※この作品はR-18です。

ハイスクールD∞D   作:ぷうち☆りん

43 / 144
今回はイッセーSide。
次回でヴァーリと一回バトって一段落としたい。


第38話

 安里達が影に呑まれたと思ったら

 ギャスパーの時間停止に近い感覚が

 俺を襲った。

 思わず身構えたが身体は動ける。

 ギャスパーが能力を暴走させたのかと

 思ったがそうでもないらしい。

 

「おっ、お前さんは無事か。

 赤龍帝たるものそうじゃなきゃ

 イカン」

 

 アザゼルが顎をさすりながら

 言う。

 どうやら俺は無事だったようだ。

 でも朱乃さん、小猫ちゃん、

 会長さんは文字通り固まっていた。

 サーゼクスさまやセラフォルー様は

 無事みたいだけど

 まさか朱乃さんまで止まるなんて……! 

 

「どうやらイッセーは

 大丈夫の様ね」

「流石だね僕のイッセー君!」

 

 リアスさんと木場は

 問題ないらしい。

 いや、『僕の』と前置きするのは

 余計だと思う……うん。

 しかし一体何が起こったんだ? 

 皆は動かないし

 声も聞こえてこないし……。

「恐らくは……」

「ズバリ言ってテロだわな。

 窓の外を見てみな赤龍帝クン」

 

 アザゼルが外を指差す。

 その先には学園を囲むようにして

 黒いローブを着た集団がいた。

 しかもそいつらは全員仮面を着けている。

 

「恐らくは禍の団の使い走り共って

 所だろうな。

 旧大天使の反乱に動きを

 合わせたんだろうが

 足並みが随分揃ってやがるぜ。

 誰か司令塔がいるのかもな」

 

 アザゼルが説明すると窓の外へ

 光の矢を放つ。

 ただの一本の矢は忽ち2本、4本、

 8本と俺の倍化の要領で

 増え続けて、あっという間に

 外から学園内に降りたとうとする

 ローブの集団を

 全員撃ち抜いてしまった! 

 堕天使総督ってこんなに

 強いのか……!? 

 俺は呆気に取られてしまうが

 アザゼルは苦虫を噛み潰した様な

 顔で頭を掻いていた。

 

「やはり、奴等はダミーか……。

 倒しても倒しても湧いてくる辺り

 キリがないぜ」

 

 アザゼルは忌々しげに呟く。

 確かに撃ち抜かれた途端、

 ローブの中身は雲散霧消。

 空のローブが学園の校庭に

 落ち葉の様に舞い落ちる。

 そしてまた次の瞬間には同じ姿の連中が現れる。

 しかもちょくちょく学園に

 魔法弾を撃ち込んでくる。

 威力はたいした事はないだろうが

 いずれこのままじゃ結界が

 破られてしまうのでは……!? 

 それじゃ学園に被害が

 出てしまう……! 

 何とか魔術師もどきを

 繰り出してくる奴を見つけないと! 

 そう思ってるとサーゼクスさまが口を開く。

 

「どうやら相手は我々が焦れて

 出てきた所を一網打尽にする

 つもりなのだろう」

 

 え!? そんなバカな! 

 魔王様、天使長、堕天使総督を

 いっぺんに倒そうとするなんて

 どんだけ自信家なんだよ

 今回の黒幕はさあ!! 

 

「そうか、それ程の奴が

 現れるなら是非手合わせ願いたい」

 

 いやいや、ヴァーリ……

 だったかな? 

 お前さ、戦闘狂過ぎるよ! 

 とにかく、今はその黒幕の

 狙いをぶち壊しにするのが

 第一って事だよな……! 

 となると……。

 

「リアスさん! 

 まずはギャスパーを助けに

 行きましょう!」

 

 俺は真っ先にギャスパーの

 救出を提案する。

 部長もすぐに賛成してくれた。

 

「そうね。私達の目的は

 この騒動を止めることだけど、

 その為にもギャスパーを助け出す事が

 最優先事項だわ」

 

 よしっ! 決まりだ。

 そうと決まれば早速行こう! 

 

「ちょいと待ちな」

「ちょっと待っタ」

 

 するとアザゼル、シュタークさんが

 同時に俺を呼び止めた。

 一体なんだろう? 

 

「これを持っていきな」

「これを持っていくといいヨ」

 

 アザゼルとシュタークさんが

 それぞれ何かを投げ渡してきた。

 俺と部長はそれをキャッチする。

 それは腕輪と3枚の御札だ。

 

「な、何スかこれは?」

「腕輪は神器の力をある程度

 抑えるものだ。

 恐らくギャスパーとかいう奴は

 連中に力を暴走させられているんだろ? 

 それを少しは抑えられるはずだ」

「お札の方はちょっとした

 特殊な術式を組み込んでいるんダ。

 多分相手はギャスパー君の

 力を暴走させるために

 精神攻撃を仕掛けている筈サ。

 それを防いでくれる筈ダ」

 

 アザゼルとシュタークさんの2人が

 説明してくれる。

 な、成程……。

 ギャスパーの事はともかく、

 相手の戦法を読み切るなんて

 流石ベテランの悪魔祓い師だな

 シュタークさんは……! 

 

「ありがとうございます! 

 何から何まで……!」

「ハハハ、そんなに

 恐縮させると照れちゃうネ。

 ボクはただアザゼルの作戦を

 予測して対応しただけだヨ」

 

 と、シュタークさんは

 俺に笑いかける。

 アザゼルとは

 以心伝心ってヤツなのかな

 やっぱり……。

 でも、これで準備は整った! 

 

「よし! それじゃ行きましょう

 リアスさん! 

 ゲイトさん! 

 転送の方はお願いします」

「いいとも」

 

 ゲイトさんは快諾すると

 魔法陣を展開する。

 そして俺達はその魔法陣の中に足を踏み入れた。

 

 ー

 

「ここは……!?」

 

 転移先は夕暮れの公園、

 そして噴水の前。

 目の前にはベンチに座っている

 女の子……いや、女がいた! 

 

「天野夕麻……!?」

 

 そう、そこにいたのは紛れもなく

 あの時の堕天使だ……! 

 レイナーレ……!? 

 でもアイツはなんだかんだあって

 安里の眷属になった筈じゃ……! 

 動揺する俺を差し置いて

 レイナーレ……いや、天野夕麻は

 口を開いた。

 

「どうしたの、一誠クン? 

 急に眠ったと思ったら

 急に怖い顔になって……」

 

 ……ッ! 

 俺はハッとして我に返る。

 じゃあ……今までの事は

 夢だったのか……!? 

 神器とか、悪魔とか、堕天使とか

 そういうことも

 全部夢だったのか!? 

 いや、そんな筈があるか! 

 

「ねえ……大丈夫?」

「やめろ……!」

 

 心配そうな表情で

 俺に話しかけてくる夕麻に

 俺は思わず叫んでしまう。

 

「え……?」

「お前は誰だ!? 

 本当にお前は……!?」

 

 俺の問い掛けに彼女は

 悲しげな顔をする。

 

「何を言ってるの? 

 私はあなたの恋人の天野夕麻よ?」

「違う! こんなのは嘘だ!! 

 嘘だ! 嘘だ!! まやかしだ!」

 

 そうだ! こんなのは偽物だ! 

 俺は今、きっと幻術か何かに

 掛かっているに違いない! 

 俺がそう叫ぶや

 天野を突き飛ばす……! 

 

「……えっ」

 

 天野は信じられないという顔で

 後ろの噴水に激突すると

 そのまま水の中へと落ちていった。

 

「あ……あぁあああ!!」

 

 しまった!! 

 ついカッとなって突き飛ばしてしまった!! 

 俺は慌てて駆け寄って彼女を抱き起こす。

 だが、彼女はまるで

 糸が切れた人形のようにぐったりとしていた……。

 

「おい、しっかりしろよ!」

「……」

 

 夕麻は答えない。

 噴水が徐々に紅く、染まっていく。嘘だろ……!? 

 こんな……! こんなことって……!? 

 コッチが現実なのか!? 

 

「人殺し!!」

「悪魔め!」

「お前なんて人間じゃない!」

 

 背中から浴びせられる

 罵声に振り向かずにはいられなかった。

 そこには涙目で俺を睨み付ける

 少女が一人。

 俺が助けようとしたシスターの

 女の子だ。

 彼女の周りでは他の人達が

 俺に対して

 恐怖と侮蔑の視線をぶつけていた。

 その中には見知った顔も何人か

 いる。

 松田、元浜、それに父さん、

 母さんまで……!? 

 まるで化物か悪魔を見るような目をしている……。

 そんな……! 

 一体何が起こってるんだよ……!? 

 訳がわかんねぇよ……! 

 どうして

 誰もわかってくれないんだ!? 

 俺は赤龍帝で……! 

 リアスさんの婚約者で……! 

 転生した悪魔で……! 

 悪魔……アクマ……あくま……

 ? ……悪魔ってなんだ? 

 なんなんだ……? 

 なんなんだよぉおおお!!! 

 

 パァッとその時胸元に

 入れていた御札が光ると

 光に包まれたリアスさんの

 幻影が現れると胸をまるで

 スイッチでも差し出すかの様に

 突き出してきた。

 

『さあ、この胸に手を触れなさい』

 

 俺は無意識のうちに

 その豊満なバストの先端に指をポチッと……

 ずむずむ……♡

 

『いやぁ〜ん♡♡♡』

 

 リアスさんの幻影がよがるように

 身をくねらせて嬌声をあげると

 空間全てが絵の具でもぶち撒けたかのように

 デロデロに溶けていく……。

 そして気がつくとそこは

 オカルト研究部の部室。

 

 真ん中には魔法陣に縛られた

 ギャスパーを取り囲む魔術師達に

 一際目立つ陰険そうな孔雀みたいな

 扇子を持った男と、

 そいつらに対峙する煉獄さんがいた。

 年は俺達と同じ位に見えるが

 天使、悪魔、堕天使の何れの

 特徴もなかった。

 まさか、人間……!? 

 

「気がついたか少年!」

「あれ、俺は……!?」

 

 リアスさんと一緒に転移して……! 

 って、近くに焦点の合わない目で

 アヒル座りをしている

 リアスさんがいるじゃないか! 

 これはどういうことだ……? 

 

「皆目わからん! 

 君達がやって来た途端、

 君も彼女もその状態だ! 

 恐らくは俺も経験した事もあるが

 催眠術か幻術の類だろう!!」

 

 リアスさんに撃ち込んでくる

 魔法弾を刀で切払いながら

 煉獄さんは俺にそう言った。

 

「リアスさん!! 

 大丈夫ですか!?」

 

 俺は煉獄さんにカバーしてもらいながら

 リアスさんを揺すってみる。

 

「うぅ……ごめんなさい……! 

 ごめんなさい……! 

 私は……グレモリー家の役立たず……

 残りカス……」

「しっかりしろ! リアスさんは

 そんなんじゃない! 

 俺達の大切な部長だ!」

 

 語りかけるが

 彼女はまるで廃人の様な

 虚ろな瞳で

 ぶつぶつと呟き続けるだけだ。

 

「テメェ……! 

 リアスさんに何をした!!」

 

 俺は孔雀の扇子を持つ野郎に対して

 叫ぶ。

 

「クックック……! 

 いや、別に? 

 ただちょっと潜在意識を

 解放してあげただけですよ? 

 その女は今、己に課せられた

 使命を忘れてただひたすらに

 自分の無力さを嘆いている……

 フハハハッ! 

 これぞ我が八卦が陣略の一つ

『陣略・石兵八陣!』

 その女はもはや戦うことは叶い

 ますまい!」

「ならテメェをぶっ飛ばしてから

 ゆっくり治すだけだ!!」

 

 俺はそう言うと奴に向かって駆け出す。

『Boost! Boost! Boost! Boost!』

『赤龍帝の籠手』から

 音声が鳴り響くと力がみなぎってくる! 

 一撃でコイツを吹っ飛ばしてやる! 

 それで終わりだ!! 

 

「待ちたまえ少年!」

 

 煉獄さんがリアスさんを庇いつつ

 俺を止めてくる。

「邪魔しないでください! 俺が、俺がアイツを!! 

 あの『人でなし』をぶっ飛ばす!」

 

 俺は叫びながら

 竜の鎧を纏い、右腕から光の剣

『ドラゴン・ラグナロク』を

 発動させる!! 

 あのコカビエルだって倒した

 俺の必殺技なんだ! 

 こんなヤツら……! 

 

「フフフ、人でなしとは

 言い得て妙ですねぇ

 我々は人にして人に非ず。

 英雄に非ず。

 覇道を嘲弄し、

 王道を峻拒するもの!」

 

 扇子男が俺の

『ドラゴン・ラグナロク』を

 前にしても余裕たっぷりといった感じで微笑み、

 パチンと指を鳴らす。

 突き刺さった筈の奴の周りから

 バチバチと電気の様なものが

 溢れ出すや否や凄まじいエネルギーの激流が

 吹き荒れる! 

 

「ぐあああっ!?」

 

 俺はその圧倒的な威力の前になす術もなく

 弾き飛ばされた。

 なんだ今のは……!? 

 あんなのくらっちゃひとたまりもない……! 

 

「フフフ、これぞ我が八卦の陣略が一つ

『陣略・根元一気』! その力を貴方に反射する事で

 貴方は貴方の力によって

 敗れ去るのです!」

 

 孔雀男は勝ち誇ると今度はその手に持った扇子をリアスさんと

 煉獄さんに向ける! 

 すると二人の周りに紫電が発生し二人の動きを止める。

「さぁ、まずはお仲間が

 たぁ~っぷりいたぶられて殺される所を

 見ていて下さいよ? 

 そして絶望して頂きましょう! 

 その後、ゆっくりと貴方達も

 殺して差し上げますよぉ……」

「くそぉ……!」

 

 俺は悔しさに歯噛みする。

 一体どうすればいいんだ……! 

 

「クックック……! どうしました? 

 もう諦めてしまいましたか? 

 これで終わりとは情けない。

 さぞやヴァーリ・ルシファーも

 落胆なさることでしょうな」

 

 孔雀男の言葉に俺は唇を噛む。

 確かにこの圧倒的不利な状況じゃどうしようも……。

 俺がそう思った時だった……。

 

「う、うぅ……。

 ごめんなさい……。

 ごめんなさい……」

 

 リアスさんが虚ろな瞳で涙を流しながら謝っている。

 

「なにを言っているんですか部長!! 

 部長は悪くありません! 

 悪いのは全部アイツ等なのに……!!」

「違う……私は……私は……無能で役立たず……

 だから……! 私のせいで皆が……! ごめんなさい……! ごめんなさい……!」

 

 俺は必死になって彼女を宥めるが彼女は涙をボロボロ流し、謝罪を繰り返すばかりだ。

 

「リアスさん! 

 しっかりしてください! 

 リアスさんはそんなんじゃない! 

 リアスさんは……リアスは……!」

 

 俺は彼女の肩を掴み揺すり続ける。

 だが孔雀の扇子を持つ男は

 俺達を嘲笑う様に眺めているだけだ。

 

「フハハハハハハ! 

 無様! 無思慮! 無分別! 

 弱者共が傷をなめ合う様は実に

 醜悪極まりなし!! 

 何が赤龍帝か! 

 貴様が赤龍を名乗るなどとは

 おこがましい!」

「補い合う事の何がいけない?」

 

 大喝する孔雀扇子の男に

 煉獄さんは真っ向から反論するように

 目を見据えながら言った。

 

「ほう……。

 ではお聞かせ願いたいですね? 

 その『補い合い』とやらを? 

 弱者が群れを成しても

 結果は見えている……!」

 

「さもあろう。

 だがそれは

 強者にも言えることだ。

 君とて生まれた時から強者で

 あったわけではあるまい。

 初めは弱かったからこそ

 人に会い、人に塗れ、

 群れの中で己を研鑽し、

 同士と共に智や武を

 練り上げた筈だ。

 それこそが補い合いであり

 弱く儚い人間のみが育めるものだ」

「…………」

 

 煉獄さんの問い掛けに対し、

 孔雀の扇子を持った男は沈黙した。

 

「そしてその集大成として

 君はここに立っているのだ! 

 ならばその道程を否定することは

 君の歩んできた道を

 侮辱する事だと何故わからん?」

「黙りなさい! 

 英雄の紛い物がこの私に……! 

 叛英雄、司馬懿に吠えるな!」

 

 バチッ……と奴の周りと

 ギャスパーを縛っている魔法陣に

 火花が走り揺らいだ! 

 

「いかにも俺は紛い物だ! 

 英雄に非ず! 今生に在るべきものに非ず! 

 しかして幽鬼に非ず! 

 俺は炎柱、煉獄杏寿郎! 

 我が身命を賭し、

 護るべきもののために戦う! 

 例え我が身が陽炎の定めにあろうとも!」

 

 自らを偽物と称し、それでもなお戦い抜くと

 叫ぶ煉獄さんの姿はとても眩しく見えた。

 そうだよ! 

 俺が俯いてどうする! 

 俺だって戦わなくちゃ! 

 俺は再び立ち上がり、

『赤龍帝の篭手』を発動させる。

 

「まだやる気ですか? 

 フフ、良いでしょう。

 所詮貴様達にこの

『陣略・根元一気』を突き崩す事は不可能なのです!」

 

 孔雀扇子男、もとい司馬懿は

 余裕たっぷりにそう言う。

 だが今なら解る! 

 奴の結界を無理矢理破ろうとしたから

 反撃されたんだ! 

 それなら……! 

 

 シュタークさんから貰った

 術符を手に持ち、俺は

『譲渡』の能力を発動させる! 

『Transfer!』

 術符が光り輝き、

 効果が発動する……! 

 

「フフ、何をしようと無駄です! 

 さぁ、私の力を受け……! 

 あ……あああああ!? 

 嫌だ……イヤだああああ! 

 誰からも必要とされなくなるなんて

 嫌だあああ!!」

 

 するとみるみる司馬懿の顔が

 青ざめていき、ギャスパーの

 周りの魔術師もどきの傀儡も

 霧が晴れる様に消え去った。

 司馬懿は動揺しながら

 自分の周りを見渡す。

 そう、俺がやったのは奴の

 使った『陣略・石兵八陣』を

 シュタークさんの術符を使って

 奴に転写したんだ! 

 奴の潜在意識の中にある

 恐れが奴自身を縛るんだ! 

 

「……はっ!? イッセー!?」

 

 リアスさんの目に生気が戻る。

 

「……! 良かった……!」

「目覚めた様だな! 少年! 

 リアス嬢!」

 

 煉獄さんは安堵の表情を浮かべながら

 俺達の方を向く。

 それにつられて司馬懿もそちらに顔を向ける。

 だがその時! ゴウッ! と

 風を切る音と共に、

 何かが高速で

 天井をぶち抜いて降り立ってくる! 

 そして現れたのは

 炎の様に赤い鬣を持つ馬鎧を

 纏う馬とあの時の鎧の男だっ! 

 その男が俺達の前に降り立つ。

 俺は咄嵯に身構えたが、男はこちらには目もくれず、真っ直ぐに司馬懿の方に歩いていく。

 

「な、なんのつもりだ! 

 この司馬懿はまだ負けていない!」

「そうだな。だが勝てもすまい。

 貴様の本領は蜘蛛の様に陣取り、

 相手を搦めとること。

 その糸の陣略が切られた以上、

 貴様の勝ち目は万に一つもない」

「や、やってみなければ

 解るまい!」

「策士が偶然に期待をかけては

 おしまいだな」

 

 司馬懿はまるで駄々っ子の様に喚き散らすが、

 鎧の男は石突にて司馬懿を昏倒させると

 馬の背に乗せた。

 

「ど、どこへ行くつもりよ!」

 

 リアスさんが尋ねると、

 

「アザゼルによって

 カテレア・レヴィアタンは

 敗れ去り、九頭竜安里によって

 レリエルも敗れた。

 これ以上は我等にとっても益なきこと。

 故に我らはこれより撤退する」

 

 いや、理路整然と撤退すると

 言われても……。

 いや、今は無理をする時じゃない。

 ギャスパーを助けて、

 悪魔、堕天使、天使の和平会談を成功させることが

 一番大事なんだ。

 

「じゃああんたらは何者なんだ?」

「知れたこと。

 我等は『禍の団』の『叛英雄派』。

 化物を倒すのは人に非ず。

 英雄にも非ず。

 黒を塗りつぶすのは

 より強い黒であれかし」

 

 ……え? 今何て言った? 

 なんか凄い重要な事を言われた様な……? 

 ま、待て! 考えろ! 

 考えるんだ! そして思い出せ! 

 方天画戟を持って、馬に乗る。

 狼顧の相の司馬懿に対して、

 虎……虎狼の化身……! 

 そうか……! こいつは……! 

 

「そうかい、勝負は預けるぜ、

 呂布!」

 

 呂布は答えずに風の様に

 ぶち抜いた天井から去ったが

 その直前、顔を覆う装甲の中で

 笑っている様に見えた。




煉獄さんのレスバが強すぎる……。
呂布賢すぎひん? 推しだからね、仕方ないね。
何で司馬懿が孔明の陣略使っているんですかね……。
さあ?最初は孔明だと錯誤させようとしたんじゃない?
俺の書くキャラの喋る事は
基本的に鵜呑みにしないほうがいいスよ。
皆ウソばかりつくんだから。

真面目な話短いけど投稿頻度は早い方がいい?

  • 早い方がいい
  • 遅いけど長いほうがいい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。