※この作品はR-18です。

ハイスクールD∞D   作:ぷうち☆りん

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イッセー受難回


第55話

 そして、いよいよ運命の時は来た。

 グレモリー眷属の

 リアスさんチームと

 ムールムール眷属の

 ルイーナチームの

 レーティング・ゲームのために全員が集合する。

 メンバーは俺、ルイーナ、アヴェンジャー、

 キュクロ、スコグルさん。

 対するグレモリーチームは、

 リアスさんと朱乃さん。祐斗に小猫ちゃん、

 アーシアちゃん、ギャスパー、そしてイッセーだ! 

 

 う~ん、数は劣るが

 こっちは少数精鋭だからな。

 陣地制圧がメインのルールに

 ならなければ問題ない。

 

「リアス様!」「リアス様!」

「おっぱいドラゴーン!」

 

 やはりグレモリー領ということも

 あるのか観客の殆どが

 リアスさん達を応援している。

 や、やりづらい……! 

 

 そんな中、審判役である

 グレイフィアさんからルール説明が行われた。

 

「今回皆様に行っていただくゲームは"王"を討ち取るか敵陣にある旗を破壊することで勝利となる

『フラッグ戦』です」

 

 "王"とはこの場合

 ルイーナとリアスさんのことだ。

 リアスさんを倒せって言われても

 それは至難の業。

 旗をぶっ壊した方が

 手っ取り早いかもな。

 それにこれは飽くまでゲームだ。

 命のやり取りをするような

 ものじゃない。

 

「今回は両陣営共に同じ数の兵士でございます。

 ただし、兵士には昇格・降格の概念があり、

 それにより各駒の役割が変化します」

 

 ふむふむ。と言っても

 お互い兵士は一人ずつ。

 スコグルさんとイッセーだから

 あまり難しく考える必要は

 なさそうだ。

 

「安里さんは木場さんを。

 キュクロさんは朱乃さんを

 抑えて」

 

 戦闘直前に指示を出すルイーナは

 すっかり一人前の王に

 相応しい風格になった。

 この短期間でよくぞここまで……。

 あのおどおどして誰かに従う

 だけだった子とは思えない成長ぶりだ。

 俺もルイーナの騎士として

 鼻が高いよ……。

「さぁ、始めましょう。

 私の可愛い眷属たちよ。

 私の為に存分に戦いなさい!」

「おうっ!」

 

 そう高らかに宣言し、

 戦闘開始の合図が鳴る。

 まずは俺とキュクロが前に出る。

 果たして申し合わせた様に

 祐斗と朱乃さんが応じてきた。

 祐斗のスピードや朱乃さんの

 広範囲の雷撃で旗を壊されたら

 あっさり敗北するのは目に見えている。

 ここは慎重に攻めよう。

 

「行くぜ、キュクロ!」

「うむ!」

 

 俺は『武態』により片腕を

 巨大な機械の多頭腕に変化させ、

 その腕を大きく振りかぶる。

 

「いっくぜぇえええええッ!!」

 

 雄叫びをあげて

 勢い良く腕を振り下ろす。

 だが祐斗はそれを冷静にかわす。

 そしてすかさず剣を構えた。

 

『魔剣創造!』

 

 直後、地面に降り立った

 俺に向かって無数の魔力刃が迫る! 

 だが、問題はねえ! 

 寧ろ好都合だ! 

 頼むぜ『冥獄長の辣腕』よ! 

 

(これがメカメカ爺さんの

 加護なのか? 

 腕の一本一本が

 独立して動くなんて!?)

 

 そして数十本の機械の腕は

 地に生えた魔力刃を掴むと

 そのまま全てを引き抜く! 

 

「何だって!?」

 

 驚く祐斗目掛けて

 今度は全ての魔力刃を投げ返す! 

 剣林弾雨! 魔力刃のスコールだぜ! 

 

 シュバババババッ! 

 

「うぉおおおおおっ!」

 

 祐斗は咄嵯にそれを切り落とすが

 防ぎきれず何本かの刃が

 木場に迫った! 

 や、ヤバい! 大丈夫か!? 

 

「雷よ!」

 

 朱乃さんの声と共に

 天より雷が落ちる。

 

 ズガァアアアッ!!

 

 木場が払い損ねた魔力刃は雷に

 よって砕かれ細やかな破片となって飛び散った。

 ナイスアシストだぜ!

 流石朱乃さんだ! 

 ……って向こうは敵チームだろ! 

 何ホッとしてるんだよ俺は!! 

 まあでもこれで

 祐斗の動きもある程度

 封じられた筈だ。

 

「成程、流石はイッセー君の

 親友ですわね……忌々しいこと」

 

 ドSな笑みを浮かべつつ、

 朱乃さんは標的を旗から

 俺達に切り替えようとしてくる。

 当然それは許さないけどな。

 

「いくぞ、どえすおんな」

「失礼な、私は少々趣味が過激な

 だけでしてよ!」

 キュクロの言葉に朱乃さんは

 不機嫌そうな顔を見せた。

 怒る所はそこなのか? 

 っていうかどっちも大概だと

 思うんだけどな……。

 

「ほんらいはケラウノスを

 ねだったがじーじがくろかに

 あげてしまったらしい。

 だからこれをつかう」

 

 あのエロジジイ……!! 

 一体何を考えてやがんだ!?

 メカメカ爺さんが嘆くワケだぜ……! 

 

「そんなワケでこれはてんくうをきりさく

『アダマスの大鎌』だ」

 そう言うとキュクロは

 自分の倍はある刃渡りの大鎌を出現させた。

 ……!? 

 な、何だかあの大鎌を

 見るだけで股間に寒気が……! 

 あれは絶対ろくでもない代物だ。

 キュクロの奴、

 とんでもないモン出しやがって。

「さぁ、かかってこい」

「では遠慮なく!」

 キュクロと朱乃さんの戦いが始まると

 祐斗も再び『魔剣創造』を

 発動させた! 

 しかし今度の狙いは旗の一つだ。

 どうあっても旗は潰したいようだ。

 だがキュクロも黙っちゃいない。

 

「むっ、させないぞ」

 

 アダマスの大鎌を振るうと、

 祐斗が生み出した魔力刃を

 全て刈り取ってしまう! 

 あの馬鹿デカイ得物を自在に操りながら、

 あんな繊細な動きまで出来るのか!? 

 つくづく規格外だよお前は! 

 

「ふっ、ならばこれならどうかしら?」

 

 すると朱乃さんの体の周りに

 バチバチと火花のような物が見えた。

 まずい! 

 

「こっちだぜ!」

 

 俺は咄嗟に『冥獄長の辣腕』を

 解除して、触手へと変化させると

 地面に展開し、屹立させた! 

 即席の避雷針だ! 

 バリバリィッ!! 

 朱乃さんの雷撃は

 俺の展開した触腕で吸収できた。

 

「あら、

 外してしまいましたわね……」

 

 朱乃さんは残念そうな顔をした。

 残念ながら無効化させただけじゃ

 ねえんだなあ! これが!! 

 

「サンダー・ショットォ!」

 

 イッセーのドラゴンショットの

 雷版って奴だ! 

 他ならぬ朱乃さんの雷なら

 威力はメーカー保証付きだ!! 

 

「うぐぅううっ!!」

 

 まともに食らった朱乃さんは

 片羽根を抑えて一旦着地した。

 大丈夫か……? 

 

「きゅうどー! たたかいに

 なさけはきんもつ!」

 

 いや、キュクロ……! 

 そうは言うけどな……。

 と、俺が追撃を躊躇っていた

 その時! 

 

「ふざけているのかあーッ!!」

 

 !! 

 

 祐斗らしからぬ声量と共に

 一瞬千撃というべき

 不可視の剣閃が俺達に放たれた! 

 

 ズバババババ! ザクザクッ!! 

 その一撃はキュクロの肩当てと小手を破壊し、

 更には俺の触手を全て切り落とした! 

 

「うぉおおっ!」

「きゃあっ!」

 

 もう抜きやがったのか!? 

 アイツの禁手化された聖魔剣

『福音呼びし勝鬨の剣』を! 

 

 祐斗から凄まじいオーラが

 溢れ出す。

 髪は伸び、胸はせり出し

 イザイヤさんと融合した時の

 姿になった。

 これはヤバイ! 

 今の祐斗はイッセー並だ! 

 

「よくも、僕達の勝負を

 侮辱してくれたな……!

 この借りは必ず返させてもらうよ……!」

 

 祐斗は怒りに震えていた。

 くそ……! まさかこんな事になるなんて……!

 俺は心の中で歯噛みしていた。

 だが良く考えれば

 祐斗の怒りはもっともだ。

 この場では皆真剣なんだ。

 だが俺はどこかで試合というか

 ゲーム気分が抜けていなかった。

 だからつい朱乃さんに追撃を

 躊躇ってしまったんだ。

 だが祐斗は違う。

 アイツは

 この戦いを本気で勝ちに来た。

 そしてそれは俺も同じ筈だった。

 なのに……! 

 

「キュクロ! ここは俺に任せろ!」

「うむ、わかった」

 

 キュクロは素直に承諾して

 アーシアの遠隔回復を受けて

 回復した朱乃さんへ攻撃を開始した。

 

 ー

 イッセーSide

 

 朱乃さんと祐斗が二人に

 押されている……!? 

 どういう事だよ!? 

 あの二人が同時に相手をしても

 引けを取らないなんて……! 

 

「部長、祐斗達は一体どうなってるんですか!?」

 

 俺は焦り気味でリアスさんに尋ねた。

 すると通信用のインカム越しで

 返答があった。

 

『あの二人が私達の想像よりも

 成長していた様ね……。

 けどアーシアの『聖母の抱擁』と

 人数の優位は変わらないわ。

 落ち着いて対処すれば問題無いでしょう』

「そんな……。

 でも、確かにそうですね。

 すみません、取り乱しました」

 そうだ、冷静になれ。

 ここで俺が動揺したら皆を不安がらせちまう……! 

『いいえ、謝る事はないわ。

 寧ろ貴方は誇るべきよ。

 それに、私の眷属達も決して弱くは無いの。

 信じてあげましょう?』

「はい、そうですよね」

 

 俺が落ち着きを取り戻すと、

 敵陣の旗を破壊する! 

 

「か、隠されているのは

 向こうですう!」

「にゃー!」

 

 小猫ちゃんも籠に入った

 ギャスパーを背負いながら

 隠されていた旗を破壊する! 

 ようし、これで後二つだ! 

 

「あら、思ったよりも

 早い到着ですね……?」

「アヴェンジャー……ちゃん!?」

 

 高い所に陣取る彼女の背後には

 旗がたなびいている。

 どうやら彼女が

 旗の守り手らしい。

 

「どうしました? 

 私に攻撃しないのですか? 

 あと、ちゃん付けするな」

「……!」

 

 くっ! 

 今すぐ変な意味じゃなく飛びかかりたい所だけど、

 迂闊に飛び込めば

 彼女の罠にはまる可能性がある。

 ここは慎重に行くしかない。

 ……とは言っても、このままだとジリ貧だ。

 何か打開策を考えないと!

 俺が悩んでいると、

 突然アヴェンジャーが口を開いた。

 

「さっきから黙って見ていれば、

 随分余裕があるみたいですねぇ。

 なら、少しは面白い物を

 見せてあげましょう!」

 

 彼女はそう言うと、

 腰から燃えあげる剣を掲げ

 高らかに叫んだ! 

 

「……顕現せよ、我が幻想の

 御旗よ! 忌まわしき記憶と共に!」

 

 ズダダダダッ!! 

 

「なっ!? 何だこりゃあ!?」

 

 突如としてアヴェンジャーの

 背後から数十……いや、数百の

 旗がたなびく焼けた鉄杭が現れた! 

 あれじゃどれが

 本物の旗か解らないぜ……!? 

 

「我が異名は竜の魔女! 

 ならば、これは如何でしょうか!? 

 鉄杭よ! その身を飛龍の牙となし

 我が怨敵を噛みちぎれっ!!」

 

 ズドドドンッ!!

 今度は鉄杭の雨が降り注ぐ! 

 

「ぐっ! 避けきれない!」

「ひぃいいい! 怖いですうぅう!」

「……えい」

 バシュン! バキィ! シュバッ! 

 

 俺達は黄金の剣、小猫ちゃんの

 拳、そしてギャスパーの時間停止で

 次々と迫る鉄杭を撃ち落としていく! 

 

「な……!? 馬鹿な!?

 我が宝具をこうも容易く……!?」

 

 アヴェンジャーは驚愕しているが、

 今の俺達に油断なんて微塵も無い! 

 

「貰ったあ!!」

 

 アヴェンジャーちゃんが

 女の子である限り

『衣服破壊』を行えば

 確実に勝てる筈だ! 

 俺は全力で飛び上がると

 腕に魔力をチャージするが……! 

 

「なんちゃって……!」

 

 何と彼女の背後から竜を模した

 二門の大砲が現れた!! 

 照準は当然の様に俺……! 

 く、空中じゃ逃げようがないっ!! 

 

「我は放つ……! 地竜の咆哮!」

 

 ズゴオォォォッ!! 

 文字通り地竜が咆える様な砲撃が

 俺目掛けて放たれた! 

 

「うおぉおおおっ!?」

 

 俺は咄嵯に黄金の剣と

 ドライグの右腕でガードしたが

 衝撃までは殺せず吹っ飛ばされる! 

 そしてそのまま

 地面に落下してしまう。

 

「かはっ!?」

 

 受け身を取る余裕もなかったから

 モロに背中から

 叩きつけられてしまった! 

 

「先輩!」

「イッセー先輩!」

 

 二人が心配して駆け寄ってくる。

 だが、そんな事を気にしている

 場合じゃない! 

 ドライグの力を封じられている

 今、アヴェンジャーは

 間違いなく強敵だ! 

 けど、まだ立てる! 動ける! 

 アーシアの回復だってあるんだ! 

 俺は歯を食いしばり立ち上がる! 

 

「あらあら、随分タフですね……。

 流石は伝説の赤龍帝といった所ですか……。

 でも、これで終わりです」

「……それはどうかしら?」

「え?」

 

 アヴェンジャーが疑問を口に出すと、

 上空からリアスさんの声が

 聞こえてきた。

 すると空からアヴェンジャーめがけて

 夥しい魔力弾が降り注ぐ!! 

 

「ヌウゥ……!」

 

 歯噛みしつつアヴェンジャーは

 背中に一本の旗をくくりつけると

 鉄杭を城塞の様に展開して防御した!

 という事はあの旗が本物だな!

 

「王が兵のために死地に赴くなんて……! 

 本当に愚かな人達ですね……!」

「そうね、私は人じゃなくて

 悪魔だから♪」

「減らず口をッ!!」

 

 ギィン! ギン! ガァアンッ!! 

 アヴェンジャーが撃ち落とすよりも

 遥かに速く、そして多く

 リアスさんの魔力弾が襲い掛かる! 

 

「チィイ……!」

 

 さすがの彼女も鉄杭を使って

 魔力弾を防ぎきる事が出来ず、徐々に被弾していく!

 しかし、それでも尚彼女は不敵に笑い続けた。

 

「フ……フフフ……! 

 確かにこの数を相手にするのは骨が折れますが、

 私にはまだ奥の手があります!」

 

 彼女はそう言うと、

 旗に火をつけた……!? 

 いや、そうじゃない! 

 彼女の旗から生まれた炎は

 勢いを増し

 やがてドス黒い炎の杭に

 なっていく……!! 

「『滅びの魔力』!? 

 まさか……バアル家以外の

 ものが扱える筈なんて……!」

 

 よくわからないが

 相当にヤバい攻撃を

 リアスさんに放とうとしているのは

 バカの俺だって解る! 

 このままだと部長達が危ない! 

「よし……!」

 俺は覚悟を決めると黄金の剣を構えた! 

「ふぅー……」

 深く息を吐いて集中する。

 狙うのは……彼女の持つ旗! 

 

「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮……! 『吼え立てよ、我が憤怒』(ラ・グロンドメント・デュ・ヘイン)!」

 

 ドオオォォンッ!!!

 

 アヴェンジャーの詠唱が終わると

 巨大な漆黒の炎の杭が

 リアスさんに向かっていく! 

 

「させるかあっ!!」

 

 俺はリアスさんの前に

 飛び上がり

 その一撃を黄金の剣で迎え撃つ! 

 

「ぬううんっ!!!」

「……なっ!?」

 俺の行動が予想外だったのか

 アヴェンジャーは驚愕していた!

 そりゃそうだろな! 

 だって俺ってば

 バカだから後先考えないからな! 

 けど、それでいいんだよ! 

 

「おおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!」

 

 俺は雄叫びを上げながら

 アヴェンジャーちゃんに

『衣服破壊』を発動させた! 

 シュバッ! 

 彼女の着ていた服が一瞬で消え去る! 

 そして……! 

 

「おっしゃあああぁっ!! 

 今こそ

 アヴェンジャーちゃんのおっぱいを!! 

 …………ってあれ?」

 

 こんなの男なら耐えられるワケが

 ないだろ! しっかり

 脳内フォルダに収めるべく

 彼女の裸を目に焼き付けねば……! 

 そして今、アヴェンジャーちゃんの

 下半身を覆うのは、

 水着のような薄い布切れ一枚……! 

 というか黒のビキニ姿!? 

 

「何するのよこの変態がっ!!」

 

 ビキイッ!! 

 

「ぐ……うあぁぁぁ……」

 

 見舞われたのはある意味黄金の剣を

 打ち砕く必殺の一撃……! 

 股間蹴りだった……!! 

 俺はあまりの痛みに倒れ伏す。

 い、息が出来ないし……

 冷や汗も止まらない! 

 こ、こんなの男なら

 耐えられる訳がないだろ!? 

 

「た、大変ですぅ! 

 あれじゃイッセー先輩が!」

「イッセー先輩……しっかり!」

 

 小猫ちゃんが駆け寄ってくる。

 だけど俺は今それどころじゃない! 

 何とか気力で立ち上がる! 

 

「み、皆は早く逃げてくれ……。

 コイツは俺が倒す……!」

 

 しかし足に力が入らない……! 

 膝が震えて立っているのがやっとだ。

 それにもう体力的にも限界に近い。

 でも、だからこそここで

 逃げる事は許されないんだ……! 

「そんな状態で何を言っているの! 

 ここは私に任せなさい!」

「いいえ……! 

 王のために命を賭けずに

 何が兵士ですか! リアスさん!」

 

 と、俺はリアスさんを制する。

 すると、アヴェンジャーちゃんは

 ため息をついて言った。

 

「ハァ……、

 アンタカッコつけるのはいいけど

 キン〇マ蹴り飛ばされて

 ヒイヒイ言っているだけでしょ? 

 何一世一代の見せ場みたいになるワケ?」

 

 ……。

 お、女の子が皆の前で

 下品な事を言っちゃいけません! 

 それに口調が砕けすぎ!! 

 

「ま、まだ……戦える!」

 

 俺は歯を食い縛ってアヴェンジャーに向き直る。

 すると彼女は呆れたように呟いた。

「バカバカしい……やめとくわ。

 アンタじゃ私の乾きを癒せそうにない。

 私の「乾雲」と「坤竜」も

 そうだそうだと言っているし」

 

 …………? 

 

「ぷっ……。

 あ、わ、笑っちゃダメなのに

 笑っちゃいましたあ! 

 ごめんなさいぃぃ!」

 

 ギャスパーはそう言って涙目になりつつ

 笑いを抑えている……! 

 そ、それにしても……! 

 外人さんなのに日本刀って……! 

 二刀流って……! 

 い、いかん……! 

 笑うのを堪えなければ……!

 

「……怒らないで下さいね。

 刀が喋ると思う

 なんてバカみたいじゃないですか」

「ダメよ小猫!! 

 人は本当の事を言われると

 一番傷つくのよ!」

 

「うぅぅ……!」

 部長の言葉に思わずうずくまる俺。

「フフフ、この旗はあげます。

 くれてやるわこんなモン! 

 ではまたどこかで会いましょう。

 その時はお互い

 敵同士かもしれませんが……! 

 てゆーか敵よ! 

 絶対アンタら顔だけ出して浜辺に

 埋めてやるんだからあ!!」

 

 そう言うと彼女は踵を返して去っていった……! 

 涙目で……。

 悪い事したかな……? 

 けどこれで旗は残り一本! 

 リアスさんがアーシアの所に

 戻ればこっちの守りは万全だ! 

 後は残った奴らを片付けるだけだ! 

「さぁ、あとちょっとだな! 

 一気にカタをつけてやるぜ!」

「そうだね」

 

 !? 

 酷く冷たい声に振り返ると

 そこには試合前と全然雰囲気の

 違うスコグルさんがいた! 

 明らかにヤバい……!! 

 

 ガシイッ! 

 顔をアイアンクローの要領で

 掴まれる! 

 

「うぐっ……!」

 

 間髪入れず、スコグルさんは

 地面を叩き割り、陥没させた! 

 のみならず俺をさらなる地下へと叩き落とす!! 

 

「がはっ……!!」

 

 な、なんだこれ……! 

 息が出来ない!

 そして視界に広がるのは

 墓碑……!? 

 

「好きな所を選びな」

「!?」

 

 いつの間にか目の前に現れた

 スコグルさんのその一言は

 まるで吹雪の様だった。

 

 ドゴオォォォッ!! 

 

 反応する間もなく俺は墓碑へと

 蹴り飛ばされた! 

 な、なんて威力だ……!? 

 アヴェンジャーちゃんの

 大砲よりも衝撃的だぜ……! 

 墓石に激突し、全身に激痛が走る! 

 

「ぐっ……!」

 

 く、くそ……!こ、このままじゃ

 本当にやられちまう……! 

 スコグルさん……まさか俺を殺す気か……!? 

 

「そうだよ」

「!?」

 

 な、何だと……!? 

 剥き出しのスコグルさんの殺意に

 俺は身震いが止まらない……! 

 まるで裸で雪中に放り投げられた気分だ……! 

 

「アンタ、苦しいだろ? 

 親友を裏切って親友の初恋の

 相手を傷つけた事をさ……?」

「……うっ」

 

 そうだ……。

 確かに俺は安里を救うためとはいえ

 ルイーナちゃんに……。

 

「だから安心して下さい。

 兵藤一誠さん」

 

 !? 

 

 今度はルイーナちゃんが!? 

 王が直接陣地に来るなんて何のために!? 

 

「貴方の罪は私が許します。

 だから……」

「ル、ルイーナちゃん……」

 

 ザクッ! 

 

 何とルイーナちゃんは自分の

 掌をナイフで刺した! 

 忽ち血がナイフに滴り、

 墳墓の大地に染み込んでいく。

 

「……死んでくれませんか?

 そうしたらもう二度と苦しまずに

 すむでしょ? 

 膿めよ、留めよ、血に満ちよ……

 忌避すべき懊死の醸造(ネクロ・フォー・ビアー)

 

 




果たして和解はできるのか?

狂邪ンヌの刀の名前違くない?
この世界ではこういう名前なの。

真面目な話短いけど投稿頻度は早い方がいい?

  • 早い方がいい
  • 遅いけど長いほうがいい
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