※この作品はR-18です。

ハイスクールD∞D   作:ぷうち☆りん

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今回はmja823.ver2様のリクエストの内容を
一部変更して書いてみましたよい。
(サタナエルとの決戦に遅れたのは
アザゼルとシュタークが
エッチしていたから→会談前のエッチに変更)
いや変更したらリクエストじゃないのでは?
(自問)


※第32話(アザゼル×シュターク)

 ここはアザゼルの

 人間界での住居。

 ベッドの上ではアザゼルと

 とある女性が

 愛しあう最中であった。

 女の名はシュターク・ゴーズ。

 フリーの悪魔祓い師である。

 

「んっ、ちゅぷ……」

 

 シュタークは舌を伸ばし、

 アザゼルの舌を絡めとる。

 

「髭が少し痛いネ……」

「そうか?」

 

 二人は笑いあい、

 再び唇を重ねる。

 

「ん、ふぅ……あァ……

 相変わらずおっぱいが好きだねェ」

「そのおかげで

 堕天した様なモンだからな

 とんだ知恵の実だ」

 

 アザゼルは軽口を

 交えながらじっくりと

 シュタークの胸を揉み、

 乳首を摘まんで刺激を与える。

 汗ばんだ彼女の肌はまるで罠の様に

 アザゼルを捉えて離さないながらも

 女の股間からは透明な液体が

 トロリと溢れ出し、

 シーツを濡らす。

 

「もうこんなにして……

 可愛いヤツめ」

「あぁンッ!」

 

 彼の指先が陰核につう、と触れると

 彼女は身体を震わせ、甘い声を上げる。

 まるでアザゼルの手はハープを弾く

 様にゆっくりと円を描き、

 やがてそれは速度を増していく。

 

「あっ、あっ、あっ、あっ! 

 イク、イッちゃうゥ!!」

 

 彼女が絶頂を迎えると同時に

 膣内から大量の蜜液が噴出し、

 腰がガクガクと震える。

 

「はぁ……ん……」

「浸っている所悪いがな、

 そろそろいいか?」

「ああ、勿論だヨ……♡」

 

 そう言ってアザゼルは己の男根を取り出す。

 イッセーに負けず劣らず

 雄々しくそそり立っているソレを見て

 シュタークの頬は緩んでいく。

 

「おいデ、ダーリン♡」

 

 女は妖艶に微笑むとぱかりと貝柱が切られた

 二枚貝の様に脚を開き、

 アザゼルを受け入れる体勢を取る。

 

「いくぞ」

「うん」

 

 そして二人は一つになった。

 

「ああああああ!!!」

 

 女の絶叫が響き渡る。

 アザゼルの肉棒は子宮まで貫き、

 既に亀頭が子宮口に到達していた。

 

「あっあぁ……♡

 ダメ、そんな奥、突かれたら、

 壊れ、ひぎぃィ!?」

 

 イッセーのモノとはまた異なる

 苛烈かつ暴力的なピストン運動に

 シュタークは悲鳴に近い喘ぎ声を上げ、

 更に深く快楽の海へと沈んでゆく。

 

「アッ、アヒィ、イイ!! 

 はげし……すぎるよォ……!!!」

 

 激しい動きに翻弄されながらも

 必死に男にしがみつき、快楽を得ようとする

 彼女を見てアザゼルはニヤリと笑う。

 

「どうだ? 気持ちいいか?」

「あ、当たり前だろ……♡

 けどダーリンみたいな絶倫の変態と

 付き合ってやってんダ……♡

 このくらいでへばってたまるかァ♡」

「上等だ」

 

 アザゼルは満足げに笑みを

 浮かべると何やら筒らしきものを

 取り出した。

 

「それ、ハ……?」

「なーに、ヤスの触手から

 発案したマンネリ防止の

 人工神器さ」

 

 そう言いながらアザゼルは

 筒のスイッチを入れる。

 するとそこから蛭の様なものが

 飛び出し、シュタークの

 肛門に張り付いた。

 

「ひゃあんっ♡」

「これはな、吸盤型の

 バイブレーション装置だ。

 チ○ポじゃ擦れない襞のスキマまで

 責めてくれる優れもんだ」

「あぁんっ、すごいぃ! 

 お尻の中がブルブルして熱くて、

 変になるぅぅ!!」

 

 蛭はアザゼルの説明通り、

 シュタークの直腸に入り込み

 振動を与えながら内部を犯していく。

 

「ほれ、俺の事も忘れるなよ?」

「は、はいぃ! あぁン、

 おっぱいモミモミッてしてぇ! 

 乳首もクリクリって

 シてェェェッ!!」

 

 シュタークは蛇の様にうねり、

 舌をチロチロと伸ばして催促をする。

 アザゼルはそれに応える様に乳房を鷲掴み、

 乱暴な手つきで揉みしだいた。

 

「ふぁっ、しゅごい……♡

 何も♡何も考えられなくなっちゃうぅぅぅ♡」

「そうかそうか、

 ならもっと考えらんなくなる程狂わせてやるぜ」

 

 アザゼルはシュタークの腰を掴むと

 一気に引き下ろし、彼女とより深く結合する。

 尻たぶがぱちゅん、と波打ち、

 衝撃でシュタークの瞳が裏返る。

 

「んぐほぉおおおっ♡」

 

 獣じみた叫びと共に

 シュタークの結合部から潮が噴き出す。

 その乱れる様にアザゼルは満足げに眉を上げるも

 その攻勢を緩めることはない。

 

 ぱんっ! ぱちゅんっ! 

 ぬちゅっ! ずぶずぶっ! ずぶぶぶっ! 

 

「もう少し色気のある

 喘ぎ声を頼みたいもんだが……。

 そういう余裕のないお前さんを

 抱くのも乙なモンだな」

「あぁ……ん……

 ダーリン、好き、大好き……♡」

「ああ、愛しているぞ」

 

 二人は愛を確かめ合う様に

 又しても唇を重ね、舌を絡ませる。

 そしてアザゼルは再び抽送を開始した。

 

「うっ、くふ、うう、ううううう♡」

 

 子宮口を突かれる度に

 シュタークの口からは苦悶の声が漏れる。

 しかしそれは苦痛によるものではなく、

 快楽によるもの。

 

「あはあァァ♡

 お尻も、オマ○コも気持ちいイ♡

 ボク、もうダメになっちゃうゥゥ♡」

 

 快楽の虜となった様に見える彼女は

 自ら腰を振り、

 更なる快感を求め始める。

 膣穴も肛門もまるで絞首台の

 縄さながらにぎゅうっと

 アザゼルのモノと蛭を

 絞め殺す勢いで収縮する。

 

「ダーリン、ダーリン、ダーリン♡

 もっと激しく♡

 壊すくらいにめちゃくちゃにしてぇ!!」

「言われなくてもそうしてるだろうが!!」

「ああ、そうだったネ♡」

 

 ベッドをギシギシと軋むのもお構いなしに

 アザゼルはラストスパートをかけ、

 シュタークを絶頂へと導く。

 

「ああああ〜♡♡♡」

 

 絶頂を迎えた彼女の子宮に

 大量の精液が注ぎ込まれ、

 その刺激によって更に絶頂を迎える。

 

 どびゅるるる〜♡♡♡

 

「おっ♡おお♡おおお♡♡♡

 あぁ……♡お腹の奥が熱い……♡

 でも……まだ足りないんだ……

 もっともっと、欲しい……♡」

 

 女として満たされつつも

 未だ満たされない雌の貌をしながら、

 シュタークは

 アザゼルを求める。

 それを見てアザゼルは

 満足げに笑って

 シュタークを抱き寄せ、

 再び彼女の

 胎内に己の分身を埋め込んだ。

 それから暫くの間、二人の淫らな宴は続いた。

 

 ー

 

「ふぅ……俺も色んな女と

 ヤッたがお前さんとヤるのが

 一番いいな」

「相変わらず自分に正直だネ」

 

 シュタークはアザゼルの寝タバコに

 火をつけつつ呆れた様に言う。

 シュタークに答える前に

 彼は煙を大きく吸い込む。

 そして吐いた紫煙は宙へと消えていった。

 

「まあ、堕天使総督だからなァ。

 役得だ役得」

「よく言うヨ、まったく……」

 

 たゆん、と胸元から

 こぼれ落ちた乳房をアザゼルの胸板に乗せて

 シュタークは不機嫌そうな顔を作る。

 しかしアザゼルは気にせず続けた。

 

「そういや、あの赤龍帝君とは

 どうなった?」

「ああ、彼の事は好きだヨ。

 口の中が煙草臭くないからねェ」

 

 冗談めかしてシュタークが言えば、

 アザゼルは肩をすくめて苦笑した。

 

「手というか根回しの早い女だな

 初心な赤龍帝君に

 愛憎を絡めさせてイザって時に

 決断を鈍らせる算段か?」

「ボクはそこまで姑息じゃないサ。

 愛情深い女と言って欲しいネ」

 

 アザゼルの言葉にシュタークは

 悪びれもせず

 不敵な微笑みを浮かべて答えた。

 

「なるほど、愛情深い女ときたか。

 アイツを幸せに出来るなら

 俺は構わんよ。

 序に俺を幸せにしてくれるなら

 尚良しだが……」

「努力はするヨ。

 幸せの形は人も堕天使も

 それぞれだかラ」

 

 アザゼルの呟きに、

 今度はシュタークが

 苦笑いする番であった。

 そんな彼女を尻目に、

 アザゼルはゆっくりと立ち上がり、

 ガウンを羽織り窓の外を眺める。

 空には雲一つなく、

 星々が輝いていた。

 アザゼルの視線の先には

 月が浮かぶ。

 

「今夜は月が綺麗だな」

「ハハハ、随分古めかしい

 口説き文句だネ。

 でもダーリンらしいヨ」

 

 アザゼルの背中越しに月を見つめながら、

 シュタークは彼の言葉を肯定した。

 アザゼルは彼女の方を振り返らずに言葉を続ける。

 

「お前さんも一緒に見るかい? 

 満月まであと二日あるが

 明日も明後日も晴れるさ」

「そうだね、たまにはそういうのも悪くないかナ」

 

 アザゼルの誘いにシュタークは応じると、

 上着を羽織り彼と共にベランダへと出る。

 そして二人で並んで夜空に浮かぶ

 美しい天体ショーを楽しんだ。

 こうして堕天使総督の夜は更けていく。

 余談だが、翌日二人は仲良く風邪を引いた。

 

 ー

 

「何やってんだあの

 エロオヤジ……」

 

 安里はミッテルトから両者の

 顛末を聞いて呆れるしかなかった。

 レイナーレは爪を噛んで

 

「むぅ……」

 

 と不満げな声を漏らす。

 

「俺はコキュートスで

 フリードとユダを相手に

 してたってのに……」

 

 安里は未だ傷の癒えない

 右腕を包帯の上から撫でながら

 がくりと項垂れていた。

 

「その傷まだ治らないんスか?」

「まあなあ……。

 アーシアちゃんの

『聖女の微笑み』でも

 芳しくなくてなあ……」

 

 アーシアの申し訳なさそうな

 顔を思い出すと安里の心は

 少し傷んだ。

 

「それはそうですよ。

 ユダと言えば反キリストの

 象徴みたいなもの。

 聖書の神の力の欠片である

 神器との相性は最悪です」

 

 と、久し振りに現れたと思えば

 ナイアは見下しきった貌で

 安里の右腕を評した。

 

「そ、そうなのか……?」

「そうですよ、物知らずの

 クソバカ虫安里クン?」

 

 と、ナイアは嘲笑う様に言った。

 相変わらずの性格と物言いだ。

 もう怒る気にもならない。

「はいはい、

 どーせ俺は無知な愚か者だよ。

 それでいいから用件を頼むわ」

「突っかかってこないとは

 相当堪えている様ですねぇ……。

 まじウケる、

 もといまあいいでしょう」

 

 鼻を鳴らしつつも、

 ナイアはいつも通り

 淡々と説明を始めた。

 

「もうすぐ和平会談が始まるので

 その護衛を頼みたいのです。

 相手は三大勢力のトップ。

 当然、襲撃もあると思われます。

 というかないわけないんですけどね

 アハハハ」

 

 乾いた笑いをするナイア。

 この女は本当に笑い事ではない状況の時は

 こんな風に笑うのだ。

 どこまで情報を掴んでいるのか

 定かではないし寧ろ騒乱と

 混沌を望んでいる様に見える。

 安里はそんな彼女の態度に

 きな臭いものを微かに感じていた。

 

「きゅうどー、しんぱいするな。

 なるようになる。

 レット・イット・ビーだ」

 

 黄緑のボブ入りフリンジカットの

 一際長身の眼帯美少女が安里の

 肩を叩いた。

 

「ありがとな……。

 ってキュクロ!? 

 何でお前がここにいるんだ!?」

「はなせばながくなるのだが

 このしょうわるおんなにやぶれたわたしは

 はいぐんのしょうになった。

 いじょうだ。

 キュクロはしょうぐんだから

 いちへいそつのきゅうどーより

 えらいのだ。えっへん」

 

 キュクロは胸を張って

 自慢気に言う。

 安里は頭痛を催し、頭を抱えた。

 

(ああ、やっぱりコイツも

 あの女に負けたんだなぁ……)

 

「おい、キュクロ」

「なんだ」

「お前さんの親父の事だが……」

 

 ヘパイストスの事を思い出しながら

 安里は気まずさを感じつつ

 確認する。

 

「ととさまのことはいうな」

「あ、ああ……」

「きにしなくてよいぞ。

 ととさまはととさまだ。

 わたしのきもちはかわらん。

 おまえはやさしいな。

 まあまあだいすきだ」

「お、おう……」

 

 そう言って微笑む彼女に安里は

 思わず顔を赤らめた。

 

「はいは~い! 

 私も大好きですよぉ!! 

 近所の犬ころの次に!」

「ぐぇッ」

 

 と、そこへ割り込んで来た

 ナイアが安里の首を軽くネクタイで絞める。

 

「げほっげほ、何すんだよ!」

「いえ、なんかムカついたので」

「理不尽すぎるだろう!!」

「というか、貴方達いつの間に

 仲良くなったんですか? 

 正直意外です。

 戦いから産まれる友情とか

 キモいです。受け入れられません。

 死ねば良いと思います。

 てか死ねよ」

 

 ナイアは汚物を見る様な目で

 二人を見下す。

 安里は心底嫌そうな顔を浮かべた。

 一方のキュクロはと言うと

 何故か誇らしげに胸を張る。

 

「ふふん。

 ナイアもなかまになりたいなら

 いえばよかったではないか」

「誰が仲間ですか気持ち悪い。

 私はクズどもの仲間じゃありません。

 そもそも私の辞書には友達なんて

 言葉は載っていませんし」

「またそういうことをいう。

 ほんとうはさびしいのだろう? 

 みんなからわすれさられるくらいなら

 きらわれたほうがいいとおもっているのだろう?」

「……」

 

 ナイアは珍しく沈黙した。

 そして安里は、

(あれ、コイツ案外鋭い?)

 と感嘆していた。

 

「と、じーじがいっていた」

「受け売りかよ!」

「うけうりではない。

 じーじはすごいのだ。

 おんなごころをのぞいて

 なんでもわかるといつもいってる」

 

 キュクロの祖父とやらを

 想像してみる安里であるが

 どうにもいいイメージが湧かない。

 

(何だかロクな大人じゃ

 無さそうだな……アザゼルを

 そのままジジイにしたような

 テキトーなジジイなんだろうな)

 安里はそう思った。

 

「ともかく、魔王様が

 集まったのでそろそろ行きましょう」

 

 ナイアはそういうと、

 転移魔法陣を展開した。

 

 ー

 

 さて、その頃のイッセーであるが、

 朱乃が巫女を

 勤める神社に来ていた。

 イッセーに紹介したい人物がいると

 言われて来たのだが……。

 

「久し振りだな、兵藤一誠」

「……アンタは、ボールク!」

 

 そこには何度も敵として

 まみえたボールクの姿があった。

 しかし今回は

 敵意や殺気の様なものは

 感じられない。

 

「和平会談の前だ。

 俺達が無駄に争っても

 始まるまい」

 

 ボールクは淡々と語る。

 確かに、

 この会談は和平の為のものだ。

 その前に戦えば、

 何もかもぶち壊しになるのは

 間違いない。

 イッセーもその位は解る。

 

「それもそうだけど……

 アンタ、悪魔専門の殺し屋だろ? 

 何でここに?」

「誰が殺し屋だ……」

「ち、違うのか?」

 

 呆れた様なボールクの視線に

 イッセーは少し慌てる。

 そんな彼に彼はこう言った。

 

「俺は神の教えに従うもの。

 今回はミカエルの護衛に

 来ただけだ」

「ミカエルの護衛? 

 そう言えばアンタ堕天使の

 レイナーレとも組んでいたし

 キュクロちゃんとも

 行動していたよな? 

 堕天使についたり、

 天使についたりって何なんだよ

 一体?」

 

 イッセーは、

 疑問をそのまま口にする。

 彼の価値観からすれば

 あちらについたり、

 こちらについたりと

 コロコロと態度を変える

 ボールクの行動は理解出来ない。

 しかしボールクは怒るでもなく

 淡々と目を閉じたままだ。

 

「何度も言わせるな。

 俺は神の教えにのみ従うものだ」

「答えになってねぇよ……」

 

 イッセーの言葉は尤もだが、

 ボールクは何も言わなかった。

 その代わり、というわけではないが

 光と共に現れた輝かしい翼を持つ

 青年が両者に割って入る様に

 声をかける。

 

「申し訳ない。彼は永久凍土の

 様に頑なな所がありますので……」

「ええと……その口ぶりからすると

 貴方がミカエルさんですか?」

「ええ、初めまして。

 私は天界を束ねるものです。

 貴方とは一度お会いしたいと思っていましたよ、

 兵藤一誠くん」

 

 ミカエルと呼ばれた男は微笑む。

 そしてイッセーも挨拶をした。

 そしてミカエルは言う。

 会談までまだ時間がある。

 それまで二人で話でもしようと。

 イッセーも断る理由がないから

 か、それに了承する。

 二人が通されたのは

 神社の中の応接間であった。

 そこで二人は向き合う。

 先に口を開いたのは

 ミカエルだった。

 

「先の件では紫堂イリナ、

 並びゼノヴィアに協力して

 頂き、ありがとうございます」

 

 深々と頭を下げるミカエルに

 イッセーは面食らった。

 

(こ、こんな礼儀正しい人が

 あの三人の上司なのか?)

 

「いえ、

 それは構いませんけど……」

「私達は神に仕え、

 人々を導くものです。

 ならば当然の行いでしょう」

 

 何とも謙虚かつ寛容な態度。

 そして慈愛に満ちた表情。

 その姿はまさに天使長と

 呼ぶに相応しい。

 しかし、そうなるとイッセーには

 幾つか疑問が浮かぶ。

 

「ミカエルさんを見ていると、

 アーシアを破門にしたりする様な

 天使様には思えないんですが……」

 

 イッセーの問いにミカエルは

 少し悲しげな顔を浮かべる。

 

「残念ながら、我々にも

 様々な派閥があるのです。

 あまり公にすべき話では

 無いのですが……。

 我々熾天使は先の大戦で

 功績をあげた事で

 神の側近となりました。

 しかし、それを快く思わぬ

 天使達もいるのです」

 

 番茶を一口啜りながらミカエルは

 沈痛な面持ちで語る。

 

「それは変ですよ! 

 天使だろうと悪魔だろうと

 人間だろうと

 働いた人が評価されるのは

 当たり前じゃないですか!」

 

 イッセーは憤慨する。

 天使であろうとなかろうと

 自分の力で何かを為したものが

 正当に評価されなければ

 おかしいではないか。

 

「そうですね。

 確かにその通りです。

 しかし、それでも尚、

 旧魔王派と同じく

 画一化された世界を是とする

 大天使達は存在する……。

 如何せん……我々は

 固定化された世界に慣れすぎた。

 天使も悪魔もあまり

 変わらないのかもしれませんね」

 

 ミカエルは自嘲気味に笑う。

 するとイッセーが慌てだす。

 

「天使も悪魔も変わらないって……

 俺なんかが心配しても

 仕方ないですけど、

 今の発言はマズいですよ!」

 

 何とも不思議な男だ。

 いわば敵勢力の首魁の失言を

 あげつらうでもなく本心から

 心配し、思った事を言っている。

 ミカエルは思わず笑ってしまった。

 

「ふっ、確かにそうですね。

 これは迂闊でした。

 以後気をつけましょう」

「あ、いえ、

 そんなつもりじゃ……」

「解っています。

 貴方は優しい赤龍帝だ。

 だからこそ、これを託するに

 値する」

 

 と彼が取り出したのは

 輝かんばかりの鞘に

 納められた一本の剣だ。

 イッセーは触れずともそれが

 聖魔剣である事がわかる。

 

「これは……?」

「かつて私が使っていたもの。

 今は私の力を受け継げる者がいないため、

 封印しているものです。

 兵藤一誠くん、君になら、

 この力を預けられます」

 

 ミカエルの言葉にイッセーは驚き、

 同時に困惑する。

 

「さ、流石にそれは……」

「相変わらず鈍い男だな

 兵藤一誠。

 貴様は既に九大天使からも

 敵視されているのだ。

 ミカエルはそれを奇貨として

 貴様らを潰し合わせたいのさ」

 

 いつの間にか部屋に入ってきた

 ボールクが身も蓋もなく言い放つ。

 その言葉にミカエルは

 苦笑いしながら否定した。

 

「いえ、そういうわけでは……。

 ただ、私達の争いに巻き込まれぬよう、

 お守りしようと思っただけです」

「……」

 

 イッセーは押し黙ったまま

 ミカエルの申し出を受けるべきか悩む。

 するとミカエルはイッセーに

 選択の余地を与えるべく更に言う。

 

「もし、会談の場で戦う事になった場合、

 その時は私達が全力でサポートします。

 ですから安心して下さい」

「……わかりました。

 お預かりさせて頂きます」

 

 イッセーは

 その提案を受け入れた。

 ミカエルは安堵の息をつく。

 

「ありがとうございます。

 では私はこれで。

 今日はお逢いできて幸いでした」

「ええ、それじゃ」

 

 ミカエルは立ち上がり、

 ボールクと共に

 応接間から出ていくのを

 イッセーは呆けたように

 見送る。

 

「天使にも

 派閥争いがあるなんてなあ……」

 

 二人が去った応接間にて

 イッセーは呟く。

『天使だからこそ、だ。

 奴らは聖書の神を唯一無二とする

 集権体制。

 その神がいなくなれば

 我こそは、と舞い上がる者やら

 神に代わる新たな主を求める者、

 または神そのものに

 成り代わろうとする者も現れる』

 

 神そのものに成り代わろうと

 したのは堕天使のサタナエルだったのは

 何とも皮肉な話である。

 イッセーはその話を聞いて納得すると

 同時に一つの疑問を抱く。

 

「神に代わる新たな主って

 誰だよ?」

『そこまでは俺も判らん。

 だが自らを絶対不可侵として

 他者に隷属と信仰を要求する

 存在に従うなど、俺はごめんだな。

 お前はどう思う?』

 

 ドライグはイッセーの意見を

 求める。

 イッセーの答えは決まっていた。

 

「神様っていうのは皆を

 幸せにするものだろ。

 皆を苦しめて何が神だよ」

『そうだな、ある意味相棒の

 目指すハーレム王と同じだ』

「ハハハ、何だよそれ」

 

 ドライグの冗談に対し

 イッセーは笑って返すと、

 残っている番茶を飲み干した。

 

「ああ、美味いなあ! 

 朱乃さんが淹れてくれたお茶!」

「ふふ、冷めてしまったお茶では

 美味しくないでしょうに……。

 イッセー君は本当に優しいのね」

「いやあ、そんなわけでは……」

 

 朱乃の微笑みにイッセーは照れると

 彼女は目を細めながら続けた。

 

「ミカエルとの会談で

 喉が乾いたでしょう? 

 お代わりを用意してありますから

 どうぞこちらへ……」

 

 わざわざお茶のお代わりのために

 場所を替えるなんて妙な話だが

 イッセーはまるで気にせず、

 言われるままに朱乃の

 案内に従った。

 




Q.アスカロンじゃないの?
A.メタ兵器は最初味方より
敵が持っていたほうが面白い。

真面目な話短いけど投稿頻度は早い方がいい?

  • 早い方がいい
  • 遅いけど長いほうがいい
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