※この作品はR-18です。

ハイスクールD∞D   作:ぷうち☆りん

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バトル回もそろそろ終わりなのね〜ん。


第73話

イッセーside

 

「どりゃああっ!」

「せいやあっ!!」

 

俺とフェンリルの拳や蹴りが激突する。

互いの攻撃は互角で、どちらも決定打にはならない。ヘルちゃんの作り出した異空間の中だから外の状況が分からないけど、もしかしたら時間切れまでこのままかもしれないな。

でも俺は負ける訳にはいかない! この世界で俺を慕ってくれた子達の為にも!

 

「ちぃっ……やっぱりお前は強ぇよ兵藤一誠。けどオイラも負けてられねぇんだ」

 

フェンリルはそう言うと、再び全身に力を込め始める。すると奴の体から凄まじい魔力が溢れ出した。どうやら向こうもケリをつける気らしいな。ならこっちも全力だ!俺は全身に力を貯めて一気に解き放とうとしたその時……!

 

ピッシャアアァン!!

 

異空間なのに、俺達の間を割って入るように雷が落ちてきた!? 何事かと思って空を見上げる。

 

「やぁ、黒棺を解放するのに少し手間取ってしまったヨ」

 

見れば道士服姿のシュタークさんが手を振っていた。相変わらず神出鬼没な人だな……。

するとフェンリルは僅かの間、訝しむような表情を浮かべていた。

 

「んー? 今度はお前が相手か?

見た所そんなに強いオーラを感じないけど……まぁいいや。邪魔をするなら全員まとめてぶっ飛ばすだけだぜ!」

「やれやれ、キミの頭の中にあるのは戦いの事だけかい?」

 

フェンリルの言葉に対してシュタークさんは呆れたように肩をすくめ、俺の方に視線を送るや符を投げ渡してくれた。多分空間脱出用の物だろう。

 

「ここはボクに任せて先にお行き」

「ん? 待て待て。オイラは一誠をここで倒す様父ちゃんに言われてるんだぜ? それを勝手に……」

「おやおやそれは大変だネ。けれどその前にこのボク、シュターク・ゴーズはキミに決闘を申し込むヨ!」

 

ビシッと、フェンリルを指差すシュタークさんに対してバトルマニアの血が騒いだのかは知らないが、フェンリルはその挑戦を受ける事にしたようだ。

 

「へへっ! いいぜ! だったらすぐに始めようじゃねーか!」

「ああ……直ぐに、ネ♥」

 

まるで蛇がネズミをロックオンするような目つきでシュタークさんがフェンリルさんを見つめる。

多分フェンリルが想像しているものとは違う決闘だと思うぞ……。

ともあれ、これで何とか先に進めそうだな。

 

「ありがとうございますシュタークさん! それじゃ後は任せます!」

俺は礼を言うと同時に、渡された符を使って異空間から脱出する。

そして目の前に現れた光景は……!

 

 

「がはっ……」

「……」

 

ボロボロのトゥーさんと彼女の顔面をアイアンクローするトールの姿があった。戦いとはいえなんてことを!

 

「止せぇ!」

 

慌てて止めに入る。

するとトールの方も俺に気付いたようで、ゆっくりとこちらを見やる。

 

「来たか、赤龍帝」

「ああ、来たとも!」

 

だから、トゥーさんから手を離して貰うぞ!とばかりに俺はまずドラゴン・メガフレアを放った!

圧縮した魔力弾はトールに当たった瞬間に炸裂して大爆発を起こす、筈だった。だが、トールは雷を纒った片腕で握りしめた!

 

「……なっ!?」

『何ぃ!?』

 

俺にもドライグにも予想外の出来事だ。

なんたってトールの腕には傷一つ付いていないのだ!

 

「……かあっ!」

 

トールの丸太の様な腕に筋が入り、次の瞬間、ドラゴン・メガフレアは握り潰された!

マジかよ!?

サタナキアをも軽くふっ飛ばしたエネルギー砲だぞ!?

 

「ちいっ!」

 

俺は咄嵯に後ろに飛び退いて距離を取る。だが、その消極さはトールには気に入らなかったらしい。

 

「来るがいいっ!生半可な攻めでは

俺の身体を傷つける事など出来ぬわっ!」

 

そう言うとトールは地面を踏み砕きながら突撃してくる。は、速い!?

筋肉の塊の様な見た目なのに加速力はスポーツカー並みだ! しかも両腕に纏っている電撃は、触れるだけでヤバい感じがビンビン伝わってくる!

 

「ぬおおおおっ!!」

 

さながら雷鳴の様なトールの雄叫びと共にラリアットが俺の首筋へと迫る!

 

「くぅっ!?」

 

首を捻りギリギリクリーンヒットは回避するが、それでも凄まじい衝撃だ!首が吹っ飛ばなかったのが

奇跡みたいだよ! しかし、トールの攻撃はまだ終わらない! 振り抜いた勢いのまま体を回転させると、

後ろ回し蹴りを放ってきた!

 

「ぐおっ!?」

 

これは喰らうわけにいかないので、なんとか左腕でガードしたが、 そのまま吹き飛ばされてしまう。

 

「がはぁっ……」

「まだだぁっ!」

 

トールはさらに追撃を仕掛けようと飛びかかってくる。両手に雷を纏わせている辺り、飛び道具か?

それとも拳でのストレートか? どちらにせよまともに受けて良い攻撃じゃないのだけははっきりしている!俺は即座に体勢を立て直すと、トールの動きに合わせてカウンター気味に右アッパーを放つ。

 

「甘いっ!」

 

トールは左手で俺の右腕を掴むと、右手を振りかぶってのエルボーを繰り出そうとしてくる。だが甘いのは

俺だけじゃなくてお前も同じだってんだよ!

 

「食らえっ!」

 

俺は掴まれたままの右腕に魔力を流し込むと共に、背中のスラスター状の翼から『ケラウノスの雷光』を

放った!

 

ババババババッ!!

 

放たれた数十もの雷撃はトールを直撃し、奴を弾き飛ばす。

 

 

「フハハハ!! この雷神と言われた俺に怖気づく事なく敢えて雷撃を放つとはな!その豪胆!気に入ったぞ!」

 

ではあるがトールはダメージを感じさせない動きで即座に立ち上がる。雷を無効にされたのか?と俺は一瞬考えたが、 どうやら違うようだ。

 

『そうじゃない。奴の生命力と耐久力が俺達の想像を遥かに超えているというだけの話だ』

 

それはつまり……アレか?今までの強敵の体力を100とすると……1000とかそんなレベルなのか?

 

『そういうことになるな相棒。

今までの俺達がやってきた倍化による短期決戦は通じないと考えた方が良いだろう』

おいおい、それじゃあどうやって倒せばいいんだ?

『……分からん』

 

ドライグの声が普段よりも心細く聞こえる気がするが、呑まれてはダメだ!俺達はこれまで何度もピンチを切り抜けてきたじゃないか!

 

『ああ、そうだな。それにこの戦いで多神連合が成立するか瓦解してしまうかの瀬戸際だ。ここで負けたら全てが終わる。

だからこそ、絶対に勝たねばならない!』

 

ああ、そうだ! ここで俺が負ければ、『禍の団』、ひいては『永劫に回帰するもの』に勝つ手段が無くなる! だからこの戦いは何としても勝利しなければならない! その為には俺達二人だけでなく、皆の力が必要だ! 俺は決意を新たにしながら、改めてトールを見据える。

 

「どうした赤龍帝!それでも三大勢力を壊滅させかけた二天龍の片割れか!」

 

トールは挑発するように叫ぶ。

バチバチッと周囲にスパークを放ちながら、俺を睨みつけてくる。

足が震えるのを隠しながら、俺は必死に虚勢を張る。

 

「まだまだ小手調べだっての!本番はこれからだ!」

『Boost!』『Boost!』『Boost!』

 

ブーストを発動させて俺は一気に間合いを詰める!効果は薄いのは解っている!だが、 何もしないよりはマシだ!

 

「うおおおおおおおぉっ!!」

 

叫び声を上げながら俺はドラゴン・ラグナロクを発動させ、渾身の一撃をトールに放つ! だが、トールはそれを正面から受け止めた!

 

「ぬうぅっ!!」

 

そしてトールは片手でドラゴン・ラグナロクを受け止めると同時に、もう片方の手で掌打を放ってきた!

 

「ぐあっ!?」

 

トールの掌打をモロに受けて意識が吹っ飛びかける……!

 

『しっかりしろ!気を失うんじゃねぇ!!』

ドライグの叱咤を受けて俺は踏ん張り、なんとか持ちこたえる。

確かに一発一発は重いが、エルシャさんとの特訓で強化された今の俺なら耐えられない程じゃない!

 

「ふんっ!なかなかやるではないか! ならばこれでどうかな?」

 

そう言うとトールは拳に雷を集中させる。あの技は……ミョルニルか! トールは俺目掛けて巨大な闘気と雷で練り上げたハンマーを構え、飛び上がった!

 

どうする? 迎え撃つにしても火力に差がありすぎる……!

躱すにしても速度でもトールには敵わないだろう。

……ダメだ!

力でも速度でも魔力でも、俺は奴に劣っている! これじゃあどうしようもないぞ!?

『落ち着け相棒! お前は一人じゃ無いんだ! 一人で無理なことだって、皆で力を合わせれば出来る筈だ! 今こそ思い出すんだ! お前は今までどんな苦境も乗り越えて来ただろう?』

そうだ! こんな所で諦められるもんか! 俺は俺を信じてくれる仲間の為にも、この世界で知り合った人達を守る為にも、 絶対負けられねえんだよっ!!

 

「弱者が群れをなしても、結果は見えている!弱いものは群れてはならぬのだ!戦士の誇りあるものに群れる事など許されん!」

 

トールはそう言い放ち、上空からの落下の勢いを利用して俺にトドメを刺そうとしてくる。

木場……!朱乃さん……!

小猫ちゃん……いや、白音ちゃん!

アーシア……! リース!

そして、部長、リアスさん。

リアス……!

 

まるで走馬灯の様に俺は今まで出会った人の顔を思い浮かべる。

俺はその瞬間、一つのイメージを頭に思い描いた。

そうだ!そうだった!

何で仲間を信じているのに何でも

自分だけで背負おうとしていたんだ! 俺の背中を守ってくれる皆がいるじゃないか!

 

「違うな、トール……いや、

トールさん!弱いから群れるんじゃない、群れるから弱くなるんでもない!俺達は、いや人間は強くなるために群れるんだ!人間ってのは、そういう生き物なんだ!

俺達は一人じゃ弱くても、 皆がいれば強くなれるんだ! 」

「戯言は無用!俺を説き伏せようと言うのならば武で示せ!でなければ滅びよ!」

トールが俺にとどめをさそうとしたその時!

「ああ、示してやるぜ!

赤龍帝なんて目じゃないオカルト研究会の力を!!」

 

俺の全身が光り輝き、トールの放ったミョルニルと激突した!

 

バアァンッ!!

 

凄まじい衝撃が辺りに響き渡り、俺の視界が真っ白に染まった! そして次の瞬間、俺の姿は変化していた。

 

「ぬう……!? これは霊体!?」

 

先ずは白音ちゃんのと黒歌の仙術の力をイメージし、そこに神器の能力をプラスした事で霊体化する事に成功した。だが回避技だけでは終わらない! 木場とイザイヤさんの『魔剣創造』を参考に俺は赤龍の鎧に剣ではなく双肩に魔砲を宿した!

 

『ハッハッハ!コイツは見事だ!

嘗て俺が肉体を持っていた頃、白いアイツとやり合っていた頃の俺の姿を彷彿させるぞ!』

 

更に朱乃さんの堕天使の翼と悪魔の翼、更に雷の力をイメージする事で

ケラウノスの力を増幅させ、堕天使の光の力、悪魔の翼にて冥界に吹く風を取り込んでいく!

 

「モードチェンジ!地竜の僧侶!(ウェルシュ・ロボティック・ビショップ)」

 

光、雷、風、炎、冥府の力が俺の体を駆け巡る!

 

「うおぉぉぉぉっ!!

ボルテック・ブラスター!!」

 

俺は双肩のキャノンと翼から

一斉にエネルギー波を放ちトールにぶつけた!

 

「ぐおっ!? ぐぅぅぅぅっ!!」

 

トールは咄嵯に両腕を交差させてガードするが、それでも威力は殺せないようだ。そのまま後方へと吹き飛ばされていく。

 

「これほどとはな……!」

「これほどじゃないぜ!

これからだよっ!!!」

 

俺はトールに向かって突っ込む。

木場やゼノヴィアの様な速さをイメージするんだ……!いや、それよりも早く、荒く、凄まじく!

さながら津波や濁流の様に!

 

「モードチェンジ! 水龍の騎士

(ウェルシュ・バイオニック・ダイダルナイト)!!」

 

装甲の一切をパージして軽装に変化する!本来ならば骨が軋み、肉が裂けるほどの超加速だろう!だが津波、濁流は無形!今の俺はゲル状になることで

あらゆる打撃や雷、衝撃を受け流せるんだ!

 

「この動きは……!?」

 

トール、いやトールさんが面食らうのも当然だ! 液状化したようにトールさんの周りを高速で移動しながら俺はトールさんに拳を叩きつけまくる!

 

「ぐふっ! ぬうっ! ぬあっ! ぐうぅっ! ごはぁっ!」

 

どんな大木だろうと、巨塔だろうと

土台を津波で覆されれば倒れるしかない! 俺の攻撃に翻弄されたトールさんは次第にダメージを負っていき、膝をつく。

 

「ウオォォォォ!!」

 

まさにベルセルクの雄叫びと共に

雷の爆裂波をトールさんは放つ!

形が無いならば全て吹き飛ばそうというのか!或いは自分自身をミョルニそのものにしてしまおうとしているのか!?

 

「……凄いな!やっぱりアンタは

凄いよトールさん!尊敬するぜ!」

 

俺も負けじと気合を込めて最後のイメージを顕現させる!

そう、俺の理想であり、最愛の人。

リアスさん、いや、リアスの姿を!

強く、美しく、気高く、慈悲深く、そして誰よりも愛しい女神様の様なリアスの姿を!

 

「モードチェンジ!天龍の女王(ウェルシュ・ドラゴニック・クイーン)!!」

 

リアスの髪を彷彿とさせる龍の髭、そして紅色の鱗をイメージした鎧が俺に装着される!

 

「いくぞ、トールさん! これが俺達オカルト研究部みんなの力だああああああ!!!」

 

俺の黄金の剣に紅蓮の魔力が纏わりつき、巨大な剣となる!

「おおぉぉっ!! リボルクラッシュ・ライトブリンガー!」

俺はトールさんに剣を刺して、

全てのエネルギーを倍化して解き放った! ドオオオオンッ!!

「がはあああぁぁっ!!!」

トールさんは絶叫を上げて、血反吐を撒き散らす!

 

「ぬぐおおおお……!!」

 

だがトールさんはまだ闘う意志を無くしてはいない!俺の顔面を掴むとありったけの雷を俺に送り込んできた!

 

「があああああ!!」

 

俺はトールさんの雷撃に意識を持っていかれそうになるが、歯を食い縛って耐える!トゥーさんはこれ程のダメージを受けても俺がたどり着くまで耐えていてくれたんだ!俺がここで倒れる訳にはいかない!

 

「うおぉぉぉっ!!」

 

俺が叫ぶと、俺の中で何かが弾けた! すると今度は俺の中に、トールさんの雷の力が注ぎ込まれてくる!

 

「まさか、俺の力を吸収したと言うのか!?」

「そうだ!そしてこれは皆の想いの力でもある!」

「馬鹿な……!?」

「仲間がいるから人間は強くなれるんだ!一人じゃ勝てなくても、仲間となら何度でも立ち上がれるんだ!!」

「ぬぅぅっ……み、見事だ!

良くぞこの俺をここまで追い詰めた! だがまだだ! 俺はまだ見ぬ命あるものの為にもこの世界を守らねばならぬのだ!」

「それは違うぜ、トールさん! 誰かを守るっていう事はな、その大切なものと一緒に幸せになる事なんだよ!」

「ぬぅぅ……!!」

 

トールさんの体から光が溢れ出す。

 

「赤龍帝……!いや、兵藤一誠よ……! 見事なり……!」

「ありがとう、トールさん……。」

 

俺が礼を言うと同時にトールさんの体は光に包まれていく。

 

「俺の敗因は……俺自身のためにしか戦えなかった事か……!」

 

トールさんの最後の言葉に俺はただ横に首を振った。

 

(そんなことないさ。まだ見ぬ命、つまり未来のために闘っていたじゃないか。

俺達はまだまだ未熟だ。だからこそこれからもっと学んで、鍛えていかないといけない。

アンタみたいに、さ。)

 

俺は心のなかでトールさんに語りかけ、まるで俺を励ますかの様に静かに風が駆け抜けていった。

 

「うむう……!」

 

トールさんを倒した後、俺は全身を駆け巡る激痛に耐えていた。

『おいおい大丈夫か? 無理をするからだぞ?』

ドライグの声が頭に響く。

「へ、平気だよこれくらい……!」

 

強がって胸をドン、と叩いたその時

ぽよん、と何故か懐かしくも柔らかい感触が手に伝わる?

こ、これは……!?

 

『あ、相棒……!?

こ、これは一体……!?』

 

な、何がどうなっているんだ!?「…………」

 

改めて胸を弄ると……?

あ、あるっ!? おっぱいがあるっ!? 更に股間には……!?

な、無いっ! これはまさか、等価交換の法則!?

 

命と同じ位大切なモノがなくなり

命と同じ位大切なモノを貰った!? うわああぁぁん! なんていう理不尽なんだぁぁっ!!

 




まさかのTS。まあ、元には戻るんだけどさ。

どういうことだ兵藤一誠!
おっぱいエネルギーを断ったのに!?

真面目な話短いけど投稿頻度は早い方がいい?

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  • 遅いけど長いほうがいい
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