ガンレイズアリーナ
廃都 市街地 大通り
午後17時35分
ブレア・ガーネット
その正体は俺の姉、ブレア・ヴァレンタイン
元ナイトランク1位にして、世界最強のナイト
「くぅ...!」
ブレアの人外な怪力に蹴り飛ばされ、うつ伏せに倒れるドロシーが小さく呻く。
ガードを貫通し受けた腕が痺れる
背中を叩きつけられた信号機がくの字にひしゃげる程の威力
ブレアの蹴りは、人間の脚力では考えられない威力だ
比喩するならば交通事故
懸命に痛みを堪え、立ち上がろうとするドロシーだが...
背中に走る激痛、頭からは流血
「マスター...」
(身体に力が入らない、マズイわね...)
ドロシーが慕うマスターことヨハンも、ブレアの強烈な蹴り技をまともに受け倒れる。
「楽しかったけどお別れよヨハン、ドロシーちゃん。」
ブレアの背中から出現した炎の翼に二頭の炎竜
妖刀加具土命、葬星の術式 煉獄輪廻
「戦艦一隻を一撃で消し飛ばす地獄の業火...
無事に生還できるかしら?」
ヨハンがたたらを踏みながら立ち上がり...
「ドロシーはやらせない!
バエルβ深淵:アビス!」
ヨハン、新たなバエルシーリーズを発動!
二つの性質を持つ特殊なARM、バエルシリーズ
α狩人:タランチュラがゴースト&ウェポンの性質を持つのに対し
β深淵:アビスはガーディアン&ディメンションの性質を持つ
その姿は、目がなく口だけが存在する異形の頭、全貌は翼を持った白いカエル
口の中は異空間へと繋がっていて自身も異空間を移動できる!
ヨハンが、このガンレイズアリーナに駆け付けたのもこの能力。
空間の穴から出現したアビスがドロシーを呑み込む!
「ちょッ...何よこれッ!」
突然現れたカエルのバケモノに飲み込まれれば当然の反応だ。
ドロシーを呑み込み、アビスが異空間の穴へ姿をくらます。
ブレアが続ける
「どうあっても、ドロシーちゃんは逃がしたいみたいね。」
「ドロシーが死ねば...シキが悲しむ。
分かるだろ?
シキは...キミの仇を討つためにナイトランカーになった。
二度も大切な人を失わせるわけにはいかない。」
「大丈夫よ、私の事しか考えられないくらい、シキは愛してあげる。」
「ブレア...それは愛情なんかじゃない、洗脳だよ。」
「...」
ヨハンの一言に沈黙...
7年前...
『どうしよう、ヨハンくん!
私の弟が...シキが殺されちゃう!』
今の強気のブレアからは想像もできない涙...
『助けて...ヨハンくん...』
弱り切ったブレアの声...
『オレには...どうする事もできない。
すまない、ブレア...』
助けられなかったヨハンの後悔
彼女の気持ちへの"裏切り"
7年前の惨劇のクリスマス
ブレアが全てのナイトランカーに宣戦布告
当時の3位、6位、7位、9位、10位、12位のナイトランカー6人を惨殺した魔女として語り継がれる悪夢
しかし、真実は...
『ブレア、我々に従わないというのなら...
最後の肉親を失うことになる!』
『お願い、それだけはやめてッ!
シキは関係ないでしょ?』
『ならば、我々に従え!
不老不死、実現させるのだ!
天照計画...それで、我が社が世界の頂点に君臨できる!』
このブレアと話す男が誰なのかは分からない。
ただ、ブレアは自分の意思で世界に宣戦布告したわけではなかった...
...
「ふざけるなよ...ヨハン!
あの時、7年前アナタ...私とシキを見殺しにしたくせに!」
「今でも後悔しているよ。」
「殺されそうになって今更?」
「いいや、死んで償えるなら喜んで殺されるさ。
だが...それは、キミの間違いを正してからだ。」
「私は間違ってない!
力こそが全てだろ、このカルデアシティは!」
「シキはもう子供じゃない、自分の意思で善悪を判断できるナイトだ。
もし、ドロシーを殺せば...シキの刃は必ずキミに向けられる。
キミが天照と竜の鍵で世界を支配するというなら、シキは全力でそれを阻止するだろう。
ドロシーだって、姉弟で殺し合うのを止めたくシキの為に命懸けで闘っている!」
「うるさい...」
「キミが支配する世界...
その世界は、最愛の弟の心まで支配する世界なのか?」
「ヨハン、アナタは自分の夢だって、お店だって持ってる!
ヴァンパイアのくせに、人間のフリなんかしてッ!
でも、私にはシキしか居なかった!
夢だって、一緒に居る時間たって奪われた!
もう、私にとって善悪がどうこうの話じゃない!
今の私にはあるんだ!
この世界を壊して、作り変える事の出来る力がッ!」
ブレアの感情に呼応するように二頭の炎竜が咆哮をあげ
ブレスの照準がヨハンを捕らえる!
ブレアが続ける
「全部...ぶっ壊してやる!」
ヨハンが迎え撃つ
「来いブレア...」
火之加具土命
葬星の術式-煉獄輪廻-
二頭の炎竜が放つ炎のブレス
既にブレスというより、オレンジ色の破壊光線!
ヨハンの右手から銀の糸が射出される。
バエルα狩人:タランチュラ
体内に8本の銀の大鎌を宿し、手足の様に扱える他、糸状に変化させる事もできる。
その糸を廃ビルに引っ付け、ワイヤーアクションの要領で手繰り寄せ回避!
「逃がさねぇよ!」
二頭の炎竜が横なぎ、振り下ろしの光線を放ちヨハンを追う!
コンクリートで作られた高層ビルがバターの様に溶かされ次々と薙ぎ倒される!
アスファルトはマグマの様に融解し路上に放置された廃車を呑み込む。
ヨハンは新たな糸を射出し、倒壊するビルの間を潜り抜けながら2本の破壊光線を躱す。
マグマの海に次々と倒壊したビルが沈み、夜空を焔色に染める地獄絵図
既に闘いの域ではなく災害や天変地異という言葉が相応しい。
ガンレイズアリーナで作られた世界の崩壊
これが、ブレアの力
「3つ目はどうかしら!?」
「なん...だと...!?」
ブレアが大きく息を吸い...
嫌な予感が的中する
ブレア自身が3本目の破壊光線を放つ!
ヨハンもマグマの海に浮かぶ倒れたビル目掛け両手で糸を射出!
勢いよく引き着地!
加具土命の葬星の術式を回避するも...
「天剣の神器 天叢雲剣!」
ブレアが炎の翼を羽ばたかせ追撃!
アマノムラクモ
炎の翼が10本の炎の剣へと変わる。
10の剣は羽根を模した翼...
ブレアが号令
「羽根よ、剣となり舞え!」
意思を持ったかのように炎の剣がヨハンへ襲い掛かる
それぞれが、剣であり再生する爆弾
再生の天照、爆炎の加具土命の能力を合わせたブレアの最強必殺技
「オレはもう逃げないッ!」
ヨハンの背中からは8本の大鎌が出現し、毒蜘蛛のシルエットを浮かび上がらせる!
不死鳥と蜘蛛
太陽の神 天照の名を持つ妖刀と、悪魔の王 バエルの名を持つ大鎌
次々と迫る10本の炎剣
弾き落とす8本の大鎌
爆発する炎の剣
焼かれるヨハンの身体
爆炎に焼かれながらも、ヨハンがブレアと距離を詰める!
狙いは切り札であり、最後のバエルシリーズ!
「バエルγ神罰:ネメシス!」
「使わせねぇよ!
反魂の術式、八尺瓊勾玉!」
刹那、ブレアが雷を纏い電光石火の如くヨハンの間合いに侵入!
「雷属性!?」
属性変化、光の速度を纏った雷の奇襲!
ブレアは炎属性を極めた魔女だが...
やろうと思えば水、土、風、雷あらゆる属性も使用できる。
様々な属性を持つ妖刀を作り出し、ムラマサ社をカルデアシティ3大企業まで押し上げた天才
その上で、最強の妖刀を持ち、死を克服した存在
ヨハン自身もわかっていた...
こんな怪物、自分がヴァンパイアと言えど太刀打ちできないこと。
天照二刀流、属性変化の神器
八尺瓊勾玉
右手には炎を纏った刀、左手には雷を纏った刀
炎の刀がヨハンの腹を貫き焼く
「うぐぅッ!」
呻き声をあげるヨハンにブレア...
「死んで。」
もう片方の雷を宿した刀が、豪快に右袈裟に振り下ろされる!
落雷を纏った斬撃がヨハンに炸裂!
「ブレア...」
(すまなかったな...寂しい思いをさせて。
キミが世界を憎むのは、オレの責任だ。)
その一撃は肺にまで達し、炎と雷の熱が内側からヨハンを焼く!
身体中から煙を上げ膝をつくヨハン。
「まだ意識があるの?
ヴァンパイアって、灰にしたら蘇らないんだっけ?」
「がはッ...ブ...レア...」
(オレはもうダメだろう、致命傷だ。
もうすぐ、意識もなくなる。
だが...キミになら任せられる!)
天照を連結させ、双薙刀に構えるブレア
双刃からは炎の渦、ヨハンの命を燃やし尽くす業火
(バエルβ深淵:アビス...
回復は済ませたかな? 後は頼む...
ドロシー!)
異空間の穴が出現し...
「ブレアーーーーー!」
待機していたドロシーがブレアに襲い掛かる!
「小賢しい奇襲ね、読んでないと思った?」
ブレアが炎の翼を展開!
更に、雷を纏う!
こうなれば、光の速さで動けるも同義
風属性のゼピュロスブルームが如何に速くても捕らえられない。
そう、ゼピュロスブルームならば。
今、ドロシーが手にしている物は...
(お願いシキ、力を貸してッ!)
俺から預かった妖刀月読!
そして、ドロシーも異世界メルヘヴンの魔女
魔法に関してはブレアに負けない天才だ!
ブレアが飛翔するより先にドロシーが動く!
「虚空の術式 刻死界牢!」
月読は闇属性
闇の引力が発生させる事象の地平線は時間さえも止めてしまう。
光速であっても脱出は叶わない!
術式で止めた時間は1秒だが...
無防備になったブレアの懐に侵入するには充分
月読は抜刀している限り、ドロシーから魔力と体力を奪い続ける性質のダークネスARM...
しかし、強力なリスクと引き換えに、その刃は斬り付けた相手の血と魔力吸収する!
ブレアの拷問の時に気付いていた。
天照の八尺瓊勾玉で月読をコピーすることも可能だろう。
では、何故...月読をブレアが欲していたのか。
不死身の天照を攻略するヒント
肉体が不死身と言えど、魔力が無くなれば再生できないのではないか?
時が再び動き出すと同時に、月読の赤い刀身がブレアを右袈裟に切り裂く!
「がっはぁあぁッ!」
左肩からザックリと斬られ大きく仰け反るブレア。
確信する、確実にダメージが与えられたと...
間違いない...
「月読か...気付いたんだねドロシーちゃん...」
ドロシーの高い洞察力が導き出した天照の攻略法
天照は月読と対をなすホーリーARM
その能力は再生、しかし魔力がなければその力は発揮されない。
再生は無限に可能なのだろうか?
どれ程の魔力を消費するのだろうか?
天照がブレアを不死身にしているわけではない
ブレアの膨大な魔力と、天照があって初めて"不死身のブレア"という存在が成立しているのだと闘いの中で確信した。
月読は不死身を殺せる!
ブレアの心情としては欲していたのではなく...
敵に回るのを恐れていた。
月読の斬撃、本来であれば一撃で失血死や魔力枯渇によるショック症状を引き起こす必殺の妖刀だが
相手は規格外の魔力を持つブレア、連結した天照を構えて見せる。
相まみえるドロシーも月読を両手で構える。
俺でさえ月読は1分も抜刀していられない。
だから居合いを主流にしてきたが、ドロシーには居合いの心得はない。
残された1分に全てを賭ける!
ドロシーとブレアが同時に踏み込む!
太刀の月読と、双薙刀の天照が激突!
「アナタに月読を使いこなせるかしら?
息が上がってるわよ?」
ブレアが双薙刀を棒術のように振り回す!
「はぁ...はぁ...そっちこそ、よほど月読が恐いみたいね!」
ドロシーが剣舞を躱し、軸となる足を狙うも...
天照は双薙刀から二刀流と変幻自在
二刀流に分離させ片手でドロシーの斬撃を受け...
「手数が違うのよッ!」
もう片方の手で、炎を纏った斬撃を放つ!
ドロシーも応戦!
「自分が作った妖刀(月読)の能力も忘れたの!?
操刃の術式 屍山血河!」
軸足狙いで足元にある刃を上へ斬り上げる!
同時に、血の斬撃が放たれブレアの炎の斬撃を防ぐ!
「風属性のドロシーちゃんが、闇属性の月読をここまで!?」
「ずっと近くで見てきたからだよッ!」
血の斬撃の2撃目!
距離を取るブレア、攻守が逆転する。
月読の刀身は、今まで斬り殺した人間の血を吸い赤く染まっている。
そして、この術式は吸収した血液を刃に変える能力!
ブレアが返す
「教えてあげる、術式は神器には敵わない!
天剣の神器 天叢雲剣!」
炎の翼が10本の剣へと姿を変え、更に二刀流が加わり...
12の斬撃がドロシーに襲い掛かる!
「きゃぁッ!」
斬撃を受け短い悲鳴を上げるドロシー
ドレスが裂かれ、右肩と二の腕を露出させる。
「んうぅッ!」
スリットの入った裾を切り裂き、引き締まった太ももと脚線美を曝け出し
「うあああああぁぁッ!」
(強い...手数が違いすぎる!)
正面に走る斬撃に、下乳とお腹も晒される。
ボロボロになるドロシーのドレス
「このまま、裸にひん剥いてやるわッ!」
(爆発...しない?!
なるほど...天照もブレアの残存魔力によって性能も低下する!
永遠に再生し続けるわけじゃないッ!
月読の一撃、よほど効いたみたいね!)
攻撃を受けながらも、考察の目は止めない
膝から崩れそうになるも、踏み止まり...
「葬星の術式 月影黒天球!」
抜刀してから48秒!
もう、引き返せない!
月読の斬撃と同時に出現させたのは、闇の引力の根源!
ブラックホール!
強力な引力がブレアを釘付けにし翼の剣、天叢雲剣の制御を奪う!
そして、葬星の術式の性質はネイチャーARM
「ゼピュロスブルーム!」
ドロシーの右手にゼピュロスブルーム、左手に月読
「これで決める!
ドゥンケルハイト・ストルム!」
名の意味は闇の嵐!
ゼピュロスブルームから発せられる風が、月読のブラックホールと重なり...
黒い風の刃となり、ブレアに襲い掛かる!
「バカな、この私が!?」
斬り付けた相手の魔力を根こそぎ奪う黒い風の刃!
抜刀から54秒が経過
斬ッ!
黒い風の刃に切り裂かれ、鮮血を散らしながらブレアが宙を舞う!
再生の炎が発動していない!
59秒でドロシーが月読をリングに戻す。
完全決着?
不敵に笑うブレア
「舐めるなよ?
私の力は天照だけじゃない!」
空中で体勢を立て直し、血まみれで着地するブレア
「まだ倒れないのかよッ!」
リングダガーを発動させトドメに走る!
身体が再生していない一隅のチャンス!
だが、ブレアの手に握られていたのは天照じゃない...
その存在を完全に忘れていた...
黒い炎を纏った漆黒の刀...
(大丈夫、ブレアの魔力は風前の灯!
今ならダガーで!)
同時にブレアが黒炎刀を振るう
「安物のダガーで私に勝てるわけないだろ?
切り札は最後まで取って置くものよ?
暗黒剣 八咫烏...これが私のガーディアン!」
剣先から放たれた黒炎、姿を現したのは...
3本脚のカラス
翼を広げた全長はヤタガラスの名の通り、1咫18センチメートル×8
144センチメートルと大きく、3本脚のカギ爪は鋭い!
予想外のガーディアンの登場に困惑するドロシー
「カラスのガーディアン!?」
今まで見せられた不死鳥、竜、それに比べればチープに感じる存在。
しかし、あのブレアが切り札と評する程の実力は...
ヤタガラスが3本脚をドロシーへ向ける!
4爪、3本脚で合計12本の指がロープとなりドロシーに襲い掛かる。
あの拷問の記憶が蘇る。
もう、ヨハンは頼れない...捕まれば敗北は必至
絡めとろうとする黒縄を最小限の動きで掻い潜りブレアに迫る!
立ちふさがるヤタガラス!
能力は未知数だが、強行突破しか...
「最後に焦ったわね、ドロシーちゃん。」
ブレアの指摘は的確だった。
ドロシー自身、魔力は高く闘いに慣れていても、身体は超人ではない。
身体能力に関しては喧嘩が強い女の子止まりだ。
街のチンピラ2~3人なら素手で圧倒は出来る。
しかし、プロボクサーやプロレスラーと魔法無しのリングで闘えば当然負けてしまう。
力で突破するのではなく、洞察力で勝利への活路を切り開いてきた。
それが、ドロシーの闘い。
能力が未知の相手への強行突破...
ドロシーらしからぬ焦り
ヤタガラスが突如、無数の棘を突き出す!
その姿は、巨大なウニ
ザクッ!
「がふッ!」
血を吐くドロシー
ヤタガラスの棘が右肩、右腕、左わき腹、左太ももを貫通
串刺しにされたまま項垂れる。
ヤタガラスが元のカラスの形状に戻ると同時に、地面へと崩れ落ちる。
ブレアが続ける
「ムラマサ社が妖刀を作る時、記憶形状合金を使ってるのは聞いたことあるかしら?
その加工の際に発せられるのは特殊な"黒い炎"
このヤタガラスはね、生きた記憶形状合金なのよ。」
ヤタガラスが翼を広げると無数の触手が出現しドロシーに絡み付く。
「いやッ、あッ!」
両手を頭の後ろで組まされ、脚は内股に太ももを締め付ける。
「くうぁああぁッ!」
胸を上下から挟む様に締め付け、張りの良い胸が突き出される。
雁字搦めで無理矢理立たされるドロシーへブレア
「このまま締め殺しても良いんだけど、早く死にたいでしょ?
身体をねじ切ってあげる。」
ドロシーの細い身体が、雑巾の様に捩じられる。
「ああぁッ、きゃあああああぁぁ!」
想像を絶する痛みに絶叫するドロシー
バキッ、ゴキゴキッ、ブチッ!
「いあああああぁぁぁッ!」
骨が折れる音、関節が砕ける音、腱がちぎれる音
あらぬ方向にツイストされ、ドロシーの身体が内部から壊されていく。
貫かれた肩、脇腹、太ももから絞り出されるように血が噴き出る。
くびれたウエストも限界まで捩じられ皮膚が裂け始める。
「あぁ...がふッ...ぐぁッ!」
(ごめんね...シキ...私...もう、ダメだ。)
ドロシーの目から光が消える。
鼻と口からも溢れ出る鮮血
刹那
銃声...
ドロシーの身体が光の粒子となって消滅
銃声の正体にブレア...
「まったく、最後まで邪魔してくれるわねヨハン!」
安価なハンドガンを構えたヨハンの姿
「ここは、ガンレイズアリーナの世界...
レイズガンで撃たれれば強制退場だろ?
来る途中で買っておいて正解だったな。」
「その銃で自分を撃って逃げられるとでも?
元の世界に帰っても、アナタを殺す方法はいくらでも...」
「オレは逃げないよ。」
ヨハンがハンドガンをマグマの海へ放り投げ
「ブレア、最後に教えて欲しい。
例え世界を敵に回しても、キミを守る。
その一言が言えたら、オレ達の世界は変わったのかな?」
ブレアの目から滴る雫
「裏切るなら...最後まで私の前に現れないで欲しかったなぁ。
ねぇ、何でまた私の前に出てきたの、ヨハンくん。」
「ずっと後悔してた。
オレの意思はドロシーに託した。
さぁ、オレ達だけの決着をつけようブレア。」
ヤタガラスが姿を変化させる。
その姿はゾウの巨体、キリンの長首、ワニの頭を持つ異形の合成獣
(ドロシー、後は頼む。)
ヨハンを頭から飲み込むヤタガラス
午後18時05分
ガンレイズアリーナ
滅びゆく世界
バーガーショップ Trick Or Treat!所属
ナイトランク推定6位
ドロシー(退場、意識不明)
メルテクノロジー社所属
ナイトランク2位
ヨハン・ハーミット(死亡?)
VS
オリュンポスレコード所属
ナイトランク元1位
ブレア・ガーネット
勝者 ブレア・ガーネット
武器紹介
暗黒剣 黒炎の八咫烏
所有者:ブレア
カテゴリー:ガーディアンARM
属性:影
生きた記憶形状合金
捕縛用にロープ、触手、鎖、枷へと変化するのはブレアの趣味
※この能力は後でブレアが付け足したもの。
本来の能力は戦闘時に任意の動物に変化し、チーターの脚力で追い詰め、像の巨体で圧し潰し、ワニやサメの顎で食いちぎるなど地球上の捕食動物の動きを記憶させたもの。
ブレアが持つ鉄壁のガーディアン