※この作品はR-18です。

ハイスクールD∞D   作:ぷうち☆りん

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第58話

イッセーside

 

まさかディオドラの奴が

アーシアを攫うだなんて!

そこまでなりふり構わない奴だとは思わなかった!

俺達はグレモリー領内の

アスタロト家用の邸宅に乗り込むべく、 急いでいた。

 

「待ってろよアーシア……!」

 

必ず助け出してみせるからな!

そして、俺達が邸宅に辿り着いた時──

「やあ、来たね兵藤一誠君」

 

邸宅の窓にはディオドラと

もうひとりの男がいた。

見た事のない男だけど

明らかに俺に敵意の篭った

視線を送ってきている。

悪いが俺が今用があるのは

ディオドラだけだ。

だからそっちの男には構わず アーシアを探す為に

辺りを見渡すが……

アーシアの姿はどこにもない!

クソッ!一体どこに隠した!

 

「ディオドラアァァ!!」

 

怒りに任せて俺は叫ぶが、

そんな俺をディオドラは嘲笑する。

「わざわざそんな大声を

出さなくても聞こえているよ」

「全くこれだから品性のない

下級悪魔は嫌になる。

そしてそんな屑共を是とする

現魔王派も同類だな」

そう言いながら男は

侮蔑の眼差しで俺達を見る。

コイツ、俺だけじゃなく部長まで

馬鹿にしやがったのか!?

 

「お前……誰だよ?

なんで俺のことをそんな目で見る?」

 

するとその問いにえらっそうな

態度で男は答えた。

 

「私はシャルバ・ベルゼブブ。

偉大なる『原初の6魔王』の

血筋を持つこの冥界の正当な支配者だ」

 

それが何だ!

お前が何処の何様だろうが

俺には関係ないんだ!

俺はただアーシアを助けたい!

ただそれだけなんだ!!

すると俺の隣にいる

安里が笑い始めた。

その笑いは当然だが俺に

向けられたものではない。

 

「フフフ……どうやら

貴様にもようやく私の偉大さがわかったようだな」

 

シャルバは安里の笑いを恐怖に

よるものと錯覚しているらしい。

まぁそれはそれでいいけどな。

相手がふんぞり返れば

足元を掬うのも楽になる。

アザゼル先生の受け売りだけどさ。

それにしても──

 

「いやあー。何でお前らって

懲りもせずバカなんだよ?

お前らの先祖が偉いからって

何でお前らまで偉いって話には

ならねえだろ」

……うん。確かにそうだ。

俺もちょっと思ってたけど

敢えて言わなかった事をズバッと言いやがった。

しかもそれを聞いたシャルバは、

プルプル震え出した。あ、図星か。

しかし次の瞬間、 シャルバは突然笑い出す。

 

「クハハハハハハッ! 何を言っている?

私こそが至高の存在!

魔王の血族として相応しいのだ!」

 

シャルバはいきなり笑い出し、

自分の方が優れていると豪語し始めた。

どうやらコイツは

自分が一番でないと 気が済まないタイプのようだ。

 

「なーにが至高の存在だよ。

サーゼクスさんたちに負けて

地方に追いやられたカスが

ほざくんじゃねえ。

至高は至高でも歯クソの血統が

人並な口を聞くなトンチキが!」

 

おいおい……

随分な物言いだな……。

安里はルイーナちゃんを

攫われたから怒っているんだ。

 

「お、お前は一体……」

 

流石にこれにはシャルバも

俺も戸惑っている。

 

「あぁ!? テメエ等に

名乗る名前なんて無ェよ!」

 

啖呵を切るなり安里は

飛び上がって二人へと殴りかかろうとするが……!

 

何やら霧の様な物が

安里を包み込むとアイツの姿が

霧の中にかき消えてしまった!

これはいったいどういうことだ!?

 

「クフフフフ、蚤が天に唾せんと

飛び上がるからこういう事になるのだ」

 

シャルバは勝ち誇ったように言う。

あの野郎!

俺の仲間に手を出しやがって!

 

「落ち着きなさい兵藤一誠!

今のはディオドラの神滅具『絶霧』による

結界術の応用。

安里様はまだ生きています!」

「カテレアさん……!」

 

カテレアさんが俺を制止する。

カテレアさんは旧魔王派だったけど

色々あって今は安里と

アザゼル先生に力を貸してくれている。

なら、彼女の信用できる。

 

「おや、そこにいるのは

クルゼレイの恋人であった

カテレアではありませんか?」

 

ディオドラがそう言った途端、

カテレアさんの表情が変わった!

 

「……クルゼレイはもはや

私とは関係ありません。

私はもう旧魔王派ではないのです」

「へぇ?

まあ別に私には

どうでもいい事だけれど……

あの子はどう思うかしら?」

 

何だ?ディオドラの奴、

急に女の子みたいな話し方を

しやがって……?

 

「まあ、いいさ……。

アーシア達はこの邸宅のどこかに

預かっている。助けたかったら

僕を倒せばいいさ。

もっとも、 君達が束になって掛かってきても

僕の敵じゃないけどね」

 

そう言って余裕の笑みを浮かべながら

窓から離れていくディオドラ。

何だあの余裕は……!?

自分が絶対に勝つという自信の表れか……?

しかし、

ここでたじろいでも仕方がない!

俺は意を決して屋敷の中に入るべく玄関の扉を開く──

 

安里side

 

何だココは……!?

霧に囲まれたと思ったら突然こんな所に飛ばされちまった!

邸宅ではなく地平線が広がる更地。

しかも周りには俺以外の

誰もいない……!?

 

「クソッ!

どうなってんだ一体!!」

 

シュゴオォォ!!

 

俺が叫んだ直後、

俺に向かってビームが照射された!

しかも曲射で狙い撃ちだと!?

俺は間一髪で片腕を大盾に変化させ

弾く事には成功した。

だが、相手は更に

連続で射撃してくる。

 

「チィイッ!」

 

反撃しようにも相手がどこにいるのか解らねえ!

『顕色』を使おうにも

集中できる余裕が無い!

『燃える三眼』の能力は

万能じゃねえからな!

「どこだ!? 何処にいる!?」

すると、

今度は横から砲撃が飛んできた!

 

「ぐわあああ!?」

ドガアァン!

 

咄嵯に大盾で防いだものの

俺は大きく吹き飛ばされた。

ここまで為す術もないのは

久しぶりだぜ……!

しかし俺の位置をどこから

狙撃してやがるんだ?

 

「クソッタレが! これならどうだ!」

 

俺は腕を触手に変えると

自分の周りにまとわりつかせて

触手を周りの風景と同化させた。

これで俺の姿を捉える事はできまい。

これで時間を稼ぎつつ

『燃える三眼』の能力を使えば

相手の位置が特定できる筈だ。

それにしても、 この能力を使っていて

つくづく思う事がある。

言ったもん勝ちな所あるよな

神器はさ……。

 

ドバババババッ!!!

 

「うおぉっ!?」

 

形振り構わずってやつか!?

当にビームの爆撃ってレベルの

攻撃が俺を襲う!

俺も流石にこれはヤバイ!

擬態中は腕を防具に出来ないからな!

しかし、いつまでも

受け身のままで終わる気はねぇ!

 

「オラアッ!

喰らいやがれえぇぇ!」

 

俺は自分の姿を透明化させる

能力を解除すると同時に

左腕を大砲に変えて砲撃を放つ!

ギリギリの所で位置は

察知済みだからな!

ズッドオオォォォォオン!!!

 

「どうだ!?」

 

だがビーム砲撃の主の周りを

蔓で編まれた蛇が

グルリと囲み

攻撃を無効化していた。

「……」

無言で俺の前に姿を現したのは

何と……ルイーナだった!?

ルイーナが何故ここに!?

いや、そんなことより!

 

「ルイーナ!無事だったんだな!」

「……」

 

しかし返事は無い。

まるで人形のように

虚空を見つめたまま動かない。

その瞳からは光が消え失せている……。

……奴等に何かされたのか!?

「おい!どうしたんだよ!? しっかりしろってば!!」

 

俺は必死に呼びかけるが反応しない。

 

「無駄だ。

その女は既にフリードの手によって

傀儡となっているのだよ」

 

仮面をつけたやや細身の男が

淡々とそう告げてきた。

フリードだと……!?

奴にそんな能力があったのか?

 

「なんて事をしやがるこの

クソ野郎共!!」

 

俺は怒りに任せて叫ぶ!

だが仮面の男はぶわっと身震いする様な

殺気を放ってきた!

 

「……貴様がそれを言うのか。

貴様がアァァッッッ!!!」

 

仮面の男の体から魔力の波動が溢れ出す……!

 

「ク、クッソオォオッ!

何なんだこの威圧感は!?」

 

ルイーナも気になるが

先ずは仮面の男を何とか

しなきゃならねえ!!

先ずはあのビーム攻撃を防ぐために

歩法により間合いを詰める!

そしてそのままハンマーに

片腕を変化させたまま

仮面の男の顔面に向けて 殴りかかる!

だが……!

 

ズドドドドッ!!

 

地面から大量の蔓が仮面の男を

庇って現れた!

 

「チィイッ!」

 

だが俺は構わずハンマーで蔓を

殴りつける!

蔓自体は衝撃を吸収するが

俺の能力までは

吸収できねえだろ!

 

「燃えろォ!!」

 

俺の叫びと共に蔓から

炎が噴出される!

「何だと……!?」

俺の予想通り 炎は蔓を焼き尽くし

仮面の男にスキが出来た!

「喰らいやがれェ!」

俺はもう片方の腕を剣に変化させ

思い切り叩き斬った!

変化した剣は仮面の男の肉を抉り、

骨まで達している! これなら……!

 

「グウゥッ!?

ルイーナ!魔力を回せ!」

「はい……」

 

ルイーナは光のない瞳のままで

仮面の男の言葉に答えると

ナイフを取り出すや自分の手首を

切った!

すると、彼女の傷口から

真っ赤に染まる血が地面に滴っていく……!

 

「やめろっ!

やめるんだぁああっ!!」

 

俺は咄嵯に叫んだが、

もう遅かった。

奴の肉体が凄まじい勢いで

復元されていき、反撃によって

俺は人形の様に放り投げられる!

 

「フッフ……ハッハハハハア!!」

 

仮面の男は着地した俺の

姿を見るや高笑いすると共に

天を指差す!

その指の先の遥か上空には

髑髏と骨で構築された

衛星が浮かんでいた。

アレは……一体何だ!?

いや、あれでさっきの

紅いビームを俺に撃ちまくって

いやがったんだな……!!

 

「さて、これで終わりだと思うなよ?

貴様にはもっと絶望を見せてやる!九頭竜安里!

罪を償え!フハハハハハ!!」

 

仮面の男は仰け反りながら

狂人じみた声で笑う。

罪ってのは……どういう事だ?

しかし俺の疑問など

知ったことではないとばかりに

髑髏衛星の目に燐火の様な灯火が灯ると

再びビーム攻撃を開始した!

 

「クソッタレが! これじゃあ防戦一方だぜ!」

 

俺は毒づきながらも

何とかビーム攻撃を掻い潜ろうと する。

だが……!

 

「馬鹿め!!

長距離狙撃ならばいざ知らず

有視界においてこの

「無銘の鎮魂曲」から逃れる術はない!」

 

ギュルルルル!!

ビームが急に曲がり始めやがった!

 

「な、何だと!?

うおおぉおっ!」

ズガガガガッ!!

俺の体をビームが直撃し、

肉を焼き焦がす程の熱量を持って 襲いかかってくる!

 

「ぐああぁっ!」

「ククク、痛いか?

苦しいだろう?」

仮面の男は不気味に微笑む。

 

「だが貴様の罪は

この程度では無いぞ!

貴様はすぐには殺さん……。

まずは貴様の想い人である

この女の魂は我が『無銘の鎮魂曲』により

永遠に 地獄に囚われ続けるのだ!

そして私は貴様のその苦しみを 眺め続けよう!

それが私の復讐だ!!」

 

仮面の男はそう叫ぶと同時に ルイーナに向き直る。

 

「……待て! てめぇ、何をするつもりだ!?」

 

俺は叫ぶが、奴は振り返らない。

 

「貴様はそこで見ていろ。

今からお前の愛した女が

魔力が尽き果て、

枯れ枝に火がつく様に死ぬ様を……!」

「や、やめろォオオッ!!」

「やめるわけがないだろうがあ

ァァァァァ!!!」

仮面の男が吠えると共に

ルイーナの姿を髑髏衛星が

捉える……そして……!

キィン!ビィイィイッ!!

 

衛星から幾十もの

ビームが発射された!

 

「ルイーナァアアッ!!」

 

俺は絶叫するがビームは止まらず

ビームは容赦なく彼女へと

降り注ぐ……!

そんな……!!嘘だろ……!?

こんな……事が……!!

目の前が真っ暗になる。

 

「ハハハハハ!

ヒャーッハッハッハ!!!

どうだ!思い知ったか!?

これがカテレア・レヴィアタンも

操り、貴様の奴隷へと貶めた報いだ!

思い知れ!貴様の大切なものが

壊れていく瞬間を!

クハハ!ヒャッハハハアアア!!」

 

仮面の男は

心底楽しそうな笑い声を上げる。

だが……!?

 

「はあ……見ていられませんね

全く手のかかるマスターです」

 

こ……この声は!?

顔を上げるとそこには

ルイーナを小脇に抱えた

アヴェンジャー、

もといジャンヌの姿があった!

 

「貴様……!!

私の復讐を邪魔立てするなぁ!」

「あら、いかにも小物そうな

殿方ですが何か御用?

生憎深い泥に塗れた

草場の陰より生まれた

田舎娘なもので

無作法はお許しくださいまし?」

 

ジャンヌは仮面の男を挑発する。

復讐者の名を冠するジャンヌだが

何やら仮面の男が気に入らないらしい。

 

「それに復讐というものは

己の力と憎悪を研ぎ澄ました刃と

化してこそ成るもの。

それを貴方は何ですか。

人の力を借り、

この子に凶刃を振るい悦に入る。

そんな無様で矮小な復讐など

私はおろか、神であろうと認めはしないでしょう。」

「何だと……! 貴様、

誰に向かってものを言っている!」

 

仮面の男は怒りの表情を浮かべるが

その横顔が突如殴り飛ばされた!

 

「グウゥッ!?」

「アタシの友達に手ェ出してんじゃねえよ」

 

剛拳の主はスコグルさんだ!

来てくれたのか……!

けど、どうやってだ?

 

「遅くなってゴメン!

オーディン様の力を貸してもらうのに

時間がかかってさ」

「私は貴方などどうなっても

構いませんがゲイトが

貴方を助けてやれと、

頼み込んで来たので加勢に来た

だけです。ええ、そうですとも」

 

俺の疑問に答えるように

ルイーナを降ろしながら

ジャンヌが呟く。

 

「ウッソだあ〜。

『さっさと私を結界内に

転移させなさいよこの虹色瞳!』

ってゲイトさんの胸倉掴んで

キレてたじゃ〜ん」

「……黙りなさい。

事実を誤認させる事を言うな」

 

スコグルさんの言葉に

顔を赤くして俯きながら ポツリと呟いた。

なるほど、そういう事だったのか……。

しかし……!

 

「ルイーナ、無事なのか!?

よかった……」

 

俺は思わず安堵の声を漏らす。

しかし、まるで人形のように

動かないルイーナを見て 不安になり、

彼女の肩を掴む。

 

「おい、大丈夫か? しっかりしろ!」

「…………」

 

俺が呼びかけても彼女は

ただ虚空を見つめているだけだ……。

まさか……。

最悪の事態を想定してしまい 血の気が引く。

 

「フハハハハハ!

幾ら呼びかけたところで

その娘の記憶はあの御方の力により

ペンダントに封じられている!

最早その娘の魂は抜け殻同然!

もう貴様の知るその娘はいない!

だが、貴様には丁度いいだろう?

貴様は所詮他者を洗脳し、

弄び隷属させる様な外道!

都合のいい女の人格を

植え付ければ良いだろう?」

 

仮面の男は高笑いしながら こちらへ向き直る。

 

確かに、俺はミッテルトを操り、

レイナーレを弄び、更には

アヴェンジャー……ジャンヌまで

契約で縛った最低野郎だ。

これは……報いなのか?

自分の罪から目を背けてきた

報いが今ここでやってきたというのか?

 

「って言っているけど

ジャンヌはどうなのさ」

「さあ? 興味ありませんね。

私が気に入らないのは

貴方の様な悪魔を

増長させる冥界そのものです。

まあ、こんなヘタレでも

私のマスターである事は

変わりない。

なので貴方には 消えてもらいます」

「ほざくな……娘ェ!

このカロックスを甘く見るな!」

 

仮面の男……いや、カロックスは

叫ぶと同時に髑髏衛星からビームを発射する。

 

「ふん、この程度の攻撃

私に通用すると思わない事ね!」

 

ジャンヌは剣を抜くと

迫り来るビームを全て斬り裂いた!

 

「な……にぃ!?」

「あらあら、貴方の鎮魂の炎は

まるで霧雨ですね。

これでは私の復讐の炎の前では

忽ち掻き消されるのも

道理でしょう」

 

ジャンヌが嘲笑うと 仮

面の奥にある目が怒りに染まる。

 

「ならば……これでどうだ!」

 

仮面の男は三角錐を

羽を広げる様に浮遊させると

自分の周りに展開した!

この技……まさか!?

 

「さあ、これが我が復讐の 奥義だ! 受けるがいい!」

 

仮面の男が叫ぶと 三角錐は回転を始め、

そこから波動を放つ!

そして放たれた波動は 次第に巨大な竜巻となり、

俺達を飲み込むべく迫る!

「空からは髑髏衛星砲、

地からは波動の竜巻だ!




シャルバ、なんJ民ばりのダメっぷり。
お前の血筋でも神器の力でもないのに
何故ここまで威張れるのか。

何でディオドラが神滅具使えるんだよ。
その方が俺にとっては面白いから。

何で髑髏なのに鎮魂曲なんだよ。
アンデットが鎮魂曲使うってオサレポイント高いやん
その方が俺にとっては面白いから

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