俺のダンジョンは虫ダンジョンだ。
それは既に決定付けられたダンジョンの方向性であり、変更する術を俺は知らない。これによって俺のダンジョン強化計画は大きく影響されていると言っていい。
それはモンスターの購入費用の変化がかなり大きく、デメリットの虫類以外の購入費2倍はそれ以外の道を殆ど絶っていた。
その為レミリア陣営の対策も、トラップや虫モンスターでどうにかやりくりする事になるのだがーー1人だけ、対策するのにコスパが悪すぎるキャラがいるのが問題だった。
その名も十六夜咲夜。
時間停止が出来るという、チート能力を持つ主人公勢の1人である。
実を言うと、時間停止の対策は簡単だ。
なんというか、ダンジョンで出来ることもかなり何でもありなチート仕様であり、『時間停止制限』等が当たり前のようにカウンターとして存在していた。
それらを採用すれば十六夜咲夜はただの強い人間でしかなく、簡単に倒せるーーのは本当にそうなのだろうが、やはり立ち塞がってくるのはDPの問題だ。
別に俺はレミリアを仮想敵に据えているだけで、全力を賭してレミリア陣営を倒したい訳では決してない。戦力を用意するにあたっての目安でしかなく、DP節約の為にもそこは履き違えてはいけないのだ。
時間停止なんて出来るのは、数多いる東方キャラの中でも俺の知る限り十六夜咲夜ただ1人だ。
そんな使い回しの出来ない対策を用意するのに、全く安くないDPを注ぎ込むのは果たして正しいのか。
だが、対策しない事が正しくないのは間違いない。つまり汎用的にも活躍できて、時間停止に応じる事のできる対策を打つ必要がある。
そして白羽の矢が立ったのが、モンスターによる時間停止への対策であった。
「……一体で、37650DP………」
吐きそうになる。
だがーー俺は血の涙を流しながら、そいつを召喚した。
真っ黒な影が、どろりと部屋の中央に現れる。
そのおよそ2mに達する高さの闇は人型を模しており、しかし明確に人間とは違う特徴が存在していた。
それは翼だ。のっぺりと全てが泥のような黒に塗り潰されている為定かではないが、その翼はコウモリのそれに見えた。
それは細長い手足を曲げ、腰を屈めながら俺へ向き直る。そして執事の敬礼のような姿勢を保ちながらーー身を包む闇が霧散した。
「ティグ・ナダロ・デーモン」
目の前に姿を見せたのは、燕尾服に身を包む、銀髪に青白く血管の浮き出た肌の美男子。
そしてそれらの人間らしい要素を全て潰して余りある、血のように毒々しい紅に全てが染まった眼球を持った一体の悪魔である。
とまあ、勿体ぶってこいつを説明したが、別にこいつにそこまでの興味は無い。
勿論購入費2倍を考慮しても元々18825DPというだけあり、俺のダンジョンの単純戦力の一角として大きく期待をしている。以前召喚したムカデが一体6500DP程であったことを踏まえると、これだけでアリスとそれなりに良い勝負を繰り広げられる可能性すらあるだろう。
なにせこいつは召喚出来るモンスターの中でも最高ランクーーなどでは全くなく、その特殊性から召喚費用が跳ね上がった個体である。
つまり、こいつの本質は単純な戦力ではない。
俺がアホみたいな割高料金を支払ってでもこいつを召喚したのは、こいつの持つ能力の為だ。
ティグ・ナダロ・デーモンは、『時空間追跡』能力を持つ。
この能力の為に、とある世界の地獄ーーこれはレグの悪魔とは別らしいーーにおいて、政治的な要人を暗殺するための特殊部隊長を任されている。
この能力を簡単に説明すると、こいつの出す闇ーー黒い泥に触れた対象をとにかくどこまでもストーキング出来る能力。単純な現実の場所なら何も無くても移動できるし、その他の特殊な空間なら泥を頼りにそこへ侵入出来る。
何故かこれは時間が停止された場合にも侵入可能なようで、それにより『時空間追跡能力』などという名前が付いているみたいだ。
こいつは十六夜咲夜への対策となる。
何せ、泥さえ付ければ時間停止などあってないものと化すからだ。まあ侵入した時空間の中で咲夜にタイマンで勝てないといけない訳だが、それは出来ると信じたいしーー今後こいつを強化する案を用意している。こいつはいずれは八雲紫への対策の一つになるかもしれないしな。
ただ、泥を付けないと時空間追跡が動作しないのは問題だ。
そしてこれは、こいつの『眷属化』能力で解決される。
効果はシンプル。こいつが『眷属化』した存在は、ある程度弱まったこいつの能力を得る。つまり、泥の精製や、それによる追尾を眷属化された全ての個体が行えるようになるのだ。
これは今後増える戦力を単純に底上げすると同意義だ。ゲーム的に表現すると、状態異常攻撃バフをばら撒いてくれるバッファーである。しかも、ティグ・ナダロ・デーモン自体を『モンスター合成』等で強化すれば、それに追随して眷属化個体も強化される。購入費2倍を加味しても非常にコスパが良い。
ただ自身より程度の低いものしか眷属化は出来ないし、多少面倒な儀式が必要なようだ。今後強力なモンスター等を召喚したところでそいつの強化にはならないという事だがーーそれも種類を選べば問題はない。
俺は、今後整える戦力の殆どを『眷属化』し、泥の精製能力を備えさせるつもりであった。
『眷属化』の儀式とは、「泥に対象を一定時間浸けて適応させる事」だ。
泥はそれ自体に毒のような効果があり、これが時空間追跡のマーカーとしての機能にもなる。その為、毒を完全に弾くような強力な個体は「泥への適応」が不可能であり、眷属化が出来ない。
だが、それは正攻法の話。
ランクの低い対象を一定時間泥に浸せば良いのなら、強力なモンスターでも卵の段階から泥に漬けておけばいいだけの話だ。
「早速役立ってもらうぞ」
俺はディグ・ナダロ・デーモンーー名前が長いな、泥デーモンでいいかーーに指示を出した。
指示を、これでもかとばかりに全て出した。
それは保有する母体の体内に泥を流し込む事に留まらず。俺が日頃やっている産卵作業の、手順に時間の割合など。俺が今までやっていた作業を含め、ありとあらゆる指示を出した。
そして全てを伝え終わり、作業を開始させる。
泥デーモンは姿勢を正し、1番近くの手枷に繋がれていたパルスィのもとへ歩き出す。
「んぅ…?」
泥デーモンは床に伏せるパルスィの脇に腕を入れると、ひょいと軽く持ち上げた。
牢屋の機能制限によって身体の自由を奪われているパルスィは、されるがまま身体を持ち上げられる。その振動で目を覚ましたパルスィは、目隠しをされた顔を僅かに顰めさせた。
「また…?今度は何を……いつもの奴、じゃない…誰…?」
目隠しはしているが、身体に触れる感覚から俺でない事が分かっているようだ。
パルスィの疑問の声に構わず、泥デーモンは空中に腰掛けるような体勢を取る。何故かそれで泥デーモンの身体は固定され、パルスィは背中から倒れ込むようにそこへ座らされた。
泥デーモンはかなり長身である為、彼の頭の下にパルスィのつむじが見える状態となる。
そこから彼は指でパルスィの顎を掴み、顔を上へ向けさせた。
そして、彼は長い舌をパルスィの口の中へ差し込む。
「んぇあ!?ひゃにひて、っぉえ!?」
パルスィは驚いて抗議の声をあげるも、舌がどんどん奥へ貫いていく事で、嘔吐感からか言葉が出せなくなったようだ。
そして口から何かを吐き出そうとしたところで、上から泥デーモンの口によって塞がれる。
それはどう見てもディープなキスであるが、実態はそんな唾液の交換なんて生易しいものではない。
今から始まるのは、消化管内の蜘蛛の卵を全て『泥』に浸す為の、「大量の泥の注ぎ込み」なのだから。
「オ"ッ、ぶゔゥん"ん"ぇあ"、ばびゅ、ん"ぶ!?」
急激に口の中を満たした泥にパルスィは驚き、慌てて吐き出そうと口を開いて、泥デーモンにより無理矢理唇を奪われた。
長い舌は喉の奥を擦り上げ、嘔吐反射により食道への道は強引に確保されている。それによる結末はーー。
「ン、ん"ぐ、ん"ゴブ、ぇぶ、ん"ん"っ」
首を反らされて見やすくなったパルスィの喉が、苦しそうな声を漏らす度に上下に動く。
それは、彼女自身が泥を必死に飲み込み始めた事を意味していた。
ゴキュゴキュと喉から低い音が響き、そこから飲み込む泥の量の多さが窺える。そうでもしないと、泥デーモンから絶えず注がれる泥で呼吸が苦しくて仕方ないのだろう。
「う"ゥゥ、ふゔンンン」
パルスィは何度も目をギュッと固く瞑り、端から涙を零している。そして呼吸が苦しいだろうに、可能な限り鼻から息をしないようにしているようでーーもしかすると、『泥』は結構臭いのかもしれない。
泥デーモンは無臭だが、儀式用のものは違うのだろうか。
口からの泥の流し込みを始められた事で、泥デーモンは次の作業に移る。
それは、子宮内のワームの卵への『眷属化』だ。
ーーニョキッ
泥デーモンの下半身に、それはもう長く太いナニかが聳え立つ。
彼は身体の構造をある程度変えられるようだし、きっと「今の体勢で子宮内へ液体を注ぎ込みやすいもの」を用意しただけなのだ。だがそれは、紛れもなくナニであった。
泥デーモンのデーモンが、パルスィの剥き出しの膣口に触れる。
そこで彼女も何がされようとしているか察したようで、怒りが混ざった呻き声を上げるがーー何の意味もなく、デーモンはパルスィの膣へ挿入される。
「ん"っ、お"!?」
きっと、今の作業が始まってからは初だったのだろう。
ワームの産卵によって媚薬漬けにされている膣と子宮は、太く長いデーモンのデーモンが擦り上げる刺激を全て快感へと変換した。
パルスィは初めて苦しさ以外の色を声に混じえーー続いて子宮内へ注ぎ込まれる泥の刺激に、更に大きな嬌声を上げた。
「ゔゔゔゔ!!」
しかしそれは長くは続かなかった。
先に限界が来たのは、先に注ぎ込みが始まったパルスィの胃だ。
彼女の頬が、何度かぷくっと膨らむ。
泥デーモンの口によって吐き出せないパルスィは、それを必死に喉の奥に押し込もうとしーーやはり失敗して、頬を膨らませた。
ここが泥を飲み込める限界なのだろう。
そう俺が思ったと同時に、泥デーモンが前触れなくパルスィの唇から口を離した。
「っぷは、はーーゔ、ヴぇげお"お"っゴボ」
一瞬自由となった口から息を吸い込もうとし、直ぐに押し寄せる嘔吐感からパルスィは口から黒い泥を噴き出す。
そして喉をせり上げて胃の中のものも吐き出そうとして、それが出来ずに僅かな泥を唾混じりに口から流すに留まる。
おそらくは泥の性質によるものだ。『眷属化』の為に、通常の液体のように簡単に引き剥がせないようになっているのだろう。
吐きたいのに吐き出せない、という地獄のような感覚に涙目となっているパルスィは、パクパクと口を開いたり閉じたりを繰り返している。
非常に苦しそうではあるが、そんな彼女の下腹部もまた限界に近付いているようであった。
雪のように真っ白なパルスィのお腹は、注ぎ込まれた泥によって僅かにポコっと膨らんでいた。
泥デーモンのチ○コとの接合部からは、逆流した泥がポタポタと滴っている。
そしてやはり限界に達したと判断した泥デーモンが、チ○コをズルッと引き抜いた。
「あ"ぁんゔゔう!?」
それも大きな刺激となったらしく、嘔吐感に呻いていたパルスィが大きく嬌声をあげる。
そして息も絶え絶えにぐったりとする彼女であったがーーまだ作業は完了していない。
泥デーモンは抜き去ったナニを再度構え、今度は先端をパルスィの肛門にあてがった。
そこで再び危機を察知したパルスィが、息を荒げながらも声を上げる。
「ーーッ、やめ、無理よ!そんなところ、まさか入れる気じゃーーお"っっ……ふぅゔ!?」
やはり一切構わず、泥デーモンはチ○コを尻の穴に突き刺した。
小さな穴が無理矢理押し広げられ、直腸の壁内がゾリゾリと擦り上げられる。
それによる快感と、かつてない大きさの異物感に、パルスィは一瞬呼吸が止まった。
そして、間髪入れずに泥の流入が始まる。
「あ"お"お"ぅ!?や"め"、う"う"う"」
乙女とは思えない野太い声が上がり、パルスィは必死に声を堪えようとする。
しかし、泥が与える異物感は収まることはない。
直腸に始まり、重力に逆らって下行結腸を越え大腸全体へ。そして小腸内に泥は侵入し、やがては十二指腸まで達する。
腸内環境が大崩れになりそうなものだが、そこは蜘蛛の卵による保護を信じよう。
「フゥー!…はぁー!……あなた、は、悪魔だわ、ねたま、しい……!」
息も絶え絶えになりながら、俺への悪態をついている。
泥で体内を満たされて、激しい嘔吐感も常に襲いかかっている筈だし、決して余裕なんて無いと思うがーーパルスィはまだ毒づくだけの余裕がある様子だ。
これはワームの卵を水に浸けての産卵でも同様であり、アリスと比較しても精神的な余力は残っていたように思える。
これが精神面に重きを置く妖怪の意地なのだろうか。
肛門から太く長いチ○コをズルッと引き抜かれ、一際低い呻き声を上げるパルスィを観察する。
金髪に少し尖った耳を持つ、肌が真っ白な美少女だ。
股と口を黒い泥で汚しており、体内の卵の『眷属化』作業は問題なく始められていることだろう。
パルスィの肉体自体は少し強い妖怪の域を出ないが、精神面の強さからも更なる使い道が期待出来る。
次にヤマメへと向かう泥デーモンを見ながら、俺は一つ大きな欠伸をした。
何はともあれ、俺はこれでしち面倒臭い産卵作業からはおさらばだ。
ここからは、時間の都合で今まで出来なかった事にも着手していくとしよう。