…………遅くなって申し訳ありません!!
シャムハザを倒したハクアだったが、規格外の魔力の氷の力によって壊れた剣を見てハクアは溜め息を吐くと、手揉みしながらハクアを呼ぶオツボネ達がおり、ハクアは社本殿の中へと向かう。
彼女達はカグヤを置いてそそくさと逃げていったが、危機が去ると、何食わぬ顔をして戻っており、それに呆れていたハクアは無視しつつも向かう。
そこにはカグヤが待っていた。
「カグヤ、何か用か?」
「ハクア、くん「ハクア殿と言うのですね?この度はカグヤ様を助けて下さり、ありがとうございます。」っ……。」
カグヤがハクアに礼を告げようとすると、それを遮ってオツボネの1人がお礼を言い始め、ハクアは内心舌打ちをする。
「まぁ、成り行きだから気にするな。それより、何か用なのか?」
「はい……実は……。「実はハクア殿、あなたにはカグヤ様を助けて頂いたお礼がしたくて呼んだのです。」……。」
オツボネがカグヤを助けた用件について話そうとすると、またも遮ってオツボネがハクアにお礼をしたいと言う。
「お礼?」
「はい……。本来ならお金や物を差し上げたいのですが、私達も村を救って頂いた恩義を返さなくてはならないのです。ですが、私達の社では用意出来る物がなく……。」
「申し訳ないんですが……俺はカグヤと話したいんです。邪魔だから出てってくれないですかね?」
オツボネがお金や物と言った瞬間にハクアは苛立った表情を浮かべると、冷たい眼差しで二人を見つめて社に立ち去るように告げる。
「そ!そんな怖い目で見ないで下さいな!?私達は純粋に恩義を返したいだけなんです!」
「わ、分かりました!すぐに出ますから、どうかお怒りを鎮めて下さい。」
オツボネ達は怯えながら頭を下げると社本殿から出ていき、残ったのはハクアとカグヤだけとなり、カグヤは儚げに微笑むと頭を下げる。
「ハクアくん、助けてくれてありがとうございます。」
「礼を言われる事はしていない。俺がやりたいようにやっただけだ。」
ハクアはカグヤの礼に対して素っ気なく答えてしまい、カグヤは悲しそうにする。
「あの、なんで私を助けてくれたの、ですか?あのまま放って置くことだって。」
「?友達を助けたいから助けたんだ。」
「え……?」
カグヤは礼を言った理由を尋ねると、ハクアは首を傾げながら友達になってくれと告げる。
カグヤは彼の答えにキョトンとなり、突然くすくすと笑い始め、ハクアは少し驚く。
「な、何がおかしい?」
「ぷふっ……アハハハハ!変な人……。友達になりたいだなんて、でも、こんな私で良ければ嬉しい。あ……!でも……また会えるかな……?」
「そこは俺を信じろ。いつかまた会える!」
ハクアの言葉を受けてカグヤは微笑むと、彼女は自分の隣に置いていた細長い箱の封を開けてハクアに見せる。中には一振りの武器が入っていた。
「これは……なんだ?」
「これは東方の鍛冶が造る得物の1つ、“刀”というの。そして、この刀の銘は“
「雪嶺?」
「うん、この刀は魔力や妖力を必要とせず、東方の怪物、鬼さえ切ってしまう程の硬さを持っているの。どんな硬い鎧や盾でも斬られるわ。」
「凄い……これを俺に?」
「うん。よかったら受け取ってくれないかな?」
カグヤはそう言いながら立ち上がると、ハクアの前に来て刀を渡す。鞘から抜くと綺麗な細身の直刃で柄も鍔も黒を基調した作りになっており、そこから青白い刃が出てきており、手入れも行き届いてる。
「これ良いのか貰っても?」
「うん。でも、私のお願いを1つ聞いてほしいの。
良いかな?」
「何だ?俺に出来る事ならやる。」
「うん……実はお母様に仕えていた“クノイチ”って組織がある東方の分家であるフクスヴァルト公国に行ってほしいの。そこの公主であるコハクっていう人に会って、東方が雇っていてフクスヴァルト公国にクノイチの援軍として派遣されているレオナが率いる餓狼族の傭兵団"白狼傭兵団"に助力してほしいの。」
「?おう。全然構わないぞ。」
「あ、ありがとう!」
カグヤはハクアにクノイチという東方の組織から派遣されているコハクという女性に会ってほしいと言うが、ハクアは簡単に了承すると、わずかに驚くも嬉しそうにしてお礼を言う。
その後、ハクアはカグヤと一緒に神社を出ると、村の入り口に戻ると村人達が全員集まっており、全員から見送られるのであった……。
◆◆◆
フクスヴァルト公国。
そこは元々東方の島国の出身である狐人族が造った国であり、建国から今に至るまで歴史と伝統を守っており、特異な文化を継承し続けている。
そんな狐人族には"男性"がほとんど居ないのだ。
いや、いるには居るのだが、狐人族は女系の種族であり男達は成人を迎える前に国を出されてしまう為に、フクスヴァルトにいるのは女性か子供だけである。
「カグヤの話だともうすぐなんだがなぁ。「止まれ!」ん?」
ハクアが道を歩いていると、1人の狐耳の和装の女が現れる。
「貴様がハクアか?……餓狼族か?」
「いや、餓狼族とは少し違う。俺は東方のカグヤからの頼みでフクスヴァルト公国に向かってるんだが……あんたがコハクか?」
「いや、私はコハク様の副官オリベだ。着いてこい、案内する。」
ハクアはクノイチのオリベと会ってクノイチと白狼傭兵団の拠点まで案内され、拠点に着くとハクアはすぐに察することが出来た。
「(うわぁ、空気重っ。)」
コハク達クノイチとレオナたち白狼傭兵団はお互い悪い者達でないことは理解していたものの、自分たちが対立関係にある狐人族と餓狼族であるため、お互い素直になれず良好でも険悪でもない微妙な空気になっていた。
その中でハクアは天幕に入るとカグヤと同じような和装の金髪ロングの狐耳の女性と、半裸に近い格好の銀髪ロングの狼耳の女性がいたが、こちらも微妙な空気を醸し出している。
「あ~~。入って大丈夫?」
「あ?何だお前……………っ!?」
「ん?」
狼耳の女性にそっぽを向かれて首を傾げるハクア、そんな彼にコハクが尋ねる。
「そなたがカグヤ殿の文に有った援軍か。まさかそなた1人か?」
「まぁ、そんなところかな?んで、えっと……?」
ハクアが答えると2人が自己紹介を始める。
「わしはフクスヴァルト公国の公主にして、くノ一の頭をしてるコハクじゃ。」
「あ、あたしは白狼傭兵団の隊長のレオナ。」
「おう、コハクとレオナか、宜しく。えっと、そんで俺はハクアだ。俺は何をしたらいいんだ?」
「今回は我らの手伝いをしてほしい。何でもこの地の蛇の魔物である“オロチ”が蘇ったらしい。その討伐を手伝って欲しいのだ。」
「といっても、大半はあたしらがやるから、あんたは適当にやってくれ。んじゃ、あたしはそれ伝えてくるからまたあとで。」
それだけ言うとレオナは壁に立て掛けていた大剣を背負うと出ていってしまい、それを見たコハクは静かにため息を吐く。
それを見ていたハクアは………………。
「これ、大丈夫か?」
そう呟くのであった……。
遅くなって申し訳ありません!
コメント等お待ちしてます!
オリキャラ出して良いか?
-
出す
-
出さない