※この作品はR-18です。

黒獣~氷天の剣士~   作:ボルボロックス

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最新話です!


涙を拾え!魔花の下へ向かう!

「フルスタージャの、宝石?あぁ、頭のデカイ冠のこと?」

 

 

「ち・が・う・わ・よ!!!私がフルスタージャの宝石なの!!パパもママも国民だって大切にしてくれてるわ!」

 

 

「「へぇ~。」」

 

 

「少しは興味持ちなさいよ!!?私は、領内の民を助けに来たんだから!」

 

 

 全く興味無さげに自分を見るマイアとルー・ルーにツッコミを入れると、エヴリンは自分がここに来た事情を話し始めた。

 

 

 魔花の被害を聞いた父ことフルスタージャ国王から試練として、魔花騒動を解決してみるように言われ、護衛を連れて村へと訪れたのだがその護衛は魔花の茨の餌食となり、自分も村民達を助けるのに手一杯だったらしい。

 

 

 その中でハクアはアンナに尋ねた。

 

 

「フローレンスさん、村民なんだが男が少ないみたいだけど……まさか。」

 

 

「……はい、魔花は夫や男達、少々女性をを拐っていき、残っているのは老人や子供達だけなのです。」

 

 

 目を臥せてそう答えるアンナにハクアは腕を組む。

 

 

「それでこんなに少ないのか……。」

 

 

「はい……。あの、旅の方にこんなことを頼むのは失礼でしょうが、お願いです。

村を……この村とフルスタージャを助けてはくれませんか?」

 

 

「え?それは……「駄目だっての。」あ、マイア姉。」

 

 

「アンナさんだっけ?あたしらは、たまたまこの村に来たようなもんなの。そんな誰彼構わず助けられないっての。あと、ハクア。あんたも安請け合いは止めときな。」

 

 

「あ、ちょっと!マイア姉!?」

 

 

 帰りそうになるマイアを見て、どうしようか悩んでいたハクア。

 

 

 その時、誰かが自分の手を握ったのを感じて、後ろを見るとそこには半分泣きながら自分を見ている幼いエルフがいた。

 

 

 すると、その子供エルフは泣きながら懇願する。

 

 

「おねがい、します。おとうしゃんと、おかあしゃんを……たす、けて……!おかね、はらう、から……。」

 

 

「……。」

 

 

 ハクアはその子を見ると、その子の持っていた少ないお小遣いを手には取らず、その子に返す。

 

 

 そしてアンナの方を振り向く。

 

 

「フローレンスさん、俺が助けにいきます。」

 

 

「!?ほ、本当ですか?」

 

 

「ハクア!?あんたなにを!?」

 

 

「マイア姉、別に安請け合いでいくわけじゃない。旅するのにこのままだと俺らも被害を受けると思うんだ。だからここは、その魔花を切れば良いと思うんだ。

俺が何とかするから、悪いんだけどマイア姉にも手伝ってほしい。お願い。」

 

 

 ハクアはマイアにお願いをすると、マイアはため息を吐きながら頭を押さえる。

 

 

「あんたねぇ……。はぁ、まぁいいか。分かったよ、あたしも一肌脱ぐよ。」

 

 

「それならボクもやるよ!!ボクはフルスタージャに用があったんだ。

これじゃあ、フルスタージャに行けないしね!」

 

 

「ま、あたしも手伝ってやるとしますか。」

 

 

「皆さん……!ありがとうございます……!」

 

 

 ハクア、マイア、レオナ、ルー・ルーの4人はアンナからの“依頼”を受けるのであった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 依頼を受けたハクア、そして何やら心配になって着いてきたマイアと興味が有ってきたルー・ルーは建物の陰に隠れながら、茨が来ないかと様子を伺っている。

 

 

 しかし、その場には何故だかエヴリンもいた。

 

 

「何でいるわけ?」

 

 

「煩いわね。あんた達が逃げないかの監視よ。か・ん・し!あんだけ大見得切ったんだから、逃げたりした承知しないわよ!?」

 

 

「いや逃げないし。どんだけ疑り深いんだよ。」

 

 

「というか、あんな植物どうやって倒すわけ?」

 

 

 マイアの問いにハクアは自分の考えを話す。

 

 

「普通に倒しても意味がない。多分“本体”がいるはずだ。そいつを見つけて叩く。

そこには多分拐われたエルフ達もいるはずだ。」

 

 

「確かに茨だけじゃないだろうね。けど、本体なんてそう簡単には見つからないんじゃ?」

 

 

「……来たぜ。」

 

 

 ハクアが陰から森を見ていると、森の中から魔花の茨が伸びているのが見えた。

 

 

 4人は互いに目を見合って頷くと、静かにバレないように茨の横を通りすぎて森の中に入り、茨を伝って、本体の場所まで向かっていく。

 

 

 森の中は何やら甘ったるい香りに包まれていて、ルー・ルーやハクア、レオナは鼻を抑え、マイアやエヴリンも苦悶の表情になる。

 

 

「くっさい……!嫌に甘い臭い……。」

 

 

「吐きそうだ。」

 

 

「これは……ちょっとキツいね。」

 

 

「何か色んな香料を合わせた臭いね……。」

 

 

 その甘ったるい香りは奥に行く度に強くなっていった、臭いが強く成るに連れて、目も痛くなったが臭いのする場所には、大勢の捕らえられたエルフ達とそのエルフ達が囲むように座らされている中央には“黄色の巨大な花びらを拡げている巨大な花”が咲いていた。

 

 

「あれが魔花の本体か……。」

 

 

「うわっ臭い!?この花の臭い……!?ツンッとくる臭いしてる……!?」

 

 

「早く助けよう!!」

 

 

 ハクア達が魔花の下へ駆け出すと、捕まっているエルフ達に駆け寄る。彼らは蔦で縛られているが、眠っているだけで息はしている。

 

 

 しかし、ルー・ルー達が強く蔦を握った瞬間、夥しい茨が花の中から伸びて、ハクア達に迫ってきた。

 

 

「!!?」

 

 

「うわぁ!!?」「きゃあああああああっ!!?」「にゃあ~~!!?」

 

 

 ハクアとレオナは咄嗟にその場から離れたが、マイア、エヴリン、ルー・ルーは捕まってしまったのである……。




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