※この作品はR-18です。

ハイスクールD∞D   作:ぷうち☆りん

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今回は中弛み気味。
次回は三戦を一気にやるだいね。



第20話

「よし! 今日はこれまで!」

「あ……ありがとうございました……」

 

 よ、漸く煉獄さんとの特訓が終わった……。

 いやぁ……マジで死ぬかと思った。

 安堵しながら息を切らしていると、

 煉獄さんがすたすたと近寄ってきた。

 

「辛いか?」

「え? ま、まぁ……」

 

 肩を貸す様にする煉獄さんに対して

 いかん、しんどすぎて

 素っ気無い態度を取ってしまった。

 けど煉獄さんは怒るでもなくいつもの煉獄さんだ。

 

「すまんな。

 だがお前には

 強くなって貰わねば困るのだ!」

 

 期待されていると思うと

 人間は現金なもので

 頑張ろうという

 気持ちになるから不思議だよな。

 若干だけど、身体が軽くなった。

 

「は〜い、しんどい修行は

 そこまでにしてまずはご飯に

 しましょうね〜」

 

 と言ってナイアが

 猫なで声でやってきた。

 すると煉獄さんも嬉しそうに

 ナイアの方を向いた。

 

「うむ! では食事にしよう!!」

「相変わらず声が

 デカい人ですねぇ……」

 

 ナイアは心なしジト目で

 煉獄さんの方を見ていた。

 人間には相性があるからな。

 腹黒暗黒シスターには煉獄さん

 みたいなタイプは苦手なんだろう。

 

「だから思っている事は

 いちいち正直に言わなくても

 いいんですよ?」

 

 でもそんなナイアを見ても煉獄さんは笑顔だった。

 やはりこの人は良い人だ。

 

「そうでもない! 

 腹に嘘を溜められないのは

 良いことだ! 

 至誠天に通ずという言葉もある!」

 

 至誠天に通ずって言葉初めて聞いたぞ。

 なんか凄そうだな。

 しかし、煉獄さんの言葉を聞いて

 ナイアは口元だけをニチャアっと

 笑わせていた。

 相変わらずイヤな笑いだ……。

「あらあら、

 それはつまり私達とは

 価値観が違うということですね?」

「そうかもしれん!」

「ふぅん……? 

 じゃあ貴方にとって

 馬鹿正直こそが

 正義だと仰りたいのですか?」

「俺は君達の事を良く知らない! 

 故に君の言うことが真実なのか

 どうかを迂闊に

 判断することはできない! 

 ただ俺にも譲れないものがある!! 

 それだけだ!!!」

 

 ナイアの挑発じみたいじけた風を

 吹き飛ばす様な晴れやかさだった。

 翻弄されない視座を持つ……か。

 やっぱり煉獄さんて強いんだな。

 

「……まぁ、

 そういう事なら仕方ありませんね。

 分かりました。

 それでは食事を頂きましょう」

 ナイアは諦めた様に肩を

 すくめ、食堂に向かって一人で歩き出した。

 そしてその横顔は少しだけ苛立っていただった。

 あれ? もしかして今のやり取りって……。

 

「さぁ行こうか安里! 

 早くしないと

 料理が無くなるぞ!!」

 

 ナイアの後を追うように煉獄さんは駆けていった。

 ……うん! 

 深く考えるのは止めよう! 

 きっと煉獄さんなりに

 考えがあっての行動なんだろしな。

 ……それにしても

 あの人の食欲は底無しだな。

 あの位食えば俺も少しは

 マトモな強さになれるのかな? 

 なんてことを考えつつ、

 俺も食卓に向かった。

 

 ー

 

「く……食いすぎた……! 

 苦しい……!」

 

 現在時刻は午後8時くらいだろうか? 

 既に空は暗くなっており、星々が瞬いていた。

 俺はベッドの上で

 苦しさに悶えていると

 ドアが開いた。

 

「大丈夫ですか?」

 

 やってきたのはレイナーレ。

 アーシアや俺を殺そうとした

 堕天使だがまあ、色々あって……

 今は俺の屋敷に住んでいる。

 まあ、あの痴女みたいなカッコは

 させてないけど。

 

「いや……全然ダメかも……」

「ちょっと失礼しますね……」

 

 そう言ってレイナーは

 ベッドの上に上がってきた。

 そしてそのまま俺の

 お腹に手を当ててきた。

 

「何してるんだ……?」

「身体強化の魔法です」

 

 いや、それはいいけど

 何で俺の傍で一緒に寝そべるんだ? 

 おかしくないか? 

 まあそれはともかく

 消化能力が強化されたのか

 大分腹が楽になった。

 

「どうです? まだ痛みますか?」

「いや、もう平気だよ」

「良かったです♪」

 そう言いながら微笑む姿は

 まさしく聖女の様だった。

 うむ。堕天使だけどさ。

 そんなことを思いながらも

 彼女の美しさに見惚れてしまう。

「ありがとうな。

 助かったよ」

「いえ、私はただ貴方の

 お役に立ちたかっただけです」

「本心か?」

「はい。もちろんです。

 私達は家族なんですから」

 そういって彼女は俺に

 優しく抱きついてきた。

 豊満な胸が押しつけられて

 柔らかい感触を感じる……。

 しかし同時に心臓の音まで

 聞こえてくるので

 妙に恥ずかしい気持ちになる。

 

『自分の都合の良い様に

 作り直した女に尽くされるのが

 そんなに嬉しいか? 

 イッセーは皆が

 心から慕っているのにな。

 人形使いを気取っても

 お前も所詮はふらふらと

 糸に揺られる人形さ』

 

 ……俺を嘲笑う声が聞こえる。

 幻聴だ。

 いや罪悪感って奴だろうな。

 俺はそれを理解している。

 でも、それでも俺は……。

「どうかしましたか?」

 

「いや、何でも無い。

 それより今日はありがとな」

「いいんですよ。

 だって貴方は

 私の大切な人なのですから」

 そう言うと彼女も

 静かに目を閉じた。

 そして俺の腕を抱きしめたまま

 眠ってしまったようだ。

 

「…………」

 

 本当に不思議な気分だ。

 この屋敷に来てからは

 ずっとこうやって

 誰かと一緒に寝起きしていた。

 でも今、俺の胸にいるのはただの人間じゃない。

 俺の復讐相手である

 堕天使の女だ。

 なのにどうしてこんなに

 温かい感情が生まれるのだろうか? 

 きっと俺は

 間違っていたのかもしれない。

 正しくないのかもしれない。

 いずれ俺は罰を受けるべきなんだろう。

 でも……。

 

「それでも俺は

 救われたいんだ……」

 

 俺はそう呟いて

 彼女の頭を撫でた。

 するとレイナーレは

 嬉しそうな表情を浮かべた。

 まるで子供の様に無邪気に。

 その姿を見て俺は思う。

 その笑顔だけでも

 俺が力を得た意味はあるのだと。

 そうでも思わなきゃ

 誰も幸せになれないし

 救われないだろ? 

 

「なあ、レイナーレ……」

「はい……」

「俺はどうすれば良いんだろうな」

「分かりません……。

 ですがきっといつか

 貴方の願いは叶いますよ」

「ああ、そうだな。

 きっとな」

 そう言うと彼女は

 再び眠りについた。

 俺もそれにつられて

 眠ることにした。

 きっと明日からはまた、

 いつも通りの日常が始まるはずだ。

 

 ……

 ……

 …………

 

「あっ♡あっ♡あはあぁっ♡」

 

 レイナーレは俺が作り出した

 触手に犯されていた。

 その光景を見ながら

 俺は興奮すると同時に虚しさを感じていた。

 俺は一体何をしてるんだろうか? 

 目の前にあるのは俺の望みのままの光景だぞ? 

 それなのにどうして

 俺はこんなにも

 虚しさに囚われているんだ? 

 だが俺の器はがらんどうで

 満たされた端から漏れていくんだ。

 分からない。

 何もかもが分からない。

 俺は狂っているのか。

 

「ああっ♡好きっ♡

 大好きっ♡

 愛しているの……♡」

 

 そう言ってレイナーレは

 俺にキスしてきた。

 俺もそれに答えて舌を入れる。

 

「ぷはあ……! 

 はあ……! はあ……!」

「はあ……! はあ……! はあ……!」

 

 お互いに息切れしながら

 見つめ合う。

 

『ふひ、ふひひあわれあわれ』

『お前が吹き込んだ息吹の様に

 愛の言葉を繰り返すだけ

 なのになぁソイツは、ひゃはははは』

『お前の中身はがらんどう。

 そいつの心もがらんどう』

『お前は誰も救えない』

『お前は誰からも救われない』

『ふひひ、さまよえさまよえ。

 かげろうをもとめておろおろ

 さまよえ』

 

 うるさい。黙れ。

 俺はそんな言葉を聞きたくない。

 耳を塞いでも声は消えず頭に響く。

 やめてくれ……やめてくれ……。

 暗闇の中に星は見えない。

 助けてくれ、何も見えない……。

 愛しているのに……。

 愛しているのに……! 

 

「あはああっ♡

 イキますっ♡

 また無様に安里様の触手で

 アクメ晒しちゃいますうゥ♡」

「くぅうううううううううッ!!」

「イクうううううううううう──ッ!!!」

 

 絶頂の瞬間に彼女は

 俺を強く抱きしめた。

 そしてその衝撃で

 俺は果ててしまった。

 しかしそれでも俺の空っぽの器から

 精液は一滴も出なかった。

 

 ー

 

「ウース……」

 

 オカルト研究部員ではないが

 俺はここに来ている。

 リアスさん、木場、朱乃さん。

 アーシア、小猫、そしてイッセー。

 この6人が揃うとやっぱり迫力が違うな。

 

「さて、全員揃ったところで話を始めましょうか」

 

 そう言うとリアスさんは真剣な顔つきになった。

 

「安里君以外にはもう

 話したけれど、

 例の聖剣使い二人とボールクが

 この部室に来る事になっているわ」

「討ち入りっスか!?」

 

 俺は思わず立ち上がって叫んで

 しまったがリアスさんは

 困ったような表情をした後、

 首を横に振って言った。

 

「違うわ。

 飽くまで会談よ。非公式のね」

「そうですか……」

 

 俺は少し安心したが

 すぐに疑問に思った。

 

「でもなんで

 わざわざ非公式なんですか?」

「今回の件は聖剣の所有権に

 ついて話し合う為に行うもの。

 聖剣の欠片が揃って復活されても

 悪魔側には厄介だけど、

 堕天使側の力が強くなりすぎても

 マズいのよ……。

 だから私達と聖剣使いで

 共闘は無理でも不戦同盟は

 組めるんじゃないかと思って……」

 

 なるほどな。

 確かに聖剣使いが二人もいれば

 戦力としては申し分ないもんな。

 でもそうなると……。

 悪魔と天使が手を組んだと

 知られたら色々リアスさんの

 立場がまずくなるんじゃ……。

 

「部長、大丈夫でしょうか? 

 こんな事を独断で決めたら

 余計に危険じゃありませんか?」

 

 俺と同じことを考えていたのか

 朱乃さんが心配そうに声をかける。

 するとそれを聞いていた

 木場が口を開いた。

 

「いや、虎穴に入らずんば

 何とやらです。

 サーゼクス様がこの状況で

 迂闊に動けば純血派がまた胡乱な

 動きを見せるだろうから」

「純血派にすれば

 聖剣は数ある兵器の一つにしか

 思っていないの……。

 それが復活した所で

 眷属達を使い捨てればいいと

 考えているのよ……! 

 奴らは眷属を家族ではなく

『駒』……つまり兵器と

 言いきっているのだから! 

 私はそんな連中が許せない……!」

「……っ!」

 

 怒りのこもったリアスさんの言葉に

 俺とイッセーは言葉を失った。

「だからこそ、ここで手を打たないといけないの。

 幸いにも天界側は既に

 聖剣使いの返還には合意しているわ。

 後は私達が上手く立ち回れば

 問題は解決するはずよ」

 

 ………………

 

「はっきりさせておくが、

 俺は初めからこの密約には

 頭から反対だ。

 貴様ら悪魔も堕天使も等しく

 神の教えのもと

 裁きを受けるべきと考えている」

 

 いきなりこれだよ! 

 

「だがここには悪魔でも

 堕天使でもないものが

 混じっている様だがな」

 

 ボールクの大将は俺の方を

 真っ直ぐ見据えていた。

 アンタには

 鍛えてくれた恩はあるけどさぁ。

 

「安里君は貴方にとって

 弟子の様な物でしょう? 

 愛弟子か不肖の弟子かは

 解らないけれど師弟愛を

 期待してはいけないのかしら?」

「下らん」

 

 リアスさんの言葉を

 まるで氷山の様に跳ね除けた。

 これじゃ頓挫どころじゃねえ。

 沈没だよ! 

 

「済まないが

 貴方はミカエル様の客分の筈。

 我々の代表の様に振る舞うのは

 いかがなものか」

 

 ゼノヴィアの指摘に

 ボールクの大将は

「ふん」と鼻で笑った。

 

「おいアンタ、さっきから

 何なんだよ!」

 

 そこでイッセーが

 我慢の限界に来たようだ。

「リアスさんは同盟の為の

 話し合いの場を用意したんだぞ! 

 なのになんでお前は最初から

 喧嘩腰なんだよ! 

 そもそもレイナーレの

 一件の時の事の詫びはどうした!」

 

 イッセーのその一言に

 一瞬だけ眉間にシワを寄せたが

 すぐに平静を取り戻した様だ。

 

「何故謝る必要がある?」

「な、なんだと!?」

 

 イッセーは怒り心頭のご様子。

 まあ気持ちはわかるぜ。

 

「そこの女は聖女でありながら

 魔王の妹である

 悪魔の手先になっていたのだ。

 更にその女の魂は赤龍帝の淫欲に

 塗れきって既に汚れている。

 本来、死んで当然なのだ」

 

 パキイッ!! 

 

 あの時と同じ様にイッセーの拳は

 ボールクの大将の結界に

 阻まれた。

 いや、少し違う。

 

 ピシッ……! 

 

 薄氷の結界にヒビが入り、

 そのまま砕け散った。

 

「ほう、

 ライザー・フェニックスを

 退けたのは出鱈目ではないらしい。

 今の一撃は中々だった」

 

 ご丁寧にパチパチと拍手までして

 イッセーを褒めた。

 

「ふざけんなよ……。

 俺は、俺は確かにリアスさんの婚約者である前に

 グレモリー眷属の兵藤一誠だ! 

 でもそれ以前にアーシアの恋人で

 オカルト研究部の部員なんだよ! 

 お前の言う通り、

 アーシアは俺の欲望に

 塗れて聖女失格かもしれない。

 でも今はもう自分の意思で

 悪魔として生きていくと決めたんだ! 

 だから俺達とアーシアの間に

 横槍を入れる権利なんか

 誰にも無いはずだろ!?」

 

 イッセーの怒りの声に

 ボールクの大将は目を見開いた。

 とはいえ感動した訳じゃない。

 サファイアじみて冷え切った

 青い目だった。

 

「そうやって拳を振るって

 喚き散らせば押し通せると

 思っているのか? 

 さながら白痴だな。

 今代の赤龍帝は……」

「バカで悪いか! 

 お前みたいに何でも決めつけて

 一方的に切り捨てるくらいなら

 俺はバカのままでいい!」

 

 熱いな……イッセーの奴は。

 

「これではまるで話が

 纏まらないな……」

 

 ゼノヴィアは二人の様子には

 視線を床に落として溜息をついた。

 

「ボールクの意向はともかく

 私としては聖剣が堕天使達に

 渡る位ならば破壊しても

 構わないと思っている」

「構うわよ! 何言っているのよ!」

 

 ゼノヴィアの言葉に

 今度は静観の姿勢だった

 イリナが動揺し始めた。

 まるで纏まっていないぞ

 コイツら……。

「ゼノヴィア、あなたねぇ……! 

 私はこんな事をする為に

 ここまで来たんじゃないのよ!?」

 イリナは憤慨しながら叫ぶが

「だがこの者達や、堕天使達を

 相手取って戦いきれるか? 

 汝、神を試すなかれ。とは言うが

 主への信仰の厚さだけで

 どうにかなるものではないだろう」

 

 ゼノヴィアの冷静かつ

 辛辣な言葉にイリナも

 

「それは……」

 

 と言葉を詰まらせた。

 

「それで……結局はどうするの?」

「こういう時は聖剣使いの

 流儀で行く」

 

 リアスさんの問いに

 ゼノヴィアは不敵にこう答えた。

 

「勝ったものの総取りだ。

我々と君達でまず試合をして

負けた方が勝った方の意向に従う。といこう」

「解りやすいわね。好きよ、そういうの」

 

リアスさんもまさかの乗り気だった……。




作者は初期ゼノヴィア推しだから補正がかかる。
言葉が足りなかったからゼノヴィアの
言葉を修正しました。
あとイッセーチョメチョメしてるのに
どうやって禁手化させよう。

真面目な話短いけど投稿頻度は早い方がいい?

  • 早い方がいい
  • 遅いけど長いほうがいい
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