※この作品はR-18です。

ハイスクールD∞D   作:ぷうち☆りん

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新年あけましておめでとうございます。


※第66話(イッセー×アーシア&リース)

 イッセーside

 

 どうも、兵藤一誠です。

 今日はニグラさんの協力にて

 エルシャさんに稽古をつけてもらっている所です! 

 本来ならエルシャさんは精神だけの存在なのですが、ニグラさんの身体に一時的に憑依する事で力を発揮するとかなんとか……。そして今、俺とエルシャさんが対峙しています。

 

「では行くわよ?」

 

 まるでビキニアーマーの様な赤龍帝の鎧に目が離せないぜ……! 

『……』

 おっとドライグ、お前の言いたい事はわかるぞ? 真面目にやれというのは解っている……! でもなぁ……

 稽古の最中におっぱいやお尻に手や顔が当たるのは不可抗力だよね? だよね!!

 

『まあ……どうするかはお前の勝手だ』

 

心なしかドライグの声が冷ややかなんだけど!? 

 

「ふっ!」

 

 そんな事を考えている内にエルシャさんから仕掛けてきた!

 シュバババババ!! 

 放ってきたのは拳の弾幕、いや結界と言ってもいい程のラッシュだ! 俺は咄嵯の判断で魔力を腕に集中してガードする!

 バキキキッ!ビキッ! 

 

 だがスピードだけでなく龍の気まで乗っている彼女の拳は赤龍帝の鎧にヒビを入れていく! 

 

「くぅッ!!」

 

 このままじゃまずい!そう判断した俺はケラウノスの結界を発動させる! 雷の防護結界ならダメージは無いはずだ!バリリリッ!バチチィ!しかし予想に反してエルシャさんの拳は止まらない! 

 

「えぇっ!?」

 

 ビシビシ……ビシィ!? 

 こ……これは!?結界の頂点を拳で潰す事により結界が暴走していく! 

 

「ぐわああああっ!?」

 

 ビリリリリィィィイ!!!

全身を襲う激痛にたまらず悲鳴を上げる俺そしてついに結界は壊れてしまった! 

 

「これでトドメよ!! エルシャ式エクスカリバー!」

 

 キィィィン!!

眩い光と高音が彼女の篭手を纏った右腕に集約されていき、手刀の形となる!あれを食らえば流石の俺もただでは済まない!ならばこちらも全力でいくしかないだろう! 

 

『ドラゴン・メガフレア!』

 

 右手に収束させた魔力と竜のオーラを混ぜ合わせながら両手を前に突き出し叫ぶ! ドラゴン波さながらの光の砲撃がエルシャさんへと襲いかかる!だがエルシャさんは口元に笑みを浮かべて切り払う態勢に入った! だが……! 俺達の必殺技はここからだぜ!

 

「ドライグ!」

『EXTEND!』

 

 ドライグの『倍化』を応用した『拡張』のスキルによりドラゴン・メガフレアは拡張して破裂! 

 圧縮していた数十もの小さなエネルギー弾となって広範囲に散らばっていく!これなら……! 

 

「勝った、と思ったわね?」

 

 俺の淡い期待を打ち砕くかのように彼女は不敵に笑うと、数十のエネルギー弾を全て手刀で捌くのみでなく纏っていたオーラに変換していくのだった!! ま、まずい!! 

 

「喰らいなさい、これが私の奥義……」

 

 ゴォオオオオッ!!!まるで炎の様に燃え盛るオーラを纏う彼女を見て俺は戦慄した。

 

『エルシャ式エクスカリバー・オーバーロード!!』

 

ズガァアアン!!凄まじい威力の攻撃が炸裂し、爆発が巻き起こり土煙が舞う中、俺は赤龍帝の鎧の欠片達共々吹き飛ばされていた……。

 

「イッセー君大丈夫!?」

「は、はい……!」

 

 エルシャさんが駆け寄ってくる中、辛うじて返事をした。

 

「ちょっとやり過ぎちゃったかしら? でも、この程度で音を上げられてたら困るものねぇ」

「こ、この程度じゃ困ります!」

 

 俺は何とか立ち上がると、拳を構えた。

 すると、エルシャさんは何やらニヤッとした表情になった。

 

「ふふっ、いい目付きじゃない♪ どうやら赤龍帝として自覚に目覚めたみたいね?」

 

 どうやら、まだやれるか試されていたようだ。

 

「まだまだやれますよ! こんな所でへこたれてられませんからね!!」

 

 俺は強気に言い放つと、再び彼女と向かい合った。そうだ! 今の俺は人と同じ鍛錬をしていてはヴァーリに追いつけないし、ヤツらに手も足も出ない! 痛いとか苦しいとか言ってる場合ではないのだ! 

 

「そう来なくてはね! それなら私も本気でいかせてもらうわよぉ?」

 

 そして数時間後……。

 俺はアーシアやリースの回復も追いつかない位ボロボロになっていた。

 

「ハァ、ハァ、ハァ……つ、強い……」

「ふふん、どうやら少しは強くなったようだけど、それでもまだまだね。もっと鍛えないと駄目よ?」

「ありがとう……ございます」

 

 俺はアーシアとリースに肩を貸してもらいながら何とかエルシャさんに礼を言うと、フッ……と意識が遠のいていく。

「イッセーさん!」「イッセー様!」「兵藤くん!」

 

 三人の声を聞きながら俺はそのまま気絶してしまった……。

 

 ―

 

 俺は目を覚ました時、ベッドの上にいた。ここは一体……あぁそういえば修行中に倒れてしまったんだな……。

「ああ、イッセーさん!」

 

 看病してくれていたらしいアーシアとリースが涙を浮かべながら抱きついてきた。

 

「心配かけてごめんな……?」

 

 俺はそう言うと彼女の頭を撫でてやった。くすぐったそうにしながらも嬉しそうな顔のアーシアは本当に可愛い。

 

「あの……イッセー様」

 

 なんて事を考えていたらリースはおずおずと俺に対してある事を言ってきた。

 

「強くなるためには、そこまでしなければならないのですか?」

 

それは、俺が強くなりたい理由の事だった。

 俺は彼女に今までの経緯を話した。滅びの未来を招くもの、『永劫に回帰するもの』という存在と戦うために必要だからだと。

 

「……わかりました。ですが、あまり無理をなさらないでください」

「イッセーさん、お願いします。どうか無茶だけはしないで下さい」

 

 二人は真剣に俺の身を案じてくれているのがよくわかったので俺は力強く答えた。

 

「あぁ、わかってるさ。絶対に死にはしないさ!」

 

と、俺が気合を入れている中、二人はするりと離れて俺から離れていった。あれ?と思った次の瞬間には、二人の手は俺の胸に触れていた!むにゅっ! 

 

「えっ!?」

 

 突然の出来事に戸惑う俺を尻目に、二人とも俺の胸に手を添えたままで見つめてくる。

 

「あの、イッセー様を迅速に癒やすにはこれが一番良い方法と聞きまして……」

「そ、その通りなのです! 決して他意はありませんので安心して下さいね?」

 

 顔を赤くしながらそんなことを言う二人。

 いや、絶対嘘だろ!俺の脳裏にある人物が浮かんできた。アザゼル先生め……また妙な事を純真な二人に吹き込んだな……ありがとうございます! 3人に感謝しつつ俺は二人の行為を受け入れる事にした。

 

「アーシアも随分大きくなったなあ……」

 

 俺は感慨深く呟く。出会った頃はまだ美少女だったアーシアの身体は今ではすっかり女性らしくなり、今やスタイル抜群である。しかも、最近ますます可愛さとエッチさが増してきてるんだよな……。

 そしてリースは……。うん、やっぱりリースも成長している……。何がとは言わないが……。

 しかしそれにしても……。

 

「あ、はあぁ♥」

「ん、んん……♥」

 

 おっぱいやお尻を触ると二人は甘い声を出し始めた。ステレオ音声のように交互に。俺は二人にマッサージをしてやっているのだ。アーシアのおっぱいとリースのおしりを同時に揉みほぐし、さらには乳首やアソコまで指先で弄ぶ。すると二人が同時に喘ぎ出す。

 

「あ、あんっ!イッセーさん、ダメですよぉ……」「あ、ああっ!イッセー様、そこは敏感なところなんですからぁ……」

 

 だが、俺は構わずに続ける。

 

「いいから、もっと気持ちよくなってもいいんだぞ?」

 

 そう言いながら俺は二人の弱点を責め続けた。

 

「「ああああ~ッ!!」

 

二人は同時に絶頂を迎え、ガクンガクンと震えた後、力なくベッドに横たわった。

 

「ハァ、ハァ、ハァ……」

「ハァ、ハァ、ハァ……。い、イッセー様はお上手ですね……」

 

 息を荒げながらも俺を褒めてくれるリースとアーシアに俺は興奮を隠せない。

 アーシアは服を脱いで全裸になると俺に抱きついてきた。リースも負けじと俺に身を寄せてくる。

 

「イッセーさん……大好きですぅ」

 

 そう言ってキスしてくるアーシア。

 

「イッセー様、私もイッセー様を愛しています……」

 

 両手に華状態の俺は二人を抱くために乳独創による分身を発動させる。これでアーシアとリースを満足させてやるぜ! 俺はアーシアを、分身はリースへと挿入を開始。アーシアの秘所はもう濡れまくっていた。俺のモノがアーシアの中に入ると、彼女はビクビクと痙攣し始める。

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーッ!」

 

 アーシアは歓喜の叫びを上げると同時に、俺を受け入れるべく足を絡める。

 

「イッセーさんの、すごいですぅ!は、激しいぃ!ああぁぁ!い、イッセーさぁん!もっと激しく突いてぇ!アーシアをめちゃくちゃにしてくださぁい!」

 

 アーシアは快感で呂律が回らなくなりつつも、俺を求めてきた。リースの方はどうだろうか?そう思いながら彼女の方を確認する。彼女は俺の分身とのセックスに酔いしれていた。

 

「ああっ!イッセー様のがぁ……!凄すぎますぅ……♥」

 

 彼女は手を分身の項に回して必死に腰を振っている。その姿はとてもドスケベで、見ているだけでイキそうだ。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……!」

「あ、あぁん!ふぁ、はぁ、はぁ……!」

 

 俺達はお互いの性器をぶつけ合い、快楽を貪り合う。アーシアの胸が揺れる度に俺の理性が飛びそうになる。

 パンッ! パシッ! ズブッ! グチュッ!

 

卑猥な音が部屋に響き渡る。アーシアの膣内は熱くて柔らかくて、まるで俺の精液を搾り取ろうとしているかのようだ。俺のモノは限界まで膨れ上がっていて、今にも弾けてしまいそうな状態だ。リースは俺のを根元まで受け入れてくれている。そのせいでリースの子宮口にまで届いているのか一番奥を突き上げていた。そのたびにリースの身体が激しく跳ね上がる。

俺もアーシアの身体を味わい尽くしていた。アーシアの身体はどこもかしこも柔らかい。特におっぱいなんて最高だ。俺は夢中になって揉みしだいた。

 

「ああっ!イッセーさん、そこばっかりダメェ!あ、ああんっ!ひゃうううううううう!!」

 

 胸を弄られたアーシアが絶頂を迎えた。

 それと同時に俺も射精してしまう。

 

「くぅぅぅぅぅぅぅ……!!アーシア、好きだぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 ドピュルルルーッ! ビュク、ビュッ! ビュー!俺はアーシアの中に大量の白濁液を放出してしまった。

 

「あああ~っ! 熱いです、イッセーさん!アーシアのお腹にイッセーさんがいっぱい出てます!ああっ!イッセーさん、イッセーさんっ!アーシア、幸せですぅぅぅ!!!」

 

 アーシアは身体を大きく仰け反らせ、絶叫した。そしてリースも寝バックの状態で激しくイッてしまう。

 

「ああっ!イクゥ……!イッセー様ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 しかし分身の方はまだまだ元気だった。リースのおしりを掴み、さらに激しくピストンする。

 

「ああっ!イッセー様ぁぁ!そんなにされたら、またイッちゃいますぅぅ!!」

 

 俺の分身は休むことなく、今度は後ろからリースを攻め立てた。

 

「あんっ!ダメです、イッセー様ぁぁ!私、イッたばかりなのにぃぃ!」

 

 リースはそう言いながらも、自ら腰を動かしている。そのいやらしい姿に興奮してしまい、俺のペニスがアーシアの中で大きくなった。

 

「ああっ!?イッセーさん、また大きくなってますぅぅ……!いいですよぉ、もっとアーシアを犯してください!」

 

 アーシアも再び感じ始め、俺の動きに合わせて腰を振り始めた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……!」

 

 二人はお互いの腰を動かし、気持ちよさそうに喘いでいる。俺は二人の喘ぎ声を聞きながら激しく攻め立てていく。アーシアの膣内とリースのアソコを同時に味わっているのだ。

 

「あ、あ、あぁぁーッ!」

「あ、あ、あはぁーッ!」

 

 二人同時に絶頂を迎え、ビクンビクンと痙攣し始めた。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「はぁ、はぁ、はぁ……。あ、アーシアさん……。お尻、凄いですぅ……」

「はぁ、はぁ……。リースさんのおっぱいも凄いですぅ」

 

 アーシアがリースの胸を揉むと、リースは甘い吐息を漏らす。アーシアとリースは俺達に貫かれながらも、お互いの身体を触り合って快感を高め合っていた。

 

「アーシア……、リース……!」

 

 俺達は二人を更に激しく犯していく。アーシアの膣内は熱く、蕩けてしまいそうだ。

 

「ああっ!イッセーさん、凄すぎますぅ!アーシア、もうおかしくなっちゃうぅぅ!!」

「イッセー様ぁぁ!リースのことも、もっともっと愛してくださぁぁぁい!!」

 

 俺達はお互いに限界に達しようとしていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……!」

「あ、あ、あぁぁーッ!」

 

 そして俺達は同時に達した。

 ドピュッドピューッ! ビュク、ビュッ! ビューッ!俺達はアーシアとリースの膣内に精液をぶちまけた。

 

「ああっ!イッセーさん、アーシアの中にいっぱい出てますぅぅ!!あ、あ、あああああああああああ──―ッッ!!」

 

 アーシアもまた盛大に潮を吹き出し、果てた。

 

「あ、あ、あぁぁ……♥」

 

 リースの方は俺の精液を受け止めて、そのあまりの量の多さに呆然としていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 俺達4人はベッドの上で荒く呼吸をしていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……。アーシアさん、素敵でしたぁ。私、イッセー様に初めてを捧げてから、ずっとアーシアさんに憧れていたんですぅ。だから、こうして一緒になれて嬉しいですぅ」

「はぁ、はぁ、はぁ……。リースさんもイッセーさんに処女を捧げられて良かったですね。でも、まだ終わりじゃないんですよ?これからもイッセーさんに可愛がってもらいましょうね?」

「はいぃぃ……!アーシアさんと一緒にイッセー様にご奉仕しますぅぅ!!」

 

 あ、ある意味すごい光景だ。美少女二人がこんなことを言っているんだから……。素敵な回復の儀式はまだまだ終わりそうにない。

 

 ー

 

 安里side

 

 俺は今、エルフの里にある花畑にいる。今は花を摘んでいるルイーナの警護をしている最中だ。彼女はフリードに拐われた時に記憶を操作されたらしい。

 

「えへへ……。この花束を見たら、フリードは喜んでくれるかな?」

 

どうやら好きな人にあげるつもりのようだ。

 

「きっと喜ぶと思うぞ。なんなら俺が渡しておいてやるよ」

 

ギリギリと奥歯が軋むのを抑えられない。

 ルイーナの記憶を操作した奴が憎くてしょうがない。

 

「ありがとうございます。それじゃあお願いできますか?」

「任せろ」

 

俺は笑顔を浮かべながら答える。

 例え偽りの記憶であってもルイーナの悲しむ顔は見たくない。だから俺が代わりに復讐を果たす。そして必ず救い出してみせる。

 

(待っていてくれ、ルイーナ)

 

 ふと、視線を感じて振り返ると二人の男女がいた。一人は見知った顔だがもう一人は解らない。恐らく年は40そこそこに見えるが鍛え上げられた鋼の様な肉体に氷山の様な冷徹さと威厳を感じる。

 

「えっと……」

 

スコグルさんが気まずそうに口を開く。

 

「こちら、アタシとロスヴァイセが話した九頭竜安里です」

あの奔放を地でいくスコグルさんがまるで借りてきた猫の様に畏まっている。

 

「初めまして」

 

俺は二人に向かって軽く会釈をする。

 

「うむ……」

 

やはりペラペラ喋るタイプではないらしく一言だけ発すると後は黙ったままだ。しかし、その瞳は真っ直ぐ俺を見据えている。

 

「…………」

 

 しばらく沈黙が続くとスコグルさんの方が先に根を上げたのか、

「え、えーっと、安里。この方は雷神のトール様。有名だから知ってるよね……ハハハ」

 

と苦笑いしながら言った。確かに北欧神話最強の神と言われているくらいだから当然知っている。まあ明らかに只者じゃないオーラを纏っているからな。

 

「ほら、こないだアタシがカロックス、いやクルゼレイとやり合った時に借りた武具を返す序に紹介しようと思ってさ……。でも貸したものはそのままでいいって言われちゃってねぇ」

 

 なるほど、そういうことか。

 

「……貴様は何故戦おうと思ったのだ?」

 

 唐突にトールさんが質問してきた。

 

「それは……」

 

 一瞬言葉に詰まる。

 

「大切なものを守る為です」

 

そう答えた瞬間、身体の奥底で何かが蠢く様な感覚を覚えた。まるで嘘を吐くな、本当の理由を言えと言っている様だった。トール様は何も言わずに俺の目を見る。そして、

 

「小僧。何故冬に雷が落ちるか知っているか?」

 

 と訊ねてきた。

 

「いえ、知りませんけど」

 

まさか化学の授業をするつもりでもないだろう。トール様は俺の返答を聞くと

 

「地に蠢く害虫を殺し、大地を肥やし、春に実りを齎すためだ」と言った。

 

「え……?」

「つまり自然とはそういうものだ。天より降る雷は恐れと実りの双方を兼ね備えねばならん。神は人に対し時には慈悲を、時には試練を与えねばならぬ……」

 

俺はその言葉を聞いて背筋が凍るような恐怖を感じた。自然とは峻厳なものであり時には冷酷な一面を見せることもあるということだ。それがもし人に向けられたら……。トールさんはそんな俺を見てフッと笑うと踵を返した。そして去り際に、

 

 ──―強くなれ、小僧。

 

 と言い残して去って行った。

 

 トール様とスコグルが去った後、俺はしばらくの間その場を動けなかった。

 

「……」

 

 今のはどういう意味なんだ?強くなるって何に対してだよ? ……いや、深く考えるのは止めよう。きっと俺が知らないだけで意味があるに違いない。

 

「大丈夫ですか?」

 

心配した様子でルイーナが声を掛けてくる。

 

「ああ、平気だ。ちょっと考え事をしていただけだから」「……なら良いんですが。ところで安里さんは好きな人とかいます?」

 

 俺が愛しているのはルイーナ、お前だよ。

けどそれは今言うべき事ではない。だから

 

「いないよ」と答えた。

 

「そうなんですか?安里さんカッコいいからモテそうだなって思ったのに」

 

 ルイーナの言葉を聞いた途端、胸がズキリとした。

 

「……俺はそんな大層なものじゃない。ただのガキさ」

 思わず自嘲的な笑みが浮かぶ。

 

「私はそう思いませんよ。だって安里さんは優しい人ですもの。フリードさんみたいに。あれ、フリード……? うぅ、頭が痛い……。苦しい……」

 

ルイーナが頭を手で押さえて苦しみ出した。

 俺は慌てて駆け寄ると彼女の肩に手を置いた。

 

「ルイーナ!?しっかりしろ!!」

 

 俺の声が聞こえていないのかルイーナは苦しげな表情を浮かべたまま、ブツブツと呟いている。

 そして突然ハッとすると俺の方を向いた。

 

「……私、行かなきゃ」

 

 何処に行くんだ、と言う前にルイーナは走り出してしまった。俺はその後を追う。

 

「待ってくれ!」

 

 ルイーナはどんどん先へと進んでいく。

 そして里の外まで来ると急に立ち止まった。

 

「安里さん、今までありがとうございました。貴方に出会えて本当に良かった。それと、ごめんなさい。もう二度と会うことはないと思います」

 

 そう言って彼女は微笑むと俺に背中を向けた。

 

「待て! 行くな、ルイーナ!! 俺はお前が好きだ!!!」

 必死になって叫ぶが、その声が届くことはなかった。

 そして次の瞬間、ルイーナの側にあの英雄殺しのクソ野郎が姿を現した。

 

「ヨォ、ルイーナちゃん。フリードの奴が心配してたぜ? 会いたい会いたいって布団を枕で濡らして気の毒なくらいだ」

 

英雄殺しがニヤつきながら言うとルイーナは顔を真っ赤にして俯き、モジモジし始めた。怒りで視界がぼやけていく……。涙まで流れてきやがった。

 

「まあ、泣くなよあっちゃん。人生は色々あるし、初恋は実らないもんさ。じゃ、またな」

 

 そして、そのまま消えていった。

 

「…………」

 

 何も考えられず呆然と立ち尽くしてだけだった……。突如雷雲が立ち込めたかと思うと、激しい雨が降り始めた。まるで誰かの怒りを代弁するかのように……。

 




次回は多神連合設立!? まあジャマは入るし、安里のメンタルはズタボロだけどさ。

真面目な話短いけど投稿頻度は早い方がいい?

  • 早い方がいい
  • 遅いけど長いほうがいい
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