オリエントタウン 埠頭倉庫
PM10:55
カルデアシティの夜
マフィアの闇取引から強奪したARMを巡るナイトランカー同士の死闘
製薬会社 エンペラーハーブ 所属
ナイトランク9位
アイリーン・ブラックダリア
VS
刀剣製造老舗 ムラマサ社 所属
ナイトランク7位
シキエル・ヴァレンタイン
社会の闇で繰り広げられる企業間の抗争
決して語られることのない決闘
その為に存在するナイト
黒のドレス、黒の帽子、黒の髪、黒尽くめのベールから覗かせる白い顔にマリーゴールドの瞳をしたアイリーンがイバラ鞭を振るう!
シキの眼前でパァン!と空気の壁がはじける音
居合い、赤い剣閃でそれをはじく。
「シキ!」
アイリーンの足元で転がされたままのドロシーが叫ぶ。
有刺鉄線の様な鋭いイバラがドロシーの右手を背中側、左手は頭の後ろに回し、窮屈な鉄砲縛りで緊縛する。
身体中、雁字搦めに巻き付き彼女を捕らえるイバラ。
無理な態勢で連結された手首に棘が食い込み肉を抉る。
衣服の上から張った胸、揃えられた太ももにも容赦なく突き刺さる棘...
ほんの少し身体をよじるだけでも激痛が走り血が滴る...
油断した
痛みよりも強く残る後悔
悔しい
魔力がないこと、この世界のナイトを侮っていたこと
自分がシキの足手まといにあること...
銀のイバラ鞭をコンクリート床に振るうアイリーン
「噂にたがわない剣速ですわね。
しかし、この闘い、制限時間がありますのでご注意を。
貴方の彼女さんを縛る薔薇の花、これ...食人植物ですのよ?」
薔薇が食人植物?
確かにドロシーを縛り上げているイバラの所々に赤い薔薇が咲いているが...
アイリーンが続ける
「彼女を縛る薔薇は、蔓の棘から血を吸収し成長しますわ。
一度吸い始めれば、捕獲対象を締め上げ...
実際にお見せしたほうが早いですわね。」
アイリーンがドロシーの背中にイバラ鞭を振り下ろす。
「きゃあぁッ!」
悲鳴を上げるドロシー
パァン!という炸裂音と同時にドロシーの背中をイバラ鞭が引き裂く。
すると、血を吸ったイバラが収縮し、骨を軋ませる音を立てドロシーを締め付けていく。
「うぅッ...あぁッ!」
(肩が...外れる!)
後ろに回された腕が捩じり上げられ、肩関節が軋む。
締め上げられ身体が海老反りになる。
身体を反らされ服の上から、はち切れんばかりに張った胸
「うぅッ...うぅんんんッ!」
下唇を噛み、恥辱に頬を染めるドロシー
胸の谷間を交差する形で巻き付いたイバラが、張りのあるバストと乳首の形を鮮明なシルエットで浮き立たせる。
シキの足手まといだけでなく、彼の目の前であられもない姿を晒され...
「あッ...!」
(胸がイバラに擦れて...!)
声を殺したくても、意に反して吐息交じりの喘ぎが漏れる
こんな姿を見られたくない、恥ずかしくて顔を上げれない
全身を貫く棘が痛い、無理な姿勢で肩と腰の関節が痛い、張った胸と乳首が痛い
体力だけでなく精神までも削っていく薔薇の縄
シキが前に出る
「やめろ!ドロシーには関係ねぇだろ!」
「言ったでしょう?
私のような悪い魔法使いから、姫を助けるナイトのシチュエーションと。
この方、ドロシーさんって言うのね。」
今度は、ドロシーの露出した下半身に目を付けるアイリーン
うつ伏せの腰布からはみ出した 引き締まったお尻の肉
揃えて緊縛された白い太ももに、キツく巻き付いたイバラがボンレスハムの様にくびれをつくる。
「綺麗で美味しそうな脚。
薔薇も喜んでしゃぶってくれるでしょうねッ!」
ブーツでドロシーの太ももを踏み付ける
「ぃやああぁぁッ!!」
(足がッ!足が折れるッ!)
潰される重い痛み、棘の鋭い痛み、締め付けられる痺れる痛み
年下の男の子(シキ)の前で堪えられず漏れる悲鳴
刹那
一瞬で距離を詰めたシキがアイリーンの頭上を取る!
「いい加減にしとけよババア。」
不敵な笑みを浮かべるアイリーン
(冷静さを欠きましたわね)
アイリーンが発動したのはネイチャーARM ブランチスロアー
シキの剣閃より先にコンクリート床を突き破り放たれる木の槍
「ぐッ!」
居合いの構えから防御へ
シキの刀を木の槍が大きく弾き...
「隙だらけですわよ、ナイト様。」
アイリーンのイバラ鞭がシキの身体に炸裂する。
左下から右上に走る灼熱感
「いッ...!」
(痛ぇえッ!ドロシー、こんなの受けたのか...)
シキのシャツがボロキレとなり鮮血と共に宙を舞う。
「反応が遅くなりましたわね。
ナイトランク7位、シキエル・ヴァレンタイン!」
アイリーンが新たなAMRを発動。
その右手に握られるのは中世アンティークを思わせる木製のソードオフショットガン
ドロシーの世界には存在しない近代兵器のARM
ウェポンARM シードスラッグガン
植物の種を魔力で撃ち出すシンプルな構造だが・・・
耳を劈く炸裂音
殺傷能力は実銃と変わらない。
刀でとっさに急所を庇うもシキが吹き飛ばされコンクリートの床を血に染め転がっていく。
ドロシーが声をあげる。
「シキ、私に構うな!
アンタ、この世界のナイトなんでしょ!?
こんなババアなんかに...きゃッ!」
言い終わる前にアイリーンの蹴りがドロシーの太ももに突き刺さる。
執拗に脚を責められ身体を震わせるドロシー
「そんなに気持ち良いのですか?」
ドロシーを仰向けに転がす。
痛みのあまりあふれ出た涙と脂汗で濡れた表情...
しかし、負けずとドロシーも睨みつける。
「殺す...アンタの顔、覚えたからなッ!」
縛られ抵抗できないまま精いっぱいの強がりをぶつけるドロシーと
「まぁ、怖い。」
それをあざ笑いグリグリと、表になった太ももを踏みつけるアイリーン
「うぅぅッ...あああぁぁぁ-ッ!」
ドロシーの泣き叫ぶような絶叫
「綺麗な足がメチャクチャになってしまいますわね。
ほら、ほら、ほらッ!」
アイリーンが更に追い打ちで2度、3度と太ももを踏みつける。
巻き付き、食い込んだ棘が痛みを更に倍増させる。
「あうぅッ!ぐッ!はぁああッ!」
白い太ももに青あざが滲んでいく。
締め付けるイバラが柔肌を引き裂き、深く肉を抉る。
自慢の脚線美が無残に壊されていく痛みと恐怖...
アイリーンの執拗な脚責めは更に続き
「こんな足ではお嫁に行けませんわね。
いっそのこと、これで綺麗に吹き飛ばしてあげますわ。」
内出血で青く染まり、イバラが食い込み赤い血が滴るボロボロの太ももに銃口を押し付ける。
既に銃口の先端が触れるだけでも激痛が走る重症
「シキエル・ヴァレンタイン...彼も不運でしたね。
貴女と出会ったばかりに、貴女が捕らわれたばかりに、貴女に気を取られ闘いに集中できずに、此処で死ぬ。」
自分の油断がシキをここまで追い詰めた。
ドロシーの後悔...
もう、痛みなんてどうでもよかった。
いっそのこと殺してくれた方が良いとさえ思っていた。
自分せいで、シキが傷付くことなんて堪えられない。
「ごめんね...シキ..」
彼女のプライドが「助けて!」なんて許さない。
ただ、シキには勝ってほしい。
ほんのさっき会ったばかりだけど、一緒にふざけて、笑って...
彼は決して悪い子じゃないのだろう。
今にして思えば、何処から来たのかも分からない自分を、ここまで受け入れてくれたのだから。
(もっと、この世界について、教えて欲しかったなぁ)
静かに目を閉じ運命を受け入れるドロシー
その刹那
「馬鹿な、至近距離であれを受けて!」
動揺したアイリーンの銃口がドロシーから離れる。
吹き飛ばされたシキが、たたらを踏みながら立ち上がる。
「らしくねぇんじゃねーか?ドロシー...」
全身から血を流しながらシキが続ける
「もっと、アンタの闘いに巻き込まれたー!とか。
アンタのせいで怪我したー!とかさ。
怒られるのかと思ってたけど、まさか自分のせいで俺がこんな目にあってると思ってる?」
ドロシーの答え
「だって、私が捕まったから...
お願いシキ、私の事なんて気にしないで闘って!」
「気にするわッ!また、ビンタされたくねーもん!」
思わぬ答えにキョトンとするドロシー
刀を拾い向き直るシキ
アイリーンが「近づけば撃つ」と脅さんばかりに無言で銃口をドロシーの顔に向ける。
「アイリーン、俺とドロシーが会ったのってついさっきだけど不運って何?
お前がここに来るまでビンタ2発されるわ、ゲンコツされるわ、馬の被り物を被されるわ、それでも俺はドロシーと会ったことを不運だなんて思ってねーぞ?
おっぱい見れたし...」
「うるさいシキッ!引っ叩くよ!?」
顔を真っ赤にしたドロシーが怒鳴る。
「この状況、わかってますの?」と言いたげな表情のアイリーンを尻目にシキが続ける。
「まぁ、この街のナイトの闘いなんて神聖な決闘じゃねーんだ。
人質、だまし討ち、不意打ち、それを依頼する企業となんでもありだから、気にすんなよドロシー。
こんなの、そこのオバハンが言う不運の内に入らねーし、そこまでしねーと俺と闘えねーって事だろ。
俺に勝てるかどうかは別としてなw」
シキの挑発に、アイリーンもしびれを切らす。
「先程から、何の話をしていますのッ!?
闘いの最中にッ!」
「アイリーン、ドロシーを殺すのか?
人質が使えなくなったら、不味いんじゃねーの?」
「ご安心を、貴方より先に殺す気はありません。
ただ...闘いを盛り上げる為に、少しずつ痛みつけて...」
(まずは足、次は胸を引き裂いて泣かせてあげますわ!)
言いながら、銃口と視線がドロシーの脚に向けられる。
盛り上げるとは聞いて飽きれる。
ドロシーへの拷問はシキの集中力を削ぐ為のもの。
シキが求めていた言葉
「私のせいでごめんね」なんて謝罪ではなかった。
弱気になって...何をやっていたのだろう。
「シキは闘っているんだ!」とドロシーも自分に鼓舞する。
手足を縛られたままでも、魔力がなくても、出来ることがあるはずだ!
-今の私に出来る事、私のせいでごめんなんて謝ることじゃなかった!
「お前のせいで、俺がこんな目に」なんてシキは言う子じゃなかった!-
「シキ、やっちまえぇー---ッ!」
銃口に怯える事なく叫ぶドロシー
気を取られるアイリーン
その言葉を待っていたシキ
シキとアイリーンの距離は約10メートル
だが、気を取られた一瞬の隙が彼女にとっての致命的となる。
集中力を研ぎ澄ましたシキの居合い
この距離で届くのか?
抜刀するシキ
狙いは首?袈裟斬り?胴? 反応が遅れ飛びずさるも...
「月読居合い...月閃」
斬!
赤い斬撃と共にアイリーンの銃を持つ腕が切断され宙を舞う。
切断されたのは右腕の肘から上...
この世界でも知る者は少ない月読の能力...この妖刀の斬撃は距離を問わない。
「ぎゃあああぁぁぁぁッ!」
切り落とされた右腕を庇い、血だまりを作りながらアイリーンがたたらを踏む。
瞬時に距離を詰めるシキ
第二撃をアイリーンへ...
「腕の1本くらいでッ!
勝った気にならないでくださるッ!?」
同時にアイリーンもARMを発動させる。
ネイチャーARM、ブランチアロー
枝が植物の矢となり、アイリーンのかざした左手から3本放たれる!
アイリーンとの距離は3メートル
この距離で攻撃から回避、迎撃に切り替えれば、その隙にドロシーを連れられ後退
ドロシー奪還のチャンス失う。
ここは...
シキの右肩、左わき腹、左太ももに枝の矢が突き刺さる。
「うおおぉぉッ!」
しかし、上げるのは悲鳴ではなく咆哮!
この攻撃は受けると判断したシキ
「馬鹿なッ!」と声を漏らすアイリーン
シキが身体を貫かれたまま距離を詰める!
「シキエル・ヴァレンタイン!
貴方は痛みを感じないのですかッ!?」
「ドロシーがこんな目にあってるのに、音を上げてられっかッ!」
胴を狙う横なぎ
その赤い剣閃を躱し、跳躍しながら距離を取るアイリーン
ドロシーの隣に立つシキが続けた。
「悪い魔法使いから、お姫様を助けるナイトのシチュエーションだっけ?
助けに参りました、プリンセスドロシー。」
ニヤリと笑うシキと
「馬鹿...助けるなら早くしてよ..」
弱気が晴れ、自分らしさを取り戻したドロシーが照れくさそうに答える。