射命丸文を確保したことで、より目下のDPが必要となった。
以前リグルをさらう時に説明した事であるが、長期間居ないことで怪しまれるキャラは苗床としては使えない。それを考えた場合、射命丸文はかなり駄目な分類に入る。
天狗の社会は縦社会だ。射命丸は結構二次創作で好き勝手やるから、なんとなく自由気ままに過ごしているイメージがあったが、その実しっかりとした真面目な仕事人である。そもそも初登場時も仕事として霊夢達の敵になっていた訳だしな。
そういうわけで、出来るだけ早めに彼女を催眠して元の生活に戻したい。何はともあれ1日持続の催眠スプレー300DPを、全力で稼ぐことになった。
そこはすんなりクリアできた。
もともとリグルと赤蛮奇は放置していたし、この2人に関しては身体の中に絶え間なく産卵が行われていた。そして魔理沙も最高効率で金策を行おうとしていたところにアリスが来訪した為、それなりの数は身体の中に残っていた。そのせいで魔理沙が弱体化していたのだが、まあそれはそれ。
これらを順番に丁寧に回収していくだけで、300DPはあっという間に入手できるーーと思ったが、なんだかんだ2時間半程かかった。
ただまあ、そこは流石に仕方ない。俺が産卵作業をしていなかったり、戦闘の衝撃があったりで、相当数の卵が割れていたのだ。むしろよく残っていた方かもしれない。
ということで、射命丸に催眠スプレーを使って各種指示を与えた。
まず、明日の日中に必ずここへやって来ること。その際に周囲から気取られないことは徹底してもらう。
次に、外で生活しながらも蜘蛛で常に産卵を行なってもらうことだ。
これは、アリスとの初戦闘によって何やら「虫ダンジョン」としてのレベルが上がったことで、可能となった方法だ。更に細かく蟲の性能を調整可能となり、また同じ種類のモンスターであっても幾つかのプリセットを保存できるようになった。
それによって産まれたのが、1日で3匹くらいが孵化する、遠征用の種付け蜘蛛君である。
こいつはサイズが小さく繁殖力が低いが、耐久性が上げられている。そして何より重要な点として、孵化時の母体へ与える過剰な快感をかなり低減させた事が挙げられる。これによって、外で普段通り生活しながら孵化が起きても、射命丸なら充分怪しまれない程度に耐えられるようになった。
かなりサイズダウンしているため、蜘蛛本体が射命丸の身体の中に潜む事が可能である。そして1日ごとに3匹程度しか孵化しないため、そいつらが自分のペースで産卵を行なったとしても、射命丸の耐えられる限界量に達するまで3日程度の時間がかかる。
そのため定期的に魔理沙ハウスへ戻ってきてもらって、それらの処理作業を行えば、それだけで効率的な金策が可能となるわけだ。
射命丸自身も、自宅でちょっとずつ身体から蜘蛛を抜いて虫籠か何かに出しておいてもらうことにする。そうするとより手間が省けて効率も良い。
概算では1日150DP程度になる。
素晴らしい。
「……あの。ほ、本当に、この蜘蛛を呑み込むんですか?」
「ああ。潰さないように丁寧にな」
射命丸は顔を引き攣らせながら、指先で小さな蜘蛛を摘んでいる。小さなとは言っても成体はアシダカグモくらいの大きさがあるし、それを口に入れるのは忌避感を覚えるのだろう。
しかし、そんな事で時間を喰われても仕方がない。これから彼女には、毎日こうした作業を自分でやってもらう必要があるのだ。
ただ最初から自分で全部やれというのも無理が過ぎる。ある程度アシストくらいはしようか。
俺は人差し指と中指を射命丸の口の中に入れ、指先で舌を押さえながら喉の奥まで突っ込んだ。
「んぅ!?ぇあ、ゔ、オ"ぶ」
指で無理やり喉の奥を開いてやると、途端に涎がだらだらと口の中に溢れてくる。開きっぱなしの口から外へそれらが流れ出し、唇を濡らして顎へと垂れていった。
湧き上がる嘔吐感に射命丸が苦しそうにえずき、抵抗するようにぬるぬるした舌が指を逃れようと暴れる。それを再び押さえつけると、射命丸の目からポロポロと涙が溢れ出した。
喉の奥を刺激すると、その異物を吐き出そうとする嘔吐反射が起きる。それを無理矢理押さえつけているため、身体が勝手に色々反応しているのだろう。しかしこれを耐えるのは前提も前提だ。
苦しそうに涙と唾液を垂れ流す射命丸に構わず、次の行動を命令した。
「蜘蛛を口に入れてそのまま耐えろ」
涙で濡れた眼球を俺に向け、そして自身の手にぶら下がる蜘蛛を続けて見る。
そしてそれを口の上に持ってきて、わしゃわしゃと暴れ回る蜘蛛を間近で見た為か、彼女は尚も逡巡した。
「ん"ぁ、ごぶ!?」
更に指を奥へと差し込んだ。
そして第二関節を曲げて、喉の手前側と奥を同時に拡張するように刺激する。
それは更に強い嘔吐反射を引き起こし、射命丸の口から泡混じりのよだれが噴き出した。それらは彼女の顎から首までを唾液塗れにし、俺の手から伝わる感触も殆ど全てがヌルヌルとしたものに変わる。
ずっと澄まして余裕ぶっていた射命丸もこれは恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしてこちらを睨んできた。
しかし俺が蜘蛛に向かって顎をしゃくると、悔しそうな色を目に滲ませながらも蜘蛛に視線を戻す。そして目をぎゅっと瞑りーー喉を再度刺激して目を開かせ、射命丸は顔を引き攣らせながら蜘蛛から手を離した。
ポトンと、大きく開いた射命丸の口の中に落ちた蜘蛛は、俺の手の甲をわさわさ歩き回った後に、行くべき先を見つけ出す。
そして射命丸の喉の奥を目標に定めた蜘蛛は、彼女の口の中をあちらこちら足でつつきながら、その身体を奥へと擦り付けた。
「お"オ"ェ、ぉゥ、ゔヴぁ」
吐き出したいのを我慢しているのか、射命丸はゲップのような低い声を漏らす。
その辺りで俺も指を抜き、後は彼女が自力で嘔吐感を耐えるのに任せることにした。彼女はいずれ自分でこの作業をしてもらう必要があるため、あまり俺が補助しても意味が無いない。
しかし蜘蛛と喉の奥のサイズが合っていないのか、侵入するのになかなか手間取っているようだ。初めての蜘蛛の産卵作業は射命丸からしても特別しんどいだろうし、無理してでも蜘蛛はもう少し小さくした方がいいのかもしれない。
充分通れると計算したのだが、蜘蛛が自力で通るには色々足とか身体がぶつかって難しいのだろうか。だが口の中を見れない射命丸が無理矢理手で押し込むと、変な方向に力が入って蜘蛛の身体が折れてしまうかもしれない。だから、蜘蛛が自力で入るに任せるしかないのだ。頑張れ射命丸。
「お"ォッぅえ"、へぁぅ、んぁお"ッぶ」
彼女は腰と足をガクガクと震わせながら、口を空に向けて大きく開いて耐えている。
目からは絶えず涙が流れ、口からは涎が溢れ続けており、それらの液体が服やスカートに溢れて滲みを作っていた。
幻想郷でも屈指の正統派和風美少女が、見るも無惨な有様である。
ようやく射命丸の口の中で、蜘蛛は最適な姿勢を見つけることに成功したようだった。
身体を丸めて脚を不必要に広げず、ゆっくりと喉の奥へ前進していく。
先程までは毛がびっしり生えたヒョロ長い脚が射命丸の舌や喉を擦る度、どうしても射命丸の身体が吐き出そうとして蜘蛛が戻されていた。しかし今はずっと喉全体に刺激は来るものの、ピンポイントへの急な刺激は無いため、ジワジワと奥へ侵入する事が出来ている。
射命丸も非常に辛そうにはしているが、先程とは違って身体をビクビクと捩らせたりはしていない。そしてその状態で暫く耐えて、十分程で喉を全て通過し終えた。
「ゴブッ……は、ぁ、はぁーーっ、ゔっ、ふぅ、へぁ……」
射命丸も内股で床に尻餅をつきながら息を荒げており、負荷が大きかった事が伺える。
今度は蜘蛛をもう少し小さくしておこう。ただ肝心の彼女は今の個体を呑み込んでしまったから、しばらくはそのサイズのものを育てるしかないのだが。
「最低でも2日おきに蜘蛛を4,5匹吐き戻して、適当な……酒瓶にでも入れて保管しろ。定期的にここへ戻ってきたら身体の中の蜘蛛を全て消すから、自宅に戻ってからその蜘蛛を身体の中に戻してもらう。つまり今の作業を自分でやれ」
「……え?ちょ、ちょっと待って下さい!い、嫌です、こんなの無理ですよ!?」
「言っておくけど、自宅だからって油断せずに、絶対他のやつからバレないように気をつけろよ。今も結構声が出てたから、可能な限り抑えるようにしろ」
「………は…」
催眠下にあっても、生理的な反応は普通に現れる。
ただ、より強いアイテムを使ったり、そうした反応を抑えることを最優先にすればその限りではない。しかし今回のように「人前で普段通り過ごすこと」を最優先として命令すると、今のような俺しかいない状況などでは、よっぽど嫌な事に対して拒絶のような反応を見せることもある。
ただ根本的に俺の指示には従うという前提が頭に刷り込まれているようで、言われたことはやる。つまりこれは、「これだけ私は嫌がっているんですよ」というアピールでしかない訳だ。
リグルと魔理沙を定期的に催眠していた時に、手を変え品を変え検証した成果である。これを知らなければ、人前で蜘蛛による金策を試すなんてリスクの高い試みを、わざわざぶっつけでやろうとも思わなかっただろう。
プライドと実力と逃足が高水準に備わった射命丸文じゃなければ、まだ暫くは現実的ではないと思うけど。
「よっぽど嫌なら尻の穴から入れてもいいぞ。それを後で吐き出すのが嫌じゃなければ」
「うっ……」
蜘蛛の卵と精液は、母体への栄養源にもなるし、消化管の粘膜保護にもなる。ここからはその中に蜘蛛本体も棲みつくことになるため、そこにあるその他の異物ーー便などは、蜘蛛によって処理されるだろう。
つまり、ここから彼女は殆ど水以外を摂取しなくても良くなり、トイレでもおしっこしかしなくて良くなる。
その代わりずっと魔力と生命力を消費しているため、慢性的に疲れはするだろうがーーダンジョンモンスターの神秘である。誰もが求める完全栄養食が、こんな蜘蛛に備わっているとは。
ただ、一応マニュアルの説明を鵜呑みにはせず、なにかしら栄養の欠乏状態になっていないかを魔理沙達でチェックしている。
いずれは血液なりの採取と検査を行えるアイテムを購入し、状態を把握しなくてはいけないだろう。
とはいえ、魔理沙に不調が出ていないから、その他の人外共は大丈夫だ。生物としての格の差が違いすぎる。
とまあこんな感じで、射命丸を普段の生活を戻すことにした。
彼女には、俺が何かやらかした時に新聞を使って誤情報をばら撒くことで誤魔化したり、そもそもの周囲の情報集めなど方々で活躍してもらう。
余裕が出来たら、長期間や永続の催眠アイテムを使うべきかもしれないな。
それでは次に、アリスの処遇に移ろう。