※この作品はR-18です。

MAR-ナイトランカーズ   作:るしふぇる

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ACT.21「ガン・レイズ・アリーナ」

トウキョウエリア

バーガーショップ「Trick or treat!」

午後 8時45分

 

この時間になると客足もなく店内にはシキとキサラ

そして今カルデアシティで話題のDスポーツで盛り上がるヒップホップだけだ。

 

Dアリーナ

ディメンションARMで形成された架空のフィールドを体感できるカルデアシティのアトラクション施設。

運営はARM開発企業『メルテクノロジーズ』

火山やジャングル等の危険地帯でキャンプをしたり、深海探索、宇宙遊泳、恐竜の時代へタイムスリップ等、様々な体験ができ今、話題沸騰中!

勿論、それらのフィールドはメルテクが作り出した仮想空間。

深海で溺れたり、宇宙に放り出されたり、恐竜に食べられることなく安心して子供から大人まで楽しめる。

 

Dゲーム

その仮想空間で様々な競技を楽しめるコンテンツ

宇宙戦争を舞台に光る剣でチャンバラをしたり、お気に入りの恐竜でレースをしたり、懐かしいファンタジーRPGの様に水中で球技をするブリッツ〇ールみたいなものまで多種多様。

 

Dスポーツ

Dゲームに賞金を導入した大会

プロの賞金稼ぎから夢を追うアマチュアまで、今最も盛り上がりを見せるカルデアシティの興行

 

そして、ヒップホップが愛してやまない本格的な銃を用いたサバイバルゲーム

フィールドはメルテクノロジーズ、銃の提供はスレイプニル・インターナショナルと、お互いライバル関係にある企業が初めて共同して運営することで注目を集める!

 

ガン・レイズ・アリーナ

通称GRA

キサラがプロとして活躍する戦場だ!

 

「実弾で撃ち合ったら死ぬんじゃねーの?」

 

そう言ってハロウィンナイトバーガーを頬張るシキにキサラ

 

「大丈夫ですよ。

銃はレイズガンという物を使います。

弾も光弾(レイズバレット)という、メルテクの作った非殺傷のエネルギー弾です。

フィールド内では実弾の様に壁などを壊したり、身体を貫通したりもしますが

実際に人が傷付いたりしません。」

 

そして、ヒップホップも便乗

 

「そうっすよ!

あくまで弾は魔法の弾、なのに反動などは本物と変わりないっす!

レイズガンも魔力が最初から込められているマガジンを使うので、魔力がない俺でも遊べるっす!

本格的なガンアクションを体験できて、当たってもフィールド外に退場するだけ。

めっちゃ安全じゃないっすか!

ハンドガンやマシンガン、ライフル、中にはミニガン、ロケットランチャーまでロマンあふれる武器が!」

 

とりあえず、仮想空間の中で超リアルな銃撃戦が楽しめて、当たっても退場するだけで死にません。

というところまでは分かったシキ

 

「キサラがそのゲームのスナイパーなんだって?」

 

ヒップホップのテンションが上がる!

 

「そうなんすッ!

そこでキサラさんッ!」

 

「は、はいッ!」

 

小さな口でバーガーをパクパクしている所、ヒップホップに詰め寄られビクッ!と反応。

ヒップホップが後ろ向きに被った黒のキャップを脱ぎ

 

「どうか、この帽子にサイン頂けませんかッ!?

俺、キサラさんのファンなんすッ!」

 

まあ、これだけ可愛ければファンも多いだろう...

Dゲームはメルテクが関わっている事業、敵対するムラマサ社のシキも無意識に遠ざけていたが、まさか思わぬところで関りを持つとは。

 

普段からペンを持ち歩いてるのか、ゴールドのマーカーと愛用のキャップをキサラに渡すヒップホップ。

ちょっと待て、何でゴールドマーカーなんか持ってんだお前、とツッコミたいシキだが。

キサラは快くサインを引き受ける。

 

「私ので良ければ...いつも応援ありがとうございます!」

 

まるで天使の様な笑顔を見せるキサラ

これにはシキも面食らった...

 

(やばい、メチャクチャ可愛いんだけど...)

 

隣のヒップホップ氏は...泣いてる?

これにはシキも

 

「泣くなよオメェ...」

 

「だって、シキくんッ!

憧れの、キサラさんが俺に微笑んでくれたんすよッ!?

しかも、さ、サインまで!

俺もう死んでもいいかも知んない。」

 

お望み通り、殺してやろうかなと一瞬思ったシキだが

キサラは真に受けてしまったのか今にも泣き出しそうな顔で...

 

「ダメですよ、死んでしまったら...

私を応援してくれる大切なヒップホップさんが居なくなってしまいます。

私は、とても寂しいです。

ヒップホップさん、お帽子大事にしてくださいね。

私もヒップホップさんのご期待に応えられるように全力で頑張ります。」

 

涙を堪え、精一杯の笑顔を見せる。

まるで戦場へ赴く友人を送り出すかのような儚い笑顔...

 

相変わらず涙をポロポロと流すヒップホップに「KISARA」とサインした帽子を手渡し優しくヒップホップの手を包んであげるキサラ

 

「泣かないでください、必ず生きて再会しましょう。」

 

「ありがとう、キサラさん!

俺...絶対に死なないっす!」

 

「当たり前だゲームの世界やぞ!?」とツッコミたいシキ。

彼こそキサラとヒップホップが架空の銃で撃ち合ってる間、本気の命のやり取りをしているナイト。

その為、安全な闘いには興味や関心を持てなかった。

 

「私も今週の大会、絶対に優勝してみせます!」

 

初めてファンに慕われキサラも珍しく意気込んでいる。

その刹那、シキの纏う空気が変わる。

 

ドロシーもそれを見逃さなかった。

シキの姉の敵 スレイプニル・インターナショナル所属

ナイトランク1位、スターク・アルバーン

 

そして、嫌な予感が的中する。

シキがキサラに問う

 

「なぁ、キサラ...

プロって言うなら、何処かスポンサーが付いてるんだろ?」

 

「はい、スレイプニル・インターナショナルさんがスポンサーに付いてくれています!」

 

偶然って重なる物だと口角を吊り上げるシキ

 

「その大会ってさ、俺も観戦できる?」

 

「会場はもう満席ですが、オンラインの観戦チケットなら...」

 

「そっか...それじゃ仕方ないな。

会場は何処だっけ?」

 

「サイバネティックタウンのサイバードームですね。」

 

サイバネティックタウン

カルデアシティで最も近未来化したエリア

電光モニターが街中至る所に設置されており様々なニュースや情報を24時間表示

自動で動く床に、労働の6割がロボットやアンドロイドが運営するという、まさに未来都市を彷彿させる。

 

「キサラさん俺、観戦チケット取りましたっす!

必ず応援にいくっすッ!」

 

「ヒップホップさん、決勝で会いましょう!」

 

キサラも天然なのか?

「ヒップホップは参加しねぇよ!」と、いつものシキならツッコミたいが...

意気投合し盛り上がるヒップホップの隣で、冷たい殺意を静かに研ぎ澄ませるシキ。

 

午後9時30分

長居するのも申し訳ないのでシキ、キサラ、ヒップホップが解散。

夜も遅いので、キサラはシキが送り届けることに。

 

ヒップホップは今から夜勤らしい。

あのストリートでスケボー片手に「YO!」とかやってそうな身形で介護職とは...

キサラに「素敵ですね」と言われデレデレなヒップホップだったが

あいつに介護される爺さん婆さんが不安で仕方ないYO!

 

キサラがシスターとして住み込みで奉仕しているローズマリー教会も徒歩で20分ほどの距離。

 

「今日はご馳走様でした、シキさん!

ヒップホップさんも悪い人じゃなくて良かったです。」

 

「そうか、良かったな...」

 

先程と変わらず、表情の冷たいシキ

 

「ごめんなさい、シキさん...

私ファンの人とお話しするの初めてで、シキさんが隣にいるのに、つい興奮してしまって。」

 

シキの表情が冷たいのは、別にゲームの話で蚊帳の外に居たからではない。

GRAの情報収集、分析、そして作戦の立案...

 

全てスターク・アルバーンに接近するための。

その算段も纏まり、いつもの表情でキサラに接する。

 

「俺の方こそ、途中で黙っちまってごめんな。

Dゲーム、今まで遊んだことなかったから、つい聞き入っちゃって。

凄いところで闘ってるんだなキサラ。」

 

「私とドロシーさんが出会ったのって、オリエントタウンで募金していた時なんです。

その時に、恐いお兄さんに絡まれてた私を、ドロシーさんが助けてくれました。」

 

「なる程、じゃあそのチンピラ、後で二度と外歩けねぇように...」

 

「ダメですシキさんッ!

私...喧嘩とか、暴力は苦手で...」

 

「それなのに、よくガンアクションゲームなんかやるな。

フォートニートとかエペとかテレビゲームのFPSはやってたけど

煽りメール貰ってキレちまったよ昔、銃のゲームなんてそれ以来か...

また、なんかあったら今度は俺に言え?

代わりにぶっ飛ばしてきてやるから。」

 

シキの優しさに「ありがとうございます」と、遠慮しがちに返しながらキサラが続ける。

 

「私は現実の世界では決して強くありません。

でも、GRAの世界では、自分の目的を果たせるんじゃないかと思ってるんです!」

 

「目的?」

 

「募金...ドロシーさんにはクリスマスのお祝いをしたいって言っちゃったんですけど...

実は私が育ったローズマリー教会、なくなっちゃうんですッ!」

 

シキもその事実は知っていた。

 

「Dアリーナの建設...だったよな。

それによる土地の買収と立ち退きか...」

 

皮肉にも、キサラの居る戦場がキサラの居場所を奪う事実

キサラがシキに返す。

 

「でも、シキさん...スレイプニル社の人が約束してくれたんです!

私が優勝して大会を盛り上げたら、その件を改めて検討してくれるって!」

 

残念だが「改めて検討する」は法的効力のないクチ約束

ナイトとして企業の裏を見てきたシキにはわかる。

キサラには残念だが、ローズマリー教会がなくなるのはほぼ決定だろう。

そもそも、Dスポーツの賞金総額は1億5000万円

 

優勝者8000万

準優勝5000万

第三位2000万

 

この賞金もメルテクとスレイプニルが出している金額

数100億単位の金が動くDアリーナ建設事業をキサラ一人の尽力、まして8000万程度の金を返還して白紙にするなどもありえない。

 

この大会、何か裏があるんじゃないか?

何故、こうまでしてスレイプニルはキサラを利用する?

そう考えるシキにキサラが

 

「さっき、ヒップホップさんの手前で言えなかったんですが...

大会、見に来てくれませんか?」

 

「行ってもチケット完売だろ?」

 

「いえ、私の友達として招待したいんですッ!

勿論、ドロシーさんと一緒に!

この闘い、絶対に負けられない闘いなんです!

だから、二人に...見に来て欲しい..ダメでしょうか?」

 

願ってもない申し入れだった。

 

「ありがとうキサラ、必ず行くよ。」

 

「本当ですかッ!?

嬉しい、絶対に来てくださいねッ!」

 

キサラに天使のような笑みが戻る。

シキもこれまでにないほど上機嫌で、キサラを教会に送り届けた。

 

「それじゃ、お休みなさい、シキさん!」

 

「あぁ、夜更かしして体調崩さないようにな。

せっかくキサラが超カッコよく活躍している姿が見れるんだ。

優勝したらまた飯奢ってやるから、他の奴らに絶対負けんなよ?」

 

「し、シキさん!?」

 

またしても、シキに惚れてしまっているシスター・キサラの幻覚と幻聴

 

『夜更かしして体調を崩さないでくれよ?

キミの闘う姿は、夜空を舞う蝶の様に美しいのだろう。

優勝したキミを網で捕まえディナーにしたい。』

 

「シキさんが...ス、ススス、スパイダーマッ!」

 

デッデデーン♪

というBGMが聞こえた気がした。

 

それと同時に教会の中に逃げるように入り込むキサラ。

 

「俺はどうやら...

大都会で良からぬ誤解を生む男ッ!

スパイダーマッ!らしいな...」

 

変なポーズをとってる間に時刻は夜10時を回っていた。

丁度、シキのスマホに着信が入る。

 

ドロシーからだ...

ヨハン名義のスマホだが、ちゃっかりドロシーも今はスマホを持ちカルデアシティに馴染んでいる。

 

「もしもしワンコ?

キサラちゃんは送り届けた?」

 

「あぁ今、丁度教会の前。」

 

「まーた、変な事してないでしょうねッ!?」

 

「俺は一度たりともキサラに変な事は言ってもねーし、やってもねーよッ!」

 

あどけないシスターの妄想に振り回される男ッ!

そんなシキにドロシーが続ける。

 

「スレイプニル社...その名前が出た時、あんた凄い怖い顔してたよ?」

 

だろうな、返す言葉もない。と心の中でつぶやくシキに電話越しのドロシー

 

「今夜さ、私の部屋に来てくれない?

大事な話があるからさ。」

 

ドロシーの部屋...まさかのお誘いに緊張が走る男ッ!




キャラクター紹介
シキエル・ヴァレンタイン

年齢:17
誕生日:2月14日
身長175cm 体重68kg
血液型:A型
趣味:映画鑑賞、脚本を考える事
※ドロシーが色んなピンチに陥ってる姿を妄想する事
特技:パソコン
好物:チーズバーガー
苦手:虫(特に毛虫)
所属:ムラマサ社
ナイトランク:7位
イメージ国:日本

外見
中性的な顔立ちでダークレットの瞳とライトブラウンの茶髪の実はイケメン?
ドロシーから貰った耳付きのパーカーを愛用している忠実なワンコ
年齢は17ですが高校卒業までの学力は独学で終業し、模試をやっても上位に入れるくらい頭は良かったりします。
姉のブレアが入れてくれた学校を辞めてしまった事への罪悪感から、せめて学力だけは人並みであろうとする律儀な面も持っています。

戦闘スタイル:日本刀の居合いによる高速戦闘
【闇の妖刀 月読】
過去の所有者49人を失血死、圧死、行方不明と呪い殺してきたムラマサ社の妖刀
刀身は血の様に赤黒く、柄巻は黒、柄の鮫肌は赤。
7つのマジックストーンにより様々な能力を発揮する。

妖刀月読
性質はダークネスARM、斬り付けた相手の魔力と血液を吸収し、シキの体力を回復させるが、抜刀してる合間は常にシキから生命力を奪い続ける。
刀身が血の色をしているのは今まで斬り捨ててきた人間の血を吸い続けているため。

操刃の術式 屍山血河
性質はウェポンARM、形状記憶合金(液体金属)の刀身を自在に変化させ距離を問わず攻撃できる。

虚空の術式 刻死界牢
性質はディメンションARM、月読の引力で周囲の空間を歪ませ時間を停止させる。
停止時間は捕らえる相手の魔力に依存するが、高速移動による戦闘が得意なシキにとって最も使用率が高い術式

葬星の術式 月影黒天球
性質は闇属性ネイチャーARM、超引力によって形成されるブラックホール
必殺の破壊力を誇るが魔力の消費が高く切り札

絶界の術式 鏡水
性質はホーリーARM、鞘に仕込まれていて抜刀時には斥力の結界を持つ盾となる。
納刀時に月読の引力を封印する役割も持つ。

黒翼の禁術 ???
性質はゴーストARM、妖刀月読との融合を匂わせるが詳細は不明
※今後の展開で明らかに
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