※この作品はR-18です。

身体が女になったからって、オレは男だから!ホモじゃねーから!男とヤるとかありえねーから!ち、ちが……♡ やめ……♡   作:ゲルパンマン♥山崎

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12 二人でお買い物

……

 

 

「なぁサイラス」

「なんだクリス」

「なんで女性用防具は、ランクが高くなるほど布面積が小さくなってくんだ?」

「さぁ……?」

 

 店内に並べられた防具を見て、二人は首をかしげる。

 安いモノならば男女差はほぼない。だが高性能になっていくにつれて、女性用防具は革や板金は薄っぺらでひらひらな布地になり、徐々に肌を覆う面積が減っていき、露出が増えていくのだ。

 男性用は普通だ。硬い素材で身体を覆い、急所部分は厚く仕上げ、衝撃吸収の素材を内側に仕込み、しっかりと身体を守る作りになっている。

 

 なぜ女性用だけが?

 それは誰にもわからない。わからないのだ。誰にも……

 

「これなんかいいんじゃないか?」

 

 そう言ってサイラスが持ってきた物は、マイクロビキニのような防具?だった。

 

「防具じゃねーだろこれ! どこも守れてねぇじゃねえか!」

「いやちゃんと守れてるだろ。大事なトコをよ」

「じゃあてめーが着ろよオイ大事なトコを守ってくれるからよォ!」

「お客様ァ」

「うぉお!」

「なにこのオッサン」

 

 店員が現れた!

 

「そちらの防具は、こちらのシールドビットとのセットになっておりまして、着て頂くことでこれらが自動で空中に浮かび上がり、お客様をお守りする製品で御座いますゥ。現在の最上位ランクである26に正式認定された最新式の装備で御座いますので、性能面でも随一で御座いますゥ」

 

 店員がメガネをクイッとしながら語る!

 

「もし、性能に不安などが御座いますれば……」

 

 店員のメガネが怪しく光る!

 

「試着して頂いても、宜しいのですよ?」

「話がわかるじゃねーか! なっ! 試着して性能確かめてみようぜ! なっ!」

「着るわけねーだろ! こんな布っきれ! もっと、こう、普通な感じの革鎧とかさぁ……」

「つまらん」

「お客様のランクで革鎧を装備していますと、イメージに悪影響が懸念されます……」

「あのさぁ……てかオッサン俺らのランク知ってんの?」

「はい、クリス様やサイラス様のような有力な冒険者様は、一通り把握させて頂いております」

「はーん、オレらが誰かってのもわかってんの。すごいな」

「クリス! 観念してこれを着るんだ! わがままはいかんぞ! さぁ早く! さぁ! あ、こっちもいいな! これもいいぞ! ほら早く!」

「いやいやいや、どれもこれも薄着すぎだろが。ペラッペラじゃん。守るとか以前に寒いわボケ」

「お客様ァ、これらはすべて、下着も兼ねた装備で御座いますので、この上に別の衣服を着用して頂くのが一般的でございますゥ」

「あ、そうなん? それならまぁ、いいかな。隠せるなら」

「え……? か、隠しちゃうの……?」

「ただし、必ず素肌に着用してご利用下さいませ」

「はあ~? 何言っちゃってんの、このオヤジ。いくらなんでもキモいんですけどぉ?」

「防具と素肌の間に別の生地が入りますと、シールドビットの動作に悪影響が出るおそれが御座いますゥ。私めは防具担当として、お客様のご安全、ひいては製品の正常な動作を保証するため、正しいご利用方法を解説する義務があるので御座いますゥ」

「……まぁそれはそれとして、着てみようぜ! なっ!」

「……やだよ。なんか、お前の目つきが嫌だ」

「……ふ~む」

 

 サイラスは考える。

 クリスは本気で嫌がっている素振りだ。あまり無理強いすると、怒って帰ってしまいかねない。

 こういう時は、理屈で通すのだ。

 クリスもこう見えて理屈派の人間だ。なんだかんだ、感情論よりも実利のある理論を優先できる人間である。そうでなければ生き残れない。

 まず正当な理由を述べ、そしてこちらも譲歩する形を取れば、この卑猥な防具を買わせるのは難しくないだろう。

 さっそくサイラスは、もっともらしい事でクリスを丸め込みに入る。

 

「クリス、今日は何のためにここに来た? そう、お前の防具新調のためだ。まともな防具の一つは買っとかないと食費すら稼げないぜ」

「ぬぅ……」

「もう今ここで着て見せろとは言わねぇからよ。サイズ測って貰って、せめて一度はフィッティングして、良さそうなの買おうぜ」

「……はぁ、そうだな。いつかは買わなきゃならんしな……」

「そのちっこい体格じゃ、今までのような積極的に前に出る戦い方も考えものだしよ。高くてもいいから良い物買っとけ。まずは安全第一だ」

「はぁ……しゃあねえかぁ。わーったよ。おい、採寸頼むわ」

(っしゃあ!!)

 

 サイラスは隠れてガッツポーズをした。

 

「はい、只今女性の店員をお呼び致しますゥ」

 

 店員は怪しい笑みを浮かべながら引っ込んでいった。

 サイラスはとある方を指さしながらクリスに語りかける。

 

「おい、あっちも買っとけ」

「……やっぱ?」

 

 サイラスが指を指した先は、女物の下着だ。下着のような防具ではなく、普通の女性の下着である。

 クリスは目を反らして頬をポリポリと掻く。

 流石に照れくさいのだ。

 

「どうせ採寸するんだ。こっちもきちんとした物を選んどけ」

「え~……めんどっちぃ……どれでもいいじゃん」

「やめとけ。わからないからこそちゃんとした物を選べ」

「へーへー」

 

 ぞんざいな返事をするクリスだが、なんだかんだそれが重要なことだと分かっている。

 

 照れくさいので言わないが、クリスは最近悩んでいた。

 乳首がシャツに擦れると少し痛いのだ。

 いい加減ブラを付けるのもやぶさかではないと思っていた所だ。

 

 それに、『美少女が、乳首がシャツに擦れて痛むことに悩んでいる』というシチュエーションを考えると変な気分になってしまう。

 たとえそれが自分の事であっても。

 

 そうこうしていると、女性の店員がやってきた。

 

「あら~、可愛らしいお嬢ちゃん」

「キッ!」

「見た目のことは言わないでやってくれ。気にしてるんだ。俺らこれでもこのランクの冒険者でね」

 

 クリスは、開口一番で女児扱いした店員を睨みつけ、サイラスがすっとフォローを入れる。

 今のクリスは、自分自身を可愛いと自覚しているが、他人から小娘扱いされるのは嫌(ただしサイラスは除く)という、とても面倒くさい小娘だ。

 

「あら~、すごいのねぇ。それでは、採寸致しますねぇ」

「ほら、いつまでも睨んでねえでよ。お姉さん、頼んます。ついでに下着を数点……いや、上下それぞれ十着ほど見繕ってやってください」

「む……よろしく頼む」

「承りました。ご希望のメーカーやデザインなどは御座いますか?」

「あーいや、もう全部任せる。あ、出来るだけ動きやすくて、露出の少ないやつで頼む」

「あーダメダメ。めっちゃ布が小さい、こういうやつを一つお願いします」

「だあー! 違えから! お前はあっち行ってろ! しっしっ!」

「ウフフ、仲良しさんね。はい、どうぞこちらへ。シャツを脱いでくださいね」

「お、おう……」

 

 

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