※この作品はR-18です。

黒獣~氷天の剣士~   作:ボルボロックス

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イリス、セラフィーナ達との別れ。

そして、“彼女”との再会。


別れ

 イリスと“エンシェントハイエルフ”のセラフィーナとの出会いを果たしたハクアであったが、鼻血を吹き出して気絶してしまった。

 

 

 そんなハクアは今……何故かセラフィーナの膝に頭を乗せて横になっている、所謂“膝枕”をしてもらっている。

 

 

「(いやなんで膝枕!!?すっごい恥ずかしいけど……けど、なんか嬉しい……。)」

 

 

「大丈夫ですか?何処か痛みますか?」

 

 

「ア、イエ……ダイジョブ、デス…。」

 

 

 ハクアは上を見れなかった。

 

 

 理由は簡単、もしセラフィーナの方を見れば、美しい美乳を直視してしまい、また気絶してしまうからだ。

 

 

 というか、この男は何故初心なのだろうか?

 

 

「(喧しい!!誰だって鼻血は噴くだろ!!?)」

 

 

……この狼は誰にツッコミを入れてるのだろうか?

 

 

「あの、どこかお怪我をされているのでは?

良ければ治癒の魔法を。」

 

 

「っ!!い、いいえ!ほ、ほほ、本当に大丈夫です!

と、というか、俺は何で膝枕を……?」

 

 

 ハクアが尋ねると、セラフィーナは優しく微笑みながら答えた。

 

 

「突然血を出して倒れたので、どうなさったのかと思って……。治癒魔法も念の為に掛けておきましたが、身体に違和感などはありませんか?」

 

 

「……そういえば、凄い身体は楽に感じる。

本当にありがとうございます。」

 

 

「いいえ、あなたはアウレリア王国の恩人。

これくらいの事はさせてください。」

 

 

「は、はい……。」

 

 

 

「ゴホンッ!!!それで?い・つ・ま・で寝ているつもりだ……?」

 

 

 

 ハクアがセラフィーナを横目に見ていると、傍で見ていたイリスが咳払いをするのが、見えたハクアはハッとなり、セラフィーナから勢いよく離れ、それを見てセラフィーナは一瞬寂しげになる。

 

 

「あぁ、えっと……すみません。」

 

 

「謝らなくて良い。しかし、セラ……ごほんっ……セラフィーナ様はこの国の象徴であり、女神ラーレンティアの生まれ変わりの1人。

その、簡単に触れて良い存在ではない。そこは分かってほしい。」

 

 

「え?あぁ、それは分かった。

そういえば、あの凍らせたおっさんは?」

 

 

「レイモンドゥスか……。

奴は今、氷に包まれたまま牢に封じてある。

それだけの大罪を犯し、何人もの民を犠牲にしたのだからな。

だが……奴の邪な心に気付けなかった私にも責任はあるがな……。」

 

 

「イリス……。」

 

 

 切なげに俯くイリスにセラフィーナも悲しげに俯く。すると、ハクアはそんな2人に言った。

 

 

「でも、イリスさんとセラフィーナさんがいたからこの国は救われたんじゃないか?」

 

 

「え?」

 

 

「イリスさんが助けて廻って、セラフィーナさんが力を使って命がけで国を護ったから、犠牲者は増えなかったんじゃないか?」

 

 

「ハクア殿……。ありがとう。」

 

 

「ありがとうございます、ハクアさん。」

 

 

「いや、こっちこそ偉そうな事を言って申し訳ない。」

 

 

 その後、ハクアはイリス、セラフィーナと話をした後イリスに連れられて、街を案内してもらった後、イリスから礼として金の入った袋が渡された。 

 

 

「あの……これは?」

 

 

「謝礼だ。少ないが持っていってくれ。」

 

 

「いやいらないって。あれは勝手にやったんだから。

だいたい俺、そういうのが欲しくてやったわけじゃない。」

 

 

「いいや、受け取ってくれ。これは私なりの誠意だ。

受け取ってもらわなくてはこちらが困る。

……お前には親友であるセラを助けてもらった。その大きな借りもあるからな。」

 

 

 イリスに袋を渡され、ハクアは袋を開けると、そこには数十枚の金貨が入っており、その中から5枚だけ受け取ると、イリスに返した。

 

 

「え?」

 

 

「謝礼ならこれだけで十分、金貨5枚もあれば宿に泊まるのに事足りるし。」

 

 

「なっ!?いや、それでは」

 

 

「無駄金持ってたら使いすぎるから、持たないようにしてんだ。んじゃ、お元気で!」

 

 

「あっ!!ま、待ってくれ!そんな、これでは……行ってしまったか……変わった男だったな。」

 

 

 イリスは元気よく旅立ったハクアを見て、優しげな笑みを浮かべるのであった……。




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