きたい時に泣くのは女の子の特権です! 使わなきゃ損損!! 我慢は体に毒ですよ?

 

 あーもう、そうやってまたホモくんは好感度上げる!! 病む確率が高まっていってしまう……

 

「お、女の子だと……?」

 

>女の子でしょ? 男が泣くのは情けないですけど、女の子はいくら泣いてもいいのです!

 

「な、なんでだ……どうしてそんなに……優しいんだ……」

 

 そう聞くと、ホモくんは首を傾げて……

 

>え? 『泣いていいよ』って……男が言われたら情けないことこの上ないけど、男が女の子に言うのはカッコいいこと……じゃないんですか?

 

「……それだけ、なのか……?」

 

>男ならカッコよくありたいですもの! カッコ悪くはなりたくないです! カッコよくて、タフで強くて優しい! それが漢ってものですよ! 千里の道も一歩ずつ、です!! 漢にいつかなるんじゃない、今なるんです! 明日って今ですからね!!

 

 黄金の精神を持っていそうな人の名言を言いつつ、ビシッとサムズアップするホモくん……ヘタレ主人公さん? 見習いなさい。

 

「……やっぱり、ずるい……ずるすぎる……う、ぅぅぅ……うぁぁぁ!!」

 

「ラプラス大丈夫!?」

 

「ラプ……!! なんで泣いてるの!?」

 

 お、残りの2人もご登場ですね。このままだと誤解されてヤバくなりそう。

 

「かんぶ……しんじん……ぐす、彼が……」

 

「ラプラスになにしたの!?」

 

>え……えっと、話すと長いんですけど……

 

 ホモくんそれは拗れるやつ!!

 

「……ラプ、話せないようなことをされたのか?」

 

「ひぐっ、違うよルイルイ……彼はこよ達を、慰めにきてくれて……大怪我、してるのに……」

 

「え、そうなの!?」

 

 ホモくんは首を横に振り、謙虚に言いました。

 

>そんなご大層なことはしてません、言いたいことを言いに来ただけですよ?

 

「うぁぁ、だからそれはずるいでござるぅ……!」

 

「そうだったのか……ラプ、辛かったろ? 皆もごめんな、その場にいなくて……」

 

 ありがとうございます、お2人。その場にいないでくれて……いたら本当にリセットでした。

 

「かんぶぅ……!!」

 

「ルイルイー!!」

 

「ルイねぇー!!」

 

 流石はお姉さん、泣いてる3人を慰めてます。見事な包容力、私はホモくんにやって欲しい。(ホモくんガチ恋勢)

 

>……お邪魔そうだな。帰るか……

 

「もうちょいいてよ、3人も言いたいことあるだろうし!」

 

>そうですかね……じゃあ、少し待つか……

 

 この人全身粉砕骨折と大火傷、顔に激しい裂傷、内蔵も損傷して、オマケに魔力欠乏……苦痛役満なのに、よくこんな軽い顔してられますね。化け物かな? 場面が変わって、時間は20分後……泣き止んだようです。

 

「……もういいのかい?」

 

「ありがとう、幹部……もう大丈夫だ、吾輩は総帥だからな……」

 

「ありがとうルイルイ、おかげで涙止まったよ……」

 

「ルイねぇ、かたじけないでござる……」

 

 ソファに座って、ホモくんがなんか挙動不審ですね。なにかあったのでしょうか……あ、包帯に血がべったり! なるほど、不快感がすごいんですね。今そこを隠してます。

 

「気にしなくていいよ……さて、色々ありがとう。ラプ達がお世話になりました」

 

>いえ、こちらこそ……いい戦闘経験になりましたよ。自分の未熟さを思い知れました!

 

「謙虚だな~、もっと誇ればいいのに……」

 

 沙花叉クロヱさんは誇るように言いましたが、ホモくんは首を横に振っています。

 

>そんなわけにはいきませんよ、今回はただ、四天王を1人殺したに過ぎません。ボロボロになってね……今度は圧勝できるようにしておかないと。

 

「向上心も〇……holoXの戦士として欲しいよ。今なら5円チョコ2枚あげるから、来てくれない?」

 

>はい、考えておきます!

 

 ブラック企業ですよ、そこ。やめとけホモくん。

 

「……あの」

 

>ラプラスさん? お2人も……

 

「ありがとね……わざわざ慰めに来てくれて……おかげで、もうすっかり立ち直れたよ」

 

 それを聞いて、安心したように微笑むホモくん……かわいいね、クレカ止まるまで赤スパチャ投げたい。

 

>それはよかった、来たかいがあるってものです!

 

「これは返しきれない恩義でござる……本当に、かたじけないでござる……」

 

>恩義だなんてそんな、どこの御恩と奉公ですか? 鎌倉幕府じゃないんですから……俺は偉い人じゃないです、俺が助けたかったから助けただけですよ! あと奴が気に入らなかったから!

 

 下向いてるのでわかりにくくて、ホモくんは気づいてませんが……顔が真っ赤になってます。そろそろ湯気出そう。こよりさんだけはわかりやすいですね、尻尾ブンブンしてます。コヨーテは狼の仲間だしね、尻尾振るのもしょうがないね。

 

「……ありがとう、本当に……あと、いちいち来なくてもいいように、電話番号……」

 

>いいですよ! はい、これ!

 

「……呼び捨てでいいよ、こよりって呼んで?」

 

 あ、友達になりましたね。

 

「か、風真も……いろはって呼んでくださいでござる!!」

 

「わ、吾輩も……ラプラスでいいぞ!!」

 

>圧力がすごい……いいよ、よろしくな! いろは、こより、ラプラス! また友達が増えたな、俺って社交家!!

 

 自分に自信がないより、こういう奴の方がいいに決まってるよなぁ? そうこうしてる間に、3人と交換が終わりましたね。

 

「これでいつでも話せるね!」

 

>おう! また電話番号が増えたぜ! これで8個だ!

 

「早く元気になって……なったら……その」

 

 言い出せないようです、ですがそこにホモくんの一言!

 

>あぁ、一緒に遊ぼうな!

 

「ひゃ、ひゃいっ!!」

 

「……天然女たらしって、こういう人なんだね。エロ本とかで読む人とはちょっと違うけど……」

 

 あの人達普通にボディタッチするけど、許可があるまでホモくんはしないからね。いや、それが常識だけども。エロゲー主人公にあるまじき理性の強さ、誇らしくないの?(称賛)

 

「……えと、そろそろ昼食の時間なので……部屋に戻っていただけると」

 

>あ、そうですか! じゃあな、皆! また会おう、アディオス!!

 

「あっ、うん、またね!」

 

 こよりにあるまじき照れ顔。頭ピンクコヨーテと同一人物とは思えません。

 

>ラプラス・ダークネスの好感度が著しく上昇しました!!

 

>博衣こよりの好感度が著しく上昇しました!!

 

>風真いろはの好感度が著しく上昇しました!!

 

 うん、知ってた。確実に100%行きましたね。そして、部屋に戻ったあと……

 

「女たらし」

 

「唐変木」

 

>なんでそんなに言われなきゃならないの!?

 

 ホモくんが理不尽に責められていました。

 

「……まぁいいのら、いつものことだし」

 

「そうだね」

 

>いつも……これって男らしい行為じゃないの?

 

 合ってるよ、ホモくん。でも、やればやる程好感度上がるの。わかる?

 

「堀川さん、お食事です」

 

>ありがとうございます! おっ、今日はカレーとプリンアラモード……こりゃ豪勢だ!!

 

「……腕痛いでしょ? 食べさせてあげる」

 

 トワ様が食べさせてくれようとした時……ルーナ姫が割り込みました。

 

「待って、今日はルーナがやるのら!」

 

「トワがやる!!」

 

>待て! なにエロゲーみたいなことしてんだよ、いやもうエロい事してるけど!! 2人で食べさせるという選択肢はないのか!?

 

 華麗なセルフツッコミ、嫌いじゃないよ。

 

「あ……」

 

「そうだったのら」

 

>冷静さを欠くなよ……むぐっ!?

 

 スプーンが2人分同時に口に押し込まれました。もう特徴的なフタは開けられています。

 

「どう、美味しい?」

 

「どう、美味しい?」

 

>ごくっ……ステレオで言うなよ。あぁ、美味いぞ?

 

 ホモくんがそう言うと、どんどんスプーンが運ばれていきます……あ、もうなくなった。

 

「ふぅ、ごちそうさま……ありがとう、2人とも」

 

「どういたしましてなのら」

 

「気にしないで?」

 

 優しいなぁ2人とも……あ、誰か来ましたね。

 

「失礼します……体に異常はありませんか?」

 

>はい、包帯に血がついて使い物にならないので、変えていただけると……

 

「わかりました、少しお待ちを……」

 

 1度包帯が剥がされ、生々しい傷が開き……そこにまた、包帯が巻かれました。

 

「はい、OKですよ」

 

>ありがとうございました!

 

「いえいえ、また来ますね」

 

 そう言って、医者は次の人のところに行きました。さて、時間は飛んで……深夜。どうやら、流石に泊まりはしなかったようですね。

 

>……は、ははは

 

 ……ん?

 

>世の中、そんなに甘くないよな……ちょっと休んで治るなら、誰も苦労してない……この世界の回復魔法はあくまで痛覚を切って、軽い傷を治すだけの応急措置。少し死から遠ざけるだけ……傷が完全に塞がるわけではない。骨だって治らない。本人の体力も消耗する、元々は戦争にさっさと復帰するために作られた、非人道的な魔法……やっぱり、宛にならない……

 

 そうだったの? そんなの特攻用じゃないか!

 

>……がっ、は

 

 不快な水音が、静かな部屋に響く。硬質な机に当たって、音をさらに大きくさせる……

 

>ごはっ、ごほごほ!! ごぉぉっ……がっ、ふ……

 

 やっぱり無茶してたんですね……当たり前だよなぁ? (傷が治ってるわけ)ないです。内部的なHPは増えていても、体は悲鳴をあげてるんですね。ゲームだから描写されないだけで。

 

>……汚ぇな……くそ

 

 トイレットペーパーで掃除し、それらをトイレに流していく……立っちゃいけないのに、心配かけないために……

 

>……これでよし、もう匂いの欠片もしないや……やっぱり水で拭くのが一番だな……さてと、寝るか。

 

 何事も無かったかのように眠るホモくん……これがハードボイルドですか。

 

 

 

>……ふぁ~、新しい朝が来たってか? 退屈だけどな……

 

 ……そういえば、トワ様がまだ病んでませんね。もしかしたら、退院した瞬間に襲われるかも。なんて思ってたら誰か来ました、トワ様かな? ご飯にはまだ早いし……

 

「……入るよ、守男くん?」

 

>こよりじゃん、おはようっ!

 

「うん、おはよう……あれ? これは……」

 

 こよりさんでした、この人はホモくんほど酷くないし、獣人なので治るのが早くてもおかしくはないですが……ん? なんか変?

 

>どうした、こより? 変なことでもあるのか?

 

「……血なまぐさい。なにこれ……守男くんの、だよね?」

 

>げっ……!!

 

 狼って鼻が利くんでした。やめてくれよ……(絶望)病み度が溜まりそうです。

 

「ねぇ、どういうこと?」

 

>いや、顔の傷だよ……!

 

「嘘。だって机からもするもん」

 

 鋭すぎる、流石コヨーテ……

 

>……血反吐吐きました、はい

 

「……」

 

>あの、怒ってる?

 

 ……なんか怒ってる感じじゃないぞ?

 

「……なんで自分で片付けたの?」

 

>深夜だったし……

 

「看護師さん呼べばいいじゃない」

 

 そうなんですが、ホモくんは渋い顔をしています。

 

>血反吐触らせるの、忍びないからさ……それに、深夜に叩き起こされたらやだなって……

 

「待ってて!」

 

>え? ちょ、こより!?

 

 こよりさんがどっか行きました、なにをしでかす気なんでしょうか?

 

「お待たせ!」

 

>え、なにその薬……むぐ!?

 

「これ飲んで、ゆっくりね……」

 

 これは……回復薬ですかね?

 

>……体が楽になってきた、痛みも消えたし……

 

「こより特製の回復薬! 回復魔法と違って、傷の治りも速くなるし、速攻で効くよ!」

 

>あぁ、ありがとう……意外と美味いな……

 

 やったぜ。このイベントが起きると、2日後には薬の効果で全快します。こよりと仲良くなるとこういう利点があるので、ここは不幸中の幸いですかね。まぁ、また入院することになるんだろうけど。

 

「もう無茶しないでね? 苦しそうにしてるとこ、見たくないから……もし、今度見ちゃったらこよは……」

 

>……どうなるの?

 

「わかんないけど……とにかく、もう無茶しないでね!」

 

 はい、病み度アップですね。

 

>また誰か来た……

 

「堀川さん、お食事です」

 

>あ、ありがとうございます!

 

 ホモくんは腕を動かせないので……恒例の食べさせタイムです。

 

「あ、あの……こ、こよが食べさせてあげよっか?」

 

>是非とも!

 

「じゃあ……あ、あーん?」

 

 貴重な恥じらいコヨーテを見つつ、少し解説をば。この世界は知っての通り魔法があります。ですが、魔法は使える人と使えない人がおり、種族によっても適合率などが異なります。人間は魔法が使えるようになる可能性が低く、ホモくんはほとんど使えません。一応『狂戦士の魂』がありますが、あれは極端な身体強化のため、やはり質のいい魔法とは言えません。

 

 そういった人達でも、魔法を放てるようにと作られたのが、炎の鋼鉄剣をはじめとする魔法道具です。足の動かない人のための車椅子で、腕のない人のための義手。大昔から魔法と共に生きてきた人間達にとっては、魔法道具はまさにそれの類です。

 

 充電式であり、自動で四元素を吸って貯めこんでおいてくれます。戦闘中も貯まるので、(エネルギー切れはほぼ)ないです。だから、暮らすだけで体内に貯まる四元素……魔力の方を使い果たしても大丈夫なのですね。

 

 そして、予め組まれた術式、現代で言うならプログラムを元に炎などを放つわけです。これで電車などを動かしたりと、魔法と魔法道具があることにより、この世界での技術の進歩はめざましいものがあるようです。それを組み込んだのが魔法剣なわけですね。

 

 ただし、やはり魔法道具は補助器具。車椅子の人が、『普通に』歩くより移動が困難になってしまうように、『普通の』腕を動かすよりも義手の人は動かしにくいように、やはり精度や威力などの面で、大きく劣っているのもまた事実です。

 

 あの時のトワ様のように、術式を途中で変更することもできませんし……術式を変えて威力などを調節できるものもありますが、どうしても高価になりますし、それも設定の範囲内での話。自由な変更はできません……こういう辻褄合わせがされているわけですね。細かいなぁ……あ、食べ終わりましたね。

 

>ふぅ、ごちそうさま……ありがとうこより!

 

「もう無茶しないでね?」

 

>しないしない!

 

 これ、本心で言ってますね……ホモくんはあれを無茶だと思っていないようです。お前の基準ガバガバじゃねぇかよ。

 

「怪我は痛くない?」

 

>全然! そういうこよりは? 大分やられてたろ? あいつに無理矢理体を……

 

「……また、そうやって……」

 

 こよりさんが俯きました、顔は見えませんが、多分真っ赤です。助手くんの皆さんごめんなさい。

 

>俯くなよ、無茶なんかしてないって!

 

「……でも、心配なの。いつか死んじゃいそうで……今すぐにでも、心臓が止まって倒れちゃいそうで……」

 

>心配は嬉しいが……じゃあ約束だ、俺は死なない! 何があっても!!

 

 ホモくんが死ぬルート大量にあるんだけど、大丈夫なんですかね……

 

「今死にかけてるのに?」

 

>うぐっ!

 

「……こよがいくら言っても、多分守男くんは止まらないよね……わかった!」

 

 こよりさんが顔を上げました。なにか決めたようです。

 

>わかってくれたか?

 

「うん、守男くんがどんな大怪我しても、すぐ治るお薬を作って待ってることにする! だからこれからも頑張って!」

 

>サンキューこより、お言葉に甘えてこれからも大怪我させてもらうぜ!!

 

 怪我しない戦いなんて無いからね、しょうがないね。

 

「積極的に怪我しようとしないで!?」

 

>HAHAHA、冗談だよ! 善処します!

 

「もう……」

 

 膨れっ面のこよりさん、いいですね……まぁホモくんのほうが可愛いけど。

 

>……お? 誰か来たようだな……

 

「おはよー! 守男起きてる!?」

 

「かなた、大声出さないの。寝てるかもしれないじゃん……あ、起きてた」

 

 かなたんとトワ様が来ました。かなたんの病みはヤバいので、できれば後回しにしたかったのですが……

 

>よう! 元気そうだな!

 

「……こよりさんに食べさせてもらったの?」

 

>あぁ、そうだけど……

 

 病み度の上がりようはもうないので、トワ様は大丈夫ですね……かなたんも、今回でMAXになるということはありません。数値的に考えても有り得ないでしょう。

 

「……ふーん」

 

「いなかったから食べさせてあげたんです! 薬もあげたので、多分もうすぐ治りますよ!」

 

「ずるい……でも、いいや。守男の初めてはトワ様のものだし」

 

 ア!(絶命)それはまずいですよ!!

 

「……どういう、こと?」

 

「ねぇ、教えて……何したの?」

 

>あ、それ言っちゃう……? しといて恥ずかしいな……

 

 ソレイジョウイウナ-! ヤメロ-!!(ダッシュ)

 

「知らないんだったね。あの日お泊まりしたでしょ? もう、やることやっちゃったんだ……」

 

>あー言われた……

 

「最近寂しいんだ……夢中にしたのは守男なのに、退院したら責任とってね……?」

 

 ヌゥン! ヘッ! ヘッ! アア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!(目力)ダメだ、病み度が貯まる! こよりさんは良くても、かなたんは良くない!!

 

「……」

 

「……初めてが、こよじゃ……ない?」

 

>……申し訳ございません

 

 2人のハイライトが消えました、そしてかなたんはウソダ……ボクヲダマソウトシテル……って顔をしてますね。

 

「……まぁ、いっか。誰かに初めては渡すものだもんね……トワなら仕方ないや」

 

「ありがとう、わかってくれたんだね!」

 

「……行ってくる」

 

 こよりが部屋を飛び出していきました……まさか2人に言いに行ったのか!? やめてくれよ……(絶望)総帥のヤンデレはまずいですよ!

 

「薬の効き目はどう?」

 

>いい感じだよ、体が楽だ……骨が治ってきてるんだろうな

 

「変な薬じゃなくて良かった……」

 

 それは本当に。こよりさんが案外乙女ではぁ~助かった! ……ん?

 

「守男くん、失礼しまーす」

 

「守男?」

 

「守男くん?」

 

 6期生の皆さんでした、全員ハイライト消えてます、コワイナー。というところで今回はここまでです、ご視聴ありがとうございました!




遅くなってすみませんでした!
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